気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

感想(女性向けライトノベル)

ループ7回目の悪役令嬢は元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 

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「ですが、覚えていてください。あなたの人生を左右するべきは、他人でなくあなた自身なのです。幼い頃からの婚約者を切り捨てるような男が、あなたを生涯守り続けると信じられますか?」

(略)

「未来を掴み取るのであれば、他の誰でもなく、あなた自身が望むものでなくてはなりません」

 

主人公のヴェルツナー公爵家の令嬢リーシェは、15歳のある日に婚約破棄され……国を出た先で新しい生き方を見つけるも20歳で死亡。

……したと思ったら、婚約破棄の夜に戻ってくるという事を何度も繰り返していた。

 

1度目は突然の婚約破棄に動揺して、落ち込んでいるところを行商一行に拾われ、鍛えられ商売人として成長した。

2周では落ち込む暇もなく婚約破棄の情報が伝わる前に実家に行き、金目の物を持ち出した。しかし、その寄り道のせいで行商一行とは出会うことが出来ず……今度は異国で薬師として働く道を選んだ。

ループすることでやり直すことも出来るけど、別の行動をとることで失敗が起きるというのもかなり早い段階で理解しているのが偉い。

 

……というかそもそも、やり直しの機会があるなんて知らない1周目の世界でも商人として他国の王族とも知り合える程度には成功してるんですよね。

リーシェのスペックはかなり高く、侍女になったり男装して騎士になったり、どんなルートでもある程度成功するし、それぞれの人生を楽しんでいた模様。

しかし、どのルートでも軍事国家ガルクハインの皇帝アルノルトが起こした戦争やそれに纏わるトラブルで死ぬことが多かった。

 

いつか行きたいとは思っていたけれど、足を運んだことのなかったガルクハイン。

7回目のループの際に、いつもと違う道を通ったらアルノルトと遭遇してしまい興味を持たれ……最終的に、彼との婚姻を受け入れてガルクハインに赴くことに。

5年後に大陸を戦乱の火で満たすというアルノルトですが、なんか不穏な気配はありつつも、リーシェの事を面白がって身内に迎えようとする動きも見せたりするし。笑う場面もある。はたして、なんで戦争を起こす皇帝になってしまったのかはわかりませんが。

繰り返しの知識を生かしつつ、今の生と真剣に向き合おうとするリーシェの在り方が良い方向に作用してくれることを願います。



転生しました、サラナ・キンジェです。ごきげんよう。3 ~婚約破棄されたので田舎で気ままに暮らしたいと思います~

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「……ありえませんよ。貴女を嫌うなんて、絶対に」

 

王都から戻ってきたサラナ。

孤児院の斜向かいに見慣れぬ建物が出来ていることに、当たり前のように気付いたわけですが……それを誰に聞こうと思っても口を閉ざされてしまう。

サラナもハッキリと自覚こそしてないものの、アルト商会長頼りにして惹かれて行ってるの、微笑ましいですよね……。お礼の意味を込めて刺繍をしたハンカチ送ろうとした時、色とか図案とかアレコレ悩んでるのを見ると普通に恋する少女感。

 

孫バカのバッシュが、本好きで孤児院の子達の為に物語を書いたりしているサラナを見て、そんなサラナに教えられ楽しそうに本を読む孤児院の子供たちをみて、子供たちの選択肢を増やすために図書館を作りたいと言い出して、それを形にしてしまったのは腐っても先代領主か。

最初の提案時はサラナの母親を筆頭に、孫バカもほどほどにしろ(意訳)と止められてたみたいですけど。未来への投資、教育の為って理由までつけられたらそれは領主家として止められないか。

……始まりとなったサラナの名前を冠する図書館になっていたのは、まぁ、孫バカ暴走の影響がありそうですが。最終的には喜んでたからヨシ。

 

王都に行った際、謁見周りでは厄介事が起きてましたが。

空いた時間にアルト商会長とサラナがデートする時間があったりもしたんですよね。アルトが世話になっていた料理屋に行ったら、絶品だったけど潰れかけていて……サラナがコンサルタントに全力投球した結果、デートもどっか行っちゃったんですけど。

そんな魔改造された「こもれび停」ですが、幕間「ギャレットの報告書」などで、異世界にはなかった新形態が受け入れられてると分かったのはホッとしましたね。

 

サラナの手に痣を残す強さで握りしめた王弟殿下へ、サラナを溺愛しているドヤール家の人々が何も報復しないはずもなく。

サラナの生み出す新商品を王都から広げるのではなく、王妃と同年代で妃候補とてライバル関係だったカルドン侯爵夫人のいる西方領地から広げていく形にしたりして、王弟だけではなく王家そのものへの牽制が飛んでいく形になりましたが。まぁ監督責任とかあるでしょってことで……。

 

サラナ、兄の婚約者たちにも「可愛い妹」枠として受け入れられていて、その婚約者たちもドヤール家に受け入れられている強さを持っているの良かったですね。

王弟殿下の不甲斐なさを見ていると、なんというか次代安定してそうで安心する。

そんな婚約者たちが参加したお茶会で、サラナを思い出すかわいらしさの後輩令嬢を助けてあげようと接触。見た目が黒すぎて嫌厭されているミンティ芋と言うのを見せてもらうことになったわけですが。

ジャガイモのような使い勝手の良い芋だったので、サラナがまーた周囲を騒がせていましたけど。まぁいつも通りか。

転生しました、サラナ・キンジェです。ごきげんよう。2 ~婚約破棄されたので田舎で気ままに暮らしたいと思います~

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「サラナはワシなんぞより活発だぞ? お前も覚悟しておくんだな?」

お祖父様の言葉に、ドレリック様は首を傾げてしまった。失礼ですわよ、お祖父様。

 

サラナの活動で様々な成果を上げたドヤール領。

そのことで王家にも目を付けられて王弟殿下が視察にやってくることになったり。それまで女性に興味なかった殿下がサラナに惹かれて執着するようになったり、面倒臭い状況にはなっていました。

誕生日の際にちょっと心細い思いをしたサラナは塞ぎ込みがちで……それを心配した祖父が彼女を領内にある港街シャンジャに連れて行ってくれることになって。

 

新鮮な魚介を食べられる環境ということで、前世持ちとしてはやっぱりテンションあがりますよねぇ。……まぁ魚じゃなかろうと、サラナは美食家でこだわりが強い性格なので、何かしらのアレンジレシピで周囲を驚かせたでしょうけど。

シャンジャ、ユルク王国の玄関と言われて色々入ってくる港町ではあるみたいなんですが……他国で大型船が開発されて、これまでの港では大型帆船が入稿できず沖に停泊して小型船舶で運搬する手間が発生してしまうという問題が発生しているとかで。

 

そんな中、イルカに似たルイカーという群れで行動するが大人しくて害がなく、なんなら人に懐く素振りのある魔物を目撃して。

大人しくても魔物なので威圧して力を見せつければ従順に従うし、それでも魔物なので力強い。そんなルイカーに船を曳かせる案を出して、頼れる職人を招いて速攻で試作品を作って見せるのは迅速すぎて毎度驚かされます。

 

そうやって開発をウキウキやってるサラナ、実に楽しそうで良いんですけど。

……立て続けに開発を行ったことで、流石に国王から「話をしてみたい」と呼び出されることに。

国王陛下、年の離れた弟に甘い部分はあれどサラナの優秀さは「王家に嫁ぐに値する逸材」と認めていましたが、その娘の為に爵位も国も捨てた両親が要るため無理強い出来ないことも把握していて。

望まぬ縁談を命じるつもりは無いし、押し付けられそうなら相談すれば力になると、どちらかと言えば援助してくれるスタンスだったのはありがたかったですが。

……ただ、繰り返しますけど弟には甘いのがな……。縁談を押し付けるつもりはないと言いつつ、弟とその側近を交えた場所で会話できる状況を作ってるのはなぁ。直接協力はしてないにせよ、一番「押し付けられそうで、サラナが望まない相手」である弟の行動を抑え込んでないし、アルト会長がフォローに来る前に自分の手の者に止めさせたり出来ないのは減点対象でしょ。

 

サラナの開発品や無茶ぶりを捌きまくって信頼を勝ち取っているアルト商会長が、助けに入ってくれたのは何よりでしたねぇ。

彼自身もサラナと年齢差とかがあるからと足踏みしてますけど、好意は確かにあるし。

王弟殿下の無茶な行いにサラナが思わず涙してしまったけど、それでも「最悪」にならなかったのは彼のお陰なので、もう本当に早くくっつけ……。

転生しました、サラナ・キンジェです。ごきげんよう。1 ~婚約破棄されたので田舎で気ままに暮らしたいと思います~

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「人材がなければ育てれば良いのです。実際の仕事をしながら、それに必要な技術を習う。学問と仕事が成り立てばよろしいのですわ。孤児院を、そういう場所にしてしまえば良いのです」

 

ゴルダ王国の第2王子の婚約者であった転生者の少女、サラナ・キンジェ。

キンジェ伯爵家はめぼしい産物が領地になく食うには困らないけれど発展性が薄く貧乏貴族ではあった。ただ家柄は良かったので、婚約者探しが難航していた第2王子の相手として王家の方から持ってこられた話だったみたいですが。

ある日王子が平民の聖女にほれ込んでしまい、王家も聖女の希少な光魔法の血を王家に取り入れる事を優先して、サラナに汚名を着せる形で婚約を破棄。

王子妃としての厳しい教育を受けて色々とフォローもしていたようですが……当人を前に国王夫妻も「これで我慢しなさい」とか言ってくるような駄目っぷりみたいでしたねぇ。

 

これまでの振る舞いにぶちぎれたサラナの父は、キンジェ伯爵家を親戚に譲った上で、隣国であるユルク王国から嫁いできた妻の実家であるドヤール家を頼ることに。

ドヤール家は、魔獣討伐が必要なため脳筋な男たちが多く……可愛く聡明な少女サラナは大歓迎されることに。

転生者で精神年齢が高く、当人の趣味もあってイケオジにとても良く懐いてて英雄と呼ばれている祖父とか骨抜きになってましたからねぇ……。

 

元々王子妃教育のために色々と教育されてきたサラナは、家庭教師が教える事がないというほど聡明で。

これまでがいろいろため込みすぎだったんだから、と父はサラナに自由時間を与えてくれたわけです。サラナは活字好きだったものの屋敷にある本は少なく直ぐに読み切ってしまい……領主館のあるモリーグ村の村長家に入り浸って、何代か前からつけているという村長の日記を見せてもらって無聊を慰めていたわけですが。

過去に小麦栽培のトラブルがなかったかとか探す資料としては有用だけど、日記なので完全私生活も交じっていて玉石混交だから、有用なデータを抜き出してまとめましょうとかやり始めちゃうし。

その結果今年は大雪が降る可能性が高いから備えた方が良いとか言いはじめて周囲を驚かせたりしてました。

 

そうやってサラナにとっては暇つぶしなんですけど、スペック高い前世持ち少女が領主家のバックアップもある状態で自由に『暇つぶし』してるとこんなことになるんだなぁ……と言いますか。

サラナが暇つぶしに何かを始める。それが利益を生み出すことが分かり事業化し、サラナの手から離れる。サラナが暇になってしまうので、次の暇つぶしを探す。そんなサイクルで次々新しいことをはじめてますけど、利益が多いのもありますけど生き生きしてる彼女の顔が曇らないように周囲が支えてくれてるの良かったですねぇ。

 

ドヤール辺境伯家は、英雄と呼ばれる前領主である祖父が健在で周囲ににらみを利かせられるし、地盤が安定しているのもあるし。身内で可愛いサラナを庇護してくれて良い領地でしたけど。

ユルク王国も王都では、文官になれるくらい有能だけど平民だからと下に見られてクビを切られた人員がいたりするし。ここの王弟殿下も、言い寄ってくる女性に辟易してキツく当たるガキだしで、理想郷とまでは行かないんですが。

王都の歪みを見るに、ドヤール家が穏やかな場所で良かったなぁ……と本当に想いましたね。いや、頻繁に魔獣討伐必要な危険な領地っぽいですけど、その分戦力あるし……サラナが暇つぶしと称して生活面の底上げも測ってるので、かなり住みよい場所でしょあそこ。

 

サラナの両親、娘を守るために爵位も国も捨てて他国(母親のカーナの故郷ではありますが)に行くことを決めた時に「娘の幸せを今度は絶対にあきらめない」と誓ってそのために力を尽くしてくれてるのが良いですねぇ。

王弟殿下、元婚約者殿よりはマシでも「マシだから」と「あんなので妥協してはいけない」と、夫婦だけの会話とは言え王弟相手に散々な言いようだったの笑った。実際、彼の振る舞いは「あんなの」呼ばわりされても無理はない……。



流刑地公爵妻の魔法改革~ハズレ光属性だけど前世知識でお役立ち~

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「無理しちゃだめ。絶対に無理をしてはだめだからね」

 

魔物が多く生息し、それによって領地の開拓も進まず……流刑地とすら呼ばれているアシュラーン公爵領。

主人公のリリアリスは、ハズレ属性と呼ばれる光属性に覚醒してしまったことで家族からも迫害されて……誰も手を挙げなかった「流刑地」への縁談の相手として送り込まれることに。

向かう途中で事故があり馬車が崖から転落……したのは、王都周辺に魔獣が無いので起き得る事故でしたけど、「御者が馬をなだめる声がないまま」転落し「周辺に御者の死体もない」って状況からすると、普通に殺すつもりの仕掛けだったんだろうなー、と言う感じ。

 

その時の衝撃でリリアリスは前世の知識を取り戻して、それで異世界の常識にはない光魔法の使い方をして、周囲を驚かせていくことになるわけです。

光を空に打ち出して目印とすることで、公爵領の人に保護してもらうことは出来た。

しかし、公爵自身は魔獣討伐の現場に自身も乗り込んでいくタイプの人で、リリアリスが送り込まれた屋敷にはおらず。

仕事の合間を縫ってリリアリスに会いには来ていたみたいですが……色々と至らない人だなぁというか。

顔合わせすることもなくリリアリスが寝ている間に式と制約を終えて、彼女を公爵夫人にしてしまってるし。

一般的な貴族令嬢に流刑地呼ばわりされているこの地での生活は辛かろう、と三年間関係を持たない「白い結婚」をすることで離縁して王都に帰れるようにと考えているみたいですけど。

その割にリリアリスの生活が良いものになるようにしてないというか。使用人たちの中にすら「ハズレ令嬢の世話なんて」とか言ってる馬鹿いるし。

魔獣被害が大変だという事情があるにせよ屋敷の統制取れてないのは減点では……。

 

公爵自身も側室出身の子であり厄介者扱いされていて、流刑地と呼ばれている地域に送り込まれた、と自覚してるのもあって認知歪んでるというか。

領地自体が「流刑地」呼ばわりされてるだけあって、色々とボロボロというか。公爵家が抱えている騎士だけでは魔獣に対処できる、冒険者ギルドとの協力は必須。13歳の頃から送り込まれた公爵様は、頭ごなしの命令では上手く回らず……彼は一冒険者としてギルドに所属し、鍛えてもらうことになって。

公爵アルフレッドと、冒険者レッドと言う二重生活を送っていたら、冒険者ギルドの長にまでなってしまったのは……お疲れ様ですって感じではありますけど。

 

使用人たちに「アルフレッド=レッド」という二重生活を伝えないようにしてるわりに、リリアリスの有能さに他の男が粉かけようとしたら「俺の嫁だ」とか言うし。

そもそもギルド長としての活動中に、冒険者になろうと乗り込んできたリリアリスをみて「文句を言いに来たのか」とか口走ってるし。

リリアリスが光属性の子を集めて、新しい光魔法を開発したり、その有用さを示していったら現場に取り入れていく柔軟さはあるんですが……。

リリアリスと交流したいのか距離を取りたいのか、どっちにしても中途半端すぎるんですよねぇ……。

 

太陽を模した「陽光」、月を模した「月光」といった光しか存在しなかった世界で、炎の光を模した「火光」だったり現代知識をもとにした「LED」という新しい魔法を作ったりもして。戦闘時に「閃光弾」として目つぶししたり、「照明弾」を空に打ち上げたり「LED」で空に光で絵を描いたりして情報伝達に使ったり。

実際有用ではありますけど……「LED」はまだしも他の使い方は生み出されなかったのか……と言う感があるというか。

成り上がりを演出するためだとしても、光属性の扱いの悪さとかには引っ掛かりを覚えましたが。リリアリス自身はめげずに改革に励んでいて、成果も出ているので応援はしたいところ。

ちっちゃな私の二度目の人生、今度こそは幸せに

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「お前が何を考えているか、分かるよ。お前は自分のことより他人のことを優先させてしまう、そういう人間だからな。きっと、自分にできることがあるんじゃないかとか、そういうことを考えてるんだろう」

(略)

「今はただ、遊べ。手にした幸せを、思う存分満喫するんだ。力だ責任だと面倒なことで悩むのは、もっとずっと後でいいさ」

 

主人公の少女ジゼルは、前世の記憶を持った少女。

前世の彼女は、湖月の国と呼ばれる小国の女王であったが……先王である父が、周辺国が攻めてくるという妄執に囚われ、それに備えるために重税を課しまくった末に病死。

その後を継いだ彼女は、傾いた国で悪事を働いていた者を法に則って処刑し、父の作った悪法を改定し、苦しい国政の中でそれでも重すぎる税を少しでも下げて、何とか国を回そうとしていたが……民にその誠心は届かず、反乱を起こされた末に処刑されることになってしまった。

 

そんな凄絶な過去を持つ彼女が、今世では湖月の国の隣国でもあった帝国にあるフィリス伯爵家の令嬢ジゼルとして生きることになったわけです。

湖月の国は小国だったこともあり女王であったジゼルでも、あまり他国の事は知らなった。それでも、帝国に魔導士と呼ばれる魔法を扱う存在がいる事はしっていて……。

密かに魔法に憧れていたジゼルは、前世の記憶があることでずっと寝台に居るのも退屈だからと、少しずつ勉強を初めて……召喚魔法を使えるようになったわけです。

魔法を使う時には陣を描く必要があり、ジゼルは技術以前に体格の問題なんかもあってそんな大きな陣を描けなかったりと課題も多いみたいですけど。

 

帝国で教えられる形式で言えば、召喚魔法の使用にあたっては召喚した相手が逆らわないように魔法で縛るのが前提とのことですが。

ジゼルはそうやって無理やりいう事を聞かせることに思う所があって、基本的に制約の陣を組み込まずに召喚魔法を扱っていた。

 

それでうまく召喚した相手と交流できているのは何よりです。両親が親バカで娘が天才だと騒いだ結果皇帝の目に留まったり、側近の魔導士ゾルダーから助言を貰えるようになったのも、独学でやってたジゼルにはありがたいことではありましたけど。

ゾルダー、ジゼルの天才性を認めつつも「こんな小さな獣たちにも、情けをかけている」とか言うんですよね。「優しさが命取りになる」という忠告を含んではいますけど。

……それとは別に、制約で縛りまくっている方式しか知らない魔導士らしいというか、「小さな獣」とか言ってる当たりに召喚対象を当然のように下に見てる感性が透けて見える場面があって、言ってることは正しい部分もあるけれど、なーんか好きになれない御仁だなぁ、とは思いました。

 

両親が年齢に見合わぬ素振りを見せることもあるジゼルを、そんなことは気にせず愛情を注ぐ親バカっぷりを見せてくれたり。

最初に召喚したウサギみたいに長い耳を持つネズミ(ジゼル命名:ウサネズミ)のルルが、彼女を慕って、色々と助けてくれたり。

学園に通うことになってから、友人が出来たりして、前世は壮絶でしたが今は幸せそうで良かったですね。……まぁ、なんかトラブルに巻き込まれたりもしてるし、最後になんか不穏な人物を目撃したりしてますし、もう一波乱ありそうですけども。

 


「姉のスペア」と呼ばれた身代わり人生は、今日でやめることにします~辺境で自由を満喫中なので、今さら真の聖女と呼ばれても知りません!~

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「噂というのは、大袈裟に広がるものですから。この目で見てみなければ、真実はわかりません。それにアレクシス様は、私に何かしましたか?」

(略)

「アレクシス様を恐れるのは、私があなたから恐ろしい目に遭わされてからです」

 

聖女の仕事を双子の姉に押し付けて、男に色目を使っているという冤罪を着せられ婚約破棄された上、呪われた騎士団と言われる辺境騎士団の団長に嫁がせられることになったモカ・クラスニキ。

しかし、その実態は怠惰でサボりがちな姉の分まで仕事を担っていた真面目な少女だった。

姉がノルマを片さないため、モカは寝ないで回復薬を作るような日々を送っていたのに、婚約破棄という仕打ちを受けたわけですが。

 

2人分の仕事を押し付けられ、寝る暇もなかったブラック環境から解放されるとモカは喜んでその話を受けることに。

そして辺境騎士団の下にやってきたわけですが。かつては最強と謳われたという辺境騎士団ですが……凶悪な魔物を討伐した際に呪いを受けて、全盛期の力をふるえなくなってしまっていた。

 

さらに辺境騎士団は王都の聖女へ救援要請を出していたが……梨のつぶてだったこともあり、派遣された先でのモカは当初なにも期待されず雑な扱いを受けるわけです。

ただ王都でのブラック労働に比べればなんのその。モカは気にせず自分にできる事を探し、積極的に行動して。

辺境騎士団の人々も、過去に期待し裏切られた反動から態度がきつくなっていただけで、モカの働きを評価しなかった元婚約者たちみたいに性根が腐ってるわけではなくて。

少しずつモカの事を受け入れて行ってくれたのは良かったですね。

新しい婚約者であるアレクシスも最初こそ警戒していましたが、少しずつモカに惹かれて行って……その結果、モカが真の聖女と呼ばれる力に目覚めたのはめでたい。

 

一方で王都の婚約者と姉は、魔物が王都付近に現れた際に上手く対処できずにいて。

辺境騎士団が求めたけど与えられなかった回復薬を他国に流していたとか、王子は一体なにやってるんだと。

さらにかつて自分たちが見捨てたに等しい辺境騎士団相手にも救援を要請するとか、面の皮が厚すぎる。それでも、王都の民には罪がないと救いに行くことを決めたモカは、なるほど聖女でしたね……。

婚約解消のち、お引越し。セイラン・リゼルの気ままで優雅な生活。1

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「これからは自由に生きられるのですね。私本当は王妃になんてなりたくなかったのですよ。私に与えられた義務だから仕方なく受け入れていましたけれど」

 

主人公は転生者の婚約令嬢シレンディア・シルヴァーク。

この世界では洗礼式において人々は、神々から名前を与えられるそうです。魔力量や資質によってその数は変わり平民なんかは6柱の大神のうち1柱から贈られるだけ。

そんな中で主人公は6柱すべてから名を贈られた「6つ名持ち」で……それゆえに、王子との婚約が幼少期から整えられた。

しかし、お相手の王子様が完璧な王妃になるだろうシレンディアの隣にたつ気概がなく。真実の愛を見つけたからと婚約解消を申し出てくることに。

 

前世の経験もあって落ち着いている……というか枯れてる部分のあるシレンディアは、自分が王妃として国に抱え込まれる運命であることは、止む無しと受け入れていたわけですが。

相手側に非がある状況で婚約解消できて、自分が自由になれるのであれば昔から憧れていた学術都市に留学する話をサクッとまとめて国外に逃亡。

 

折角自由になったのだからと公爵令嬢シレンディアとして振舞うのではなく、6つ名の中に含まれる「セイラン・リゼル」としてお忍び風の生活を送ることに。

前世知識を活かして協力的な商会を抱え込んでいたり。6つ名持ちである堪えに訪れる幸運を享受しながら、自分のやりたいことをやりたいようにやる自由人として生活を楽しんでいるのはなによりでした。

 

6つ名持ち、かなり特殊な存在らしく……本来なら感情が抑制されることで美しい人形のような存在になるみたいですが。シレンディアが意気揚々と他の6つ名持ちとは違う振る舞いで来ているのは、まぁ前世持ちだからなんでしょうかね……。

王妃になるのは嫌だけど、義務だから受け入れていたとは言いますが。それはそれとしてご飯が美味しくないのは我慢ならない、初回版限定封入購入者特典で厨房に入り浸ることを父親に認めさせたエピソードは面白かったですね。「あら、お父様~奇遇ですわね」じゃないのよ。

愛さないといわれましても 元魔王の伯爵令嬢は生真面目軍人に餌付けをされて幸せになる1

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「あれは取り消させてくれ。なかったことにはできないが、それでも最初から、結婚式からやり直させてほしかったんだ」

(略)

「うん。多分今はわからないんだろうとは思うけどな。きっと君もそのうちわかるようになる。その時の為に覚えておいてほしいんだ。――俺は君を愛してる」

 

力ある魔物であり「魔王」とも呼ばれていた個体という特殊な前世を持つ伯爵令嬢アビゲイル。

彼女はその前世からか赤子時代からの記憶もしっかりしているし、魔物の世界に近しく人が知らない魔物の習性なんかにも詳しかった。それを活かして実家の伯爵家では執務を手伝っていた……というか、こき使われていたようです。

伯爵のサインを完璧に再現できるとか。彼女の知る母……貴族夫人の振る舞いが「承認を呼んでここからここまで頂戴」というものだったり。

家族と一緒に食事をとった経験もなく……そもそも与えられる食事にも限りがあり、栄養失調状態だった。

 

そんな中で政略結婚の一環で、血まみれ少佐という異名を貰っているジェラルドに嫁ぐことになったわけですが。

社交界で悪評の広がっているアビゲイルを、政略で娶る形になったジェラルドは初手で「君を愛することはない」と言い放つ始末。

しかし家政婦長のタバサがアビゲイルに接してその純朴さを間近に感じ、医師の診断も併せてジェラルドを追及。アビゲイルの幼さを見て、家令のイーサンからの言葉もあり、自分の行いを反省してアビゲイルに向きなおれるのはジェラルドの美点ですよね。

 

魔王時代の記憶もあるため、アビゲイル自身の認識は強者であり、視点が一段高いところにあるんですよね。

……下手にその記憶があるから、いじめられたり排斥されていても平然としてられたのは……世をはかなんで死んでしまうよりは良かったでしょうけど。ある程度「そういうもの」として現実を飲み込んでしまってるのもあってか「元魔王なので、人間を憎いとはあんまり思わない」とか言ってくるんですよねぇ。

あまりにもひどい扱いをされてきたアビゲイルの事情をするにつれ、ジェラルドの胃が痛むことになったりしていくんですが。

何も気にせず美味しい食事を堪能し、魔物たちに変化があったら夫に報告し、交流を続けている中で仲が深まっていくの良いですよねぇ。アビゲイル側は美味しい食事で餌付けされて懐いている感が強いですけど、慕ってるのは間違いないですし。

ジェラルド側もどんどん彼女を愛するようになって……実に微笑ましかった。

 

これまで人との交流が少なく、所作はしっかりしているのに言葉や振る舞いが幼くて……タバサが色々と教えてくれてるのも良いですねぇ。

アビゲイルの知識や能力はあまりに特殊で……ジェラルドの実家に向かって、フォローをお願いするようなこともありましたが。

アビゲイルの姉が暴走して変な事件を起こす一方、アビゲイルは鎮火に協力したり、有用さを示してジェラルド側の実家に受け入れられたのは良かったですね。

カガミニセドリという人間に知られていない魔物の知識とか、魔王時代に会得した人間とは違う魔法の使い方とか、爆弾情報抱え過ぎでジェラルドからの愛情抜きにしても表には出せない秘匿すべき宝と言うのが間違ってないんだよなぁ……。

飼育員セシルの日誌1 ひとりぼっちの女の子が新天地で愛を知るまで

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「自分を騙すなよ。苦しくなるだけだ」

 

天涯孤独の少女セシル。彼女は、大鳥ランフォルをいつくしみ、飼育員として働く日々を生きがいとしていた。

しかし、セシルが務めていたラルジュ牧場の経営者が変わり……先代と仲が良かった彼女を疎んだ新経営者から解雇されてしまう。

その働きぶりを認めた別の牧場主から誘いを貰っていたので、彼女はそれを命綱と思い一人で僻地にあるオークランス牧場に赴いたわけです。

 

セシルに声をかけたのは、オークランス牧場の主であるオスカー。

両親と、牧場を継いだ兄を病と事故で立て続けに亡くし、軍を辞めて牧場を継いだ青年。そんなドタバタの中で飼っているランフォルも、牧場関係者もほぼ切り詰めていて……。

遠目にセシルの働きぶりを見て男の子と思ってしまい、誘ったものの、独身の自分とうら若い乙女が同じ屋根の下過ごすのは大変よろしくないと考えられる良識を持っているのは良かった。

「どう見たって女の子だろ俺の目腐ってんのか」とか言いはじめたの、正直ちょっと面白かったです。

 

問題がないとは言わないけれど、オスカーは人員を欲していたし、セシルにも仕事は必要だった。利害の一致で雇用契約を結び……ランフォルを大事に育てるセシルと、オスカーのやり方は上手くかみ合って、少しずつ2人の関係は深まっていくわけです。

オスカー、初対面の時に口が滑った部分は有れど、セシルとは正反対の女がタイプみたいなことを言って。その後になってから、彼女の魅力にやられて……雇用主と雇用者では踏み込むのもなぁ……と足踏みする羽目になっていたりもして。

友人から「貧乏くじばかり引いてるせいで、初手に貧乏くじ引くようになってる」的なことを思われているだけのことはある……。

ちょっと抜けてるところもあるけど、オスカー良い人なんですよね。折々にセシルが必要としてる言葉をちゃんとあげているので、距離が縮まっていくのが納得できる。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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