気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

感想(同人誌・画集など)

コンビニではじまる恋の話 Vol.2

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「僕もその会いたい、ので」

 

フリーターと、小学校教師。

年齢も10歳差と、斉藤さんの勤務先がコンビニでなければそう接点も生まれなかっただろう2人ですが。

好意を感じていた中で少しずつ会話をしていって。連作先交換までたどり着いて。

季節は12月。志田の学校は24日が終業式で、その日は斉藤さんは夕方までのシフトだった。どうにか会えないかな、と思ったけれど……。

 

生徒が休みになっても教師同士の付き合いはどうしてもあって、なかなか難しい状況。それはそれとして「なにかあったか」みたいになってる志田さんは鈍いよ!

まぁその後、仕事の付き合いだし先約は断れないけど、途中でどうにか抜けてくるので会えませんか、とちゃんと時間を確保したのは偉い。

……志田さん、飲み会でワンチャンフラグが立ったかもしれない先生も居たりみたいですし、清水先生に良縁があると良いですね……。

志田さん、告白の時はしっかり決めてて偉い。斉藤さんも可愛くて良かったなぁ……。



コンビニではじまる恋の話 Vol.1

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「……あの、 えっと あの もし…なんですけど 迷惑でなかったら」

 

コンビニで働くフリーターの女性、斉藤さんには気になるお客さんが居た。

よれよれの服に土で汚れたスニーカーを履いて、自由な髪型をして時々模造紙とか謎のものを持っている。

なんの仕事をしているのか気になっていたのもあって、常連の彼の注文テンプレートは覚えてしまった。最後に注文する「ホットのブレンドSサイズ」を異口同音に発してるコマとか次のコマで内心「勝った……!」ってドヤってる斉藤さんカワイイ。

 

その先取りに感心してついつい頭を撫ででしまった常連客。好意を持たれてたから良いものの、うっかりトラブルになりかねんぞ、とつい接客業従事者としての感想を持ってしまったのは良くない。純粋に作品を楽しめてない。

 

ちょっとギクシャクしつつ、そこから良い交流が生まれるようになって。勤務後に会う約束をして、連絡先を好感して。

年の差がある2人ですけど、彼らなりの速度で進んで行くのが心地よかったですね。

勤務中は髪をまとめているけど、オフだと解いている斉藤さんが美人さんでした。微笑ましいなぁ。



社会人彼女と大学生彼女3

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「僕はこれからもずっと冬花さんのことが大好きです」

 

冬花さんと佐倉くんの同棲生活は変わらず好調。

一緒に居るシーン、かなりの割合でくっついているのでお互いに好き合ってるのが伝わってくるのが良い感じ。

くっついてネコ動画見てた時に、冬花が飼いたいと言い始めた時、自分に構ってくれなくなるかもと嫉妬して今はダメと言っちゃう佐倉くんはかわいいなぁ。冬花さんが構いたくなるのも良くわかる。

 

そんな佐倉くんが寝る時いつもくっついてくるから寒がりだと思われて、湯たんぽ買ってもらうエピソードもありましたが……単にくっついていたかっただけ、というオチが付くのも微笑ましい。相変わらず糖度高いカップルだ。

くすぐられるの弱いのを知ってイタズラしちゃう冬花さんとしっかりやり返す佐倉くんとか、微笑ましいエピソードに事欠かないのが良し。

 

冬花、同僚だったり、弟の白雪航くんに加工された彼氏の写真送り付けているのとか、どれだけ自慢したいんだ……。

その航くん、別カップルのエピソード「遠距離恋愛のカップル」に登場していた男子の方で、意外なつながりだなぁと思いましたが。今回また巻末に収録されていて、こっちはこっちで微笑ましくて良かったですね。


社会人彼女と大学生彼女2

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(すごいな……佐倉くんは……)

どんな時でも素直でいられて

(私もいつか こんな風になれたらいいな…)

 

同棲している社会人彼女の冬花さんと、大学生彼氏の佐倉くん。

出社前の彼女を抱き締めて「仕事行かないで僕といよーよ」とか言っちゃう佐倉くん、可愛いなぁ。さすがに仕事は休めなかったけど、速攻で定時で帰ってく冬花さんもかわいい。

 

ジムに行って鍛えてるからちょっと腕相撲をしてみようとか言ってきたり、2人でジェンガをプレイして彼氏にかわいいウサギのパジャマを着せようと画策したところ、逆に猫耳つけてくれと提案されて動揺して負けたりしてるの、微笑ましいカップルだなという感想しかない。

同僚や友人相手にも、しっかり彼氏彼女がいるとアピールしてお互い大事にしてるのも良し。


マジで付き合う15分前6

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「オレちゃんと夏葉のこと好きだよ だから安心して!」

 

距離がある間、彼氏の傍に女の影が現れて……。

西やんにも「祐希が悪い」と言われてましたが、まぁその通り。

ヒナ、ぼっち志向なのかと思ってたらキャプションで「ひとみしり」って書かれていたのちょっと笑った。

でも写真に関しては本気で、祐希とヒナの活動に惹かれてやってきた他の卒アル委員が適当な写真選んだらキリキリ指摘してるのはキャラ立ってましたねぇ。

 

ヒナから連絡先を渡されそうになったけど、彼女いるから受け取れないとラインを引いた祐希は真面目ですねぇ。

でも、夏葉を優先してヒナと距離を取ったという事実に、祐希が少し傷ついていたのも確かで。祐希は、ヒナの気持ちすべてわかるわけじゃないし、距離のある夏葉からしたらもっとわからないだろうからそういう決断をして。

それを知っているから夏葉が「そういうところ好き」と言っているの、良いですよねぇ。

 

付き合う前の時間が長くて、付き合ってから遠距離が確定してて。

そんな状況だからこそ、というか。過去の積み重ねがあってこそ恋人関係になったんだっていうエピソードがポロポロ零れてくるから好きです。

そして最後のエピソードでしっかりと未来への約束をしていたのも良かった。

書き下ろしで「マジで高鳴る15分前」として、東京へ出る夏葉の荷造り手伝ってる話とか、一夜を共にする暗転とかあったりして良かったですねぇ。幼馴染から恋人になるなかで戸惑いつつも、良い関係になったのが本当に良かった。

マジで付き合う15分前5

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「なんだよ めんどくさいことしてくれるとこに愛を感じるんじゃん」

「捨てちまえそんな愛 オレはもっとお手軽なやつがいい」

 

夏葉は東京に出て叔母を頼ることになってましたが……タワマン在住で、何日いてくれてもいいのよと言ってくれて。

叔母さん、先月彼氏と別れて男運の無さを嘆き、姪が幼馴染の彼氏作ってるのを羨ましがってたりしてるの、なかなか愉快なキャラしてましたね。

その次のページで、酒飲んで出来上がった叔母さん交えてテレビ通話することになってるの、テンポよすぎぃ。

酔っ払いが変なこと言って、2人とも赤面してるの微笑ましくて良いですね。

 

「ちょっとでいいから時間決めて話したい」と話してるコマの夏葉ちゃんが可愛かった。

ドキドキがバグってなんやかんやうまく面接乗り越えられるのも凄いですけど。

彼女を励ますのに成功できた祐希くんは二度寝かましてるので、キミはもう少し自分のこともしっかりしてもろて……。

祐希と夏葉の友人たちも良い性格してて好きですねぇ。「夏葉がいなくて勉強が手につかない」って話を速攻でリークしてましたしね。思いっきり照れてる夏葉可愛い。

 

そして、最終章となる「将来の話」編がスタート。

付き合う前に進路を定めていたからこそ、付き合ったからといってそれに合わせて進路を変えるのは軽くないか、と考える祐希くん、割と真面目ですよね。

そんな折、卒業アルバムの編纂委員をやっていたクラスメイトが、ちょっと登校できる状態じゃなくなってしまって……。

時々ノートを借りていた恩があるから、と手を挙げたわけですが。

 

卒アル委員の統括をやっていたのが、モデルをやっている学校でも有名な美少女・比奈さんで。

彼女は写真が好きで、想い出の集大成であるアルバムをしっかり作りたかったけど、他のメンバーの多くは内申点欲しさに名前だけ貸してきた人物で。一人で仕事抱え込んでいた彼女に頼られることになったりもするわけです。

恋人が東京にでている間に! まぁ、なんか比奈さんぼっち属性もちだったらしくて、SNSへの写真投稿もいつも一人で映ってたからファンに心配されてたとか、なんか面白い人でしたね。おまけの「ヒナのぼっち遊び」、当人は楽しそうだから良かったです。

マジで付き合う15分前4

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「ノリで始まったかもしれないけど その後はオレなりにずっとマジだったし」

「す…… 好きだから」

 

キスした後抱き合っている2人、微笑ましくて良いですねぇ。

……一大イベント達成したのに満足して、クリスマスプレゼント渡しそびれているの笑った。

祐希は夏葉へネックレスを贈り、夏葉は祐希にチャリの鍵という実用品を贈る。個性が出てて良いですね。

夏葉の方も幼馴染ならではというか、よく鍵をなくして探しているけど、遠距離恋愛になると探してあげられないから、という思いがこもっている一品でもあって、この2人らしい感じですね。

 

幼馴染の距離感だからこそ遠慮がなく、ある時から誕生日プレゼントなども贈らなくなった。

でも、中学時代の時ペンケースを忘れた夏葉に「誕生日近いしこのペンやるよ」って差し出したものを、今も夏葉が使っているとかもあって、本当になんで付き合ってなかったんだこの2人。近すぎるからか。

自分の贈ったもの身に着けてる夏葉みて、照れまくってる祐希、感情表現豊富というか涙腺弱い的な感じで照れるライン大分低いですよね……。

 

そうして付き合い始めたけれど、大学進学直前で遠距離確定の状態だからこその迷いもあって。夏葉から「ちょっと距離置いてみない」と言われて衝撃を受けすぎて、その後の会話さっぱり記憶できてない祐希よ……。

そして誤解したまま驀進して食堂で愛の告白する羽目になっていたのは、彼らしいというかなんというか。

付き合う前には進路が決まっていて、だからこそ付き合い始めてから「離れがたくなってる」という祐希が可愛かった。

描きおろしの「#マジで写ろう15分前+」はプリを取る話の追加エピソードでイチャイチャしてて糖度高くて良かった。

 

Gift 下

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「できません。僕も、彼女も、いつかなんてものを信じていない。そんな不安定で不確実なものはいらないんです。彼女の所有権を主張するような真似はしません」

 人形は、ひとりで作ればいい。この世の果てであっても。世界が終わる時が来ても、たったひとりになっても作ればいい。けれど。

「けど、ひとりで、誰も知らないところで、泣かせるつもりはないんです」

 

人形師平田開闢のアトリエと、カメラマン宮本晴久のスタジオは隣り合っていて、開闢の指には晴久から贈られた指輪が光っている。

相変わらずそれぞれの仕事には真剣で、変わっていない部分もありますけれど。2人で過ごす中で、変化している部分もあるなと感じられるのが好き。

晴久がアシスタントとかを伴った仕事をするようになっても、撮影の瞬間には沈黙を守らせる流れとか。

 

そうやって撮影で晴久が出かけている間に、開闢は真木のエッセイのための対談を申し込まれて。ファミレスで話をすることになっていたわけですが。

インタビューの会話本当に良かったんですよね。あそこも好きです。「貴方は貴方以外になりたかったですか?」と聞かれてるところとか。晴久も開闢も軸がしっかりしてるキャラなので、恐らくはそれを指して真木は「変わらない人」と評していましたが。

その上で、開闢のとある振る舞いから「女の子は変わり続けるな」と口にするのとか、良いですよねぇ。

 

他には、真木の担当さんが奮闘している、BGM付の小説という企画について。小説家真木遊成の傲慢さだとかが見えるエピソード。音楽家もまた癖の強いキャラが出てきたなぁって感じでしたが。

恋愛小説家真木の企画なのに、小説は読めないからと聞かずに別れの曲を出してこられては真木もあらぶるでしょう。才能の尖った人で出来は良かったみたいですが。

作曲側からすれば、こっちの才能に頼って先に曲を出させたのにクレームつけてきてるように見える(実際形式はそう)から険悪になるのも無理はないというか。

最終的に互いの事を知って、見えていなかったものも見て、謝罪の言葉を口にできたのは偉い。真木、才能はあるけれど、藻掻いて暴れてその上でつかみ取っているような感じがあるから、彼の葛藤が良く見える一連のエピソードは良いけど重くて痛かったですね……。

 

エクストラエピソード「Gold Fish」は下巻で初登場したセージくんが、親の決めた婚約者と交流する話。彼が果たして誰だったのか、というのは後のエピソードで描かれるんですが。繋がっていくのが良いですねぇ。

晴久と開闢、互いに互いを好き合っている2人の話が本当に好きです。約束が苦手な開闢と晴久が約束を交わして……その後に、彼女の心情が乱れて失踪。

探すために手段を選ばなかった晴久が、真木に連絡するのが最後になったため「殴らせろ」と友情から憤るシーンとかも良かった。

Gift 上

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「なくなったら困るでしょう」

(略)

「だって、君はそれを書くんだから」

まるで真理のように。

「心を痛めて傷つき涙する、そういう物体を書かなくてはいけないんだから、そおれをなくしてしまったら、ねぇ? 困るでしょ。知りませんけど」

 

紅玉いづき先生が、アマチュア時代に書き続けたシリーズ『Gift』。

同人誌版は即完売して、クラウドファンディングプロジェクトにて文庫版が発行されました。……私は、その後若干数だけBoothで発売されたものを運よく入手できただけの人ですが。良い物語を読むことが出来ました。

 

気難し屋と言われる人形界のプリンセスこと、人形師の二代目平田開闢。

現役女子高生で人形作りの腕があり、当人も容姿が整っているとあって、取材に来ても彼女の作品ではなく、彼女自身にカメラを向けてくることに腹が立っていたとか。

そんな中でカメラマンの宮本晴久は、ほぼ人形にしか興味が無かったために、彼女のアトリエに何度か出入りする機会を得ることが出来た。

 

噛み合っているような、すれ違っているような、不思議な距離感で2人は交流していって……その過程で、お互いの欠けていた部分を埋め合うことができるようになった。

自分の得意分野については自負があるけれど、その他の部分では不器用な部分が光るキャラ達がそれでも傍に居ようとする光景が、綺麗だったなと思います。

そんな2人のエピソードから始まって、その後は断片的に未来と過去とが描かれていきますね。

例えば、ほとんど接点がなかったけれど同じ学校に通っていた少女・芹沢から見た、開闢の話。

あるいは宮本の学生時代からの友人であり恋愛小説家として名を知られている真木遊成。

彼と少しだけ縁のあった女性の話や、実家を捨てた彼と唯一繋がっている妹の話。

開闢自身の過去の話。開闢と晴久の交流の話。いろんな物語が記されているんですが。

 

紅玉先生の言葉遣いが好きなんですよねぇ。刺さる描写が多い。

人形師平田開闢が人形を作って求めたもの。カメラマン宮本晴久が信仰するもの。笠井さんとの別れ際に真木が遺した言葉だとか。「とても純粋な人ですね」という、指摘だとか。代名詞なしに話が通じた時に感じた、繋がりだとか。

晴久が開闢に手を伸ばしたきっかけが、彼女から受けた優しさだったというのが好きだし。そんな彼の何気ない言葉を学生時代の真木は優しいと評しているの、人間の多様さというか。角度違うといろんな表情があるよなぁ、という感じで好きです。

社会人彼女と大学生彼氏1

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「楽しそうに笑ってる冬花さん… かわい――…」

 

社会人彼女こと冬花さんと、大学生彼氏の佐倉くんの恋愛風景を描いた短編集。

作者さんがSNSで掲載していたマンガをまとめたもののようですね。

冬花さんはかわいいものが好きだから、デートに出かけた時とかに彼氏に遊園地にあるような被り物をかぶせてみたりして「かわいー」と楽しそうにしていますが。

「僕の事オモチャだと思ってるでしょ」とちょっと不服そうにしながらも、素直につけられている佐倉くんも冬花さんのこと好きすぎなんだよなぁ。

 

朝寝起きの佐倉くんに冬花さんがイタズラしていたり。行ってきますのチューをするシーンがあったかと思えば、家の前でお土産を持ってきてバッタリしたり。

しれっと同棲中っぽいんですよねぇ、この2人。可愛さに屈して一緒に風呂入ったりしてるし、一緒に寝てるしで描写そんなに多くないのに糖度高い。

 

おまけで「遠距離恋愛カップル」と「社会人彼氏と大学生彼女」という別カップルのエピソードも入ってるんですが、元がSNS投稿してるからか24Pくらいなのに甘くて可愛くて良かったです。遠距離やだ……な彼女が顔見えないのに可愛くて良き。


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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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