気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

感想(WEB小説)

夜の灯火

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――私は覚悟を決めなければならない。
誰かを巻き込まねばならないことに対して。
この秘密を、打ち明けなければならないことに対して。


小説家になろう連載の作品。完結済み。
シューレ音楽学院という名の知れた学院に入学した無名のピアニスト、テア。 
なんの功績もなく入学を認められたうえ、世界トップクラスの師匠を持つことになった彼女は、周囲から嫉妬されることに。
そんな状態でも彼女は自分の音楽を譲らなかった。
その中で生徒から慕われる生徒会長ディルクは彼女の才能に目を止める。
だが、テアもディルクもお互い、距離を縮めることをためらう理由を胸に秘めていて。
じれったい恋のお話。

大陸の北西にある、経済大国クンスト。
現皇帝アウグストの代において、急激な成長を遂げた国。
このクンストの首都に国立シューレ音楽学院が存在している。
この学院は、宮廷楽団の一員となるために音楽を学ぶ生徒たちが集まる場所。
貴族だが嫡男ではないもの、平民だが貴族の後援を得ているもの、様々な身分の者が在籍している。
学校としては、生徒である以上階級は関係ない、としているがため、貴族と平民が普通に顔を合わせたりします。
家の名を使って、ちょっと高慢になっているような生徒もいたりするんですがねー。

音楽に真剣に向き合っている姿。暗い過去と重い秘密を持ちながら強くあるテア。
皆から強く慕われるがゆえに、パートナーを選ぶのにも苦労する。そういった状況の中でも、自分の目的を持ち、誇り高くあるディルク。
二人の周りには、テアの親友ともいえるローゼや、ディルクの兄弟分のライナルトなど、多くないが強い絆で結ばれた友がいて。

あらすじに書かれている通り「じれったく、甘い、二人の物語」であることは疑いようもない事実ですねー。
ただ、ファンタジー世界を作って、そこの音楽学院を舞台としているのに、現実の曲目が出てくるとちょっと違和感があるといいますか。
作曲家の名前や、楽曲とかもオリジナルの名前にしてもよかったんじゃないかなぁ、とか。
まぁ、読んでいて引っ掛かりを覚えたというだけで、悪いといってるんじゃないですけども。
不器用にもほどがある二人が、ゆっくりと親しくなり、距離を詰めていく流れはいい感じだったと思います。 

超越者たちの物語 神代杏奈の怪異調査FILE

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「あの子を護る為に、協力してください」
「……ふふ」
(略)
「ようこそ、怪異調査部へ。優秀な部員を歓迎するよ、杏奈ちゃん」

現代日本を舞台にした作品ですね。
まぁ、「超越者たちの物語」と頭についている以上、他のシリーズとの絡みや、異質な要素っていうのも盛り込まれているんですけど。
同じ作者の「超越者たちの物語 IMMORTAL BLOOD」に登場している神代誠人の妹、神代杏奈とその友人たちの物語ですねー。
その関係で、ちまちまと「IMMORTAL BLOOD」のキャラが出てきたりしています。
まぁ、彼らが現代でその力を使うといろいろと大変なことになるので、アドバイスをしたりちょっと手助けをしたりと言った程度なんですけど。

杏奈とその友人たちが、学校にある調査部に属し、怪異について調べていく。
怪異っていうのは要するに学校の七不思議とかそういった都市伝説のことですね。
ただまぁ、彼ら彼女らが遭遇するのは、「実体を持った危険な怪異」だったりするわけで。

当初は、実体を持っても実害のない類だったらしいんですが杏奈たちが入部してからは結構危険度の高い話も持ち込まれたりするように。
たとえばそれは、『口裂け女』の亜種である『ひきこさん』。
突然出会い、対応を間違えると殺される類の怪異。
順当に学校の七不思議の調査をしたりもしていましたか。
害のないものでいえば、記述に対して返事が帰ってくる『日記帳』。
人の言葉を喋る猫の話なんて言うのもあります。 
そんな怪異に触れて危険な目にあいながら、彼らは自分たちの大切なものの為に行動する。

神代誠人の妹、神代杏奈。
その親友でいづなに剣を教わったりしている、篠澤姫乃。
杏奈たちを怪異調査部に引き込んだ、幼馴染で参謀じみた好青年、嶋谷賢司。
姫乃の兄で、妹をこよなく愛する馬鹿兄貴だけど、ムードメーカな篠澤友紀。
杏奈たちと幼馴染ではないものの、怪異調査部の部長として、多くの情報を提供し、また多くのものを背負っているテリア・スリュース。
総括では、テリアは裏主人公みたいなこと言われてましたしね。

『IMMORTAL BLOOD』が結構気に入っているので、そのキャラがあちこちに出てくるのが結構楽しかったです。
タイトルにある通り、杏奈が主人公ではあるんですけど、脇役でもあったといいますか。
怪異との戦闘でメインアタッカーやるのは姫乃ですし。
想い人はいても、届かぬものとして、振り切りますし。
ただ、物語の中心にはいたんだと思います。メインキャラクターの軸とでもいいますか。
誠人の妹として知識があるっていうのも、ポイントではあると書かれてましたけど。
確かに、この話は杏奈の視点だからこそ、だよなぁと思います。 
 
「IMMORTAL BLOOD」 のキャラについて理解がないと、ちょっとわかりにくい部分もあるかと思いますけど、そっちのシリーズが好きな自分としては、十分楽しめる作品でしたよ。

八男って、それはないでしょう! 第一話~第八十四話

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俺にとって、師匠はその人生全てを賭けて追いかける偉大な人であった。
彼はその才能を生かしきれないまま、その若い人生を終えた。
ならば、俺は彼の分まで魔法使いとして生きる義務があるのだ。
(略)
普段はチャランポランでも、ヘタレでも、我が侭でも。
これだけは、譲れないのだと。


第一話「ふと目が覚めると……。」から第八十四話「ついに出陣。」まで
まぁ、どんな作品かと言われれば、異世界転生で主人公無双なんですが。

平凡な商社員だった主人公は、仕事に追われながらベッドに入る。
そして、目覚めるとなぜか異世界にいた、とそんなお話。
幼児からスタートではなく、もとから存在していた「八男」の体に主人公の意識が入った感じですか。
まぁ、元の意識が出てくることとかはないので、気づいたら存在を乗っ取っていた。
しかし、なぜかはわからない、とそういう展開。

貴族の子息として生まれたはいいものの、僻地の貧乏貴族。
魔法や、魔物が存在するファンタジー世界ですね。
魔術が存在するといっても、それは個人の才能に依存し、また遺伝するわけでもない。
親族が魔法を使えなくても、突然使える子が生まれたりする。
魔物も、自分たちの縄張りを持っていて、そこにちょっかいを出さない限りは、恐ろしいものではない。
ただ縄張りに人類が手を出してこなかったから、そこから遺跡が見つかったり、魔物の縄張りにあるものとかが素材として高価だったりするから、それを狙う冒険者という職業もあるんですが。

文明としても発達しているわけではなく、少なくとも鉄道とかそういった科学な要素がない。
魔法由来の飛行船とかはあるみたいですけどね。
つまり、前提として交通の便は悪いんですよね、ファンタジー世界の常として。
そんな状態で、山岳を超えなくてはいけないうえに、特に名産もない僻地となれば、そりゃあ何もすることが無いわけで。
名ばかり貴族、みたいな状態の家に八男として生まれる。
色々とツッコミどころがありますけどね。事故や病気を恐れたという部分もあるだろうけど、僻地で産業もない貧乏貴族がそんなに子だくさんで大丈夫なのか、とか。

貧乏貴族の八男ともなれば、家を継げる可能性は無いに等しく、可能な限り早く家を出て自立しようと主人公はこの世界の知識を身に着けていくわけですが。
魔法の練習をしていたら、案外あっさり使えるように。運よく師匠も得て、ぐんぐん才能を伸ばしていきます。
お家騒動に発展することを恐れた家族からは、その才能を見ないふりされて、実家でぼっち暮らしをしていくわけで。適齢に達したとき、未練なく旅だった彼は、そこから波乱万丈の日々を過ごすことになる、と。

結構淡々と進んでいくので、盛り上がりに欠けるかなーという部分はいくらかありますが。
途中で王都に行って、その才能からいろいろとお偉方に縁ができるんですが。
高位の貴族は貴族らしく、根回ししたり、策略練ったりとそれっぽい感じの空気はある。
血を残さないといけないから妾が~とか、家の格が~とかそういう話もありますし。
安定していて、気に入ってます。
ただまぁ、時折ダイジェスト風に冒頭に文章が挟まるのはちょっとテンポ悪いからどうにかならないのかなぁ、と正直思いましたけど。
書籍化していますし、その内買おうかなー。

作品そのものについての説明しかしていなかったのに長くなってしまったので格納してだらだらと内容について感想書きます。続きを読む

マギクラフト・マイスター 11-11~13-24

小説家になろう連載の、『マギ・クラフトマイスター』の感想。
途中まで感想を書いていたのでその続きから。
ネットの方もちまちまと読んではいたんですが、積読の消化を優先していたら、WEB小説の方の記事書いてる余裕をなくしていたんですよね。
掲載中の作品の感想は、一回タイミング逃すとなかなか書くのが手間で。
まぁ、できるだけ定期的にまた感想書いていきたいと思いますが。 
ネタバレあるので、 以下に格納。続きを読む

ダブルクロスThe 3rd Edition リプレイ・メビウス スピンオフ小説 Virtual Light Incognito

2月にでた最終巻で完結した、ダブルクロス・リプレイ・メビウスのスピンオフ小説。
墓守のプレイヤー田中天氏の夢が詰め込まれた夢小説。
富士見書房TRPG ONLINE で公開中。
ネタバレ含みになりそうですし、格納。 続きを読む

【海外編】竜吼山脈

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「……ま、その、日本に渡るところは良いとしたって。そこに着くまではどうするんだよ。ここは、ユーラシアのど真ん中なんだぞ。地球の円周がおおざっぱに四万キロメートルだとして、その四分の一で一万キロ。ハーフガイアにしたところで五千キロだ」
「時速五百キロだったら十時間で――」
「どんな旅人だ、ソニックブームが出るわっ!」
 
ログ・ホライズンの海外編。
橙乃ままれさんのサイト『橙乃ままれOFFICIAL SITE』に掲載されている作品です。
トップページから、ページ左側にある『LOG HORIZON』のタブをクリックすると、その下に出てきます。1~9まであって、1話は3~4P程度。 
(サイトからは見れなくなった模様。内容としては9巻相当)

単身で妖精の輪に飛び込んで北米サーバーから中国サーバーにわたり、その上で、うっかりレイドコンテンツの真ん中で孤立してしまった、〈暗殺者〉レオナルド。
快活で、問題があるならぶち壊していきそうな、勢いで生きているような、ある意味で太陽のような〈格闘家〉のカナミ。
カナミは、〈古来種〉のエリアスと、不思議な言動をする〈施療神官〉 のコッペリアを連れていた。

カナミは、ローマ在住で西欧サーバーに属する冒険者だったが、この〈大災害〉について知るために、〈日本サーバー〉へと向かう旅の途中だった。
それにレオナルドも同行することに。
途中で、〈召喚師〉のKRも合流。一時的にだが、同行することに。
・・・まぁ、そのKRの物言いではっきりしましたが、カナミって、やっぱり「あの人」なんだよなぁ、といいますか。
うん、シロエもそりゃあ苦労するはずですな。
ちなみにKRは〈幻獣憑依〉という召喚した幻獣と操作を入れ替えるネタ魔法を使って、海外サーバーの様子を見に来ているんだとか。本体は日本サーバーの安全な場所。
まぁ、日本は馴染みが集めてくれるだろうし、ということで脚を伸ばしたとか。それはそれで結構度胸居る行動だと思います。

まぁ、半年かけての長期計画として日本に向かう5人。
道中で、なにやら怪しいモンスターを発見し、その討伐をしたりとイベントをこなしています。
そのイベントも、ゲームとしてのイベントというよりは、〈大災害〉に関係しそうなイベントなんですよねー。
〈古来種〉に関して何やら興味深いこと言っている輩もいましたし。

で、カナミとの邂逅を経て、KRはミナミに。
かつての仲間の伝手を使い、その中枢に入り込む。
・・・主賓のための舞台を作る、とか。結構無茶というか自分楽しむためにものすごいことしでかしそうな予感が。

そんなKRさんは、最新の7巻にもちょろっと出てましたね。
8巻では新人プレイヤーが西に行くようですし、その辺で出てくるのだろうか。
これからログ・ホライズンに手を出すなら、2部開始の6巻読む前あたりに読むと面白いんじゃないかなーみたいに思いますが。
さてはて。本編にもそろそろカナミさんでてくるんですかねー、どーなんだろ。

小説家になろう連載作品 まとめ感想3

小説家になろう連載作品が更新されたのでその分の感想を追加。
今回は、以下の3作品。例によってネタバレ含むので気を付けてください。

宇井東吾/災厄の寵児
十本スイ/金色の文字使い~勇者四人に巻き込まれたユニークチート~
氷純/詰みかけ転生領主の改革(旧:詰みかけ転生領主の奮闘記)
 
感想を上げる前に、「金色の文字使い」について。
まぁ、見て分かる通り、旧題、勇者四人に巻き込まれたユニークチートですが、書籍化が決定したそうで、『金色の文字使い』と改題。合わせて作者名もシャン翠から、十本スイへと改名。
感想がまとめにくくなったな・・・書籍版は、かなり変更している部分が出てくるそうです。
最終的な目的地は同じでも、WEB版とは別な物語になっていくそうで。オリジナル要素もあるようですし。
イラストがよほど好みから外れているとかじゃなかったら、手を出してみましょうかね。
まぁ、書籍化決定の報告のみで、レーベルとかはまだ明かされてませんが、ちょっと楽しみかな。 続きを読む

超越者たちの物語 Frosty Rain

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幸せを追い求めれば、誰かの幸せを奪うことになる。
何かを救おうとすれば、何かを切り捨てなければならくなる。
だからこそ、赦せないのだ。


小説家になろう掲載の作品。
完結済みで全81部。

巨大隕石が飛来し、ルーン能力と呼ばれる異能があふれた世界。
能力を得た人や動物によって、異世界のように混沌とした場所が、人の手によって秩序を取り戻す。
しかし、その安定した世界のなかで、秩序を求めず、己の道を突き進む青年がいた。

ルーン文字を絡めたファンタジーもの。
ちゃんと世界が創られていて、二つ名というかコードネームというかがあるんですが、それが北欧神話を絡めている。
格好良さげだから使った、とかそういう厨二感じゃなくて、元ネタをしっかりと活用している、安心感があります。

全体的な雰囲気は好きです。
ニヴルヘイムとして、目的を同じくして活動するガルムやスリス。
涼二を慕う緋織や、理想を貫く大神美汐などなど。
キャラクターが誰も彼も生き生きしているというか、譲れないものを持っていて、それのために戦っている感じが出ていて結構好きです。
ニーズホッグとの戦いでの夜月のあたりの話はちょっと唐突かなーとか思って、なんか役割はあるんだろうとは思っていたので、そこまででもなかったんですけど。
ま、細々と気になった箇所が無いとは言いませんが、最初に言った通り、全体的な流れ、雰囲気とかそういったものは好みです。

ただ、涼二が作者公認の筋金入りのシスコンすぎて・・・
それが原動力と行動力になって、物語に味を出していたように思うので、良い設定だったとは思います。
復讐に生きているっていうモチベーションは結構いいスタートだったと思うんですけど、まさか、あそこまでシスコンが侵攻していようとは。
個人的にそれを呑み込み切れなかったなぁ、という感じが。
シスコンってところ以外は涼二の判断力とか、結構好きなんですけど、全ての根幹にシスコンがあるからなぁ。
そしてシスコンが極まって超越しちゃうしなぁ。
酷い良いようだけど、間違ってはいない。

まぁ、総括すれば、普通に面白かったと思います。
ただ超絶シスコンがいただけで。

不死の女神

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「どうか今よりもっと強くなれますように・・・・・・」
(略)
『よろしい。その願いかなえてやろう!』

小説家になろう掲載の作品。
完結済みで、全74部。

書き方が致命的に合わない。
「投げ出された少女=渡辺 紺」 、みたいにイコールを文章に混ぜ込んでるあたりとかは、もう少し文章工夫して書いてほしかったかなぁ、という感じが。
後はあちこちで、てにをはがずれていたりとかで、文章読むときにブレーキが度々かかるようで、どうにも読みにくかった。

主人公の渡辺紺は成績低迷中の剣道少女。
もっともアニメや漫画に影響を受けやすい性格で、心の底から打ち込んでいるわけではないのですが。
ふと、立ち寄った神社で祈ってみたら、聞き入れられてしまい、異世界に突き落とされる。
そして、異世界に行った紺が得ていたのは、死ぬたびに強くなるという悪役のような能力だった。
どうせ蘇るんだからと吹っ切って、異世界ではちゃめちゃしていくお話。

この話を楽しめない原因として、巻き込まれた異世界が魅力的に移らないってことが大きいかなぁ。
いくつかの王国。
鉄士っていう自治集団。これは住民からの相談を受けてそれを解決する組織の事で、魔物倒したりとかいろいろやる、他の作品にみるギルドとか冒険者的な立ち位置ですかねー。
そして、この世界の住民。
どいつもこいつも腐りきっていて、どうしようもないといいますか。

昔王家が悪事を働き、鉄士が解決した、という事件があったそうで。
王家なんて言っていても「また俺たちを騙そうとしているんだろ」と民からは信用されていない状態。

一方で、鉄士協会は、その過去から民に英雄扱いされている、頼りになる存在。
・・・を装っておきながら、裏では悪徳にまみれていて、その権力で犯罪揉み消したり、色々なところになすりつけたり、犯罪の宝庫。
神様が実際にいるような世界なのに、神職の家族を人質にとりいう事を聞かせたり、神域に毒巻いたりと好き勝手していますな。
例え家族が殺されようとも、ここまでされては黙っていられない、って立ち上がる人っていなかったんですかねぇ。

住民は住民で、王家を見放し、鉄士に頼りきりになりすぎていて、王家の発表は信じず、鉄士のいう事しか信じないような状態。
ある村では、魔物が流した噂すら信じて、蔓延していた病気の治療を知る唯一の医者を追いだしたりする始末。

敵を下衆にすれば、主人公が魅力的に移るわけじゃないんですよ、という感じ。
この世界、住民がみんな目ガラス玉なんじゃないかと思うほど、盲目的で、それを利用して一部の鉄士が利益を得ているわけで。
こう、一部組織とかそういう問題じゃなくて、世界全体が腐ってきている。
自浄作用とかが全く働いていないんですよね。腐っていることを問題視して、それを打倒そうっていう動きもほとんど見られない。
鉄士たちが影から操る、奴隷世界ですよ、アレ。
だって、国家という形式を取って王家を置きながらも、全ての責任は王家に押し付け、自分たちは甘い蜜だけすって、人民から搾取しているっていう構図ですよね。
よくもまぁ、滅びなかったなぁ、というか。

紺の行動も、どうにも好きになれないかなぁ。
本当に異世界で好き勝手やっているわけですが、なんか、死なないと知っているから、態度が横柄になりがちというか、こう、無自覚に態度がでかい、というか。
それで油断してあっさり殺されて、でも、死んだら強くなるんで次戦う時には、「良くも殺してくれたな!」と強くなった力で反撃する、と。
大人げないというか、ばかげてる、というか。
あんまり共感できるような主人公ではなかった。
 

小説家になろう連載作品 まとめ感想2

小説家になろう、連載作品が更新されたので、感想追加。
ネタバレを含むので、読む際は気を付けてください。

今回も、

秋ぎつね/マギクラフトマイスター
シャン翠/勇者四人に巻き込まれたユニークチート
 
の2作品です。
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プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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