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「改めて言語化するならばそうだな――」

「僕は急ぐのを止めたんだ。」

「つまりのんびりやる事にした。急ぐと周囲と無駄に衝突して疲れるしそういうのは結局遠回りじゃないかね?」

 

44話~53話を収録。サブタイトルが「アストールの戦い312」で、大規模魔術戦の規模の大きさがうかがえるというか。

港湾倉庫の調査に赴いたルカ達の視点、クオンの弟子としてザザと対峙するガルの視点、領主と対峙する王子たちの視点、そしてカージャと対峙するクオンの視点と4か所で物語が進んでいくからこそですけどね。

魔術師と正面切って戦うクオンとガルの戦場が一番苛烈なのは間違いないんですけど、紫の蛇や領主の勢力を抑えるというのも重要ですからね。どの場面も良かった。

 

電子版で読んでるからか、一部カラーイラストになってる場面とかがあるんですが。

炎を使うザザと、それに対抗するために水の魔剣を振るっているガルの戦闘シーンは熱かったですねぇ。

使い魔ごしに結界術を使って援護してくれるソロスの存在もありがたかったですけど。

会議をなんどもすっぽかして九星としての存在を怪しまれているクオンとは逆に、長く魔術都市にこもっていたソロスは、ザザの判断基準を当初受け入れがたい素振りを見せていましたが。

少しずつ傭兵から変化していってるとは言え、まだまだ武人としての価値観があるガルはザザを理解して、戦いになるだろうと理解しているのが好きです。

限界までクオンから与えられた武器とか、自身の才覚で戦おうとしていたのも良いし……切り札を斬るタイミングを間違えなかったのも良い。

 

カージャはカージャで、人身売買とか犯罪組織とつるんでいたりとか、悪徳魔術師ですけどちゃんと腕を磨いているのも確かで。

術理が分からない格上であるクオン相手にも、しっかりと抗って、いくつかの術には対策を立てていたのはお見事。

ではありますけど……クオンがどの場面でも焦ってないからなぁ……。まぁ、クオンの魔術の腕前が見られたのは嬉しかったですね。