気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

カドカワBOOKS

勇者の孫の旅先チート~最強の船に乗って商売したら千の伝説が出来ました~

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「このシャングリラ号で世界を見て回りたいんです。いろんな国へ行って、世界がどうなっているかを見たいなって。それが祖父の遺言でもあります」

 

パル村という、100人程度が暮らすのどかな村で、祖父と2人で生活していた少年レニー。

彼の祖父コウスケは伝説の名工とも言われる鍛冶師だったが……実は、異世界からやってきた人間で。

「勇者」の固有ジョブを与えられていたというコウスケは、村が魔族に襲われた際に孫と村人を守るために戦い死亡。最後の戦いに臨む前に、レニーにステータスを見る方法を教え……レニーに「世界を見てこい」と言い残して。

 

そしてレニーは祖父の葬儀などが終わった後、祖父の遺言を守って村の外に踏み出す決意をして。

ステータスを確かめた見たところ、レニーは船を召喚するスキルを持った固有ジョブ「船長」を持っていた。走行距離などに応じて、どんどん召喚できる船は豪華になっていくことも判明して……。

 

最初は手漕ぎボートだったけど、成長して魔導エンジンが搭載されたタイプになったり。カラー口絵にも出てますけど、クルーザー規模の船まで召喚できるようにサクサク成長していってるのでテンポよいですね。

一般的なボートよりも凄い速度が出るので、重要な情報を抱えた騎士を運ぶのに重宝されたり。速度と積載量がある船を自在に呼べることで、商売にも使えるって言う発想は当然出てきたりして。

 

成人が16歳の世界でレニー君はまだ子供とされる13歳ながら、祖父の遺志を受けて外の世界に出ていて……。レニー君の持つ能力が高いのと、擦れてない純粋さがあって、出会うお姉さま方にとても良く気に入られて可愛がられてるんですよねぇ。

悪用することだって来そうなレニーの能力ですが、彼の「世界を見たい」って言う夢を否定せず力を貸してくれる人に出会ってるのが良かったですね。

おっさん異世界で最強になる~物理特化の覚醒者~

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「私はソウシさまとずっと一緒に居ます。他のパーティになんて行きません」

「え? ああ、もちろん俺としてもその方がありがたいよ。大丈夫、フレイニルが嫌と言うまで一緒にいるから」

「嫌なんて一生言いません。だからずっと一緒です」

 

社畜リーマンだったソウシ。

彼は気が付いたら異世界で目覚め……そこでは、特殊なスキルに目覚めた覚醒者と呼ばれる人々は、ギルドに加入し冒険者として活動する義務を負うとか。

なにも分からないまま呆然としていたソウシにギルドの事教えてくれた人が「どこぞの村から『覚醒』して追い出されたんじゃろ」的なことを言ってたり。貴族であっても家を出る必要があったりするみたいですから、覚醒者の義務はかなり重く……一方で厄介な物でもある模様。

 

多くは1525歳の間で覚醒するなかで、アラフォーリーマンだったソウシが覚醒したのは稀有な事例で。

この世界の常識に疎いし、年齢差もあったりしてソウシはソロで活動を開始。

彼なりに安全マージンをとりつつもダンジョンに挑み続けて。メインはソロではあれど、他の冒険者と多少の交流をしながら自分を鍛え、実績を積み上げていくことに。

ソウシは最初の拠点であったトルソンの町近くである程度鍛えて、別の町に移ることにして。そこでもトレーニングとダンジョン探索を続け、上を目指す「冒険者らしい冒険者」としての活動を続けていたわけですが。

 

そこでソウシは明らかに出自が良さそうで……しかし、覚醒した為に冒険者になっただろう少女フレイニルと遭遇。

困っていた彼女を助けるためにパーティを組んで、フレイニルを鍛えていったら妙に懐かれてしまって。……懐かれた通り越して軽く依存に踏み込んでそうですけど。

異世界でいつまでも一人きりなのもソウシにとっても良くないし、縁が出来るのは悪いことでは……ないんじゃないかなぁ。多分。



薬売りの聖女~冤罪で追放された薬師は、辺境の地で幸せをつかむ~2

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「折れないでいてくれて、がんばってくれて、ありがとな」

「……何、それ」

「だってそのおかげで、オレは森でクナに助けてもらえたんだ。クナが調合した中級ポーションが、オレを救ってくれたんだよ。だから――ありがとう、クナ」

 

クナが追放されたことで誤魔化すのにも限界が来ていたドルフ。

そんな彼が素直に反省するはずもなく……薬草を大量にぶち込んで煮詰めたものを新ポーションと銘打って売り出すとかやってる当たり、懲りないなぁ。

知識も半端だから違う草が混じって、中毒症状まで発生してましたしね……。その欺瞞がバレて逃亡のために死の森に踏み込み……「クナを捕まえれば薬屋として再起できる」という歪んだ欲と、自身も中毒症状に襲われてハイになっていた精神状況だったとはいえ、死の森を渡ってウェスの町近くまでたどり着いていた行動力だけは凄い。

 

領主一家相手にも同じ欺瞞を続けようとしたのも神経太いなぁと思いましたけど。……その欺瞞が明らかになって、クナの為に怒ってくれる友人がいるのが救いか。

クナ、ウェスに来てから食事の美味しさにも目覚めて、目をキラキラさせながら串焼き食べてる挿絵とか実に可愛かったですねぇ。

そんな感じで、クナには良い思いだけしてほしかったものですけど、中々難しい。

 

兄ドルフの愚かな行動に苦しめられてきたし、アコ村は自分を追放した良い思い出の無い場所ではあるけれど。

魔法薬師としての誇りを持つクナは、そこに病人がいるのであれば必要な薬を作ると決めていて。

……ただ、それでも「効能には問題ないけれど、不味い」ポーションを作ってみたり。ドルフとクナの薬を区別するために使っていた「黄色い蓋のポーション」でアコ村に持って行ったり、クナも領主一家もちゃんと手は差し伸べるけど、報復もしてたのが良かった。

 

元々ウェスで薬屋をやっている「恵みの葉」の店主とはクナはどうにも相性が悪く……クナの納品したポーションに文句をつけてくる一幕もありましたが、実力で黙らせていたのはちょっと痛快でした。

まぁでも「恵みの葉」の店主も一度は詐欺呼ばわりしたけれど、実力を認めてからは至らない部分を認めてたのは良かった。このあたりがいつまでも同じこと続けようとしたドルフとは違う点で、最後の丸くなった店主は結構好きですよ。


薬売りの聖女~冤罪で追放された薬師は、辺境の地で幸せをつかむ~1

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「……死んで堪るか」

(略)

「こんなところで、死んで堪るか」

 

主人公の少女クナは、イシア国という小国の中でも辺境に在り最果ての村と呼ばれるアコ村で魔法薬師をしていた。

兄のドルフと一緒に祖母から継いだ薬屋を営んでいたが、兄ドルフの薬は効果てきめんなのに、クナの作るモノは効かないと村人たちから迫害されまくっていた。

最後には冤罪を着せられて村を追い出され……彼女は、死の森と呼ばれる危険地帯に放り出されてしまうことになって。

 

これまで心無い言葉を多数浴びせられ、ひどい扱いを受けて来たクナは自分に自信が無く……兄も追放を止めなかったことで、絶望して一度は死を受け入れそうになっていました。

ただ、元々クナは死の森でマデリに拾われた捨て子であり……唯一優しくしてくれたマデリの言葉を思い出したことでクナは、生きる決意をしたわけです。

武器を持った冒険者でも無茶すると死にかける場所で、実際クナは死にかけた青年を発見して、治療まですることになってましたけど。そんなところを渡り歩く知識があるのは凄まじい。

 

クナ、自己評価が低すぎるのと、アコ村っていうまともな市場が形成されていないような環境で育ったからか、報酬周りで不当に安くし過ぎている感があるのは、追々改善した方がよさそうだとは思いましたけど。

「ありがとう」なんて短い感謝の言葉すらアコ村では与えられなかった彼女の事を認めてくれる人が見つかったのは良かったですねぇ……。感謝されて涙してしまう位、限界だったクナが幸せになって欲しいと思います。

薬師としての修行を放り投げた癖に、クナが自分の後継者だという祖母の遺言を自分だけが聞いていたのをいいことに搾取しまくってた兄ドルフは、これまで通りが維持できず遠からず破綻しそうなので、せいぜい派手に散ってくれ……。

剣聖悪役令嬢、異世界から追放される 勇者や聖女より皆様のほうが、私の強さをわかっていますわね!

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「ですから――おかえりなさいませ、お嬢様。また一緒に頑張りましょうね」

 

帝国にある公爵家の令嬢だったアーデルハイト。

彼女は幼少期に『剣聖』と呼ばれる人物に才能を見出され、次代の剣聖となった。

人類と魔族との間では争いがあり……魔王に対抗できる聖剣を振るえる勇者が誕生し、まだ発展途上な勇者のお守り役をアーデルハイトは任じられることに。

しかし、勇者はパーティーメンバーの聖女や魔法使いに手を出す女好きで。オマケに聖女も勇者寄り……どころか、積極的に邪魔な存在を排除にかかるタイプで。

魔王討伐に至る道の半ばも半ばで、アーデルハイトという戦力を切り捨てるあたり目先の利益しか見えてない感じがプンプンするというか。

こんな勇者パーティーに願いを託すしかない異世界の方々には同情するわ……。

 

聖女のたくらみによって死に瀕したアーデルハイドでしたが……彼女は気が付いたら、ダンジョンの存在する地球世界に迷い込んでいた。

武装した状態だったために警官から事情聴取を受けることになって、アーデルハイドは異世界なんてわかるはずもなく、曖昧な返答をする警官に対して貴族らしい反応を返したことで、「捜査に非協力的」と思われてしまうことに。

そんな彼女を助けたのが2年ほど前、自分と同じように聖女のたくらみによって殺されたと思っていた侍女クリスティーナだった。

 

クリスティーナのまたアーデルハイドみたいに異世界から迷い込んでいて。

彼女達にとっての異世界で生活の拠点を得るため……つまりは、各種身分証の発行だったり、拠点の契約などをするための戸籍のために魔法を使って偽造工作とかはしてましたけど。

そうやって足場を作ったあとは、ちゃんと働いて賃金得ているの偉い。

クリスティーナは、異世界から迷い込んだ際の恩恵かなぜか「全ての言語が理解できる」状態だったそうで、それを活かして通訳のアルバイトと……「薄い本」を書くクリエイターとして生活してたみたいです。

食い扶持が倍になっても一時的ならしのげる程度の貯蓄を2年で作ってるの有能ですよね。

 

アーデルハイドはクリスティーナの協力が得られるとは言え……元々公爵家の令嬢だし、剣聖としての振る舞いが板につきすぎていて……。

現代で普通に働こうとしたらアーデルハイドに向いている仕事は少ない。ただ、作中の世界には運よくダンジョンと言うものがあって、アーデルハイドは配信を行う探索者として活動を開始。

ダンジョン内の敵は、アーデルハイドが知っているものが多く。そもそも戦いの中で生きて来た人物なこともあってか、素手でも時間をかければオーガを倒せるというアーデルハイドの強さは多くのリスナーを引き付けるものだったわけです。

 

これまで努力を続けて来たけど、聖女の謀略で全てを失ったアーデルハイドの目的、稼いだあとは隠居生活を送るになってしまっていたので、もうそれが叶って欲しいと願うばかりなんですが。

……なーんかダンジョン奥で、アーデルハイドが聖女の魔力を感じ取ったりしてましたし。そもそもアーデルハイドとクリスティーナが異世界を渡っていることを考えると、まだ聖女に悩まされそうなのは……お疲れ様です。


サイレント・ウィッチⅨ-extra- 沈黙の魔女の短編集

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「彼はもう、誰も何も信じない。あたくしの予言も、他人も、家族も、何もかも」

(略)

「それでも構わないわ。あたくしはあたくしのやり方で、彼は彼のやり方で、この国に尽くすだけのことだから」

 

初回出荷分のしおりだったり、専門店特典だったりで発表されたSSを多数収録した上で、書き下ろしまで加わった短編集。

書下ろしのプロローグ「送り出す日」が良かったですね。

モニカを保護したヒルダの視点で、幼少期の彼女とのやりとりが描かれていて。「すうじはこわくない」と閉じ籠もっていた彼女と信頼関係を築くためにお菓子作りしているの、始まりは切ないけど、今にも通じる温かさもあって好きです。

かつてレイン博士の処刑が決まった際、助手でもあったヒルダが「黒い聖杯」の資料を持ち出すために力を貸してくれた人々と、今でも伝手があって……モニカが再現した「黒い聖杯」を今活かすために少しずつ動いてくれてる、というのも良かったですねぇ。

 

章ごとに「編入前」だったり、「編入~学園祭前」みたいな感じで時系列順に並べてくれてるの読みやすくて良かったです。

編入前のエピソードの最初が、就任から一年たった「沈黙の魔女」モニカの話。

新年の式典の日を度忘れして計算にあけくれて、ルイスが迎えに来ることになっていたり。本編では杖を物干しざおみたいにつかってましたが、「お城に置いてきました!」と自信満々に行ってしまうあたり、本編よりもダメダメ度が強いぞモニカ……。

 

本編だとまだまだ臆病な気質はあるけれど、それでも覚悟を決めて立つこともした頼もしさがありますけど。

編入直後のエピソードとか小動物味がより強くて、ちょっと懐かしくもなりましたね。

毎朝アツアツのコーヒーを飲んでいるけど、自分が傍にいると紅茶が冷えてしまうだろうと気を使ってるシリルに「猫舌なので大丈夫です」と言ってるの、小動物モニカがちょっと気を使ってみせた場面で成長を感じるし……この当時から懐いてるなぁ、と微笑ましくもある。

 

生徒会のエピソードなんかも見られたのは面白かったですね。何かに集中すると他がおろそかになるモニカが「生徒会の散らかし魔」なのは納得しかありませんでしたが。他にもう一人いる、というのは意外なような描かれてみれば頷けるような。

あとはダンスルームにある鏡に未来が見える、なんて七不思議じみた噂が出て。調査に乗り出しているエピソードとかも面白かったですね

なんだかんだ面倒見が良いシリルが、補修受けそうなダドリーに試験勉強を叩きこみ、そこまでしてもなんとかギリギリ赤点回避レベルみたいでしたが。先生方に盛大に感謝されてるのには笑った。

黄金の経験値Ⅶ 特定災害生物「魔王」各国動乱プレリュード

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《運営から一部のプレイヤーの方々にご提案があります》

 

初期スタート地点である6大国。

ヒルスはレアが滅ぼし、オーラルはライラが実効支配している。

エルフの国ポートリーは、レアによって国王を筆頭に上層部が一掃されて、運よく生き残った第一王子エルネストが王になって復旧に励んでいましたが……その側近となったイライザにはライラの息がかかっている。

 

ウェルス王国にはレアの眷属であるマーレが聖女として入り込んでいるし、獣人たちの国ペアレ王国でもレアの策略は進行中。そしてドワーフたちのシェイプ王国ではブランが絶賛大暴れして、食糧危機が勃発。

……これまでの巻でレア達が積み重ねて来た結果を改めて整理すると、トンデモないですねぇ……。

さらに大陸各地を定期的に襲撃していた災厄である大天使という脅威まで除かれたことで、大陸は激動の時代に突入することになるわけです。

 

黒幕ムーブをしているレア達マグナ・メルムの面々ですが……レアは最近生み出したばかりの配下であるヴィネアが暴走したりしてるし、あちこち手を広げているので目が行き届かない部分もあったりするんですよねぇ。

ほとんどのプレイヤーは彼女達の努力によって創られた「第七災厄はNPC」という幻想を信じているのですが。

大天使討伐にあたってプレイヤーの考察したデータを参照したことも遠因となって、「彼女達がプレイヤーである」という仮説を立てるに至った人物が現れることにもなって。

自説を披露して気持ちよくなってる森エッティ教授、真相に迫ったのは凄いけどちょっと吟遊がすぎるかなぁ、という部分もなくはない。

最終的にはレアの手によって改造されて、ひとまず黒幕RP陣営に引き込まれることになったわけですけど。レアもライラも手元に置きたがらず、バンプに押し付けたのは正直笑った。

 

レア達も大分好き勝手プレイしてますけど、大天使戦に挑戦できるアーティファクトを発見したナースのヨーイチたちだとか。農夫プレイや盗賊プレイをしているプレイヤーとかも居て……マグナメルムが一石を投じた大陸の争乱の中で、それぞれがやりたい事をやった結果、レア達も予期せぬところで物語が進んだりしてるのが面白いですねぇ。

……ただ、それでもやっぱり一番大きく状況を動かしているのがマグナメルム達であることは間違いがなく。だからこそ、あんな提案まで飛び込んできたんでしょうねぇ。

より騒々しくなりそうですけど、レア達が楽しそうだからヨシ! 争乱に巻き込まれる他のプレイヤーの方々も頑張って乗り切ってもろて。



若くして引退した銀河帝国元帥は辺境の星でオーヴァーロードと暮らしたい

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「全艦、戦闘機動! これより我らは正義を執行する!」

 

若くして銀河帝国の皇帝に才能を見出され、元帥として実績を挙げていたゼンジ。

しかし皇帝が崩御し……次代の皇帝は幼く、補佐につくことになった人物が彼を快く思っていなかったために、元帥の座を追われることに。

ゼンジも恩義があるのは先代皇帝だったことや、オーヴァーロード……竜と呼ばれる高次元知性態の研究をしたいという個人的欲求もあって、ことさら抵抗はしなかったようですけど。

 

権力バランス変わった直後っていうのもありますけど、退役したとはいえ今なおゼンジを慕う人は多いみたいですね。

……先代の腹心で実績ある元帥を追いやれる宰相側につく、後ろ暗いところのある人間も相応に居るみたいでしたけど。

元帥時代からも宇宙に多くいる超常存在と不思議な縁があり……トラブルもありつつも生存してきたゼンジは場慣れしていると言いますか。

オーヴァーロードの強大な力を理解しつつ、必要以上に恐れていないのは良いですね。

 

退役してから住まいを移した辺境の地では、竜とエルフが暮らしていて……竜の子供を狙う密猟者が居てその問題解決に尽力したことで成竜ホルンとの縁が出来たり、ゼンジの恩人である先代皇帝と知己のあるエルフの姫リターニアが訪問してきたり。

……元帥時代になんか別のオーヴァーロードから面白そうなもの託されていたりするし、ゼンジ人たらしが過ぎるというかなんといか。善良な性質の人物なのでわかりますけどね。

彼は辺境に来たことで半世捨て人みたいに過ごそうとしていたわけですが……予期せぬ出来事で後見人となった人物の罪が暴かれて、大騒動に発展したのは……う、膿を早く出せてよかったね……とでもいいますか。お疲れ様です……。


宇宙船が遭難したけど、目の前に地球型惑星があったから、今までの人生を捨ててイージーに生きたい

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『いや、生かす。彼女は……この星で貴重な情報源……いや、友達だ!』

『イエス、マスター。ナオミを運ぶ台車を移動させます。その場でお待ちください』

 

主人公のルディは、人工授精によって生まれ与えられた運送業の仕事に従事していた。

脳も肉体も改造されており、500年は生きられる寿命を持つ御年81歳の人物で……巻末の閑話で「運送屋ルディ」として働いている場面で、下請け故の苦悩を味わったりしつつ、出来る限りやり返したりする強かさを見せてくれたりもしてたのは良かったですね。

 

SF世界お約束のワープ的な、長距離移動が出来るジャンプゲートというものがあるみたいですが、それを駆使しても宇宙は広く……だからこそルディに500年とかいう寿命が与えられていたり、移動中コールドスリープできる装置が船に備わっていたりするみたいです。

ある仕事の際にジャンプゲートを移動した際に、テロ事件が起きて爆発が起きたせいか座標がズレ……ルディはこれまで生活していた文明圏から隔絶され、連絡も取れない宇宙に放り出されてしまうことになったわけです。

 

ただタイトルにもある通り、そんな彼は奇跡的に地球型惑星を発見。

ファンタジー世界的な魔法技術を扱う能力を持った人々が住む世界であるが……その魔法のエネルギー源となっているマナはそのまま摂取すれば死に至る毒に等しい。

今住んでいる人々はマナのある環境に適応しているが、ルディはそうではないのでワクチンを作って対処します、とか言って実際分析をサクッと片付けていたのはお見事。

そうやって準備を整えていざ上陸……しようとしたら、SF世界でも全く情報のないドラゴンが現れて襲撃される羽目になったりするハプニングがありつつも、何とか地表に到着。

 

人里離れたエリアだったのは、ルディ達の素性を隠す意味ではありがたくはありましたね。

分け合って隠居していた「奈落」の異名を持つ魔女ナオミとの縁が出来たり。なぜか、地表に墜落したと思しき、1000年以上前のルディと同じ文明由来と思われる宇宙船を見つけたりと、地上についてからも話題が尽きないルディではありましたが。

未知の部分もあるため、時折失敗をしたりもしますけどなんだかんだ軽く乗り切っていってるのでサクサク読めて良かったですね。

後宮の花結師

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「無責任じゃねえよ。お前は、守る大変さと責任の重さを知ってるんだ。安心しろ」

 

神と人が共存していた時代、世界は邪悪な大蛇によって滅びかけた……神は人に魔と対峙するための力を与えた。

男には影から魔祓いの武器を呼ぶ力を。女には、癒しの花を身体から咲かせる力を。それぞれに与えた。

そしてそれから千年の時が流れて……。

 

女性が咲かせる癒花は、すべて神から与えられたものでどれもが平等。神の慈悲であるために、人が無作為に採ることは憚られ、その花を整える資格をもった者を「花結師」と呼ぶそうです。

……癒花は平等というのが理想ではあるんですが、皇帝の住まう国の中心部・女たちの戦場である後宮においては、そうもいかず。

先だって邪悪な試みに染まった先帝が大蛇を復活させたこともあり、癒花の美しさこそが追及されるようになったようです。

 

そんな中で主人公である後宮の女官である草苺は、花も咲くが名前通り苺のような実の方が目立つ癒花を咲かせること。平民であり後ろ盾がないこと。普段から雑草とりと言った雑務を振られていること。

そうした事情が重なって「雑草娘娘」といった蔑称を付けられている少女ではあったんですが。

草苺に後宮の仕事を紹介してくれた人物が、花結師としての知識がありそれらを教わっていたことで、草苺は資格こそないものの花結師のように癒花を整えることができた。

資格がないので剪定こそできなかったけど、後宮の女性の数に対して花結師の数が足りず、皇帝の妃たちが当然優先されるので、下級女官はなかなか見てもらえない状況だとかで、草苺も頼られていた模様。

 

噂を聞きつけて花結師には頼りたくない紫陽花の妃妾すらやってくるほどで……ただ、剪定ができない自分では力になれないと草苺は断ったわけです。

そうしたら紫陽花の妃妾は急変し……襲われ逃げ続けた先で、ひとまず魔祓いの武器を振るう青年・角星に助けてもらうことが出来て。

しかし、紫陽花の妃の容態はわるく……止む無く草苺が花結を行うことになって。

 

そしてその技術は古いながらも正確なものだったことや、草苺の癒花が特別かもしれないという可能性が見出されて。

草苺は上層部にその存在を把握され、現状後宮……というか国が抱えている問題の解決に通じるかもしれないと、期待されることになるわけです。

花結師を束ねる長官・金紗は花結に真摯でしたが、花結師の中には思い違いをしている輩もいたりして、草苺へちょっかい出されることもありましたが。

実力で黙らせていくの良かったですね。草苺の行動を見届けた上で金紗が庇護してくれてましたし。草苺の助力のもと、問題解決に至ったのは何よりでした。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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