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「ここはくるくるの町なので、とってもだいすきです。でもくるくるがなくたって、旦那様がいればそこがわたしのおうちなのです!」
「――君は本当に何倍にして返してくるな」
アビゲイルの養母ブリアナが軍への攻撃を行ったことで、多少のペナルティが課されることになりそうだ……という話でしたが。
敢えて左遷されて、アビゲイルが好きそうな場所に引っ越すことにしているあたり強かというか。
左遷と言いつつ、ジェラルドの生家であるドリューウェットの領であり、新婚旅行でも赴いたオルタへの配置なので、対外的な措置に過ぎないようですけど。
ジェラルドもアビゲイルには王都の喧騒よりも合ってそうだと思ってましたし、最初こそ政略結婚でしたけど、本当に仲睦まじくなりまよね。
出立に際してジェラルドの同僚と御夫人を交えた壮行会が開かれることになったり。オルタを訪れる前にドリューウェットの城によって、ジェラルドの家族に顔を見せたりしてましたが。
いやぁ、ロングハーストの馬鹿達を見た後だと、アビゲイルに優しい人が多い場所を見るとこっちまで嬉しくなっていますね。
そして港町であるオルタに着任することになったわけですが。
アビゲイルが何かしたわけではないですけど、ちょうど海の領域でボスの地位を巡って魔物の争いが起きていて……海の底で起きているので、人は気付いていないけど、余波で海が荒れていたりして。
それとは別に、領地内でのちょっとした派閥なんかも出来ていて……ベテランを追い出して、若い層がデカい顔をし始めているけど実力が伴っていないから、アビゲイル目線だと人と魔の境あたりが、魔物に脅かされているのが分かったりもして。
魔物の価値観やルールについて、常人には察知できない出来ないものではありますけど。アビゲイルから上がってきた情報を信じて、でもそれに頼り切りにならず「本来ならわからないものだから」と適切に扱おうとしてくれるジェラルドが彼女の番になってくれたのは本当に幸いでした。
若い層の伸びた鼻っ面叩き折ったり、ちゃんとやることやってますからね。