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「生きるということは殺し殺され、食って食われるの連続です。この事実を否定し始めれば、私は人間の行いだけでなく、人がこの世界に生まれる前から連綿と続いてきた生物の歴史と、今この瞬間にも捕食を繰り返している生命活動まで否定しなくちゃいけなくなる。そんなのやってられないでしょ?」

 

妹ばかり優先されて、見向きもされなかった姉である主人公は不二の病に侵され……末期の瞬間すら、家族は誰も看取りに来なかった。

……異世界に転生し、七歳になったころにそんな失意の記憶を思い出した少女アメリアが主人公。

彼女は魔法が存在する世界に生まれ変わったわけですが。彼女の実家は、とある王国の王家に建国時代から仕えている名家で。

父も母も、王家に仕える事が第一で……アメリアと兄を産んだのも、王家に仕える人員を増やすことが重要だ、という義務感からだった。

 

仕事優先だからこそ、家にもほぼ帰らず。使用人に面倒は見させていたものの、用事がある際も言葉を交わすのではなく、手紙を使用人を介して渡す程度に交流も……興味もなかった。

そのはずなのに、アメリアが十歳のある日、突如彼女は王城に呼び出され……隣国の王族に失礼を働いた王女を守るために、身代わりとして流刑地に流されることになったわけです。

 

そうやって彼女が送り込まれたのが、巨竜半島。その名の通り、竜が住まう島で……。

人々から恐れられていた島ですが、アメリアは死に瀕した時に竜に助けられ、竜を助けたこと。前世の入院時代、奇跡的に病気が治ったら生物学者になりたいという目的を持っていたこと。

それらが噛み合って、彼女は巨竜半島でサバイバルをしつつ、竜達の生態を研究しようと思い立つわけです。度々死にかけながらも、生き延びていったのが凄いですねぇ。

 

数年かけて竜達との交流を成立させて、時々人里に降りて物々交換とかで生活を充実させてるのも逞しい。

そんなある日、船が難破し巨竜半島に流れ着いた第二皇子ユーステッドをアメリアが保護下したことで、彼女は外の世界に踏み出していくことになるわけです。

 

ユーステッドの住む領地はちょうど竜関連の問題を抱えていて。竜に詳しいアメリアと出会たのは奇跡的ではありましたね。

ドラゴンが絡むと暴走しがちで、サバイバル生活送っていたこともあって身だしなみとかに頓着しない変わり者の類ではありますけど。

ユーステッドを通じて縁のできた辺境伯から、ドラゴンを手懐けて軍馬のように扱うことは可能だろうか、と問われたときにしっかりと返答していたり。彼女なりの守るべき基準はあって、そこは守っているから不快感はないですね。

そんな彼女だからこそ受け入れられて、後に博士とか色々な呼び方をされるに至ってるのは良い感じ。

 

もうちょっと自分の身を大事にしてほしいなぁ……ってユーステッド寄りの気持ちにはなってしまいますけど。

あと、幕間でアメリアの前世妹も同じ世界に転生してそうな気配があるのが頭痛いところですねぇ。