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「魔女さまってすごいなぁ……みんな元気になったよ」
「当たり前だろ、魔女さまなんだから」
タイトルの「魔物」は「マンドラゴラ」と読みます。
使節育ちで親の顔を知らず、務めた会社はハラスメント三昧な上、解雇される始末。
どこかで聞いた「山に登れば人生が変わる」という言葉を胸に、心境を変えようと山に登ったら滑落し……散々な人生を閉じた花園美咲。
名前負けした人生だったから、来世ではもっと綺麗な花にでも……と思いながら命を落とした彼女は……異世界でマンドラゴラとして生まれ変わることになるわけです。
薬の原料になる植物型の魔物マンドラゴラ。引き抜かれた際に呪いがこもった声を発し、呪いへの抵抗力が低いと聞いただけで死んでしまう危険な存在でもある。
ただ材料としては有用なので養殖までされていたり、叫びを防ぐための専用の耳栓があったりするそうですから、本当に魔物っていうよりは薬の原料としての側面が強く人の世界では見られているようです。
主人公は養殖された人の世界ではなく、普通に辺境にある魔物住まう森で生まれて。
一応、とある宮廷魔導士が実験のために竜の死骸があった場所に植えたマンドラゴラではあったみたいですけどね。
なぜか人の意識をもって生まれた彼女は、魔物の身体が望んだ方向へ進化出来る事に気付き、マンドラゴラそのままだったら討伐されてしまうかもしれない。
人に近い姿を獲得すれば、文明の中に混ざって平和に暮らせるのでは……という希望のため彼女は行動し、実際に人に近い姿を装えるようになったわけです。
マンドラゴラの呪いの声がとっさに出ないように工夫もして、準備万端になった彼女は人の世界へと歩み出して。
植物を自在に操ったり生み出したり出来る彼女は、その力を使って困った人を助けたりして。
そうやってとある村に拠点を得られるようにはなったんですが……その際に彼女は花の魔女として受け入れられることになって。
この世界では魔族の女性を魔女さま、男性を魔法使いさまと呼んでいたそうです。
500年前にたった1人を残して滅びてしまったという種族だそうですねぇ。マンドラゴラとバレるよりは良いけれど、身分詐称には変わりないのでずっとヒヤヒヤしてるんですよねぇ……。最後、たった1人の生き残りと対峙する場面で終わってるのがスリリング。
現状、相手が上手い感じで受け取ってくれて受け入れてくれているので、上手くかみ合うと良いんですけどね。