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「殿下の支えになれれば本望です。後ずさる背中があれば、無理やりにでも押して差し上げます。如何なる失敗が待ち受けていても、その度に私が慰めて差し上げましょう」

「そんなものは要らない」

否定したのは後半部分だけのつもりだ。シャロンもそれは理解したかもしれない。

 

クーデターによって一族を殺されたものの、正統性を主張する大義名分の為に生かされることになった帝国の皇子ヘンリック。

彼は、帝国の宿敵である王国の属国であったはずの小国が、王国を裏切り帝国に与したため、婿入りすることで同盟の証とするために馬車に揺られていた。

そんな彼の中に、現代人・宮藤捻侍が憑依して。ヘンリックの記憶を引き継ぎつつ、精神の主体は宮藤が担っている。そんな事実に気付いた直後、彼は襲撃を受けることに。

 

ヘンリックは剣技をしっかり治めていたみたいですけど、宮藤の意識が写った直後で心技体が整っておらず危うく死にかけましたが。

彼の遺言……になるはずだった言葉を聞いた侍女の奮闘によって、辛くも命を繋ぎとめることになって。

それまで辛く当たっていたヘンリックが、自分を庇った事。死に瀕した際のうわ言で彼の真意を知ったことで、侍女シャロンが彼の味方になってくれたのはありがたかったですね。

 

ヘンリックは元々、大公国への婿入りという形で現在の帝国と距離を取り、帝国奪還の機会を得る足がかりにしようとしていたみたいですし。信頼できる相手が大いに越したことはないでしょう。

 

婚約者との関係は冷え切ってますけど、自分の立場を認めさせるために国王相手に成果を積み上げる事はしたりして。ただ、彼もまだまだ未熟なんですよねぇ。

宮藤の記憶取り戻した直後とか死にかけてましたし。大願成就の為に色々やっているけれど、失敗することもある。失敗し立ち止まりかけていた彼の背中を、強く推してくれるヒロインが居るのは彼にとって良いことだと思います。