気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

感想(同人誌・画集など)

もなかとわたあめ

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「趣味だけど?」

「わ~やっぱそうなんだ!!

 そっかー! カッコイイね!!」

 

ウルトラジャンプに掲載された読み切り……を、SNSで公開されていた時に見て好きになったんですよねー。

読み切りに加えて旧Twitterで公開していたラフだったり、ファンボックス公開エピソードに描き下ろしを加えた同人誌。

 

高校二年生男子の最中樹(もなか たつき)くん。

彼にはとある趣味があった。それは着物を着て喫茶店などで穏やかなひと時を過ごす事。

ただ着物を着ているだけではなく……いわゆる女装をしているんですよね。

短編の合間にちょっとしたコラム的に書かれていましたけど、別に性自認が女性ってわけではなく、「女性の格好がしたい」だけ。隠したいわけでも、黙って女性のグループに潜り込みたいとかそういうわけでもない。

あくまで趣味なんですよね。でも、自分用の着物を買って、祖母の使っていた小物を借りてコーディネートしたり、趣味だからこそしっかり準備してるのは好感が持てる。

 

幼少期から女性用の服装に興味があって。ただ、周囲の理解が得られないことにもすぐ気づいたので、週末にこっそり和装で出かけるのを楽しんでいた。

そんなある日、喫茶店から出たところで同じクラスの女子グループとすれ違ってしまって。内心ドキドキしながらも、素知らぬ顔でやり過ごした……つもりだった。

しかし翌日、そのグループに居たギャル・綿雲飴里が「昨日の和装の人、最中でしょ」と話しかけてきて。

メイクに本気だという彼女は、最中の変装を見破っていて。それを公言するでもなく、趣味で好きな格好をしている彼を「変だ」と切り捨てることもなく。

カッコイイと言って、「好きに純粋なの、良いね」と認めてくれるの良いですねぇ。

飴里、他の人の良いところ認めるのは得意みたいですけど、自分の中で「コレ」という軸がないことに悩んでいる部分もあるとかで……そんな彼女の、初めての和装を最中が選んで着て、「めっちゃ元気出た」と言ってるのがいいんですよね。

最中や飴里がお互いに刺さる言葉を自然に出しているのが尊いんですよ。

 

……ここまで読み切りパートの話しかしてないんですけど、やっぱり好きだなぁと思いました。

女装している彼を「最中」と呼ぶとバレてしまうだろうから、とあずきってあだ名をつけて。それから飴里の心に「あずき」のスペースが出来ているのが良いんですよね。

他の女友達と出かけているときにネイルでダスティローズという色が、あずき色っぽいなぁ……って手に取ったりしてますし。

最中も飴里という友達が出来たことで少し世界が広がっていましたし。

 

飴里、自分でも調べて和装を着られるようになって。当人曰く「ありあわせ」でもカワイイ格好になっているのは、それまでの積み重ねというかセンスの賜物だなぁ……という感じ。

飴里は最中の「和装&女装」を受けれいてくれたけど、分かってくれる人ばかりではない。だから、飴里の他の女友達とは会わない。「言わなければよいんじゃ?」って言う飴里に「友人として会うなら、男って言わないのは対等じゃない」って言う最中君、自分なりの芯がハッキリしてて良いですね。


メロンブックス通販にあった同人誌は在庫なくなってましたが、読み切りパートは先生のpixivに掲載があったので、参考程度に。


NEOEZO RECORD ブルークロスの純愛/レッドストランドの崩壊 設定資料集

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「ようこそ、ネオエゾシマへ。」

 

かえる3号さん製作のマーダーミステリー「ブルークロスの純愛」、マーダーミステリー×TRPG「レッドストランドの崩壊」。

別々の遊戯ではありますが、同じ世界を舞台にしたサイバーパンク要素のある作品ですね。「ブルークロスの純愛」の方は何回かGMやったりしてる好きな作品です。「レッドストランドの崩壊」も動画見たし、シナリオ買わせてもらってはいるんですがまだGMは出来てないので、いつかはやりたいですねぇ……。

 

設定資料集なので、各キャラのイラストだったり初稿のラフバージョンとか色々見られるのは楽しいですね。

イラストのオ田先生からのコメントもあって「あざといかわいさを大事にした」とか、頷ける部分が多くて良かった。ブルークロスのキャラだと、女ホークアイとか女ワビサビとかのデザインが好きです。マエストロは逆にごつい男バージョンの方が好きだし、スネークも男のマント?的なので姿隠してる男バージョンの方が好み。

 

シナリオの背景設定だとか、「このキャラはこういう方向性でつくりました」と言った製作者のひと言コメントがあったり、各カードの解説がゲームの盤面にある説明じゃなくて

設定に寄ったフレーバーテキストになっていたのも、個人的には熱かった。こういう感じの情報開示、大好きなんですよねー。

とあるカードの解説が「作中屈指の迷情報」と書かれているのは笑ったし。

P27のホークアイのロジックチェイン「ブラックボックス」の内容が、P25の実験室の「部屋の構造」と同じになってるからここは誤植かな……。

製作背景についても簡単に描かれていましたが、好評を貰ってるらしい盤面デザインや演出面もギリギリまで調整していたとかで、苦労の一端が伺えましたね……。

かえる3号さんと昔から遊んでる方々の対談では、こだわりが凄いのは長所だけどやりすぎと感じる部分もあり、短所でもあると指摘してくれてたのは良い関係だなぁと思うなどしました。

 

レッドストランドの崩壊ではmuraryoさんのイラストコメントがあって、女ギークがお姉さんらしさを出してるとか、ルーキーが男女で違うイメージで作ってるところとか、そういう部分が分かるの良かったですね。女ルーキー、初期稿のデザイン好きだなぁ。

レッドストランドのカード解説(フレーバーテキスト)、「怪文書が目立つ」とか書かれていたりするのが笑いを誘う。

そして設定資料集として世界観解説といいますか、2作品の繋がりについて語っている章があったのも嬉しかったですねぇ。設定大好き。

Hiten illustration book Vol.19 W AestheticⅢ

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2024冬コミ新刊。Hiten先生のイラストブック。

透明感のある雰囲気とか、色使いがやっぱり好きなんですよねー。

表紙イラストにもなっている「梅が香」が良かったです。解説でも「淡い雰囲気に仕上げました」と書かれていましたが、うん、確かに淡いってこういう感じかなぁ……と肯いてます。

ピンクの花と、着物の寒色系の色味が良い味出してて好き。

 

その次に載っているのが「晩秋」で紅葉の背景と、お堂の床?的なところに座っている着物姿の少女の画。紅葉の色で全体的には明るいのに、ちょっと下向いていたり、座っている向きとかで少女には影が結構かかっているのがメリハリ効いてて好き。

次が見開きで「雪景色」となって、季節が進んで行ってるのも楽しい。どの季節も、温度を感じそうな雰囲気がある。

冬の後に「金魚水槽」が来て、これは特に季節明示されてませんが、なんとなく金魚すくいとかで夏祭りイメージがあるんですよねぇ。春秋冬と来てるのもあって夏の味を勝手に感じてる。

 

その後、「和洋浪漫」で大正ロマン的な衣装をイメージしつつアレンジは言った服を来た2人の少女のイラスト。緑の子の服のデザインが好きです。ピンクの子の降格が少し上がってる感じなのも好き。

「春の訪れ」は「梅に鶯」からの発送で巫女服姿の女性の指に鶯止まって一瞬を切り取っている感じが良い。

「更なる情熱」は、色気のある絵と解説に書かれている通り、恋人同士の距離間を感じて好きです。

最後に掲載されていたのがあみあみ様のマスコットキャラクターの「あみこ」の描き下ろしイラスト「願い」。七夕モチーフなのが良くわかる涼し気な絵でしたね。

Unnamed Memory 虚ろ月

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「誰のことも見たことないんですけど。人を好きになるってどういう気持ちなんですか?」

「そこからか……」

(略)

「お前にいつも幸せでいて欲しいという感情だな。その時に一番近くにいたい」

 

C1052024年冬コミ)合わせの新刊。

事前情報で消滅史っていうところだけ聞いていて、タイトルがこの「虚ろ月」という者だったので、悲惨なタイプの消滅史だったらどうしようかと思っていたんですが。

実際問題、ティナーシャが再会するまえにラナクが死んでしまって、彼女が魔女として長くを生きてまで成したかった魔法湖の昇華が叶わなくなってしまった。

 

そのため、もう死にたいな……という絶望にティナーシャが浸っていたところに、魔女の塔に呪われた状態のオスカーがやってきて。

下見のつもりだったけど、塔の解体を考えているとティナーシャが口走ったことで、そのまま挑戦することに。1度目は流石に無理で、塔の外壁を伝って降りたとか無茶するなぁって感じではある。

その後2度目の挑戦で制覇しているあたり、特訓は怠ってないんですよね……。

「死にたい」なんて絶望を負っているティナーシャ相手に、適度に距離をとって無理に踏み込まず、パーフェクトコミュニケーションをとっているオスカーはお見事でした。

 

魔法視の特訓で猫使われているのがなんか和んだ。

不可視で周囲をうろつくから、それをキャッチするのを頑張るという特訓を選んだ理由が「猫を捕まえると嬉しいから」なの可愛いなティナーシャ。人懐っこい猫だと、実際和みますけども。早く察知できれば前足側を掴める、ちゃんと習熟しないと無理なあたり特訓として効果的なのも笑えるポイントですが。

ティナーシャ、いつものルートよりも死を望んでいるからか、ラヴィニアに会いに行くハードルが低いのがなぁ。本編だと、出会った時期が早くてラナク生存の可能性がまだあったのもあって「ただの契約者だから、魔女と戦うまでではない」みたいな距離感だったハズなのに。

ラヴィニアから魔法球の存在をティナーシャが聞いて、それでも使わないことを選んで。

定義名が分からずどうしようもないはずの魔法湖に対して、オスカーなりにできる事をしていたり。普段と違う選択を見られるのは、消滅史ならではで……いつか失われるのが確定しているとしても、とても良いエピソードでした。

タイトルに「虚ろ」とか入ってるので、零れた灰みたいに闇よりだったら怖いなぁとは思っていたんですが(闇消滅史は闇消滅史で好きですけども)、読了後どこか温かい気持ちになれたので良かった。

 

Invitation ――Unnamed Memory 現パロ再録本

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「あんたさ、それって恋人って言うんじゃないの?」

「えっ?」

頭の中大混乱の彼女が、「よそからどう見えようと違うと思えば違う」という結論にたどり着くのは、この十五分後のことである。

 

2411月のコミティアで頒布された、古宮先生の同人誌。

電撃の新文芸から書籍化された『Unnamed Memory』や『Babel』は「―world memoriae―」シリーズに属する作品なんですが、それらのキャラが登場する現代パロディとして『Babel学園』というのを古宮先生は過去にWEBで書かれていたんですよね。

(なお、『月の白さを知りてまどろむ』こと月白にも現パロが存在したりもしますけど、月白は『―world memoriae―』シリーズに含まれないので注意)。

 

で、『Babel学園』とある通り舞台はとある高等学校。雫とかが通っていたり、ラルスが教師だったり。エリクは教育実習生とかで来てたんだったかな? みたいな形だった気がします。

非書籍化作品『Rotted-s』のアーシェやレアのエピソードもありましたけど、レアは年上なので大学生だからアーシェ以外との絡みは基本無かったような。『Babel学園』を読んだ記憶もちょっと薄れて来てるのでちょい自信ない部分もあります。

 

閑話休題。

今回再録されたのは、そんな現代パロディ時空で『Unnamed Memory』のオスカーとティナーシャに焦点を当てたエピソード。『Babel学園マイナス』と題して描かれていたものですね。

あとがきにもありましたが、あくまで先に『Babel学園』があってその時代には夫婦になっている二人が結婚するまでの過去を描いたものなので、マイナスってついてるんですなー。

 

最初の一文というか章の区切りからして「結婚式まであと1011日」とかですからね! ざっくり2年半。『Unnamed Memory』本編では1年の契約期間の間に関係が劇的に進んで行ったのを想うと長いですけど、400年精霊術士を拗らせたりしてなくてもティナーシャは彼女らしい感性で生きているので、まぁ野良猫を懐かせるのには時間かかるよね……感。

 

オスカーは学園の理事長の家に生まれた青年で、作中開始時点ではまだ仕事を手伝ってるけど理事長に就任はしてない状況。

ティナーシャはその大学に通っている一学生だったわけですが、縁が出来てからオスカーが少しずつ距離を縮めていってるのは相変わらずの2人のやり取りでしたね。

ティナーシャの父母が健在だったり、現パロならではのほのぼのエピソードが多くて、終始ニコニコ読み進められて、本編も好きですが2人のキャラそのものも大好きなので、現パロで違う味わいの物語楽しめるのはやっぱり良いですね。

遠い存在になった幼馴染。

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「なんだかんだ幼馴染の応援が一番うれしいから?」

「あらやだ嬉しい」

「そしてくだらんこと思ってないでいいから私を推せ!」

 

エピソード119を収録。

昔から家族みたいな交流をしていた幼馴染の男女、みなとと恋花。

「ずっと一緒にいようね」と言っていた恋花は、今では人気急上昇中のアイドルになっていて。街中の看板広告にその顔が掲載されたり、テレビに出演したり遠い存在になってしまったわけですが。

 

アイドルという仕事は好きで、生き生きしてるのも確かだけど。

それはそれとして、幼馴染の少年との時間も大切で、昔のような距離感で家に遊びに行ったりしているの、良いですね。

オフの日とか寝ぐせも直さずに過ごしてるズボラな姿を見せても良い、くらには近いみたいですけど。

これでどうして付き合ってないんですか。一応これまでの近い距離感が心地よいから、踏み込んで壊れてしまうのが怖いという2人の臆病さの表れみたいですけど。

 

休みの日とかも結構一緒に出掛けてるみたいですしね。ほのぼのして良いけど、恋花さん、近くに広告あるんだからちょっと変装とかしても良いのでは……? と思わなくはない。

別の話でマスクしててもバレてたから、どっち選んでも一緒か。

恋花ちゃんはみなと君にずっと目線向いてるっぽいですけど、彼女の存在が大きく遠くなるごとにみなとくんは「吊りあわないから諦めないと」って思いが沸きあがって来るみたいで。うるせー、告白して幸せになれ! って気持ちになった。

 


白身魚自選イラスト集 真昼の月[愛蔵版]

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あなただけが いつも私を見つけてくれる

 

アニメーター堀口悠紀子さんの、イラストレーター名義である白身魚さんの作品集。

2020年くらいに刊行されたものの愛蔵版ということで、描き下ろしや追加収録が行われているようです。

20年以上活動されている中でも、アナログ画材で描かれたものをセレクトしたそうですね。

白身魚さんのイラストは、ファミ通文庫の『ココロコネクト』シリーズが好きなのもあって、印象深いというか。懐かしくなりましたね。『ココロコネクト』シリーズも読み返したいものです。

 

チャプター1が「girl meets girl」。一迅社のコミック百合姫の扉絵シリーズみたいです。

最初の、駅で座って教科書か何かを見ている少女を、離れた場所から見てる少女の画が好きですねぇ。距離感が良い。

「この瞬間のことめちゃくちゃシミュレーションした」少女の黒髪の子が可愛くて好き。振り返っている構図とかも好き。

 

チャプター2が「novel illustration」。

タイトル通り、小説の表紙とかを収録している章。「季刊S」の表紙絵なんかも収録されていましたが。読んでない作品も結構ありましたが、色使いがやっぱり好きだなぁと思いました。

読んだことある作品だと『ジャナ研の憂鬱な事件簿』だったり、先にも触れた『ココロコネクト』シリーズや『ココロコネクト』の作者の別作品『アオイハルノスベテ』とかのイラストも収録されてて、見てて楽しかったです。

あとは、チャプター3Character」でFGOの礼装「スイート・クリスタル」。色味が好きなのもありますが、無敵貫通礼装便利すぎてレベルマにしてお世話になっております……。


-白身魚 自選イラスト集- 真昼の月 愛蔵版
白身魚
パイ インターナショナル
2024-08-23

押しの強い後輩の話1

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「冗談と本気の区別もつかねーのか 何年オレのこと見てたんだバカ」

2年です……」

 

タイトル通りの作品。

朝見美雨という、中学時代に痴漢から助けられたことで彼女に立候補するともうアピールしてきた少女に付きまとわれている主人公の白鋼尚也。

なんと彼を追いかけて同じ高校にも進学してくるほどで……学年が違うとなかなか交流の機会ってのは無いものですが、美雨ちゃんはその行動力でグイグイ会いに行ってアピールを続けて。

 

2年もそんなアピールを続けた結果、先輩が絆されて恋人関係になろうか、と言ってもらえたわけですけど。

これまで押しても押してもビクともしなかった先輩の壁が崩れたことで、実は美雨ちゃん自身は押しに弱いことが発覚。

照れ過ぎた結果として逃げてしまってましたけど。……逃げたあとも返事保留したままアピールしに行ってるの、なるほど押しが強い。さすがにちょっと距離が遠くなったりもしてましたが、まぁあんまり長く停滞させずサクッと交際関係になったのは良かった。

 

そうやって恋人関係になったわけですが。2年間の塩対応に慣れて、甘くされると限界を迎えてしまうというのが、かわいいなぁ……。

先輩の方も受け入れた後はグイグイ攻めていくので、可愛いところが頻繁にみられるの良いですね。

美雨ちゃん、付き合う前は先輩のバイト先にお客としてあししげく通っていて、付き合い始めてからは一緒に働き始めたりして、まぁ割とストーカー評価間違ってないんですけど。その一途さで先輩の壁壊したからまぁまぁ……。

no-seen flower ガイドブック“Closed Garden”

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「だからちょっと引きずり降ろしてやろうかと思って」

「何を考えているんですか、あなたは……」

「じゃないとあいつは一人のままだろう?」

 

2024年夏コミで刊行された、古宮九時先生の個人サイト「no-seen flower」掲載の作品のガイドブック。

作品の解説だったり、いくつかの短編だったり、コラムなんかが収録されている満足度の高い1冊。シリーズ内作品群のページになんか、弊ブログの名前が登場した気がしますが、きっと錯覚ですね、はい(現実を見ろ)。

ちょっと1005本全部読んで感想記事書いてるだけの一般読者なのに……。

 

作品紹介のページの『Icy Prayer』で「ファルサスはひどい」と紹介されてるの、実際変な植物ネタとかあるから、ひどいんですが、各作品についている23行の紹介文に紛れ込んでるの笑っちゃうな。

短編は、Unnamed Memory本編の解呪前「共生の記憶」、Act.2の女王ティナーシャを描く「幕間にて」、Babelで雫が旅をしていた時のエピソード「旅の終わり」、Rotted-sでアーシャがレアの傍に居ることを選んだあとの「終着へとのびる」、月白のサァリが17歳の頃のエピソード、を描いた「朱色の帯」の5編が収録されています。

オスカーがティナーシャに対しての印象を語っているのが印象的で、「共生の記憶」が一番好き。あとは、「朱色の帯」でいつも通りのサァリとシシュのやり取りが見られたのも楽しかった。書籍完結してるし、WEBWEBで関係変化してってますからね……。

 

コラムは、オスカーとティナーシャの関係について。アニメ視聴者から「いつキスするような関係になったんだ」とアニメから入った人に驚かれた、というような記述がありましたが、撫ででも良いゾーンが広がった猫扱いされてるのが面白かったですね。実際、多数決するまで好意に気付いてないからな、あの最強の魔女……。

コラムでは「王同士の婚姻について」だとか、「Act2におけるティナーシャの変化」や「『Unnamed Memory』における言語」なんかにも触れられています。言語については、『Babel』だったり『ate4』を読んでいるとより味わい深いですね……。

あとは、あちこちで『Aeterna』に触れられることが多くて、ateの進行が進んでいることだったり、終わりが近づいている感じがして、楽しみでもあり惜しくもある。

 

あとは大陸別の異能とか、大陸の距離についての話についても触れられていましたね。

アイティリスと東の大陸の近さが、神話時代のアイテアの想いがあったからだというのも良かった。……時を経るにつれて、神の想いであっても薄れて変わっていくのは、寂しいものもありますが。

滅びない国も死なない人もいない、というのはこれまでも描かれてきたわけですからね。

コラムで「終わる物語と終わらない物語」についても語られていましたが、そこに通じるようなものを感じました。

何に使うってわけでもないですけど、後は各キャラの属性についても記述があったのは面白かったですね。

ゆるゆるアラカルト2

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「あーもー…好きなんだよ! 悪いか!」

「…………」

「…なんで黙るんだよ!」

「お返事はもうしてるので…」

 

作者さんのこれまでの作品に登場したキャラクター達の「その後」だったり「ちょっとした小話」をまとめた短編集の第2弾。

『先生と女の子のほんわか背徳ラブコメディ』の琴葉と先生が、年越しも初詣も一緒に過ごしていて、先生の方が「幸せにせんとな……」って思ってるの偉い。先生と生徒の関係だから、初詣は隣町に行ったり生徒の方がしっかりと気を配ってるのがアレですが。良いコンビですよね。

 

「パーカーおじさんと女の子」から、小柄な少女の小鞠とガタイの良い恋人宮地の、微笑ましいやり取り。可愛い服を着たい小鞠と、対格差などから職質の常連な宮地はせめて落ち着いた服着せようとしてますが……まぁお似合いだよ……。

結局可愛い服を選んだ後に、警察とバッタリ鉢合わせて即座に弁明が出るあたり、どれだけ職質されてきたのか……苦労が伺える。

 

「淡髪フォトグラフィー」の立花由香里と、「鈍色コンプレックス」の朝倉斗真くんの話も収録。

人気モデルになった立花と、記者になったらしい斗真。立花の仕事仲間にあって、ドキドキしてる斗真にしっとして距離をとったけど、気掛かりで近くで話を聞いてる立花さん可愛いな……。

あとは「不良くんと天然さん。」バイトの帰りに迎えに行って、電車内で口下手だから行動をと手を繋いで、最後にはしっかり言葉にして。不器用な不良の優月くん、微笑ましいなぁ……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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