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「……私は…できるならこのまま薬屋として生きたいと思っております」

 

712話と描きおろし、書き下ろし『やんごとなき男の鋭い勘が働く日』を収録。

『花騎士』と呼ばれ、女性からモテモテなエクトル。

事件を予知したシルルに興味を持って近づいてきて、怪我の治療のために交流を続けていく中で、彼女に恋心を抱くようになって。

 

頭上に見える線で感情の芽生えも見えるシルルが、色がハッキリしていないから「これは初恋!?」って先に気付いているの面白い。

エクトルは初恋なのもあって自覚してないし、シルルも女性に対して忌避感のある彼がついに恋を……! って変に感慨深くなってましたけど。数年変化の無かったエクトルの、直近の変化と言えばシルルとの交流が増えた事なんだよなぁ……という。どっちも気付いてないあたり鈍い。

 

シルル、本当に人が好いな……というエピソードもありましたね。

彼女をして初めて見る、不幸を知らせる黒の予想線がいくつも伸びている「不幸の見本市みたい」な人物と遭遇。

貴族がお忍びでレストランに来てるっぽいな……ってのを察して離れようとしたのに、貴族の連れが毒を盛られそうなのに気付いて、助けに入っちゃうあたりが本当にもう。

たまたまその人がエクトルの友人で、シルルの事情も汲んでくれたから助かってましたけども。

薬屋であり続けたいなら人助けはほどほどに、と言われても退かない姿勢を見せたシルルが選べる選択肢を一つ増やしてくれたのはありがたかった。