気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

感想(漫画)

フシノカミ 辺境から始める文明再生記8

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「ヘルメスさんの夢を叶えることは 私の夢を叶えることでもあります」

「これからは共に歩みましょう」

 

3438話と幕間を収録。

相変わらず原作を上手く拾ってアレンジしているのが良いですねぇ。

そもそもここでの人狼との戦いだって、原典や編纂版だとアッシュ個人で戦う羽目になっていたところに、ジョルジュ卿が駆けつけてアッシュを拾って撤退する流れでしたしね。

ただ都市内部で動き出したことで、より「逃げたらマズい」という緊迫感が増して、夢追い人であるアッシュが守るために戦う理由付けになっている。

 

上手く受け流しつつ隙を探してましたが、人狼は疲れを知らずだんだん押されていくアッシュ。本当に危険だ……という時に、アッシュが走馬灯を見るかのようにシーンが挿入されているわけです。

アッシュ自身は、全ては自分の夢の為の積み重ねだから、夢を叶えたいと強欲になると言ってますけど。多くの人の助けを借りたからこそ、叶えたいという想いがより強くなっているのだ、という描写でこれまで協力してくれた多くの人が描かれているの良いですねぇ。

見開きで一番右のコマでマイカが本を見るため背中を見せていたところ、一番左のコマでは笑顔をこちらに向けているの、構図の見せ方が上手くて流石だなぁ……と思いました。

死地でもただ「死んでたまるか」じゃなくて「叶えてやる」と、前のめりなの実に暴走特急アッシュ君らしいな……と思いました。

 

人狼に抗ってる場面は荒々しい筆致・コマ割りだったのに、病床で意識を取り戻してからハッキリしているのも良いですねぇ。

「おにくたべたい」と言ったアッシュ君と、それを聞いたマイカとアーサーの2人のなんとも言えない表情が味わい深くて好きです。

 

幕間「マイカの閃き」。マイカとアーサーのやり取りメインで、傷付いたアッシュを見て、治療の手伝いに踏み込んだとき、ハッキリと自分の想いを口にしてるマイカの覚悟が決まってる目が良いですね。

マイカ、活発な村娘という顔も間違いではないんですけど。なんだかんだ言いつつサキュラの領主家の血を継いでいるので、個人の感情で結婚を同行できる立場では実はなくて。

イツキはまだアッシュに毒されすぎてないので、平民であるアッシュは有能だけど、貴族家に迎え入れるのに吊りあうのかという視点なのに、マイカは「自分の方が彼と釣り合うか」という視点なのが、よくわかっていらっしゃる。

 

療養のためにアッシュがノスキュラ村に戻ったの、短いページでしたが描いてくれたのも良かったですねぇ。今の状況が見れたのは嬉しい。

そして無事に帰還したアッシュが、次なる計画を実行しようとしたところで、勉強会に参加しつつも上手く馴染めていなかったヘルメス君の「夢」について知り、それを深掘りしていくことになるわけです。

ベルゴ達も技能を持っている集団として協力してくれて、同じ方向を見て協力してるのが良いですねぇ。そして苦労はギュッとまとめて38話の間で製作開始から形になるまでを描いてるのお見事過ぎる。


月の白さを知りてまどろむ2

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「充分よくしてもらってる だから… きっとここに帰ってきてくださいね」

「……了解した」

 

58話と描き下ろし8.5話、原作古宮先生の書下ろしSS『身辺調査』を収録した第2巻。

イーシアの似顔絵、上手いですねぇ。「そうそうこんな感じ」と身を乗り出してるサァリがとても可愛い。

暗躍してる人物が居て、神供の家系が狙われている。そんな中で、かつて取り逃がしてしまったものの「化生を生み出す呪術師」の存在を知るシシュが居たのはラッキーでしたね。

生み出された化生には特徴的な紋章が浮かぶから、仮面しているのもそれが理由だろう、と相手の手札を暴く過程を多少スキップ出来たわけですしね。

 

それを聞いたトーマが化生斬りとして動きだそうとして。

一番狙われるサァリと、王都から来た新参として警戒されているシシュを月白に留めておこうとしたわけですが。

2人とも事件が起きている中で黙っていられる性質でもなくて。

シシュの警戒を解くためにサァリが持ち出してきたのが、彼女の客に与えられる紐だったの、目的のためには手段を択ばないなサァリ……。

アイドには見られないでとは言ってましたが、そもそも他の人にもあまり見られない方が良かったのでは……? 鉄刃とか、まさに誤解する結果になってましたし。いやまぁ逆に間違ってないのか……?

 

王の巫から贈られた呪の掛けられた骨。そこから生じた犬によってシシュは敵を追いかけることに。……ミシロ先生がSNSで、この犬がポメラニアンだったバージョンのネタイラスト描いていて、シリアスぶち壊しだけどとても可愛くて良かったです。

 

そして巫としての力を持っていないサァリもまた、街を愛するがゆえに足を止めてはいられず。どうせこうなってしまうんだったら、まだシシュが連れて行った方がお互い無茶せず良かったのでは……? サァリの存在が明らかになって敵が動き出してしまうかもですけども。

シリアスシーンだけど、忍び込もうとして届かなくてぴょこぴょこしてるサァリが実に微笑ましかったですねぇ。……事情知ってからだと、一番危ないところに一番大切な宝が飛び込んでいく場面なので、とっても危ういですけど……。

 

アイリーデという街を狙った、南部のブナン侯の策略で……それに加担している裏切り者もいたわけですけども。アイドさぁ、拗らせすぎてて本当にもう……。

嫌いじゃないですけど、歪みすぎてて見てられないな、という気持ちにはなります。

神話として語られている、太陽を飲み込もうとした蛇を神が滅ぼし、その返礼として美酒と音楽と人肌を神に収めたことがアイリーデの始まりで……その物語は真実である、と。

蛇の毒に蝕まれた呪術師、神供三家が継いできたもの、王の思惑。そういったものが明らかになっていく展開が好きですね。

踊らされていたシシュがそれでも王への忠誠を譲らず……それでも寒さに震えるサァリの手を取ることも躊躇わないのが良いんですよね。

複雑な感情を抱いていながらサァリを助けるために動けなかったアイドとの対比が光る。いや、アイドも悪いやつでは……ありますけど。重いものを抱えていて歪んでて。繰り返しになってしまいますが、嫌いではないです。

巻末の『身辺調査』は、享楽街であるために一時滞在して去る人が多い中で、『戻る』と言ったシシュの事を喜んでるサァリが可愛くて良かったです。

ワールドトリガー28

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「『できるようになった』という無数の事実を忘れるな」

「そして自分に『できる』高さになるまで一段一段を刻んで行けば 必ず今より強くなれる」

「そしてそれが おまえの自信に変わるんだ」

 

239247話を収録。

自分たちでトリオン兵を作って戦わせる、という特殊シミュレーション。

辻が、ネイバーの襲撃の影響でトリオン兵に悪いイメージあるから、別系統のデザインとして恐竜に寄せてみたり。シミュレーションとは別口のアイデアとして、王子は肩に装備して援護してくれる小型タイプを考えてみたり、太一が輸送車両としての性質に注目したものを作ってみたりしてるの、それぞれの個性が見えて良いですねぇ。

小荒井が上手くかみ砕いて説明してくれてるのも読者的にもありがたいし、臨時部隊の中でもアドバイス役になってて作中でも意味があるのが良い。

 

他にも「ルール的に狙って引き分けに出来るんじゃないか」って案を出す隊員が居たり、かとおもえばヒュースは「俺のトリオン量なら火力と耐久を両立した飛行型が作れる」とストレートにパワーで解決しにきてたりしますし。

……いやまぁヒュース、そのトリオン量でごり押しする方が実際強いし、それだけじゃなくて樫尾がタネを見抜けずにいた、諏訪7番隊の作戦を(修を良く知っているアドバンテージあるとはいえ)速攻で見抜いてますから貢献度高いんですけども。

 

修のアイデア、戦闘ターンを切り詰めてコスト削減してるのも上手いけど、実際に大きく動くターン限定してることで、動かす側の負担も減ってそうなのが良いですよね。

見た目だけ偽装してる隊とか、奇抜な見た目のトリオン兵を作って情報量の暴力で殴り着てる隊とかいて、個性が光ってて楽しかった。

絵馬が自分から意見を出していくようになって、「B級隊員は真面目だから、対策出来るならしたがるだろう」って、まだ感覚に寄ってる部分は有れどしっかり要点押さえてたのは偉い。実際、村上10番隊とかは明日が4日目くらいの想定で対策が回っていったらどうなるのか、とか言うカードゲームの環境考察みたいなことしてるしな……。

諏訪隊も、順位が上がってきたこともあって「対策される側になったから、労力少な目で刺さるところには刺さる程度の案を考えろ」とか修に無茶ぶりしてましたが。修なら考え付くだろうなぁ……という信頼がある。

それぞれの順位や環境の中で、「トリオン量で『読み』を超える可能性のある若村隊(ヒュース)や二宮隊(千佳)」への警戒があったり。絵馬から、「『読み』を超えてくる、A級に感じるような怖さを感じたのは、歌川隊(空閑)と諏訪隊(修)だけ」という風に、玉駒第2がバラバラになっても、注目を集める個所に居るの良いですね。

 

そうやって修が注目を集める中で、若村はいろいろと苦悩して……それを抱え込まず、質問出来たのはこれまでの彼からすると一歩前進でしょうか。

その後ヒュースの正論パンチでボコボコにされるんですけど……。ヒュースも若村の師匠である犬飼へ一報入れて相談したりしたうえで、言葉を費やしているの良かったですね……。

 

犬飼、遠征も視野に入っていた隊の隊員なだけはあるというか。「おれがいなくなったらどうすんの」と、自分が居なくなる可能性を踏まえて、「戦う時は独りなんだから、独り立ちさせよう」と指導していたの重い……。

若村も悩んで悩んで、かなり苦慮してますけどまだ彼ら普通に学生やってる年齢なんですよね……凄い優秀なんだよなぁ。

ヒュースのたい焼きを使った『実力』の比喩とか、『努力』の考えとかかなり刺さりましたね……。



Unnamed Memory8

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「さあ贖罪を始めましょう」

 

3943話を収録。

ティナーシャの魔力を使い、大陸全土に影響する魔法を行使しようとしたラナク。

彼がかつて使った禁呪で生まれた魔法湖……その際に用いた定義名もこの時明らかになるわけですが。

始まりに憐憫、2番目に嫉妬。3番目に否定、4番目に憧憬、5番目が憎悪。

暗黒時代に出来たトゥルダールの王族は、力によってえらばれた。王族として認められる力があったら、親元から連れてきて教育を受ける形になったわけですが。

ラナクはだから、はじめはそうやって連れてこられた年下の少女に憐憫を抱き……自分以上の才覚を示す少女に嫉妬し、否定したくなり、力を求めるようになり……最後には憎悪に満ちてあんな行いに至った、と解釈することが出来るわけです。

 

そしてその全てが明らかになったところで、ティナーシャが彼女の目的の為に動き出すわけです。

パシッと手を払いのけるシーン、実に良いですね。

……ラナクが魔法の眠りで400年を過ごし、長い年月を生きたことで精神的に不安定になっていると示した上で、断片的でもその400年をしっかり生きて来たティナーシャの在り方見せてくるの、重い……。

憎悪で動けなかった彼女が、100年で何とかそれを封じ込めて、塔を築いて達成者との交流をすることで、少しずつ人を好きになれたというの良いですよねぇ。

18Pのこれまでの達成者が階段の先に進んで行く中で、ティナーシャは階段に座って動かず……そもそも、ティナーシャの座っている隣の段から断絶を示すように欠けている、というのが魔女ティナーシャのこれまでの生を示してて、寂しさもありつつ良い画だなぁとも思います。

全てが終わった後、彼女が階段の先に進む描写もされているのまで合わせて好き。

 

ティナーシャの目的は、魔法湖に囚われたかつての民の魂の解放。

そのためにラナクの構成を組み替えて動けなくなっていたところを、オスカーが庇う構図は熱かったですね。

軍勢を滅ぼして調子に乗ったのかは知りませんが、オスカーを舐めたクスクルの魔法士長バルダロスがあっさり切り捨てられるのは痛快で好きです。

コミカライズでオスカーがラナクに最後の問いかけを投げた時、ラナクがどんな顔をしているのか描かれたのは味わい深かった。いろんな感情が入り混じってるのが伺える良い顔でしたね……。

 

そして全てが終わった後の、第42話の扉絵がよかったですねぇ。円柱に幼少期のティナーシャと、成長した彼女が背中合わせで座っている構図。本編のティナーシャが覚悟決めた目をしているのに対し、扉絵のティナーシャは幼少期は楽しそうだし、成長した方は穏やかな顔しているのが、抱えていた荷物を降ろせた安堵を感じてよい。

無事に帰ってこられて、その後オスカーに触れていいかと聞いて抱き着くくらいには愛着があるのに「婚約者という事になってる」と言われて「なんでだよ!」とツッコミ入れるのが実にティナーシャ……。

 

そして8巻最後のエピソードがルクレツィアの媚薬菓子事件なの、日常戻ってきたエピソードとして良かったですけど、温度差に笑った。

いや、好きな話なんですけどね。ルクレツィアがティナーシャに探してもらった指輪、いろんな感情がこもってるものだったわけですし。

Unnamed Memory7

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「親父殿 駆け引きは不要だ 俺は既に決めている」

「負ける気はないし 何かを手放すつもりはない」

 

3438話を収録。

帯文が「俺は花嫁(ティナーシャ)を取り戻す」なのが、オスカーの重さを感じて好き。

オスカーができる事をしている中で、ファルサスに2通の書状が届いて状況が動くことに。

一つは、タァイーリから。クスクルからの攻勢が激しいので救援要請。

内紛にどこまで手を出すべきか、という意見も出てましたが……同時に届いたクスクル側の手紙には、周辺の国に「クスクルに従属しろ」と宣言するもので。

更にクスクルに与したティナーシャによって、都市の住人が消失する事件まで起きて、アカーシアの剣士であるオスカーに魔女討伐の依頼まで合わせて持ち込まれることになったわけですが。

 

その上で、オスカーは諦めない道を選ぶの良いですよね。

彼の父であるケヴィンも息子を試すような物言いをして、決意が揺らがないのを確かめた上で、王位を譲ることを決めて。

……原作読んでいると、ここでケヴィンが零している「血筋かな」というの、彼も彼でファルサス王族なんだよなぁ……って思いが強くなるので地味だけど好きなセリフです。

 

タァイーリ、魔法士迫害をしているから魔法攻撃に弱いの、納得できる話ではありますが。大国が派遣した軍勢が、魔法士によって壊滅させられたというのは周辺国の意識を変えるのには十分で。

母が行方不明になった少年から、魔女を殺す気がないのかと詰められた時、「よく考えろ」と諭しつつ、自分の推測が間違っていたらその時は魔女を殺すというあたり、信じる部分と決断して切り捨てる部分の線引きがハッキリしてますよねぇ、オスカー。あまりにも王族として覚悟が決まってる。

 

この大陸にいる「魔女はなぜ魔女なのか」。つまり長く生きている高魔力持ちはなぜ全て女なのか、という問いかけなんですが……男は魔力的には不安定で、長く生きるのには向かない、という話で。

理想を語るラナクが精神に影響を受けているというのが、もう怖くてしょうがないよな……。

 

オスカーとティナーシャそれぞれの覚悟の決まり方を見ると、タァイーリのルスト王子とか魔法士排除を謳う国に育ち、常識を揺るがすティナーシャの言葉を全て否定しないあたり素質は感じますが……。

ティナーシャを完全に信じたわけでもなく迷いの中にある中で、援軍要請しておきながらティナーシャの言葉に従ってのらりくらりと誤魔化してたの、悪手だよなぁ……としみじみ思いました。

なんならティナーシャ達との戦いに発展しそうになった時、ティナーシャを逃がそうとオスカーに切りかかってましたが、王子が要請に従ってきた他国の王に切りかかるとか国際問題待ったなしでは……。

オスカーも招待無しで王子の私室に踏み込んだりしてますが、釣り合わんだろ感が強い。

 

とは言え、ルクレツィアも言っていましたが、ティナーシャにとって重要なタイミングでオスカーが居あわせたのは運命的ですよねぇ。

色んな思惑がまじりあった結果、ラナクが新しい秩序を作ろうとする瞬間にオスカー達は間に合ったわけですし。

あとは表紙絵になっているティナーシャが白い花嫁衣裳来てて、扉絵で黒いドレス来てるのどちらも似合ってて良かったですね。

出遅れテイマーのその日暮らし10

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「油断してた…相手はユート君よ まともな情報を持ってるわけないでしょ

 ボス戦と同じくらい気合入れなきゃダメよアリッサ…」

 

5055話を収録。

オークションに参加したユート。

自分の素性を隠せる設定もあったけど、そのあたりに気付いてなかった彼は素顔で参戦。それもあってまたいろいろ変わったことやってるなぁと注目集めることになっていましたけど。

主がオークションで何をゲットしてきたのか目をキラキラさせて見たがっているモンスターたちが可愛くて良い。

 

ペイントツール、基本はサクラ作成の家具の色付けにつかってましたが。

「時間経過」塗料を、同じくオークション産の茶釜に使ったら妖怪化するなんてイベント踏んでる当たり、相変わらずの白銀クオリティ。

そりゃアリッサさんも叫ぶよ。多分先に情報持ってきた人みたいに「20万の壺が200万に化けた」っていうから、アンティーク的な価値を付けるのが正規の用途だろうに。初手から特殊ルート踏むやつがあるか。ここに居たわ。

 

あとは火霊門の解放に合わせて、ユニーク個体の火霊をテイムして。

鍛冶にまで手を伸ばせるようになったのは、本当に幅が広いというか。ユート一派が手を出してない生産スキルってどれだけあるんでしょうね。
熟練度の問題こそあるでしょうけど、大抵のもの作れそう。



出遅れテイマーのその日暮らし9

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「みんな暇なのか…?」

「でた~~本気で言ってる? それ こんなイベント参加するしか選択肢はないでしょ!」

 

4449話を収録。

テイマーのアミミン達とボス戦に挑戦する中で、サクラが進化したことで獲得した「神通」スキルの効果が判明したり、「従魔の心」を素材に作れる「従魔の宝珠」というアイテムでホームで待機してるモンスターと戦闘中メンバーの入れ替えが可能という情報を貰ったり。

ユート、モンスターたちと交流して独自路線で楽しんでますけど、意外と一般的な情報に疎いですよね……。

 

彼自身はいつか「あんな感じのつよつよな攻略組」になり隊みたいですけど。ほのぼの癒されモンスターたちと生産スキル駆使して色々やってるから、彼の望み通りにはいかないんじゃないかなぁ……。

色々新イベント見つけたりしてて、流石白銀さんと注目を集めているので、ある意味最前線に居る気はしますけど。

 

今回はチェーンクエストでの「花見」イベントが開催されることになって。

NPCだけじゃなくて、プレイヤーも招待できるとなって、招待された人がゾクゾク集まってくるのもそれはそう……というほかない。

シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~ エキスパンションパス20

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「……ようやく ようやくココまでたどり着いたな……!!」

「気合入れろ!! チーム「不倶戴天」!!」

正真正銘の 最終決戦だ!!

 

186話~195話を収録した第20巻。

まるまるクターニッド戦ですが、さすがはユニークモンスターというべきか、これだけ闘ってもまだまだ別の形態があるって言うのが恐ろしい。

性別反転に加えてステータス反転によって、装備にも影響が出てくる中で切り替えて前線で戦えるサンラク、ゲーマーとしての経験値が豊富だなぁと感心しましたが。

 

ゲーム的に食糧アイテム食べて回復するの、よくあることではありますが。

……走りながら生魚を頭からぼりぼり食べてるの、実際絵で見るととんでもないな……。山姥呼ばわりされてましたけど、ちょっとわかる。

聖杯による反転が重なったとき元に戻るのか、そういう検証も戦いながらリアルタイムでこなしているので、やることが多いですけど。

それでも形になって抗い続けているので、他のプレイヤー陣もスペック高いんですよね、なんだかんだ。

 

クターニッドのポエム解析をサンラクが戦いながらやってるの、素直に凄いですよね。

モンスターパニックに対処しながら、必要な手段とってるわけですし。ある程度対処されるのは考慮の上でしょうけど、深海の厄介モンスター筆頭な巨大魚3匹まで召喚する辺りクターニッドも容赦ないというかなんというか。

想像体の、参加プレイヤーの戦闘スタイルコピー形態、スタイリッシュで格好良くて不二先生の見せ方が上手くて良かったですね。

 

巻末のSSはサンラクのブラインドタッチについて秋津茜が聞いたことで、ちょっとしたバトルが勃発する『明後日の方向を見据えて』。

エキスパンションパスSSは、旅狼懇親会と銘打って双六ゲームをする話……ながら、何人か急用で不参加になってるのは、まぁ彼等らしいか。双六だけどイベントで死んで振り出しに戻る「死にゲー」要素もあるのを懇親会に選んでるのも含めて。

トナリはなにを食う人ぞ ほろよい12

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「えっ旦那さんとの忘年会のためにせっせと仕事してんの!? かわいっっ」

 

結婚した後、旦那さんと2人でやる忘年会楽しみでウキウキしてるすずなが可愛いですね。そりゃ同僚もひぇ~とか言うよ。可愛いもの。

瀬戸君の方もがんばって早めに帰宅して、ギリギリとは言えすずなよりも早く帰宅し「おかえりー」と彼女を出迎えてるの、仲良いなぁ。

仕事で忙しいタイミングらしくて、すぐに新婚旅行とはいかないけれど、近場で遊ぶくらいはしていきたいねと予定立ててますし。関係が変わっても変わらずイチャイチャしてくれるので、見ていて楽しい。

持ち家へのあこがれがあるとすずなは語って、将来の話とかがより明確になった位ですかね、変化。

 

友人であるりっちゃんの分娩予定日でもあって、心配もしていたようですけど。

無事に可愛い女の子が生まれたようで何より。……そこから「自分たちはどうする?」という話になっていたのは、まぁ夫婦ですし。もとより糖度高いカップルだったし、瀬戸君らしいっちゃらしいか。

子供が欲しくないわけじゃないけど、今はまだ2人の時間を楽しみたいというの、可愛かったですね。

 

夢の国でのデートをしたり。瀬戸くん、うっかり元カノと来たことないの誤魔化したりしたのがバレて若干気まずくなったりしてましたが、そのエピソードないで解消したのは良かった。

まだ微妙な時期だった花江さんと前野くんと鉢合わせたりもしてましたが……そのあと2人の関係が進む番外編が収録されてて、そっちもギクシャク引きずらなかったの良かったですね。

完全版 金色のガッシュ!!16

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(だからよ…今度は…オレ達が、お前を助ける番だ…)

(略)

(さ、もう一ふんばりだぜ…ガッシュ…)

 

LEVEL.304LEVEL.323」を収録した、完全版最終巻。

最終決戦に赴くためにガッシュ達が「では、行ってくるのだ」と飛行機に乗り込む「LEVEL.304 出発」からクリア編の解決と、王を決めるための最後の戦いまで盛り込んでいる満足度の高い一冊でしたね。

アポロ、ナゾナゾ博士が本が燃やされてもバックアップ存分にしてくれるの、良いですよね。これのお陰で清麿たちが戦いに専念できるわけですし。

事情を知って戦い続けていたからですけど、飛行機に乗り込む清麿たちを送る場所にリーンも来てて、そのくせ何も言わないのじわじわ来るな……。

 

キャンチョメの本を燃やしたように、クリアは完全体になる前でも超長距離狙撃の術が浸かる。一丸となって向かっては良い的なので、それぞれ修行していた地から分散して飛び込むことに。

ガッシュ達を囮にして、ティオの「盾」でやり過ごすための布陣でしたが……クリアの持っていたもう一つの力、バードレルゴに襲われることに。

巨大な鳥のような形状をした術が意思を持って襲ってくる、というとんでもない攻撃で、空の上では対処も難しい。

そんなガッシュ達をウマゴンが「シン・シュドルク」で駆けつけて助けてくれるの熱かったですね。サンビームさんが「我が腕に、彼奴を倒す覚えあり」って言うの凄い好きです。

ウマゴンも一人で戦うのではなく、最後ガッシュに助けてもらっているのが、良いコンビネーションだったと思います。

 

そしてウマゴンも合流し……長距離砲撃の術・ザレフェドーラにウマゴンの足とティオの盾で対抗することになるわけですが。

最終決戦前に恐怖を感じていたティオが「また明日」とガッシュと約束したことで、強くなって「私達の明日を作るんだから」とガッシュを最終決戦に無事に届けるために全力を尽くしてくれたの、とても良かったですね……。

ウマゴンもまた「シン」の術の反動に苦しみながらも、ガッシュを送り届けるため叶う限り全力で駆けてくれたの、頼もしかったです。

……こんな形で別れるのではなく、王の座をかけて真剣に戦いたかったとガッシュが涙するのも分かる別れではありましたけども。

 

ブラゴも修行で力を増して。ザレフェドーラの最後の足掻きを「ニューボルツ・シン・グラビレイ」で潰してくれたコマ、痛快でしたし。重力の使い方上手くなってるの、結構好きなんですよね。

ボルツ・グラビレイで相手だけではなく自分も吸い込まれることで近づいたり。ベルド・グラビレイで吸い込み切れない力を斥力で弾いたりする細かいコントロールが可能になってるところとか。「シン・バベルガ・グラビドン」というもう一つの「シン」の術も使えるようになってる当たり、ブラゴの成長度合い流石すぎますねぇ。

成長したガッシュ・ブラゴ両ペアの活躍により、クリアを追い込むことはできたわけですが……それによって完全体に覚醒してしまって。

 

打つ手がもうない、となったころでタイトルの「金色」回収してきたの、良すぎましたねぇ。その後のボーナスステージとでもいうべき最強術乱舞の展開、とても好きです。

金色の本に力を託しに来た魔物、ゼオンが「魔界に住む魔物を一つにした」と言ってるのを表すかのように、ロデュウとかゾフィスとかリオウとか、因縁の在る奴らもちゃんと力貸しに来てくれてるの良いですよねぇ。

そして見事クリアを打ち破り、ガッシュとブラゴが最後の2組となって。清麿の卒業式まで待ってもらって日常の区切りを迎えた上で、本当の最後の戦いするの良かったです。

 

最後の巻末ガッシュカフェは、前魔界の王ダウワン・ベルと魔本。魔本!?

オマケ時空だからこそダウワンが、パートナーだったウィリーに「また会えてうれしい」と言ってるコマ、涙浮かべてるの人間味がありますね。

千年王として在位するなかで大きな争いも3度経験してるそうですし、「一歩間違えば魔界は本当に滅んでいた」と魔本を追及して、魔本なりの回答を得られたのは良かったですかね。ゼオンに苛烈な教育をした顔ももってますが……まぁ最後にはゼオンも丸くなって、普通に話しかけてるから、終わりよければ良い、か……? ゼオンが許してるからな……。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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