気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

カドカワBOOKS

魔術師クノンは見えている5

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「いいじゃないか彼! それでこそ魔術師じゃないか!」

 

里帰りするには遠いし、睡眠提供商売の関係で居て欲しいという声もあったことから、学校に残る事を決めたクノン。

既に結果をいろいろ出しているけれど、未だに初級魔術しか使えないという特異さで特級クラスで居るの、面白いよなぁ。

 

そしてそんな状態で2年生に進級して。先輩方との交流も相変わらずですが。狂炎皇子ジオエリオンの従妹が特級クラスに入学するという話を聞いて。

セララフィラという少女を「魔術に没頭させてくれ」という提案もされることに。口絵でカラーイラスト見られましたがセララフィラ嬢、好きな見た目してるなぁ。可愛い。

特級クラスに入ったものの、まだ魔術に染まっていない彼女でしたが。

クノンと出会い、その伝手でエルヴァという憧れられる先輩にも出会って。自分の未熟さを痛感して、折れずに成長しようと思える子だったのは良かった。

 

樹木に潰された校舎の再建が終わったり、聖教国がコンタクトを取って引き渡し要求があったりと輝魂樹を巡るトラブルもグレイ・ルーヴァの存在によっていったんは落ち着いた模様。

その反応が読めていたからこそ、貴重な種などを送るからその環境で芽吹くか試してほしいという話に持って行ったあたり聖教国も強かというか。

……植えた結果、行方不明になったりするあたり特殊な環境だなぁというか。特殊な物を扱うとそういうことあるんだなぁというか。まぁ、ここならそういうこともあるか。……大分思考が学園に汚染されてる。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい4

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『きっと大丈夫です! 何かあってもヒロ様がいればなんとかしれくれます』

(略)

『いくらヒロの腕が良いって言っても限界ってものがあるわよ……まぁ大抵はどうにかするでしょうけど』

 

シエラⅢへの襲撃はかなり大規模なものであり、さすがに昨日の今日で連続の襲撃を行えるほどの体力は宙賊にもなかった。

ヒロは「よほどのトラブルが起きない限りは平和に過ごせそうだ」ってフラグをビンビンに立ててましたけど。

新クルーとして迎えることになったロボ娘、メイにも自分が異世界転移者であることについて話をして、理解者が増えるのはいい事でしょう。

 

セレナ少佐という軍関係の伝手と会えたのも良かったですけど……ID変更とか言うグレーな手法について聞いたクリスが「口を×状態」にしてる挿絵があったの可愛くて良かったですね。

そしてフラグ回収とばかりに規模の大きい敵と遭遇することになったのは草。

まぁ割と危なげなく蹴散らして、メイのアップグレードを果たした上で、クリスの祖父ダレインワルド伯爵の兵隊との合流も果たして、ひとまずの安全は確保しましたが。

叔父もまた行動を起こしたの往生際が悪いですけど、既にクリスの父母を手にかけている以上、止まれないんでしょうねぇ……。

 

帝国貴族、剣で戦うのが好きすぎて敵船に切り込んで戦うためのサプレッションシップとか言うおかしな機体が出てきたの面白すぎるな……。

流石のヒロも敵の首魁が乗り込んできて決闘しようなんて、という事実に混乱してましたが。

 

最終的にはクリスも無事で解決できたのは良かった。ヒロを慕っている思いは確かだったけれど、貴族と一介の傭兵という立場では成就させることは難しくヒロはその想いを拒むことに。

そして傭兵として次の目標の為に動くにあたって、「より多く稼げるようになりたい」という提案をして。カーゴや運搬性を重視した母艦を購入するという案をヒロが出して、相談の上で次の目的地をブラド星系とすることにして。

クリスの思慕の念は明らかで、祖父である伯爵から釘を刺されたりもしてましたけど。ヒロは今に満足してるし、貴族としての柵に囚われるのを望まないタイプなので、互いの願いは折り合わず……結局ヒロがわきまえた態度をとっていたことでひとまずは幕引きとなりましたが。

恋する少女は未だ諦めず。時間で薄れそうにないですねぇ、これは。いつか捕まるかもな。

目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい3

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「俺は期間限定の君の騎士であると同時に、傭兵でもある。お姫様のために戦う騎士にも、傭兵にも、働きに応じた報酬が必要だ。そう思わないか?」

(略)

「なんだっていい。さぁ、交渉のしどころだぞ、お姫様。君は俺にどうやって報いる?」

 

トラブルに見舞われまくってるヒロですが、とりあえず自分の仕事の範囲は終わったからとクルーのミミたちとリゾート星系として知られるシエラ星系を目指すことに。

目的地からしてちょっとゆっくりしようというつもりだったわけですけども。それはそれとして、「傭兵としてどう稼ぐか」という部分も考えているヒロ、なんだかんだ真面目に傭兵してますよね。

 

向かう途中宙賊に襲われて……いつも通り一蹴。

戦利品回収をしていたところ、中身入りのコールドスリープ入りポッドを発見してしまって。なにかしらのトラブルに遭遇し緊急脱出した少女を保護することになって。

名をクリスティーナ・ダレインワルド。伯爵家の少女であり……家督を継ぐハズだった父や母を叔父に殺され、一人逃がされた存在であった。

コロニーに宙賊の目や耳が浸透しているというのは、これまでも描写されていましたが。さらに貴族のゴタゴタが絡んでくるとなれば、当然クリスティーナが保護されたことは叔父も察知するわけで。

 

貴族関連のトラブルではありますが、罪なき美少女をヒロは見捨てることは出来ず。

否応なく大事に巻き込まれることになったヒロたちですが、伯爵家現当主であるクリスティーナの祖父に連絡を送る傍ら、可能な範囲での偽装工作なんかも行って。

それはそれとしてリゾート星系でのバカンスも堪能しているの、肝が据わってて良い。

ヒロなんか短期間で実績積み上げたのもあって、サクッとゴールドランクに挙がってましたしね。

 

叔父側がパッと動かせる程度の雑魚だと、簡単に蹴散らせてるのも良い。

偽装を見破ってリゾート星系に居るヒロたちに対して結構な規模の襲撃をしてきたりもするので、相手もただのやられ役ではなかったのも良いと思います。

ダレインワルド伯爵家のある星系が、ゲートウェイを使えないと距離がかなりあることもあって、今回は事情説明と目先の対処という感じで本格的な解決については次巻となりそうですねー。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい2

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「へーい。返済は別に急がなくてよいからな」

「……普通、早く返済白って最速するもんじゃないの?」

エルマがいかにも呆れた様子でこちらを見下ろしてくる。

「んー、エルマとはできるだけ長く一緒にいたいからなぁ」

 

ミミとエルマという可愛いクルーを迎えたヒロは、セレナ大尉からの熱烈なラブコールから逃げるべくターメーン星系を離れることにして。

表向きヒロは自分の事を「記憶喪失」ということにしていたので、最先端医療技術の集うアレイン星系に足を延ばして健康診断を受けることに。

 

そこでまた美人女医ショーコさんと知り合ったりしてましたが。

彼女曰くヒロの遺伝子データには未知の要素が多く、報酬を払うから研究させてほしいと提案されることに。

しっかりと契約を結んだ上でそれを承諾したわけですが。まぁ棚ぼた敵にお金が入ってくると思えば、ラッキーか。

……その後なぜか情報が漏れていたのかショーコ先生が襲われているのを助けたりする一幕もあったりしましたが。ヒロ、そういうイベントに良く遭遇するなぁ。

 

様々な技術が発展したこの世界では、ブドウを栽培してお酒を造るみたいな方法ではなく……摩訶不思議な「果実がアルコールを含んでいる」お酒の樹なんかまで生み出されているとか。

そう言った工場ツアーとかの観光を楽しんだり、時にはイチャイチャしたりで傭兵家業以外のシーンも豊富でしたね。

まぁ先述の通り、ショーコが襲撃されかけてるのを助けたり……昇進を果たしたセレナ大尉と再会したり、怪しげな組織が暗躍した結果生まれたモンスターと戦う羽目になったりしてるので、相変わらずだなぁという感じ。

 

セレナ大尉が指揮することになった新たな艦隊は、これまで傭兵だよりになっていた宙賊対策などに積極的に動く、遊撃戦力を作ろうという思惑があって。

そこで宙賊狩りのノウハウについて、シルバーランクの傭兵であるヒロに聞きに来た、と。依頼としての建前を用意しつつ、腕を見込んだヒロの勧誘機会を狙い続けるの強かだなぁとは思いました。

この世界の貴族かなり武闘派も多いし、無礼討ちも恣意的に運用できる立場でもあるとか。やりすぎると叩きのめらされるみたいではありますけども。この世界の常識に疎すぎるヒロの交渉はエルマに怖すぎると評されてましたが、むべなるかな。



目覚めたら最強装備と宇宙船持ちだったので、一戸建て目指して傭兵として自由に生きたい

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「死にたくはないから、抵抗することにする。多分あんたたちを殺すことになると思うが、恨むなよ」

 

気が付いたら、ランカーになるくらいやり込んだSFゲームの世界で目がさめた主人公。

ゲーム時代の愛機と一緒に宇宙空間に放り出された状態で……ゲーム時代には存在しなかったメーカーだったり、知らない宙域だったりが存在する「類似した異世界」という方が厳密にいえば正解なんですが。

目覚めた直後、賊に襲撃を受けたりしてましたが。彼がゲーム時代に鍛えまくった専用機であるクリシュナの性能は飛びぬけていて、三機相手を一蹴。

 

その後、近くのコロニーへと帰港して……ヒロという傭兵としてこの世界の人と交流していくことに。貴重なレアメタルの積み荷があったこと、これまでの彼の実績などのデータがないこと、担当したのが袖の下を要求する不良軍人だったこととかで、ちょっとスタートにケチがついてましたが。

貴族令嬢ながら軍人でもあるセレナとの縁が出来たのは……良かったのか? 気ままな傭兵家業の方があっているキャプテン・ヒロとしては、異世界の常識に疎い状態で貴族と関係するのも、規則に五月蠅い軍人になるのも避けたいルートで、美人との縁を単純に喜べる状況ではありませんでしたが。

 

傭兵ギルドでは女エルフの先輩傭兵エルマと出会い、ちゃんとギルドに登録しろとか言った常識を教えてもらえることに。

エルマからいろいろ教わりつつ……でも彼女の言いなりになってるわけでもないんですよね。不審者に襲われている少女を、エルマは良くあることだから放っておけと言ったわけですが。

ヒロはこの世界においてはそれが常識でも、自分にとって正しくないとその少女・ミミを助けることにして。借金を肩代わりして、自分の船に乗せることにしたわけですが。

この世界では男の船に女が載るということは、ほぼほぼ身体を許すこととイコールで……1巻から速攻でそういう展開も織り込んでいくのはテンポ早いなーとは思いましたが。

 

まぁ一般市民だった少女が、父母を亡くして落ちるとこまで落ちようとしていたところを救ってくれた恩人であるのも間違いないですからね。

新たなクルーを得た上で傭兵家業をしていたら、ちょっと規模の大きい軍の作戦に参加することになったりして。エルマがそこでトラブルに見舞われて、彼女もまた流れるようにヒロの船に乗ることになったりしてましたが。

傭兵としてのヒロの実力は確かで、戦闘シーンもありますが安心して読める作品でしたね。

聖女の魔力は万能です2

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「これでもお前には感謝しているんだ。だから、お前の希望はなるべくなら叶えてやりたいと思っている」

「所長……」

「だが、これからは少し難しくなるかもしれない。全てを叶えてやることはできなくなるだろう。想像はつかないかもしれないが、それだけ俺達にとって【聖女】というのは特別な存在なんだ」

 

宮廷魔導師団の師団長が目覚めたことで、人物鑑定を受けることになったセイ。

しかし彼女の基礎レベルが高すぎるせいで、鑑定を弾いてしまって。それでも、彼女の魔法の特殊性などから彼女の方こそが『聖女』であろうと判断できる国王含む上層陣は冷静ですね。

 

もう一人の召喚された少女、アイラちゃんに執着して暴走している第一王子カイルとその取り巻きが頭軽すぎると言うべきか。

カイルの婚約者であるリズは冷静でアイラちゃんに助言しようとしているし、もう一人の転移者であるセイ相手にも誠実に向き合ってくれたというのに……。

 

セイは自身のステータスに聖女と表示されているのも把握していたし、それが公になるのに前向きではありませんでしたが。

研究したり勉強したりするのは好きみたいですし、人を癒せるのに見殺しにするような真似が出来るような子でもないので、まぁ発覚するのは遅かれ早かれって感じではありましたよね……。

色々と勉強して、魔物討伐に同行した際に【聖女】の魔法を発現したこともあって、今後周囲が騒がしくなりそうではありますが、平穏を望む彼女のことを思う人もいるのであまり無茶な状況にはならない……といいなぁ。

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと7 小冊子付特装版

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「唯一無二の武器があれば、絶対に勝てるというものでもないでしょう。結果的に、勝てば良いのですよ、勝てば」

(略)

「だが、天才が有能とは限らない。一緒に仕事をするなら、無能な天才より、有能な凡人の方が良いに決まっている」

 

クロックフォード公爵とズブズブの七賢人、宝石の魔術師エマニュエル。

しかし彼は、今回の偽王の笛に関する一件を公爵には伝えていなかった。それは、修理できるかも不明だし、途中で報告を挙げたら取り上げられることは必至だったから。

さらには他の七賢人への嫉妬などもあり、彼は他に負けない唯一無二の輝きを求めたのだ。

実際、精霊を原動力にした鎧だとか、特殊な結界を展開する魔道具だとか、かなりの成果を上げていたので、その点では執念が実を結んだようですけども。

 

彼の前任が、身内の不祥事で辞めざるを得なかった星槍の魔女カーラだったというのも、良くなかったかもですねぇ。今回ついに星槍がお披露目されていましたが、あんな輝きと比べられたら、そりゃ影の一つも落ちるでしょう。

まぁ同情できるかと言ったら、まったくそんなことはないですけどね。だから、ルイスがバッサリと言葉で切り捨ててくれたのは痛快でした。

 

モニカがオドオドしながらも、七賢人だから、としっかり行動しているの良いですねぇ。ルイスやブラッドフォードと合流した後、打ち合わせをせずとも各々が為すべきことを為して連携しているのとかその実力を感じさせてくれるエピソードで好きです。

……ルイスが魔力温存のために、途中まで物理で障害排除してたのも、あまりにもあんまりで笑っちゃった。それで対処できるのは武闘派すぎでしょ。

 

加筆エピソードで七賢人たちの個性が見えたの、凄い楽しかったですね。

砲弾の魔術師が使う六重強化術式が、精霊王召喚によって借りた力をそういった形で出力してるのには驚きましたし。

モニカが無詠唱で四重強化までは使えるけど、そのためには彼女の美的感覚では「美しくない」分割という工程を挟まなくてはならず、進んで使いたくはないのとか。尖った個性を持ちすぎなんだよな……誰も彼もが。

 

公爵相手に明かせない秘密を抱えたエマニュエルに、とある人物が接触していたり。

ブリジットが「モニカ・ノートン」の生まれに疑念を抱き、接触してきて。「左手を怪我した女性」の噂を流して、モニカの隠したいことに協力する代わりに、こちらにも手を貸せと脅迫を交えつつ協力することになって。

薔薇の魔女との伝手もあって、公爵邸に侵入して情報を得られたのは良かったですけども。星詠みの魔女が「いよいよ動き出すのね」とこぼしていたりするし、情報が揃いつつある中で、近く事態が動きそうな予感はありますねぇ……。

 

特装版小冊子はキャラのアイコンに台詞が載っている会話劇というか、チャットスタイルというかの短めのエピソードを複数収録した形のもの。

公式アカウント初出の「突風注意」とか「自己紹介」なども収録しつつ、半分以上は書き下ろし。七賢人のエピソードとか笑えるものが多くて良かった。

泡沫に神は微睡む3 紺碧を渡れ異国の風、少年は朱の意味を知る

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「刻限は今夜。神無の御坐。結果は決まっていると云えど、南天は其方に全てを与えたことを忘れずに。鳳の方には勝利こそ至上の供物と知りなさい」

 

異国からの来訪者たちも蠢く中で、晶たちは陸斗の故郷を占拠した集団の調査などを進めていたわけですが。

そのころ北方の國天洲でのゴタゴタが表面化しはじめた、というか。愚かな雨月が義王院の隔意を突きつけられることになって。許さないのは確定だけれど、まとめて叩き潰すために一時命ながらえてるだけの状態ですからね……。雨月だけが気付いてないけど。

 

晶が故郷で知己を得ていた、静美と玄麗の挿絵がカラーでついてたの良かったですねぇ……晶を失ったと思って泣いているシーンなのがアレですが……可哀想だけど、玄麗姫のデザイン可愛くて良いですね。

海外から思惑をもってやってきたベネデッタ達の動きも本格的になってきたわけですが。高天原という国は海外から見ても特殊で、霊脈が豊富なのもあって標的にしたいというのは確かなようです。宗派ごとの勢力争いなんかもあるみたいで、一枚岩ではなかったのはまだ救いがあるか……? 

 

晶が太極図を使って龍脈や、風水を呼んで敵の思惑に迫るシーンがあったの良いですね。

まだまだ戦士としての経験は浅いけれど、陰陽師としての才能の確かさが補完されていくの好きな描写です。

ベネデッタが晶に価値を見出して、誘いをかけてきたりもしていましたが。朱華と出会っていたことや、陸斗との交流なんかも影響を与えて、彼の立ち位置を決める決断を下した場面とかも良い味だしてました。

 

今回の騒動を通して、晶は「神無の御坐」という存在がどういうものなのか自ら理解するに至りました。そこに至って奇鳳院の当主から生家についての言及がされたり、少しずつ関係も進展していくことになりますかねぇ。



魔法使いの引っ越し屋 勇者の隠居・龍の旅立ち・魔法図書館の移転、どんな依頼でもお任せください

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「隠居のために、信頼できる引っ越し屋を探していたんだ。すると君の魅せに辿り着いた。……ある噂を聞いてね。王都の郊外にある、魔法使いの引っ越し屋」。そこに行けば、どんな悩みを抱えていても素敵な旅立ちにしてもらえるとか」

(略)

「私のお客さんになった以上、勇者様の旅立ちも素敵なものにしてみせましょう」

 

平民にも関わらず王立魔法学園で名前をとどろかせた天才魔法使いの少女が居た。

様々な栄光と同時にはた迷惑な騒動を起こしたこともあったようですが、卒業後何をしているのかを知るものはほとんどいないとか。

なぜならその少女、ソフィ=イザリアは卒業後、誰にも行き先を告げずにふらっと姿を消し……なぜか魔法を駆使した引っ越し業を営んでいた。

 

と言いつつ王都に店を構えているし、同期で首席を争った少女が度々足を運んでいるから、最終的に国の一部には動向を把握されてそうですけど。

有象無象の注目からは逃れることには成功してるんじゃないですかねぇ。……難しい浮遊魔法を駆使して空から荷物運びしたりしてたので、そう遠くない未来に普通にバレそうな気もしますが。

後に彼女の持ってる称号が影響してそうだなぁ、という納得をしました。バレてるけど、放置されてるのか。

 

そんな彼女のところに持ち込まれるのは普通の配達ばかりではなく……。サブタイトル通り、勇者や龍といったトンデモ依頼人たちからの願いもあって。

魔王を討伐しその後50年も戦い続けている勇者に、「当時に出会っていたら間違いなく仲間にしていた」と言われるあたりソフィの才能はずば抜けてるみたいです。

……そりゃまあ普通は魔法にたけているからと言って、「屋敷丸ごと運ぶオプションもありますよ」って言われる想定はしないのよ。

国王は勇者の引退を認めてくれていたけれど、彼の実績を見て育ってきた宰相や騎士団長とかが反発して引き留め工作があったりもしましたが……それを踏み越えて引っ越しを成功させたのはお見事。

 

その後も、神獣の引っ越しを請け負ったり、特殊な魔法が作用している魔法図書館の引っ越しに関わったり。特殊な事例ばっかり引き受けて、その状況下での苦労も当然ありましたけど、その都度適した対応をしていっているのが、『時代の魔術師』という称号を持っているだけはあるなぁと感心してしまった。

魔法図書館の引っ越しで、失われた魔法の復活まで成し遂げていたのはお見事。核となる物を見つけただけで、完全再現まで出来たわけじゃないから……と発表を控えていたあたり、自分へのハードルが高いなぁ。
どの引っ越しにも物語があって、そんな引っ越し屋をすることになったソフィにもそれを志した過去がある。うん、1冊で良くまとまっている感じがして好きでした。

百花宮のお掃除係9 転生した新米宮女、後宮のお悩み解決します 短編小説小冊子付き特装版

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「だから、静静がこの先どこでどんな風に生きて以降とするにしても、勉強したことは必ずその時の静静の役に立つ。だから未来のいつかの静静のために、今の静静が頑張ろう?」

(略)

「……わかった、自分のためっていうなら、やる」

 

東国の手が伸びる苑洲。

大公家の血を引く静が百花宮にたどり着き、雨妹の下につけられて。静に楽しさを見出してほしい、と気を配っている雨妹が良かったですねぇ。

静が知っている「楽しさ」。宇が考案したというゲームが、そのままオセロで……雨妹のような転生者の存在に触れられたわけですが。そんな気にしてないあたり雨妹大物ですよね……。秘された公主でありながら百花宮に戻ってる時点でそうか。

慣れない秘密を抱え込むことになった雨妹の事を、立彬が気にかけていたのもこれまでの付き合いがあればこそ、という感じで良かった。

 

皇帝としては、そうやって情報提供者の保護を行いつつ、苑洲にも手勢を向かわせたわけですが……。

それがかつて雨妹の髪に執着した大偉だったのが予想外でしたねぇ。「軍よりも先に苑洲を落とせば、望みを聞いてくれる」という話に乗っかったから、だそうですけど。

部下1人連れで敵地に踏み込めるの凄いし、そこで宇に通じる人と出会う運もあるしで、思ったより才能はある類ではあるんでしょうね……意外にも。

 

皇帝・志偉は自分ですべて片付けるのではなく、色々と次世代を試そうとしてる感じがしましたね。大偉を現地に派遣してみたり。明賢へ流れる情報を制限することで試練を課してみたり。

志偉の諜報機関である影は、戦乱を駆け抜けた彼が鍛え上げたものであり、明賢は明賢なりの情報網を構築しなくてはならない、と。厳しい教育ですが、実際必要ですからね……。美蘭との関係とかも模索中ではあるようですし、さてどうなるのやら。

短編小説は、雨妹の上司である楊女史が百花宮に来た時を描く過去編でした。今と違う感じで、これはこれで面白かった。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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