
「もともと世界ってのは不公平なもんなんだよ! 人間にゃ差があって当たり前なんだよ!」
「…………それは」
「それを嫌だと思うから努力するんだろ! ああ、分かるさ、努力は報われたいよな!? 誰だって無駄な事なんかしたくねえよな!? だったら――だったら最初から努力したら確実に報われる領域で戦えよ! 神曲なんて得体のしれないものを扱おうなんてすんなよ!」
前回の最後気になる引きをした割には、案外あっさり楽舞団の問題については解決したなぁ、という感じで。
まぁ、ここでしっかりとフォローをしなきゃ、なんでまた監督していたのかが分からなくなりますしねー。
神曲は本来、一人で演奏したほうが簡単。
単身楽団はそのためにある道具なわけですし。
合奏での神曲演奏は決して、個人で神曲が演奏できないから代替として行うようなものではない。
それをしっかりと宣言したうえで、同様のことを行うなら、認めるとまで言ってのける。
神曲公社がちゃんと仕事していたのはいい感じです。
まぁ、そんな大人のフォローもそうですけど。
ラグナスが今回の騒動を引き起こしたリックスに対して切った啖呵が中々のものだったんじゃないかと。
彼は彼で色々と悩んでいましたが、大事にしている場所を侮辱されて、怒れる熱さもあるんだと。
途中、叔父からの誘いもあって揺れていましたが、なんだかんだで、楽舞団はいいチームでした、という話。
合奏という、無駄が多いからと切り捨てられていった技術。
それを愚直に求めて磨き続けてきた彼らがつかんだ、彼らだけの武器。
なるほど、あれは確かに効果的な技術でしょう。
これからを考えるならば必要になってくるもの。
いい終わり方だったと思います。