気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

TOブックス

商人令嬢はお金の力で無双する

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「サラ、お前がグランチェスターを名乗るのであれば覚えておきなさい。領主一族は領民を守るために存在する。飢えや外敵から彼らを守ることは我らの義務なのだ。なればこそ領民が納めた血税を横領した者らの所業を決して許してはならない」

 

商人の母と貴族の父の下に生まれた少女、サラ。

両親は駆け落ちしたためそれぞれの実家との縁は切れていたようですけども。父が事故で亡くなり、その後に母も病に倒れたことで、母の最期の手紙を受け取った父方の実家に引き取られることに。

しかしそこで子どもたちから「平民風情」といじめられ、池に落ちたところ見捨てられ死にそうになり……前世の記憶を取り戻し、魔法の力にも覚醒。

 

母の手紙を受け取った祖父はサラを庇護してくれているが、グランチェスターの家に入れて貴族として遇してくれたわけではない。祖父の死後、自分の立場がどうなるかは明るい展望がない。

ただ前世の記憶を取り戻したうえでみると、貴族令嬢としての生活水準は整っていて……トイレや風呂とかが無いのは、まぁ実際辛いだろうなというところではあります。

作中世界、男尊女卑というか女性にはアカデミーに通うことが認められていなかったり、いくつかの職業に就けなかったり制限が多い状況でもありましたし。

 

彼女はひとまずいずれ裕福な平民になろう、そのために必要な知識を身に着けようと決意することに。

そして祖父に直訴して、まずいじめっ子たちから離れるべく王都の屋敷ではなく、グランチェスターの領地に行くことの許可をもらって。そこで家庭教師をつけてもらって自己研鑽に励もうとしたわけですが。

 

……少し前に起きた横領の影響や、書式が統一されていない問題などもあって、そこでは大量の仕事が積みあがっていた。

それを放置できずにサラは元キャリアウーマンとしてのスペックを存分に発揮して、仕事をさばいていくことに。前世でも今世でも労働を経験した女性であったサラは、メイドたちにサポートを頼める部分は頼みましょう! とバリバリ改革を進めていくことに。

 

そこで自身のスペックを認めさせて、少しずつ自分のできる事を増やしていく話。自身が8歳の少女なので、この世界では認められてこなかった「女性の実力のある職人」を引き込んでいくの良いですね……。

「商人令嬢はお金の力で無双する」というタイトルですけど、1巻時点では状況説明とまだ足場固めみたいな感じで、言うほどお金で無双してないですけど物語が広がっていきそうな面白そうなネタは仕込まれているので、続きは読んでみたいかな。

職業、仕立屋。淡々と、VRMMO実況。

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「……生粋のエンジョイ勢なんて言って失礼しました。ブティックさんはイカれたエンジョイ勢ですね」

「いやそっちのほうが失礼ですけど」

 

気まま暮らしで気ままにクラフトをコンセプトにしたゲーム「きまくらゆーとぴあ。」をプレイすることにした主人公。

キャラクターネームはビビア。鹿の角を生やした女の子キャラで……当人の性格もあって、VRMMOではあるもののあまり他のプレイヤーとは交流せず、リアルなNPCとの交流だったり、売りの一つでもある生産に打ち込んだりして気ままに楽しんでいたわけですけれども。

 

積極的に情報を得ていなかったこともあって、全プレイヤーに影響のある「革命イベント」を予期せず発生させてしまうことに。

全プレイヤーに公開される動画には、ダミーのアバターで参加する事こそできましたが。

イベント発生時に近くに居た別プレイヤーの手によって特定されてしまって、店舗のコメントに荒らしが湧いたりするトラブルもありましたが。

……そこで負けたりせず、商品に無関係なコメント寄越してきた相手を全ブロックしたり、コメントしたけりゃ高額で出品したゴミアイテムを買ってからにしてくれよな! とやり返したりする強かさを持っていたのは良かったですね。

 

騒動で変な注目を集めることになってしまってましたが、主人公のビビア、ゲームシステムに頼り切らずオリジナルデザインの衣装を作って販売したりする、生産要素を満喫していて。

そのデザインの良さは先達プレイヤーにも認められるほど。さらにシステムに頼り切らない制作スタイルのおかげで、制作した衣装に「スキル習得可能」という特殊な効果をつけることにも成功していて。

更には制作衣装に惹かれて縁のできたプレイヤーから、NPCとのデートイベントで自作衣装を着せる方法を教えてもらったり、これまで好感度があがらないとされていたキャラとのイベントを発生させたりしたことで、今後ますます注目を集めることになりそうですねぇ。

ビビア視点のエピソードと、他キャラのやり取りが描かれるスレッドが1エピソードで半々の構成になっていることが多いですね。ビビア、割とエンジョイ勢で活動範囲が狭いので、ゲーム的な要素の補完は掲示板回で行われるのが作品ならではの味。

レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~

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「アマチさん、1つだけお伝えすることがあります。レアモンスターを連続で狩り、さらにはスキルオーブを入手し続ける能力について、私からは言及しません。ですが、その力は間違いなく注目を集めることでしょう。オークションにスキルを出すと同時に、この報告書を世に出すという事は、その危険性を招きます。覚悟はよろしいですか?」

2人を専属に貰うんですから、それくらい出来ないと。ですよね?」

 

現代にダンジョンが生まれた地球で、主人公の天地翔太はダンジョンに挑む冒険者として活動をしていた。

彼は他の冒険者たちと比べてレベルアップ時のステータス上昇値が低く……スライムくらいしかまともに倒せるモンスターが居なかった。

だから彼はスライムしか出ないナンバー777『アンラッキーホール』に挑むしかなくて。

 

けれど一定数の敵を撃破することで、レアモンスターが登場することに気が付いて、それに挑む事を目標にしていて……次いに彼は虹色のスライムを撃破し「レベルを代償に、有用なスキルなどが得られるガチャ」である「レベルガチャ」スキルをゲットすることに成功して……そこから彼の世界が広がっていくことになるわけです。

 

これまでアンラッキーホールにこもっていたけれど、そこにいる受付嬢アキからの勧めで別のダンジョンに足を運ぶ決断を下して。

アキの妹であるマキが受付嬢を務めるダンジョン協会525支部に足を運んで。

そこでショウタは冒険者としての常識に疎い事とかをマキに指摘されたり……人気受付嬢との距離の近さに、他の冒険者たちから嫉妬を買うことになったりするわけですが。

 

ステータスが低くても冒険者であり続けたり、レアモンスターが出現する条件に付いて分析したり、そのために連続で狩りをすることが苦では無かったり。

マッピングスキルを得ても、「中途半端に埋まってる状況が気持ち悪い」と穴埋め作業したりしてるの、なんだかんだ冒険者向きというか。

疲れはするけど楽しいからで行動できるの、強いですよねぇ。根は善良で、レアモンスターの出現についての核心を得て、運を挙げたことでその条件を満たしやすい彼は、レアなアイテムを入手できる機会も多くて。

実力を認められて、受付嬢の専属制度を2人同時に申請できるくらいになっていったのは、テンポよくて良かったですね。



吸血鬼作家、VRMMORPGをプレイする。~日光浴と料理を満喫していたら、いつの間にか有名配信者になっていたけど、配信なんてした覚えがありません!~

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「(前略)指揮官ごっこがしたいのであれば、どうぞ他を当たってください。貴方の馬鹿な遊びに我々を巻き込まないでいただきたい。私を罰するつもりであれば直接こちらまで来て力づくで止めていただければと」

 

タイトル通り、吸血鬼なんだけど正体を隠して人間社会に紛れ込み、作家業で暮らしている主人公の蓮華。

VRMMOゲームが実装されるくらいには技術が発展した時代に生きているのに、彼はそういう電子機器に疎くていまだに手書きの原稿を提出している古いタイプの作家でもあった。

まぁ実際長い時代を生きている吸血鬼ではあるみたいですが……彼が変わり物なのは、人間との交流を結構持っていることに加え、吸血鬼のくせに血を苦手としていること。

血液を摂取しないと心臓は止まった状態になるし、吸血鬼としてのスペックも人間と同程度まで落ちてしまうけれど、蓮華的にはそれで問題がなかった。

 

しかし、様々な事情から彼はVRMMOをプレイすることになり……贈られた機材でゲームプライを開始したわけですが。

VRゲーム機器は優秀で、なにかトラブルが起きた時などの為に脳波などの検出機能があり……当然、心臓が止まっていて正確なデータが採取できない吸血鬼のプレイなんて想定していなかった。

そのため、紅蓮はキャラメイクしてゲームを開始することが出来たものの、システム的に異常があることからNPCとして認識されることになってしまって。

ゲーム初心者な彼はチュートリアルを受けることも出来ず、けれど知人と会うという目的もあることから最初の街で留まることも出来ず。NPCとの交流を続けて、他のプレイヤー達とは全く違うゲームを楽しんでいくことに。

 

更に、彼が始めたゲームには「デフォルトで配信設定がオンになっている」という特徴もあって……独自ルートを言っている彼の行動は、多くの人に認知されていくことになります。

紅蓮がゲーム初心者すぎるのもあって、「なんか変わっているけどこんなものか」で受け入れてプレイしていたところ、他のプレイヤーが運営に報告を入れてくれて対処してもらえることになったのは正直ありがたかったですよねぇ。

対処の為に紅蓮が吸血鬼であることを運営に伝えることにはなっていましたが。

この世界、紅蓮以外にも吸血鬼だったり、他の種族というものが存在し政府には認識されているそうで。紅蓮の息子でもあり吸血鬼たちに顔が広い洋士がフォローしてくれたりしたのもあって、問題解決の目途が立ったのは良し。

 

……まぁ普通は心臓止まってて脳波も弱い吸血鬼がプレイする想定なんてしないからな……専用の調整が必要になる関係で、1巻の範囲では紅蓮はNPC属性ついたままプレイしていたわけですが。

配信という一方的な外部の繋がりから、他のプレイヤーの接触があって、イベントとかでそれが広まっていったのは良い展開だと思いましたね。

初回イベントにしては闇深い要素あるなぁとか、長台詞多いなぁとかも思いましたけど。概ね愉快なプレイングしているので見ていて楽しかったですね。吸血鬼設定活かすために現実側のイベントも挟まっていきそうな感じですかねー。



不遇皇子は天才錬金術師4~皇帝なんて柄じゃないので弟妹を可愛がりたい~

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「じゃあ、兄上は? 何を目指しているの? 錬金術で何をしたい?」

(略)

「僕はね、自分の力で、過去の帝国を造った錬金術師を超える、すごい発明をするつもりだよ」

 

無事に皇子としての仕事を終え、大切な家族の下に帰還を果たしたアーシャ。

弟たちとの楽しい交流をして。内心ウキウキしてましたが……。一年離れている間に、彼らの周囲でも変化があって。

双子のワーネルとフェルはヤンチャな部分があって逃げ隠れする癖があるから、複数人が礼儀作法の家庭教師を兼ねて追いかける要員を兼ねている、というのはちょっと笑っちゃった。

 

……アーシャが弟を招いたときに勝手についてきて、第一皇子相手に意見を出したりしてきて、舐められてるなぁというか。本当に礼儀作法教えられんのか、って感じはしましたが。

テリーの周囲にも人が増えていたり、さらにはアーシャが双子を助けた時と同じ年齢になろうとしている時期ということに、テリー自身が焦燥感に駆られて勉強に没頭して……アーシャの招きを断ったり、微妙に距離を感じる場面もありましたが。

アーシャの事を慕っているからこそ、兄の偉大な影に追いつこうと必死になってただけなので、今回家族旅行とかを通じて交流の時間が増えて。ちょっと落ち着くことが出来たなら良いんですが。

 

アーシャ相手に微妙に距離があったといえば、妹のライアで。幼すぎたのもあってか、アーシャの記憶が薄れていて、ちょっと不満げな視線を向けられることもあったりしましたが。

魔法で花をゲーミングカラーに光らせてみたり、それを見て「キラキラを私もしたい」と言い出したライアに錬金術で工夫した遊びをさせてあげたりして、兄と認められて懐かれていたのは良かったですね。

今回はトライアン王国の王太子が来訪する運びになり、公爵達の思惑を受けてアーシャが饗応役を任されることになったりして。ユーラシオン公爵家令息のソティリオスが、補佐役のように傍についていましたが。

アーシャの演技には相変わらず騙されているし、補佐役ぶるくせにアーシャの動向把握していなかったりで、まだまだ青いなぁって感じではありましたね。アーシャと比べるのが間違いではありますけども。

 

WEBではもっと後の登場になるニヴェール・ウィーギントが加筆で早期登場。あとがきに寄ればWEBでは登場人物が多かったりしたので出番が削られ、アーシャの視界に入ることが無かったと語られていましたが。なんか挿絵もらって、無駄にカッコつけてるのに脅しに屈する様が、実に二ヴェールという端役らしくてわかりやすくて良かった。

やさぐれ執事VTuberとネガティブポンコツ令嬢VTuberの虚実混在な配信生活2

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「……境さんが、正時廻叉さんで居てくれて、本当に良かった……」

 

VTuber正時廻叉は地方在住で、なにか用事に合わせて都内の会社に顔を出しているというスタイルで活動していましたが。

そんなある日出社してみたら、VTuber関連の記事を連載している人物と対面することになって。元は別のメンバーへの取材だったそうですけど、予定があるようだったらと廻叉にもインタビューを申し込むことになって。

 

11ではなく、その隣にユリアを付けたのは実にグッジョブ。とても良い反応してくれて可愛かったですねぇ……。

「廻叉に褒められると規制を発するというプログラムが組まれている」とかいってる廻叉、君の言動が原因だからね? と思いつつも笑ってしまった。

2人の真面目な会話をのぞき見する事務所の先輩&後輩ズ仲良しすぎて良いですね。

後半にリバユニの記念配信とかも今回ありましたけど、ちょっと距離感を見誤ってしまったステラ相手にしっかりと廻叉が注意しに行ったりして、最初の七人であるステラへの敬愛はありつつもちゃんと指摘できる関係は健全だと思います。

 

オーバーズ男子が参加する企画のコラボというか、運営補助みたいな感じで廻叉が参加する形になって。役者としての本領を発揮してアナウンスや、優勝者や最下位へのコメントに全力を尽くしていたの良かったですね。

騒がしいコラボだった男組とは違い、ユリアの初外部コラボは穏やかな心理テスト……というなの恋愛トーク番組でしたけど。割とわかりやすい分析になっていて実に良かったと思います。

 

ユリアが廻叉の番組を見て「勉強頑張ったら褒めてくれますか?」ってSNSで発信してたり、不登校気味だったところから兄の恋人とかに勉強教わって楽しんでいたりするの、合わせてみると微笑ましいというか。褒めてもらえると良いね。うんうん。

ゲーム世界転生<ダン活>~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を<はじめから>プレイする~8

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「〈エデン〉はいずれSランクになるギルドだ。やる気があって実力もアル。そんな人しか受け入れられないぞ?」

 

順調にダン活ライフを堪能しているゼフィルス。

彼の率いるギルド〈エデン〉のメンバーも、時に暴走するゼフィルスに負けずと突っ走ってる状況ではありますが。

近く、中級中位のダンジョンに挑むにあたって、カルアの装備が乏しいと話題になって。すわ爆速進行の弊害かと思ったら、カルア、自分の報酬の多くを食費に注ぎ込んでいたと聞いて笑っちゃった。もうちょっと貯蓄しようや……。

 

初めてオークションに参加して装備を新調したり、ラナの好物のジュースをセレスタンから謎の資金援助を受けて落札したり。

他愛無いはずの事でもワイワイ楽しそうにしてるの、良いですよねぇ。新装備のカルアの挿絵があったのは良かった。可愛い。

レア度高いけどエデンでは使わないアイテムを納品して、ぬいぐるみという報酬をゲットして、ほとんどのメンバーが感動してたのも微笑ましかったというか。

仲も良いし、可愛いキャラたちが可愛いもの愛でてるシーンも多くて、なんか見ててホッとする。

 

新たに加わったメンバーであるミサト。彼女はこの作品で定期的に登場する掲示板の住人と交流があるキャラだったわけですが。

そこの伝手も駆使して、エデンの新規メンバーを募集する大面接会を開催することになって。注目度が高いこともあってゼフィルスが頭を抱えることになってましたが。

条件ややこしいの多いのに、ゼフィルスが干渉することなく「歌姫」についている子が居たりして、エデンメンバーが飛びぬけているのを置いても、優秀な人員が多いですよね子の世代。

毎度爆弾を投下するゼフィスルの育成論講義の影響も結構ありそうではありますが。

 

上に向かって止まらずに突き進んでいるのが〈エデン〉である一方、激変の時代において落ち目に入ってしまうギルドというのも出てきて。

メルトの所属していたギルドなんかも転職に飛びついて戦力減したことでメルトに見限られてましたしねぇ。Aランクギルドのテンプルセイバーは、エデンによって注目を集めた「馬車」のレシピを求めて上位ギルドに挑んだ結果、自分たちの作戦の核を成すアイテムを失ってしまって。

 

そのことで下位ギルドのギルマスが、ギルドの枠からあぶれるメンバーを早い段階で逃がすなんて事態も起きていたわけですが。

そのおかげで、ゼフィルスが「竜が居ない」とされている作中世界で御伽噺にしか見られない「竜騎姫」になりたい、という育て甲斐のある人と出会えたわけですから、何が影響するかわからないものですなぁ。

ゲーム知識を持っているゼフィルスにかかれば、その夢は叶うの確定してるんだよなぁ。良かったね、と早めの拍手を送っておくことにしましょう。

 

電子版特典SSが「ハンナのノエルさん、ラクリッテさん、アイギスさん案内回!」。ハンナも順調にエデンに染まってしまってまぁ……というのが分かる回でしたね! スラリポにハマりすぎたのもありますが……。溢れるほどの魔石とは……。

森で聖女を拾った最強の吸血姫~娘のためなら国でもあっさり滅ぼします!~

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「愚かな王よ。お前は少しやりすぎたわ。私だけならまだしも、私の大切な娘にまで手を出したのだから。曽於罪を償うには命を捧げる以外ないわ」

(略)

「わずかなあいだ、自らの愚かな行いを思い返して悔やみなさい」

 

過去に実際に一国を滅ぼしたことで「国陥とし」の異名を持つ、吸血鬼の真祖一族の姫であるアンジェリカ。

真祖への無礼を働いた国への見せしめとして当主に命じられた彼女は、滅ぼすのは王族だけで良いと言われていたのもあって、滅ぼす前にちょっと市井に繰り出して人間との交流を楽しんだりしていたみたいですが。

……親しくなった相手を、王族の討滅に巻き込んでしまったことで心に傷を負って、彼女はとある王国近くの森に屋敷を構えて暮らすことになった。

 

その王国の開祖が、アンジェリカからしても傑物で協力した過去があったから近くにいた、というのもあるみたいですけど。

人との交流で傷を負いながらも、なんだかんだ人の近くで過ごしているアンジェリカ、他の真祖を見てないのであれですが、割と人間好きなタイプなんじゃないかな……。

そんな彼女が、森の中で赤ん坊を見つけたらそりゃ保護するでしょう。……タイトルにもあるとおり、その赤子は女神の加護を受けた「聖女」の証である紋章を身に宿していたわけですが。

関係ないとばかりにかわいがって。良い親子関係を築いているのが良かったですね。

 

ほのぼの異種交流をしていたのは良かったんですが。

アンジェリカが居を構える森の近くの国の当代国王は愚物で……開祖との縁から定期的に交流があったみたいですが、それを過信して彼女を兵隊か兵器の様に使おうとした上に、それに反発されたことに怒りアンジェリカが可愛がっている義娘パールを攫うなんて手を打ったんだから、そりゃ反撃は受けるでしょう。

……敵対者には容赦しない姿勢は、アンジェリカがなるほど真祖一族の姫なんだなぁって感じでしたが。まーた国滅ぼしてるよ……。

 

とは言え、パールに良くしてくれている人もいるし、王族は愚かだったけれど民に罪はないとみて、体制が整うまでの時間を稼いでくれたのは彼女の人の好さだよなぁ。

その問題が落ち着いたかと思えば、パールが聖女であることに目を付けた勢力からの横槍が入ったりしてましたが。

アンジェリカ、本当に強いし。その薫陶を受けているパールも幼さに見合わない強さを持っているので、結構安心してみてられるのは良いですね。

やさぐれ執事VTuberとネガティブポンコツ令嬢VTuberの虚実混在な配信生活

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「少なくとも私が、そう並べられたときに連想するのは一つだけでしたね」

OK、言ってみ?」

「命を懸けるに値するものです」

 

作中の時代は、VTuberというものが活発になりはじめたころ。

黎明期にその名を広めた「始まりの七人」の一人であるVTuber、歌姫ステラ・フリークスは『Re:BIRTH UNION』という事務所を立ち上げた。

一期生はラップと演奏という別ベクトルではあれど、音楽に打ち込んだ人材を取り込んで。二期生はイラストレーターと元役者という、少し毛色の違う人材を招いた。

 

少しずつ活動の規模を広げようとしている状況ではあったが、事務所としてはステラの知名度に頼り切り……どころか、絡みも少なかったのでステラが『Re:BIRTH UNION0期生という立ち位置ということすら知らない視聴者もいるような状況で。

コラボをしたり、三期生の募集をしていくことでより広くアピールしていこうというのが前半の展開になりますね。

 

その2期生の片割れである執事系VTuber『正時廻叉(しょうじかいさ)』として活動している境正辰が物語の軸というか。タイトルにいる「やさぐれ執事」になるわけです。

そんな彼の配信に救われて、彼と同じ場所に立ちたいと願った少女が、「ネガティブポンコツ令嬢VTuber」となっていく物語。

 

1巻は正直言って序章なんですよね。『Re:BIRTH UNION』という事務所はどんな箱なのか。そこにはどんなキャラクター達が所属しているのか。

タイトルの片割れである「ネガティブポンコツ令嬢VTuber」は作中で面接を経てデビューしていくキャラで、本編スタート時点では存在しませんからねぇ。

企業勢以外に個人で活動しているVTuberとかもチラホラ出てきますが、誰も彼も個性的で良い感じ。
その中でもメインキャラが所属している『Re:BIRTH UNION』は、「生まれ変われ、自分」をテーマにしている通り、それぞれの過去があり、自分の武器にどこまでも真剣なのが描かれていて好きです。時に尖りすぎてると思うこともありますけど。

 

登場人物たちはVTuberとしての顔以外に、リアルの顔も持ち合わせているわけですが。そちらのエピソードも盛り込んで、配信とリアルとで交流していって時に軽快なやりとりをしたり、推しの前で限界化したり。共感しやすい雰囲気が作られているのが良いな、と思いました。炎上したネタがあったりするのも、そういうのあるよな……って気がしますし。

VTuberとしてもリアルとしても物語が進んでいくのが売りですが、両方のキャラデザ起こされてて作画コストかかってそうだなぁ……とかちょっと本筋以外のところで感心してしまった。

WEB既読の民で今後も楽しみにしているシリーズなので、応援していきたいところです。ユリアちゃん可愛いので、刊行続いて挿絵の供給を是非とも……!

不遇皇子は天才錬金術師3~皇帝なんて柄じゃないので弟妹を可愛がりたい~

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「防げるなら防ぐ、講じる手があるなら講じる。そうして初めて相手も思い止まるんだ。いいか、争いを起こさせるのは欲とか名誉だ。だが争いを呼ぶのは、あからさまな好きや弱者への優位だ」

(略)

「これからだと思うんだけど、そんなの待ってはくれない、か」

 

不遇が父と継母に知られたことで、家族との関係が改善したアーシャ。

しかしそれは彼の存在を疎ましく思っている公爵家からすると、面白くない状況で。状況によって政敵になるはずの2家が手を組んで、アーシャを外に追い出す策略を練ってきて。

 

……問題の解決のために軍を率いる必要があり、つまりは皇子としての実績を積むことができる。公爵家の思惑としては、簡単に解決できない問題をぶつけて追い払おうってつもりみたいでしたけど。

アーシャはその類まれな才覚を活かして、早期問題解決を目指すつもりで。実際に現地に赴いて道筋作ってのけたんだからお見事でした。

 

まぁそこに至るまでの過程が問題山積でしたけどね。

皇子の悪評を吹き込まれた上、アーシャを追いやるための策略に巻き込まれて逃げられないくらいの将軍が派遣される軍のトップについたことで衝突絶えないし。

皇子が動くことで近衛もつけられたけど、中にはアーシャへの態度の悪さから罰を与えられた人材がいたり、不満を持った近衛が反乱を画策したりしてましたし。

さらには予想外の人物から刺客の差し入れが送られてくるなど、よくもまぁこれだけ別の問題置きながら現地の問題解決してみせたな、と感心すらしてしまった。

 

アーシャはこれまで隔離された状況を良しとして、悪評もそのままにしてきた。

それは政治的に望まれぬ長子である彼が排除されないために必要な、政治的な配慮でありましたが……。今回縁を得た軍の代表ワゲリス将軍は、その姿勢に反発。

政治的な目線を全く持たず、行動的すぎる人物であり、アーシャの立ち位置も理解せずに文句ばっかり言ってくるところは、正直苦手なキャラではありましたが。舐められすぎてるからこそ、敵も行動を起こしてくるんだぞという視点を与えてくれたのはありがたかったか。

 

アーシャ、不可視の知性体であるセフィラという強力な手札も持ってますし、彼が攻撃的な対抗手段を獲得することで問題が大きくなりかねない可能性もはらんではいますけど。

これまでの積み重ねからして、周囲の家庭教師も良い人材揃ってますしアーシャがそこまで判断を誤ることはないんじゃないかなぁ……とは思ってます。

WEBの更新も定期的に続いていますし、4巻の刊行も決定しているしで引き続き楽しみなシリーズです。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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