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「ふうむ。サラナよ。温厚なお前が、ワシのために怒ってくれるのか。その心遣い、嬉しいぞ」

(略)

「だがな。騎士が侮辱された時、為すことはただ一つよ」

 

サラナ曰く西のボスであるところの、カルドン侯爵の招きを受けたサラナ達。

美容器具の販売や、ミンティ芋関連でお世話になっていることもあって断り難く、足を運ぶことになったわけですが。

カルドン侯爵家の面々もまた、考えが甘い部分があるというか。大人の社交をする間、子供世代で交流を持たせよう、と時間が作られたのに娘のシャーロットは親しみを持って接してくれたのに、息子のシヴィルは喧嘩腰で。

 

誇りを侮辱されたことにサラナは激怒。それを孫を可愛がってるお祖父ちゃんことバッシュが見つけ……決闘という名前の教育が始まったのは笑っちゃった。

魔獣を容易く蹴散らし、英雄と呼ばれるだけのバッシュの実力は本物で。それを感じ取れないし、討伐した魔獣エピソードを聞いてなお察せないシヴィルの残念さよ……。

今回カルドン侯爵がドヤール辺境伯に声をかけたのは、ミンティジュースの影響力が大きすぎ、国内のパワーバランスを憂いた結果だった模様。

 

国を荒らすつもりはない、という考え自体は間違ってませんけどね。

王国な忠実な臣下であるというスタンスのドヤールが、なんで国を揺らがすようなことをしてるのかまで考えが及んでいないあたりは甘い。

ただ分かっている人もいたので、そこは救いか。だからこそ、このタイミングで一回伸びた鼻を叩き折ろうってことにもなったんでしょうけど。

 

そんなひと騒動がありつつも、サラナはまーた面白そうな人材見つけているのでいつも通りではありますね。

魔鉄を採取するときにでる丸石と呼ばれる、量は多いが使い道が見つかっていない鉱石の研究をしていたロックくん。

それまでとは違う配合で、落ちても割れない強度にすることができたものの……武器防具の原料としてはまだまだ弱い。けれどサラナからすれば、発展性ありまくりの素材で。

スカウトして、研究施設に入ったロックくん、恵まれた環境で次々開発進めていったのは凄い。凄すぎて、ドヤールだけで抱え込むのは難しいレベルの事業になりそうになっていましたが。

 

これまでも多くの実績を積んだことでサラナと王家との婚約話が出てくるかも、なんて形で家族から釘を刺されることになっていたのは……それは、そう。

仕事に向ける熱意は素晴らしいけれど、夢中になって周囲が見えなくなってしまうのは良くないってのは、良い教えですよ。ちゃんと分かってくれる人が傍にいてくれれば良いんですけどね、会長。