気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ヒーロー文庫

私はサキュバスじゃありません4

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「優しくて、温かくて、人も魔族も大切にする人間になってみせますからっ……!」

「…………」

「だからずっと、わたくしを見ていてくださいね?」

 

元魔王家出身のクオンと同名を結ぶことになった勇者チーム。

当然それは王家にも報告され、交渉役として王子と王女が王族親衛隊隊長を伴って派遣されてくる運びに。

メインはあくまでアンゼル王子で、12歳のリミフィリア王女は留学がメインだけど、今後の勉強のために会談にも参加するとかで……まぁ、真っ当な流れだったんですよ、ここまでは。

 

ただ、彼女にはかつて誘拐された過去があり……それを救ったのがダークブリンガーを名乗っていた当時のヴォルフだった、と。

人間に絶望していた当時の彼は、その醜さを集約したような自国の利益のみを優先する屑を蹴散らすために行動しただけで、彼女を救ったのはついでのようなものだったみたいですけど。

そうやって保護した彼女を王都まで連れていったら、警戒状態の兵士に攻撃される羽目になって。それでもその、誰かを助けようと足掻く姿は嫌いじゃないって攻撃しないで去った辺りはヴォルフも真面目……。

 

その時の出来事を忘れられず、ずっと慕っていたという彼女はヴォルフに対して猛烈アピールを続けて。

勇者パーティーの女性陣にアドバイスを求めた

りしてましたが……リズがいるからちょっと……。途中で呼ばれたアイナから有用な助言をもらって、活用してた辺りはお見事でした。

 

全体的なノリは相変わらずなんですけど、ロリコンいじりがひどくてそこはちょっと辟易としましたねぇ。

あと勇者式ブートキャンプのおかしさに気付けない勇者パーティーの皆様は、いちどちょっと常識って言うものを学んでもらって……。

理想のヒモ生活14

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「両国の善き関係が今後も続くよう、私も全力を尽くす次第です」

 

双王国が北大陸で忌避されている、白の帝国の末裔であることを打ち明けられたゼンジロウとアウラ。

ルクレツィアより、双王国に受け継がれていた口伝について明かされましたが……双王国の伝承を信じるなら、暴走には関与してなかったりする家の生き残りではあるようですけど。

 

古い伝承であるために、教会と双王国のどちらが正しいかは判別できず。けれど、間違いがないのは、教会が白の帝国を敵視している以上、その問題から目を逸らすわけにはいかないって部分で、なんとも面倒な状況になってますね。

否応なく巻き込まれる事となったのは、フレアの故郷であるウップサーラ王国も同じみたいですけど。とりあえずは三国間では協調できそうな雰囲気になっていてホッとしました。

 

ただ、そうなればゼンジロウが双王国から側室を取るというのは、ますます持って避けられぬ話になって。

筆頭候補であるルクレツィアとゼンジロウは価値感違い過ぎて、どうにも上手くいく未来が見えませんが、どうするんでしょうね。

伝承を聞いて気になってたところで、ウトガルズという北の国から招待状が届くんだからまたぞろ問題をひっかけて来そうですが……相手の目的も読めないからなぁ。
招待状見た双子のリアクションが同じで笑いました。

私はサキュバスじゃありません3

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「まーまー、なんとかなるだろうから、やってみてくれ、リズ」

「いやいやいやっ!? すみませんができませんって! 見様見真似では無理ですって!」

(略)

しかし、試しにやってみたらできた。

 

勇者一行のパーティーに加わることになったリズ。

正確には、記憶を失った彼女と一緒に特訓をすることで刺激を与え、彼女の記憶を取り戻せるかどうか試す、という目的があるようですが。

 

訓練用の装備がアレなのは、趣味に走りすぎというか。リズの過去エピソードが今回も出て来てましたが。

鬼教官になったり、姫様と返信魔法でオークプレイしたり、エロマンガ執筆したりと性癖の幅が広すぎて困る。

そんなリズと、彼女の影響を受けた婚約者たちを相手にして受け入れている勇者の度量も凄いんですけどね……調教の成果と言えるのだろうか。

 

前回、勇者たちが学園を離れたタイミングで襲撃を受けた事もあって、転校生と言う形で予備戦力を招いている辺り、同じ失敗はしないという意志を感じて良かったですね。

勇者たちの息がかかってない転校生も居て、彼女は彼女で思惑を持って動き回って、騒動を起こしてくるわけですけど。

そうやって状況が動いていく中で、魔族側の事情と言うのも分かって来て。勇者が魔族領の城を獲得したのが良い方向に左右してくれればいいですけど……弱みとして付け込まれそうな雰囲気もある。どう転ぶやら。

私はサキュバスじゃありません2

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「ち、違います……私はそんな変態みたいなことはしないんです……。違うんです……。私はエッチな子じゃありませんっ……!」

 

穢れのない天使のようだ、と学園で噂され慕われる令嬢リーズリンデ。

1巻で描かれたエピソードだけみても、実際には情事だろうと賭け事だろうと後ろ暗い行いに大分通じてそうな印象ですけどね。

 

数年分の記憶を失っている関係で、本人的にもそうしたおかしな行動をとってしまうのは不本意な部分もありはするようです。……スイッチ入るとノリノリですけどね。本当は記憶失ってないのでは? 少なくともイカサマとかの技術は体に染みついてるみたいですし。

勇者の服を預かった時に匂いを嗅ごうとしたり、聖女様を嫁にしたいと零したり。本能健在だなぁ、と見守りたくなる。

勇者御一行の方々じゃないですけど、えぇまぁ自分に被害が及ばないし、当人たちも受け入れてるならいいかなって……。

 

仕事のお手伝いをしてノリノリに宣言するメルヴィが可愛かったです。

着せ替えシーンを挿絵にしていたのは本当にグッジョブ。キャラデザ的にも彼女が一番好きかなー。

戦士レイチェルの描写が聖女とかより他より少ないと思ったら、彼女には彼氏がいるからだったんですねぇ。ミッターくんが男を見せた場面は良かった。でも、付き合うきっかけを強引に演出したサキュバスは反省して……。

 

勇者一行に同行していたリズの知名度が低い理由は気になっていましたが、サキュバスの先祖返りという事情について。

……あまりにもサキュバス過ぎたからって言うのは、予想外な様な、納得できてしまうような。その直後の体育倉庫の出来事を思えば、えぇ。吟遊詩人協会の判断もむべなるかな……。


魔王軍幹部の奇襲を受けて、一時的に過去の記憶と力を取り戻すことに成功してましたが。
その最後の一押しが勇者のパンツって……言い逃れできない程サキュバス……。
でもそんな彼女でも受け入れてくれてる勇者一行は本当に良い仲間ですよね。大分爛れてそうというかサキュバスの餌食になってる人多そうですけど。

私はサキュバスじゃありません

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イカサマだけではない。どうやったら相手に多額の金を賭けさせることができるか、乗るか退くか、やったことのないはずの賭け事のコツが身に染み付いている。

あれぇ……? おっかしいなぁ……?

楽しいなぁ……。

 

聖剣を抜き勇者と認められた青年と共に旅した剣士・聖女・魔法使いの少女たち。

彼らはついに魔王の前に立ち、戦闘に突入。幻術を巧みに操り戦況をコントロールしている魔法使いを危険視した魔王は、捨て身で彼女を排しにかかり……反撃を貰う事に。

それによって魔王を一時的に追い払うことに成功したものの、魔法使いの少女の受けた傷は深く……自らの魔力や記憶すらも治癒の力に変換する事で、辛くも生き延びて。

 

記憶も戦い方も忘れてしまうということはつまり、勇者たちの旅にはついていけない、ということで。

道が分かたれた少女の前に、別れの日以降も戦い続けていた勇者たちが故あって現れて、交流が始まる、そんな物語です。

いやぁ、感動的ですね。魔法使いの少女リズの記憶も、消失したわけではなく彼女の中に残っているような雰囲気もありますし、交流を通じて元通りになったらそれはとても綺麗な美談になることでしょう。

 

……まぁ、問題があるとすれば。少女リズは魔族の、それもよりによってサキュバスの先祖返りで。

精気を食らってしまう性に素直に生きていた過去と、「サキュバスの先祖返り」ということすら忘れてしまった現在とのギャップの温度差に風邪ひきそうになりますね。

 

記憶を失っている今は、清楚可憐な貴族令嬢で有ろうと心がけていて、実際基本的にはそのように振る舞えていたようですけど。

勇者にあうなり「パンツください」とか言うし、勇者一行の夜の情事の相談に乗ったりするし、もうめちゃくちゃですよ。かなりコミカルに進むので楽しい作品でした。

薬屋のひとりごと11

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「無理が続く前にやっておきたかったからな」
「……無理しなきゃいいじゃないですか?」

蝗害が起きたあとの戌西州。
過去の被害を知る者も少なく、人心は乱れることに。
即座に街中で騒ぎが生じたりはしないものの、物資の不足から不安が広まっていくのは避けられず。
猫猫も出来る限りの手伝いをしていますが、課題山積で安らぐ暇もない状態。

壬氏は皇弟という貴い身のため、軟禁に近い状態で。中央から遠く離れた土地と言うこともあって、思うようには動けない。
それでも打てるだけの手を打って、支援を引き出してるのは流石です。ただ、それを玉鶯がさも自分の手柄の様に演出して。
民草から皇弟への不信感も募るばかりだったようです。猫猫視点が多いので、どうしてもそちらに共感してしまい玉鶯の事好きになれませんな……。

まぁ壬氏としては、皇弟は傀儡にする気持ちもわかないくらい無能であればいい、という考えの下利用されるのも受け入れる構えのようですが。
「気安いことと舐められることは、別物だ」と、この混乱の中に戦を起こそうとしてる玉鶯に断固反対してくれたのは良かった。
変人軍師も居ましたけど、薬師としての娘に影響が出そうだからと離席してますからね。判断基準が分かりやすい。

そして、玉の一族の事情というか。かつての戌の一族に関する騒動の事情とか、玉鶯がどうしてあんな行動をとっていたのかについても明かされますが。
陸孫さん、表紙にいるから何かと思えば、そんなもの抱え込んでいたのか……
比喩として作中にも出て来てましたが、玉鶯回りでは、糸がもつれまくって最早ほどくことも出来ない状態になっていたんだな、と言う感じ。
どうにかブレーキを踏んで解決したというよりは、相手が事故って途中退場みたいなオチで、目の前の問題を超えたら次の課題がやって来て。伏線回収してく話しですが、落ち着くまでにはしばらくかかりそうですなー。

薬屋のひとりごと10

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「母に教えられました。どんな状況であっても自分を見失ってはいけないと」

(略)

「気が狂いたくなるときほど、冷静になれとの遺言です」

 

西都へと到着した猫猫たち。

玉一族のテリトリーなわけで、月の君であっても横車を押すわけにはいかず。

情報収集したり、調査に人を派遣したり。農作物の様子を窺ったりと、動いてはいますが……

まだその真意が読めないキャラが多いので、どうにも手足に重しがついているような感覚で読んでいましたね。

 

調査の傍らで出会った、過去に起きた大蝗害の生き残りの老人の証言。

与えられた別邸で流れた怪談とその正体などなど。色々な情報が合わさって、過去に起きた変事の断片的な情報を猫猫たちは獲得していきますが。

政治ってややこしいな……という想いが強くなりますね。

 

できる範囲で対処している猫猫たちは偉い。雀さんもいい性格していて好きです。

いくら問題なさそうだからって、囮にするとか中々強い。まぁ、実際相手を誘導で来てるんだから有効な策なんですけどね。

調査して事前に対策が出来ないかと動いていようと、神ならぬ身では手が届かない場所も出てくる、と言うのは非情な話ですが。

それでも彼女達が居たからこそ、マシになった部分があるとは思いたい。

現状だと玉鶯さんの印象がイマイチ良くないんですが、どうして民からは慕われてるんでしょうね。その辺りの背景も今後明かされるんだろうか。

ナイツ&マジック10

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「得意げにしている場合かッ!? 貴様は! それでも! 騎士なのか!?」

「はいもちろん。これでも国許では騎士団長を拝命する身です」

「この世に救いはないのか……?」

 

2年ぶりの新刊。

9巻で、エルとアディが結婚した前半の印象が強く残ってて、そう言えば浮遊大陸編だったな……と思いだすのにちょっと時間かかった。

エムリスとキッドが冒険に出かけたものだから、エルたちが新婚旅行を中断して追いかけてきたんでしたね。

 

独断専行すぎるきらいはあるものの……

浮遊大陸は、源素晶石という需要が高まっている資源が眠る場所であり。

多くの国家の欲望によって、災禍に見舞われる事となっていた戦場でもあったので、介入の余地を作れたのは大きいんですよね。

エムリスたちは知らなかったことではありますが、巨人族との縁すら紡いだフレメヴィーラ王国であれば、ハルピュイア達とも良い関係を築けるハズ。

既にキッドがいくらか達成してはいましたけど。随分懐かれたね……

 

各国がバラバラに動いていましたが、含有戦力的にイレブンフラッグスが劣り、飛竜戦艦を擁するパーヴェルツィークが優位をとって。

ハルピュイア達をそこまで気に賭けず陣取り合戦するんだから、たまりませんね……。

裏で動いているエムリスやエル、別勢力の狂剣までいましたけど。

エルがイカルガ持ってこれなかったのはちょっと痛いなー。アレだけの大戦力をそうそう他国に運べないのはその通りですけど。

 

まぁ、それで大人しくしてるはずもなく。代わりにもってきたトイボックス2で好き勝手暴れて状況を何度も動かしていたので、銀凰騎士団長がジョーカー過ぎるんだよなぁ。

カードゲームだったら公式大会で使用禁止になるレベルでしょ。

エルの暴れっぷりが楽しいシリーズなので、その調子でどんどん他国の人の度肝を抜いてほしい。……たまに自国の王様すらびっくりさせてますが。うん。いいと思う。

理想のヒモ生活13

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「これからよろしく、フレア」

「こちらこそ、よろしくお願いします、ゼンジロウ様」

 

道中でゴタゴタに巻き込まれつつ、無事にフレア王女の故郷ウップサーラ王国に到着した一行。

貿易関係に関しては問題なく話が進みそうでしたが……王配であるゼンジロウに、第一王女であるフレアが側室として嫁ぐことに関しては、案の定反発が起きて。

予想出来ていたのでしっかり打ち合わせはしていたようですけど。武断の国だから、まずぶつかってみるという辺りは大丈夫なのかとちょっと思いましたけど。

 

まぁ、その辺りの危うさを国王はしっかり認識しているようですし、かじ取り誤らなければ、もっと成長しそうですね。

双王国の抱えている事情についても把握していて、思った以上の重要人物なのでは。……変革の時代だからと、次代への継承を早めようかとか考えてましたけど。

 

さておき、ゼンジロウは相手側に一定の配慮を示すべく、ウップサーラ王国の伝統である『成人の証』を立てる為に狩りに出発。

『瞬間移動』の魔法を活用していましたが、反則的ですよねあれ本当に。

臆病故に色々と準備をして、証をしっかりと立て、フレア王女との結婚式を執り行うところまでようやくたどり着いてましたが。いやぁ、長かったですね。

じっくり描いてくれたおかげでフレア王女の好感度上がったのでいいですけど。長髪のイラストも可愛い。
さて、ここからどういう展開になるんでしょう。

側室入りに伴って北大陸から人員が来たりしてましたし、そこから発展していくのでしょうか。マルグレーテの話は間違いなく絡んできそうですけど。



薬屋のひとりごと9

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「はは。遠まわし過ぎる言い方だったね。僕は、意固地になって、優秀な人が合わない道を選んでほしくないだけだよ。それはとても非効率で美しくない。二人とも優秀だから、表に出て仕事をするにしても、陰になって支えるとしても上手くやれるだろう。極めるかは別として。ただ、本当にやりたいことを目指すなら、効率も何もなく、その心情が美しいとだけ言っておく」


壬氏の衝撃的な行動によって、道連れにされた猫猫。
秘密を共有してしまったために、彼の治療を行う事となって。
最低限の知識と技術はあるものの、猫猫の本領はあくまで薬屋。
医官として求められるものがあまりにも不足している。

今後の事を考えると、より知見を深めなくてはならないだろう、と彼女は考え……
羅門に教えを乞おうとしたものの、彼から不思議な課題を出されることに。
彼がかつて住んでいた部屋に隠された、とある医術書を受け入れよ、と。
世界的にも医術の知識は発展途上にある状態で。
猫猫が死体に触れないよう育てられた、というのは語られてきましたが。
医官付き宮女三人は、医術の業を見せつけられることに。
まぁ、2人ほど予想していて、ある程度のみ込んでたのは流石でしたね……

さらには、様々な思惑から西都に壬氏が派遣されることとなって。
猫猫が限られた時間の中で、出来る事をしているのがいいですね。
巻き込まれて、逃げられない以上はベストを尽くす気概が感じられる。
一方で、壬氏は今回は大人しかったと言いますか。前回ラストみたいな勢いは、感じられず。
猫猫に軽く叱咤される場面すらありましたからね。
ま、彼の戦いは西都に着いてからが本番、とも言えますが。もうちょっと頑張ってもらいたい。
西に派遣された中には変人軍師ややぶ医者なんかも居て、道中も中々に賑やかで楽しい巻でした。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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