気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

オーバーラップノベルス

転生悪魔の最強勇者育成計画1

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「誇れアルス。お前は俺たちに相応しい息子なのだと。そして胸を張れ! いつか語っていたお前の夢を、いまここで言ってみろ!」

「…………そうだ。そうだよねお父さん。僕には夢があるんだ。僕は……。僕は、いつかお父さんみたいになりたくて、追いつきたくて……!! だから、だから……!!」

 

地球世界で一度死んで、下級悪魔として転生した主人公。

日本人としての記憶がある彼は、悪魔として二千年を生きる中で下級悪魔とは思えないほどの力を身に着けていた。

「日本人」としての意識がありつつ、「二千年」修行して、「某マンガの完結を見るまで死ねない」と思っているので、時系列がバグるんだよな……。それだけ時間たってれば完結したかどうかは分かってるんじゃないのか。力をつけて人間界へ遊びに行って完結を見届けたい気持ちから出た言葉なのかなぁ、と思うようにしてますが。

 

悪魔は死んでも力が半分になる程度で蘇ることができる。

そんな生態ながら主人公のカキューは二千年もの間しななかった。それで進化する兆しもなかったから、当人は諦めの境地にあったようですけど。

悪魔王の供述を見るに種族的に進化ってのは有り得るみたいで、あと一万年もあれば自分に届きうると感じていたとか。悪魔王がバカ騒ぎした時に叩きのめしに来る神様からも認識されていたり、カキュー自身の評価よりも強いんでしょうねぇ……。

 

神と悪魔王の戦いに巻き込まれた結果、次元の穴に飲み込まれて異世界に辿り着いたカキュー。

異世界にも神々の世界と悪魔たちが住む世界は隣り合って存在していたけれど、近づかない事を選んで。人間の世界を飛び回って時折交流を持ったりして遊んでいた模様。

そんなある日。特に深く交流をしていた村が、カキューの悪魔の力の残滓を感じ取った教国の聖騎士小隊によって滅ぼされてしまって……。

実行犯はカキュー自身が鉄槌を下して。ただ一人生き残った赤ん坊を、自分の息子として育てていくことを決めたわけです。

 

教国、暴走した聖騎士が居たり人間至上主義な部分があるみたいで、正直印象は良くないんですけども。

神託を受け取っていて、「勇者」誕生のお告げを受けたり、自国で聖女を擁立したりして、魔王という脅威に備えようとしているのだけは間違いないんですよね。

 

……まぁそんな思惑とは関係ないところで、勇者の少年アルス君はすくすく育って行ったわけですけどね。

カキュー、男手一人で子供を育てるのには限界があると、ダークエルフの女性エルザと契約して妻として迎え入れたり。事情があって奴隷になっていた高位の戦士ガイウスの本懐を遂げさせたうえで、使用人として迎えたり。

カキュー自身のスペックがトンデモないのに、アルスの家族に強者ばかりが集っていってるんですよねぇ。そんな彼らの教育を受けたアルスの常識も、少しずつズレたりはしてるんですけど。

 

概ね善良に育ちつつ、武闘大会に参加した折には敗北を悔しがって泣く年頃の姿を見せてくれたりしてるのは、ホッとしましたね。

カキューの悪魔姿に憧れて、羽や角や尻尾を欲しがったりしてるのはやめておきな……? ってちょっと思いましたが。聖女との繋がりが出来たりもしてるので、今後の成長に期待。

望まぬ不死の冒険者1

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「……お前はここ最近、何かに呪われているかのように、おかしなものに立て続けに遭遇するな?」

 

大陸端にある辺境国家ヤーラン王国のさらに端にある都市マルト。

主人公のレント・ファイナなそこで冒険者として活動していたものの……階級としては長年銅級下位で停滞していた。

面倒見が良く後輩冒険者の世話を焼いたり、こまごまとした依頼を片付けたりで、階級のわりに顔が広く色々な人んい認められている人物ではあったようです。

ただ、そんな彼の目標は冒険者としてトップクラスの神銀級冒険者になることで……その夢に対して、彼の実力は足りていなかった。

 

日々ダンジョンに戻って日銭を稼ぐ。そんなローテーションを繰り返していたある日、彼はダンジョンに見慣れない通路を発見して。

本来ならそんな怪しい場所には踏み込まず逃げるべきだった。しかし、その日の彼は魔が差して奥へと踏み込んでしまい……最高位の魔物「龍」と対面し、殺されてしまうことになって。

 

そこでレント・ファイナの物語は終わるはずだった。

しかしなぜか彼は、骨格だけで動く魔物……スケルトンの姿で復活。「年月や経験を経た魔物は、存在進化と言って上位存在へ変貌することがある」という知識を持っていた彼は、せめてスケルトンよりは人間に近いグールへ進化しようと魔物討伐に勤しむことにして……成功。

 

拙いながらも発声ができるようになったことで、新人冒険者を助けてコミュニケーションを取ることも出来て。

その伝手で服を買ってきてもらったり、一緒に付き添ってもらったりして、ひとまず街に帰れるくらいの状況にはなって。ただ、それでも冒険者ギルドに「レント・ファイナ」として顔を出すと討伐対象になってしまう危険性があるため、接触できるのも限られた範囲にはなってましたけど。

少しずつ存在進化したり、縁を増やしたりして望まぬ状況からの脱出を果たそうとしているのが良かったですね。まだまだ先は長そうですけど、めげずに頑張って欲しいものです。

不死者の弟子2 邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚

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「悔しいではないか。大きな力を前に、ただ逃げ出して故郷を失うなど。せめて、何か我にできる抵抗をしたかったのだ。ここが魔物の手に落ちることに変わりはなくともな。ただ、それだけだ」

「ロズモンドさん……」

「……くだらん感傷だ。口で言うほど、人は非常になりきれんものだな」

 

コキュートスを出て初めて訪問した都市、アーロブルクにおいて邪神官ノーツを撃破したカナタ。

ノーツ自身はレベル400弱、彼が呼び出したゾロフィリアが20004000程度でレベルが変動する存在で……予期せぬ脅威が存在することを知ったカナタが、ポメラのレベル上げをしようとして。

 

領主が邪神官に与していたせいで、領主交代が行われることでギルドが一時停止することや、レベル上げに必要な霊薬の素材を求めると言った理由から、魔法都市マナラークに向かうことを決めたカナタ達。

邪神官ノーツを単独で撃破したカナタの事は知られず、衆目にふれる治療にいそしんでいたポメラの方が聖女として名前が知られることになって。

名が知れることで歓迎してくれる人もいれば、逆に絡んでくる人もいて、プラスマイナスはどっちもどっちって感じですかねぇ……。

 

カナタ目線ではポメラのレベル上げしたそうですけど、魔法抜きでも魔物撃退できて「魔法要りますかね……」状態になっていたり、Aランクでも三桁レベルを持ってない状況を見ると、明らかに過剰だと思うんだけどなぁ……。

まぁ邪神側からの介入によって魔物があふれかえる「モンスターパレード」とかも発生してしまったりしてますし、いつでもカナタがそばに居られるわけでもないので、ポメラの戦力アップするのは悪い事でもないですけどね。

……1800レベルの幼児フィリアがパーティーにいるのを踏まえると、だいたいの事に対処できそうですけどねぇ。

 

カナタの求める素材は、コキュートスと言うかルナエール基準に底上げされていて一般に優秀とされるものでも物足りなくて。素材調達の部分でフィリアの性質にとって助けられる場面とかもあったので、本当に自分たちだけで大体解消できそうなんだよなぁ。

ストーカー状態で付かず離れず見守っているルナエールもいるし、邪神側にも制限がある状況だと、わりとカナタ達が優位なのでは……?



不死者の弟子1 邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚

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「師匠、ありがとうございます!」

「……その呼び方は、少し慣れませんね、まあ、どう呼ぼうともあなたの自由ですが」

 

神々のエンターテイメントの会場として作られた、剣と魔法の世界ロークロア。

特殊なスキルを持たせた異世界人を送り込んで、その行動を眺めることで楽しんでいるようでしたが。

主人公のカナタも鑑賞するために、邪神ナイアロトプに引き込まれ異世界に送り込まれることになったわけですが。

神様目線では天涯孤独だしちょうどいいや! って感じだったみたいですが。カナタは飼っている猫が心残りだから帰してくれ、と懇願し……神の不興を買うことになって。

 

最低限異世界言語のスキルと、ステータスチェックだけはつけてやるけど、チートスキルは無しで、『地獄の迷宮(コキュートス)』というロークロアでも危険な場所に送り込まれてしまうことに。

何もなければカナタはそのまま死んでいたでしょうけど……。

彼は運よく、コキュートス内部で生活していた人間嫌いを自称するリッチの女性、ルナエールに出会い保護されることに。

 

過去に様々な経験をしたことと、不死者になってしまったから距離を取るべきだという意識から、ルナエールはカナタと一線を引こうとはするんですが。

それはそれとして、人がいい部分もあるんですよね。カナタに修行をつけて、外の世界でも生きていけるようにサポートしてくれましたし。

……最初は早く終わらせようとしていたはずが、カナタとの時間が心地よくなって、当初は100レベルまで行けばいいでしょうと言っていたはずが、「やっぱりもっと強くなった方が良いですよ」と言って、修行の密度上げてますし。

 

それでも課題を全部超えたカナタを、最後には送り出すことになるんですけど。

……そうしたらそうしたで、気になりまくってるの微笑ましいなぁって思います。ルナエールさん、ポンコツな部分も含めて可愛い。

長年コキュートスで暮らしていたルナエールから、過剰なトレーニングを受けた結果カナタの認識もだいぶ歪んでいて、意図せず地上で大暴れすることになってるのが笑えますね。

 

カナタが常識に気付けそうなシーンがありつつ、スルーしてる鈍感さがあっておいおい、ってなる場面もありますけど。

地上で常識的な仲間ポメラと出会って、彼女が適度にツッコミ入れてくれるのが笑える。

カナタが特異点となってロークロアの世界を動くことで、エンターテイメントように邪神サイドが仕込んだネタが、予期せず回収されてしまう事態も起きて、あちら側から介入がありそうなのが不安材料ではあるか。



太っちょ貴族は迷宮でワルツを踊る

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「生きる楽しみ……?」

「動き食い寝るだけでは獣のままよ。湯を楽しむとは娯楽そのもの。こうして見ず知らずの者と会話を楽しめるのもまた、面白い。裸で湯に浸かっているからこそ、言葉も軽やかになるからな」

 

貴族家の三男坊として生まれたミトロフ。

彼は食事に喜びを見出し食べてばかりいて、丸々とした体形に育っていた。

貴族としての教育をほどこしても、令息としての振る舞いができないと見做され、彼は実家から追い出されてしまって……。

剣の師匠から譲られた武器等の限られた物資を持って、彼は迷宮に挑む冒険者になることに。

 

時に貴族としての慣れや一般常識の疎さからズレが生じたりもしていますが。

ミトロフ、なんだかんだ根は善良なんですよねぇ。迷宮で冒険者と出会って、「迷宮では助け合うもの」という理念にのっとって、助けられたり逆にミトロフが助けに行ったりとしていく中で、少しずつ成長していってます。

 

ある目的のために迷宮5層を目指しているエルフの少女グラシエとパーティーを組むことになって、親睦を深めたり。

迷宮の遺物に呪われてしまった少女カヌレも仲間に加え、不思議なトリオを結成して迷宮に挑んでいくのが面白かったですね。

異世界でスローライフを(願望)

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「んー……まあ気にするなよ。と言っても無駄かもしれないけどな。でも、それでもお前が生きていてくれたから俺は今生きてるし、悪いけど知らない誰かの命よりも俺は俺の命が大切だからな。誰も殺さない! なんて都合のいい言葉が許されるのは物語だけだと思うぞ?」

 

神様からチート能力をもらって異世界に転生することになった主人公のイツキ。

能力を与えられた状態で街に送られるはずが、神様のミスで街道に放り出されて魔獣に襲われるトラブルに最初か遭遇して。

下手したらここで彼の冒険は終わっていたかもしれない……。

という危機的な状況を、同じく異世界からやってきた「流れ人」である隼人に助けられることに。

 

隼人は過去にチート能力を悪用した流れ人を2人殺めた経験があり、それもあって隼人とその仲間たちは最初こそイツキの事を警戒していましたが……。

イツキは「異世界転生するからって、戦う必要ないよね?」ともらえるスキルを生産特化にしていた上、ユニークスキルも危険性の無い物をもらっていた。

それでうまく毒気抜かれて、街まで案内してくれたし、イツキのスキルを活かせそうな錬金術師ギルドを紹介してくれてたし、使えそうな素材を分けてくれたりと最初こそさんざんでしたけど、その後はいい感じで進んでいけそうだったんですよね。

 

……ところが、いざ作ったポーションを冒険者ギルドに持っていったら、増長している別ギルドの人員と誤解されて、絡まれることになって。

イツキの上司はちゃんと彼を庇護する立場を取ってくれて、冒険者ギルドのトップとバチバチやりあってくれたので、そこはまぁいいんですが。

交渉の席で本気でやりあった結果、絡まれたときに仲介に入り身内の冒険者優位の裁定を下した女冒険者のアイナがイツキの奴隷になる、なんて話にまでなってしまって。

 

イツキとしては想定よりも重い罰になりそうで気が引けてましたが、最終的にはそれを受け入れることになって。

アイナは生真面目だから現状を受け入れてるんですけど、彼女の仲間がイツキに対して食って掛かったり、冒険者ギルドの人も飲み込みがたい部分があったりするみたいなそぶりが出てくるのが、なんだかなぁ、というか。

絡んできた当人や塩対応した受付嬢を追放した上でアイナの奴隷化という話だったのに、一番外部の人間のはずのアイナの奴隷化だけは受け入れて、他2人は許すって言うのがなんだかなぁ、感じはある。

戦う力が無いから、仕事奪われたと逆恨みからの闇討ちされても困るから、あえて許すことで恩を売ろうとした、みたいですけども。なんか懲罰のバランスがくるってる気がするんだよなぁ。

フシノカミ7~辺境から始める文明再生記~

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わたしには、進むべき道が見えている。容易に踏破できるものではない。照らす光は弱く、道は細く、断崖絶壁に挟まれている。それでも――

「不可能ではありません。これは、夢物語に聞こえようとも、実現可能な夢です。そのために力を合わせることさえできれば、必ずや」

 

シリーズ完結巻となる第7巻。

今回はまたいつにもまして編纂版ならではのエピソードである、他者視点が多かった印象。

ちなみに原典であるWEB版には、断章として本編読了した読者なら楽しめる短めのエピソードが掲載されてますので、そちらもお楽しみくださいな。

 

開いて最初に飛び込んでくるのが【横顔 アリシアの角度】。

6巻最後、アッシュ視点だと不死鳥要塞で人狼の群れを蹴散らした上、気になる情報がたたきつけられたばかりだったんですが。

そもそもの問題としてサキュラの隣人であるところのヤソガが、舐めた態度を取っているから非難しに行ったんですよね。

 

ただサキュラは近年アッシュの影響で発展し、辺境同盟と言う味方も増えつつあるけれどあくまで国の一地方でしかないんですよね。

なので王都に滞在している当代辺境伯のゲントウ閣下は、アリシアの助力を借りつつ「これこれこういった理由でヤソガと喧嘩するけど、悪いのはあちらだ」と言う根回しをしていたそうです。

それをしていないと中央からまた嘴突っ込まれかねないから、ってことでしたが。ゲントウ閣下が立派に貴族としての仕事をはたしているのを見る度に、王家の株が下がっていきますねぇ。

 

これ以降もアリシア視点で、最前線で戦うアッシュをどうにかサポートしようと奮闘するエピソードが描かれていくわけなんですけども。王子も、国王も本当にどうしようもないなって感想になりましたからね……。

ヤソガ子爵領はトップが消えたこともあってこのままでは荒れ果てる。一領地の住人を野盗とするくらいなら、保護していこうと戦おうとするアッシュと、そんな彼を見てきたからこそサポートするために走り出した推進室メンバーの成長が本当に頼もしかった。

前代未聞の事態だというのに、対策の素案が出来ていてイツキも唖然としてましたからね……。

アッシュと言う灯火に導かれて、多くの人員が強くなったサキュラだったからこそ迎え撃つことが出来た困難に対して、中央のグダグダっぷりはあまりにもひどかった。

事件が落ち着く気配を見せた所で火に油注いで来たりしましたしね。なんだあの模型は……。

 

個人的にはアッシュから妙な連絡が来た、と聞いた推進室のメンバーがその内容を聞いて同じ顔で首を傾げたシーンが好きですね。

それらを計上した結果としてアッシュが願いを叶えたのは、WEB既読勢だったので知っていたわけですけど。いざ計上してみたら、予想以上の価値が付けられててまだまだ甘かったなと反省しました。

とある編纂者のあとがきも、楽しかったですね。ちょっとボリューム多め

 

コミカライズの方はますます好調ですし、ここで編纂版は綴じられることとなるわけですけど。きっといつまでも読み返していくんだろうなぁ、という確信がある。

とても素敵な物語を読ませてもらいました。満足。




フシノカミ~辺境から始める文明再生記~6

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「皆さん、頼もしくなりましたね」

(略)

「うん。アッシュが、眩しいくらいの光を灯して引っ張ってくれたからね。ここまで行けるよって、あそこまで行こうよって。皆を、アッシュが連れて来たんだよ」

 

ついにアッシュの婚約者という、臨んだ地位を掴んだマイカ。

サキュラ辺境伯領においてはアッシュの齎した影響は大きく、それもあって婚約披露のパレードは盛大に開かれ多くの人に歓迎された模様。

 

マイカが綺麗に育った分、その関係を憎たらしく思う人なんかも居たようです。実際、アッシュが農民の出と言う事を弱みとして突こうとする外野が多いため、正式な結婚が先送りになったりもしてますし。

……アッシュやマイカを敵に回すような事、良く出来るなぁ。彼らの影響を受けて、サキュラ辺境伯自体が底上げされてますし。恐い恐い。

 

編纂版の描き下ろしである他視点、今回はヘルメスのものとセイレ嬢のものが多かったですね。

アッシュ達の婚約パレード終了後の、軍子会同期達の会話ですが……順調に外堀埋められてて笑った。レイナも綺麗に育ちましたよねぇ。家族への挨拶を済ませてるし、表情を見れば言葉もなしに意思疎通できるくらいに通じ合ってるとか、もう……。

それでも自分が夢に向かいまくってしまう厄介さも自覚していて、それだけに最後の一線を超えることが出来ずにいたようで。

一度マイカの告白を断ったアッシュもそうですけど、この夢へ一目散に向かう男どもは面倒臭いですねぇ……。そんなところも含めて、女性陣は好きになったみたいですけどね

 

一年の準備期間を経て、留学生の受け入れ準備も整って。

第二領主館として扱われる建物について、編纂版では割とさらっと描かれてましたが、原典の方だと困惑するアッシュが見られるのでそちらもオススメですよー。「破滅の炎6」の中盤ですね。

スクナ子爵領のセイレ嬢も留学生としてやってきた訳ですが。彼女視点で、アッシュが根回ししてたスラムの顔役だとか、かつてアッシュが行った不正役人への対応とかの情報量が増えて読んでて楽しかったです。

 

情報収集に力を入れている領地の令嬢らしく、彼女自身もまた有能なんですよね。そんな彼女ですが、アッシュの熱にあてられた一人で……。アプローチもしてますが、どうなるんでしょうね。結構好きなキャラなので幸せになってほしいとは思ってるんですが。

アッシュの攻略難易度は高いしなぁ。原典でも彼女の相手についてはハッキリしてなかったと思うので、こうやった内心を描いてる以上編纂版で回答が得られると嬉しさが増しますねー。
6巻は問題提起回というか、一つ大きな騒動が起きる話でもあって。WEBの次の章が最終章、事後処理や伏線回収をすませる部分なので、7巻……出ますよね?
セイレ嬢はアッシュを落とせなかった場合でも、他の有力候補を探そうと思ってる節もありますし、今回名前が出たサイアスとかはいいキャラしてると思いましたけど、さて。

 

クイドさんが、かなり良いサポーターになってくれてて頼もしいですねぇ。最初の出会いこそ、小銭を狙う行商人でしかなかったのに。

「どんな客でも下に見ちゃいけない」とアッシュに教えられて、そこから変わることが出来たのは良かったですよね。あとがきでも会頭としての台詞がありましたが、いや成長著しいな。

WEBでは今、不定期に断章としていくつかのエピソードが更新されているのですが、最新の断章がクイド視点のエピソードで14まで描かれてるので、オススメです。

特に4の最後の方の描写とあとがき部分で描かれた台詞の両方がとてもかみ合ってて好き。

フシノカミ~辺境から始める文明再生記~5

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「待ってて、アッシュ君! あたしの想いを絶対に受け止めてもらうんだから!」

 

カバーイラストからもうマイカちゃんが可愛い一冊でしたね……。

編纂版(書籍版)で追加されている、アッシュ以外のキャラの視点もほとんどがマイカちゃんで、彼女がどれだけアッシュ君が好きなのか、を改めて示される形となりました。

それ以外の視点では、例えばユイカ夫人が領主一族の目線でアッシュ君の評価をするシーンや、サキュラ家の面々の間で「マイカの婿に相応しいか」を話し合う場面があったりしました。

 

……出自こそ寒村の農民と言うことで、かなり低いわけですが。サキュラ辺境伯領以外からも勲章をもらって、実績が十分ですからねぇ。アレがもたらした技術革新で、多くの利益も得られているわけですし。これを出自の一点で切り捨てるのはあまりにも惜しいでしょう。

サキュラのトップが、そういう建設的な判断を下せる人々で本当に良かった。今回初めてアッシュ達が王都に踏み込んで、かつてアーサーの口からも出た王都の空気を感じる事になるわけですが。

 

……なるほど。これは確かに。煉瓦とか新しい技術をアッシュが生み出したとしても、サキュラほど活用されることは無かっただろうなぁ、と思わされる状況でした。

まぁ、王都の人間全員がダメな訳では無くて。厳しい環境でも必死に知識を身に着けてる神官や、地方関係者だけと王都に滞在しているサキュラ家よりの人々とか、なにより忘れがたい王女様とかも居て。

今回故あって王都に向かうことになるアッシュ達ですが、いい感じに楽しんでた感じがしました。

 

……そもそもなんで王都に行くことになったかと言えば。サキュラ家での話し合いを通して、マイカの婿にふさわしいと認められたわけですが。

これまで態度を示してこなかったアッシュでしたが、肉体が成長したことで彼女への想いをハッキリと自覚する事になって。けれど、自分が夢に向かって突っ走る暴走特急だっていうことも自覚しているからこそ、好きな相手の傍に居られないと判断してしまう辺り、まだ理性が強い感じもしますね。

 

好きと言われて。でも好きと言わせてもらえなくて。涙を流しながらも、すぐさま次の手を打てるマイカちゃんがとっても好きです。

武芸王杯大会、という約5年ごとに開催される誉有る大会を利用した彼女の活躍は、格好良かったですし……終盤は終盤で可愛くて、マイカちゃんの魅力が詰まってましたね。

本来の名前で二人の前に立ったアーサーも、成長著しくて、幸せになってほしいなぁと思いましたけど。

 

あと、地味にスクナ子爵領のセイレ嬢好きなんですよねぇ。今回も、アッシュを外部から評価する視点が入ってましたけど。情報収集に心血を注いでいるスクナ領からすると、アッシュの暴走特急っぷりは本当に信じがたいものだったのが良く伝わってくるし、彼の優良物件さも明らかなのが良かった。

これ以降のWEB版でも、たまに登場して要所を抑えてくれるのが頼もしいんですよねー。サブキャラの中ではトップクラスに好きです。
加筆で更に面白くなってますが、マイカちゃんの描写が増えた分カットされたシーンもあったのは惜しくはありました。スクナ領でアッシュ君が料理するエピソード好きだったので……。皆WEB版も読もうね!

フシノカミ~辺境から始める文明再生記~4

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「いいよ、アッシュ君――やろう」

(中略)

「ここから先は、あたしも命をかけるよ」

 

2年の軍子会を終え、働きはじめたアッシュたち。

領地改革推進室という新しい部署が設けられ、マイカが室長としてアッシュを始め、軍子会のメンバーなどが参加していた。

「実質アッシュ君の巣」なんて噂されているようですけど、それだけの実績挙げてるからな彼ら……。

 

農業改善計画と工業力向上計画の管理・運営・実施・調整および付随業務全般とか担当範囲が広すぎる。

それでどうして結果を出せるんだ。まぁ、大体アッシュの無茶ぶりに適合して、周囲も能力を伸ばしていった結果ですよね。

 

彼らは、領主代行の支持があることもあって結果を出しています。

けれど、その手がどこまでも届くわけでも無くて、どうしようもない部分は切り捨てる判断が必要になることもある。

その判断を、切り捨てる側が理解して受け入れてくれるとは限らないのが、難しい所ですけど。

 

税収の推移や、現地の状況を確認した結果、農村としての体裁を保てなくなっており「放棄した方が良い」と理性では判断を下す村を見たアッシュ。

しかし、彼の胸には憤りがあった。

該当のアジョル村は、見捨てられたと嘆くばかりで改善する気概がなかった。

それまで手助けしていたが、自分たちの村も危うくなり支援を切った相手を逆恨みすらしていた。

 

「あの村を見捨てないと言った、その覚悟を見せていただきましょう」

勢いのままにアッシュが言い放っていましたが。これまでずっとそばにいたマイカが、今回は止める事を選ばなかった。

目の前に問題があるのに、逃げることは出来ないと。一緒に抗うのだ、と。

 

アッシュと言う暴走機関車に引っ張られるのではなく、自分も並ぼうとする彼女の覚悟が、本当に強くて素敵。

……まぁその結果として、推進室の周辺に善意に寄る地獄への道が敷設され、開発メンバーを筆頭に悲鳴を上げる羽目になってましたが。

 

流石に全てが順調とはいかないまでも、不可能に近かった村の再建に近づく所まで行ったのは流石です。予想外のトラブルに横殴りされてましたが。

それはそれでアッシュの功績がまた一つ積み上がったわけだしなぁ……。振り回されまくってるイツキがアッシュに大分慣れて来てるのが分かって楽しかったです。


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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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