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「大丈夫! その『ギフト』は必ず貴女の役に立ってくれるわ! 今はまだその力が小さいだけ。これから大きく育てていけばいいのよ! 貴女はホーリィ様に愛されているわ! 絶対に!」
公爵令嬢サクラリエルは幼少期に攫われてしまい、スラム街で育った。
酒にだらしなく、暴力も振るってくる男に育てられていたけれど、そいつが酒瓶でこけて死んでしまい……転生者でもあった彼女は、記憶を取り戻したことでパニックになり現場から逃げ出してしまった。
その後、薬師のおばあさんに育てられていたようですが……三年の後、そのおばあさんも死んでしまった。スラム街で保護者が居ない美少女なんて立場が危ういわけですけど、ずっと攫われた彼女を探していた実家関係者がようやく彼女を見つけ、公爵家に戻ることが出来たわけです。
そして実家に戻って少し人心地ついたところで、サクラリエルは自分が転生した世界が乙女ゲーム世界であり、自分が悪役令嬢になる存在であることに気が付いてしまって。
主人公に嫌がらせして破滅するなんて未来に辿り着かないために、攻略対象やゲームの主人公には近づかないようにしようとするわけですけど。
ゲームでは「魔獣召喚」というギフトを授かったけど、転生したからか「店舗召喚」というものに置き換わって。
異界……地球から、彼女が訪ねたことのあるお店を召喚するギフト。店舗なので、ちゃんと対価を払う必要はあるけれど、一日でリセットされて珍しい物品を得られる特殊ながら有用なギフトで。
最初に呼び出した駄菓子屋で得られたお菓子で、ゲームのメインキャラを絆していってるの笑っちゃった。ゲームのキャラとのイベントを達成するとギフトがレベルアップして、召喚できる店舗のバリエーション増えてるのも面白かったですね。
サクラリエルが悪役令嬢ルートを外れたことで、代わりに別の令嬢が「魔獣召喚」のギフトを得て暴走したり、彼女の行動によってゲーム主人公の行動が変わったり、続編のキャラが早々に登場したり展開が変化していってますが、サクラリエルなら逞しく乗り切ってくれることでしょう。