2023夏コミ、C102において頒布された考察本。Boothで購入させていただきました。
ライトノベル感想ブログ『本達は荒野に眠る』を運営されている夏鎖さんが作られていますね。
タイトルに興味あったら読んでいいと思います。
私はVTuberそんなに詳しくない一方で、近年のWEB小説やラノベだと題材にされていることも多く、そういった作品ばかりから情報摂取してるので認識に偏りがあるんですよね。
一方、夏鎖さんは初期に熱中していた時期があり、今も数人を追う意欲を持ってるラノベ読みのようで、着眼点も良く結構参考になりました。
閑話休題。
最近だとWEB小説で登場人物としてVTuberが登場することもあったりしますが、本書は商業作品に的を絞った形でまとめられています。
BOOK☆WALKERの横断検索機能とかを使って、情報をまとめたり、その中で気になるところのあるタイトルをピックアップして、『こういう点に注目』と書かれているので、手に取りやすくわかりやすい形にまとまっていたと思う。
バーチャルユーチューバーとカタカナ表記だった時期から、VTuberへ変わっていった時期などにも触れられていて、意識してなかった部分なので面白かった。
VTuberを登用する宣伝の初出や、時代にあわせて扱いが変わっていく様子とかも興味深い点が多かったですね。
ライトノベルを中心に置きつつも、この時期雑誌に掲載された作品や、作中でVTuberと定義されていないが近似している例にも触れていて、こだわりを感じる1冊でしたね。
強いて言うなら、3Pからの調査結果。表が分けられてるんですけど、どちらもカタカナ表記のはじまりになっていて、2個目の表は後の記述からすると『「VTuber」で検索した結果』になるのではないか、という点。
あとは4Pが本書における『バ美肉』という単語の初出だと思うんですが、単語について本書で触れているのは16Pで、少しズレがあるのは気になったか。
複数作品を取り上げる関係で表記ゆれはあるとか、前提を都度明示していたのでそこは惜しい気がしますが……この本に興味持つ人なら大体知ってそうだから、説明飛ばしても別に不備ではないよなぁとも思うので若干揚げ足取り気味かな……。あくまで考察本で、入門・解説本ではないですしね。
最後にちょっと気になった点について触れてますけど、総評としては考察本としてしっかりしてて楽しめたので、冒頭でも言いましたが気になってる方は手にとって良いと思います。