「ファスを手放すことはありえません。彼女は僕が守ります」
ダンジョンに転移させられたものの、ファスとフクちゃんが居たことで乗り切った主人公の真也。
道中キズアトなんて蔑称を付けられた獣人の女性と出会って、近くにある交易と宿場の町に足を運ぶことになって。
冒険者ギルドもあって、そこで登録が出来たのは良かったですけど。
ファスの呪いが解けてエルフという事が明らかになって、彼女を奴隷にしていることを周囲からとやかく言われたりすることもあったり、人の中に行くとどうしたってトラブルが起きますねぇ。
ギルドマスターのおばあちゃんが「先代転移者と結婚した現地人」だったことで、多少の便宜を図ってくれたのは良かった。まぁ「冒険者の基本は『自分の事は自分でやる』」だから、アドバイスとか専属の受付嬢を付けることでトラブルの拡大を抑制する範囲ではありましたけど。
交易の町で、キズアトが料理人として働く宿に泊まることを決めたりもしてましたが。
……キズアトなんて呼ばれている通り、彼女の扱いはとても悪かった。料理人として店に貢献はしていたっぽいですけど、女将がねぇ……。
キズアト自身は良い子だったので、真也は奴隷身分である彼女の買取を打診することにして。相場以上の金で頬を叩いて、キズアトを引き取る事には成功。トアという新しい名前を与えて良い関係を築けていたのは良かった。
……ギクシャクしそうなものですけど、トア引き取ってからもそのまま普通に宿泊継続していたの神経太くて笑っちゃった。料理人として貢献していた彼女を切り捨てたことで、数日で宿の評判落ちて行ったのは順当ですが、真也たちに文句言ってくる女将も女将だよ……。
真也たちの関係に文句を言ってくる輩も多いですけど、それでもファス達を大事にしようとしているのが良いですね。