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「他人を思いやる、か……どうやるんだ」

「あなたは悲しきモンスターですか……」

(略)

「知らないものは仕方ないだろ。俺の二度の人生には、まったく必要のないものだったんだよ」

 

主人公のジークは転生者。サブタイトルにもある通り、元々エリートではあったみたいです。2度目の人生でもその才覚を存分に発揮。

国一番の学院で、過去最高に優秀な生徒が揃ったと呼ばれる世代のライバルを寄せ付けず、三年間首席を独走。錬金術師としても、他の生徒が10級の試験に挑むかどうかという時期に5級の試験に最速で合格したりしていたようです。

 

……しかし彼は、コミュニケーション能力が決定的に欠けていた。

在学中も他人と交流はしないし、卒業パーティーも時間の無駄と切り捨てた。

それだけではなく、自分よりも能力低い相手にきつく当たることも多々あって……

端的に言えば彼には味方と呼べる存在がほとんど作れなかった。

前世も、出世争いに負けたライバルに恨まれて刺されたらしいですし。2周目も、政治的権力を持つ家の子息をこき下ろした結果、仕事を奪われ他のチームへの合流も拒否されて、左遷されることに。

 

馬鹿は死ななきゃ治らない、とは言いますがジークは死んでも治らなかったタイプの馬鹿なんですよねぇ……。

いやまぁ、自信に満ち溢れた性格と言動の人物で、その行動に見合った才能も確かにあるみたいですけど。敵作り過ぎたのが良くない。

本部長が彼の師匠であり母のような存在でもあって。実際のところ、手を尽くせばジークを留め置く事は可能だったみたいですけど。

ジークへの妨害工作を跳ね返すだけの労力と比べれば、彼を留め置くメリットは重くなかった、とのこと。一応、裏の思惑として「あちこちに喧嘩売り過ぎたから、一回反省してこい」と環境をガラッと変えようとしたというのもあるみたいでしたけどね。

 

そしてジークは挫折して……使い魔の猫、ヘレンに窘められて少し自分を見直すことに。

会話中に厳しい言葉が出そうになって、使い魔とコソコソ会議を始める不審者になったりする場面も見受けられますが、割と改善頑張っているとは思います。

どうしてそれを早い段階にできなかったんだ……という気持ちはありますが。一回死んだ上で、もう一度失敗する位じゃないと彼の性根は叩き直せなかったってことなんでしょう。

そこでジークとは真逆の善性に溢れた新人錬金術師のエーリカや、レオノーラ。同窓であり、ジークに対して呆れつつも交流を続けてくれたアデーレとかの交流を通じてほんのちょっと真人間にはなってきたかな、という感じですね。

廃れかけの支部の評判改善にも(アドバイスもらいながら)務めてますし、頑張ってもらいたいところ。