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「あの時、光の剣聖は既に死んでいた。私は介錯したにすぎない」
「とどめをさしたことに罪悪感はないというのかしら?」
「ない。それに謝るというならそれは死んでいった光の剣聖への侮辱だ」
アブソリュートがスイロク王国への援軍から帰還。
国王陛下はヴィラン・アークとは信頼関係にあるみたいですし、アブソリュートに「罪を被せてしまったこと」を非公式の場所とは言え当人に直接謝罪してくれたりと、しっかりと遇しているように見せています。
原作知識を持っているとはいえアブソリュートが暗躍している教会を討伐する許可を得に行ったことと、今回の騒動でスイロク王国の闇の世界にもアーク家の手が伸びることで、力をつけることに王として危機感を持っているのも確かで……いざという時に、制止できるようにスパイを潜り込ませているっぽいのは、まぁ王としては正しい。
また、アブソリュートとの縁談が持ち上がったこともある王女、ハニエル・ライナナも曲者で……。
王子がアブソリュートに喧嘩を売ったことで王太子としての地位を追われたことで、今のところ次期王に就く可能性の高い少女。
しかし予知のスキルを持っている彼女は、アブソリュートが破滅する未来を見たことで、早々に未亡人になりたくないからと距離をとる選択を採ったとか。
アブソリュートを筆頭にアーク家が力をつける事を王家が警戒するのも分かる。
裏社会を統べるアーク家を筆頭に、闇組織に通じる家が多いことで貴族社会で嫌われているのも分かる。
ただ、国王が命令して派閥のトップに仕事を振った後、王子がアーク家の派閥にちょっかい出しているのを諫めないのはどうなんだ。
アブソリュートが戻って状況を把握した結果、一応示談は成立してましたけど。王子が自主的な休学することになってましたけど。期間が「少し」っていう時点で、甘いよなぁ……。
アブソリュート、スイロク王国で死して操られた剣聖にとどめを刺したことで、新しい因縁が生じたりしてるし……滅亡回避した平穏な未来は遠いですねぇ。
借金を背負わされ、原作ルートから遠ざけられている勇者、その借金のせいでパーティーを組むことも出来ず、迷いに迷いまくっていたみたいですけど。
そんな中でも、自分が勇者として目指すべき道を見出して、新しいスキル発現してるのが原作主人公らしい主人公補正というか。
「助けてと言えない誰かを助けたい」という理念は立派ですけど……勇者が助けたがっているウルと勇者は単に会話が噛み合ってなかっただけで、ウルは普通にあそこで幸せなんだよなぁ。押しつけがましいのがイヤ。
「アーク家をぶっ飛ばしたい」って目的をまだ掲げているので、いずれアブソリュートの前に立ちはだかりそうなのが、面倒ですね。