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「ノーヴェ、あいつは普通だ。背伸びすんのが子供の特権だろォが」
(略)
「まわりが自立した大人ばかりで、自分は与えられるばかり。同等になりてェんだろ。いかにも子供らしいじゃねェか」
主人公のアウルは、とある商会で過酷な扱いを受けていた奴隷だった。
ある日痛めつけられる中で何かが砕ける音を聞き……そこから、前世の記憶を取り戻したわけです。
もしかしたら自分が聞いた何かが砕ける音は、今までの自分というか、魂的なナニカが壊れた音かもしれない、なんて思う位には状況は悪かった。
底辺の扱いで過ごしていたわけですが……ある日、商会が検挙されることになって。通常なら親のいない子供を引き取る養育院送りになるところ、精神が大人な彼は同世代の子供と一緒の生活をするよりかは、外に出て働きたいという意欲の方が強くて。
虐待するような扱いの奴隷は違法だけれど、雇用形態としての「奴隷」は存在して。肉体的にはまだ子供のアウルが働くためには「奴隷」である方が都合が良かった。
そんな彼が出会った主人が冒険者のハルクという青年だった。
ちょっと抜けているところもあるけど、ランクが高めのパーティーに所属する実力者で。
名前の無かった主人公に、アウルという名前を付けてくれたのも彼なんですよね。そしてハルクのパーティーメンバーたちも、調査依頼でやってきた拠点でもない街で唐突に奴隷を買ったことについてハルクを詰めつつも、アウル自身に問題はないからしっかりと保護したり、面倒見てくれるのが良かったですねぇ。
ハルクたちのパーティー、まさにアウルが居た商会で蔓延していた薬物についての調査の為に来ていたそうで。
アウルが知っていた情報で進展した部分もありましたし、結構ハルクと出会えたのは運命的だったと言えるのでは。