気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

富士見ファンタジア文庫

異世界転生ダンジョンマスター温泉ダンジョンを作る2

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「温泉ダンジョンか……あいつだよ。あいつのやること次第では、27階層を私たちが制覇できる可能性が生まれそうだ」

 

特殊な効果のある温泉が湧く、温泉ダンジョン。

主に美容に効果があることで多くの貴族女性を引き付けて。さらに古傷が治ったり、トレーニング能力の効果を底上げするお湯まで出したことで、ダンジョンに挑む女騎士部隊にもメリットを与えていって。

外国に派遣されて、各地のダンジョンから産出品を持ち帰る役割を担うトウジ隊長率いる部隊もその効果を存分に享受したわけですが。

 

特訓して強くなり、さらに美しさを増したトウジたちが外国行脚を再開したことで、美容効果が各国に知れ渡ることになって。

セパンス王国のユーザ女王、温泉ダンジョンと飯困らずダンジョンの発展ぶりに悲鳴を上げていますが……。トウジたちを派遣したことで、仕事を増やしてもいるんだよなぁ……。いやまぁ、他国のダンジョンから得られるものや他国との交流は、欠かすことのできない要素ですから、バレるのがいつになるかって話ですからね……。

 

セパンス王国は、温泉ダンジョンと飯困らずダンジョンの効果によって、これからダンジョン特需を迎えようとしているわけですが。

宝石ダンジョンが生まれたケンマ王国は、王女が甘やかされて我儘育ちになっているし。

苦労した世代がいるうちは問題ない。甘やかされている2代目もまだかわいい。問題は、その2代目に育てられた3代目が王になった時だ、という話を聞くと、ねぇ……苦労してるんだな……。

27層まである武具ダンジョン、人間のマスターを取り入れずにそれだけの規模に至ったトンデモダンジョンみたいですが……センスが厨二に走ってて、27層で得られる剣が「戒めの剣」として王家で秘匿されているのとか聞くと、ご愁傷様ですというか。王家の悲喜交々みられるのが、眺めてる分には楽しい。対応する方々の胃は痛いでしょうが。

セパンス王国がどう発展していくのか、楽しみですね。それを眺めている温泉ダンジョンのマスターは、ネタに困ってましたが20層までのアイデア頑張ってひねり出してもろて。

異世界転生ダンジョンマスター温泉ダンジョンを作る

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「了解了解、これでも生前元気な頃は経営ゲームが大好きだったんだ。いっちょやってやるぜ」

 

ダンジョンがある異世界に転生した主人公。

彼を呼び寄せたのは、ダンジョンコアを務めている存在で……欲望を刺激して人をダンジョンの奥に呼び寄せるのが目的だそうです。

ただ、ダンジョンコアはあくまでコアでしかないというか。人の欲望というものには疎くて。一部のダンジョンコアが、異世界から人間の魂を呼び込んでダンジョンマスターとして支配権を渡すことで発展させるチャレンジをしてるとか。

 

主人公を呼んだのは、モンスターを倒せば金品と食材を落とすことで「飯困らずダンジョン」と呼ばれていたダンジョンのコア。

食材のドロップは珍しく、挑戦者はある程度痛そうですけど。ただ人間サイドからすると深さとかドロップアイテムの収支が悪く……長く成長できずに停滞していたそうです。

そういった事情を聞いて、主人公が考え出したのが、美肌効果のある温泉を生み出すことで。

美肌効果で女性を多く呼び込んで、ダンジョンマスターの権能でダンジョン内部の情報を得られるので、入浴風景観察しようという自分の欲望も満たそうとしてる当たり、マスターもしっかり人間やってるな……というか。

 

入浴文化が一般的じゃないことや、ダンジョンに挑む関係で鎧を手放せない事もあって、調査にやってきた女騎士たちの肌は荒れまくり。こぞって入浴しにくることとなり……安全性が確認できたことで、貴族のご婦人も入りたがることで今度はその騎士達が護衛として入ってくる好循環が出来ていたのは良い設計だったのでは。

あとがき、凄かったですね。漫画原作複数抱えていたけど、たまたま半年くらい時間が空くことになって、その時間でWEB小説書き始めたら書籍化にまで至ったとか。
……結果的に、単行本作業ラッシュで大変なことになってるそうですけど、素直に凄い。

モブ少女がラスボス魔女を幸せにするまで

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「私はグレイスの全てを守りたい。心も、未来も、運命も全部だ」

 

主人公の少女、ロゼリカはガードナー商会の娘。

アンブローズ魔術学院に通う彼女は、勉強はちゃんとしているが……昔から見ている不思議な夢の世界に惹かれていて、ウトウトしてることも多かった。

しっかりと予習してるし、魔術の実戦でも名門ウォルティシア家の令嬢グレイスと並ぶほどの腕前で。

ロゼリカ達はにぎやかで楽しい日々を過ごしていましたが……神の祝福を受け取る洗礼の日にそんな穏やかな時間は終わりを迎えることになるわけです。

 

それはグレイスがこの世界で終わりの象徴と認識されている冬、それを認識させる恩恵「凍結」を得てしまったからなんですが。

その場面を目撃したロゼリカは、自分が今まで見ていた夢が前世の記憶であること、自分がゲーム世界のモブに転生していること。そして、ゲームにおいてグレイスはラスボスになってしまう存在であることまで思い出したわけです。

 

ロゼリカはこのままグレイスが救いのない結末を迎えるなんていうのは受け入れられず……彼女を助けようと足掻くことを決めて。

恩恵発現後、表に出てこなくなったグレイスに会うために、身分の差があるのにウォルティシア家に乗り込んで啖呵を切るとか、変な行動力があるな……。

洗礼式直後にロゼリカがグレイスを受け入れた事。学院での生活で、身分差に囚われず親友になってくれたこと。そういった積み重ねもあって、グレイスの心がラスボスに至るまで凍り付くようなことにならなかったのは何より。

 

ロゼリカが迅速に行動してグレイスに会いに行ったのも、そういう意味では良い影響を与えていると言えるか。

色んな思惑の結果、グレイスと一緒に居られることになったわけですけど。ウォルティシア家は、絶対に厄介者であるグレイスを排除するための行動をとるだろうってロゼリカは確信していて。

頼りになる知人スザンナさんの手を借りつつ、備えを進めていましたが……。

そこまでやってくれるロゼリカへのグレイスの想いは強まるばかりで。そのうちスザンナさんの言う通り「がぶり」といかれちゃいそうな気配はある。いいぞもっとやって。

転生王女と天才令嬢の魔法革命13

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「私はアニスが一番大事ですから。アニスか世界を選ばなくてはいけないなら、アニスを選びますよ」

 

シリーズ完結巻。表紙イラスト見ました? ロングヘアーのアニス、良くないですか? ずっとショートだったからかなりイメージ変わりますね。ユフィと一緒に居ると対の存在って感じがより強まって凄い好き。

帝国でのアレコレが終わり、ドラゴン騒動後に宴を開く必要があり、すぐにでも帰りたかったアニスはちょっとふてくされてましたけど。

 

スノフェリアと友好を結ぶと宣言したクリス。帝国の名を出したことを皇帝に突っ込まれてましたが、ドラゴンの脅威を間近に感じたことで世界の神秘について知る必要を感じたというのは、納得できる話ではある。

その気概を感じた皇帝からパレッティア王国に行ってこいと言われて、アニスたちに同行する形でクリスは王国に足を運ぶことになって。

魔学都市アニスフィアも、完成に合わせて式典の準備が進む段階にもなっていたわけで。アニスが「夢と希望の始発点」と式典で高らかに宣言していたの、実に彼女らしくてよいですねぇ。

 

最終巻ということで、ティルティと実家の関係とか。アルガルドが辺境伯になる前に、アクリルを伴って王都を訪れてやるべきことをやっていたりだとか。そういった、周囲のキャラの後始末、というとアレですが。

残っていた問題についても一つの区切りをつけつつ、アニスの描いた希望で物語が終わり……最後の章「エンディング」において、未来の一幕が少しだけ見られたりするのが、良かったですね。未来においても変わったものがありつつ、変わらないものがあるというのが味わい深かった。



転生王女と天才令嬢の魔法革命12

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「一緒に戦ってよ。勝たせてあげるからさ!」

 

帝国滞在中に、ドラゴンが出現したかもしれないという報告を受けたアニスたち。

戦力的に考えると王国の魔法使いたちを動員したとしてもドラゴン相手の戦闘は厳しく、最終的にはアニスとユフィが出た方が良いとは思っていた。

……しかし、他国でそれだけの力を振るうっていうのは問題が多く、動くに動けない状態にあった。

 

そんな硬直しかけた状況を、クリスが断ち切ってくれたのは良かったですね。

話し合いがもつれて、帝国の民に被害が出てから協力要請を出すことになった場合、「なんでもっと早く助けてくれなかったんだ」っていう不満は出るし、帝国側が解決できず被害まで出したトラブルを王国が解決したってなると、その労力に見合った褒章は値上がりしたことでしょうしね……。

 

先手を打つためにクリスは結構な無茶を通してきたわけですけど。当人は悔いなく、堂々としてるのが彼女らしくはありましたね。叔父であるファルガーナや、身に覚えのあるアニスにダメージが入ったりしてましたけども。

条件が整ったことでアニスたちは現地に向かうことになって。帝国への帰属意識が薄く、厳しい環境にあるスノフェリア領。

そんな場所でも、彼女のこれまでの行いによって顔が知れ渡って、ある程度受け入れられているクリスは優秀ですよねぇ。

 

実際、現地に赴いてみたら本当にドラゴンいて戦うことになってましたからね……かつてアニスが倒したドラゴンよりは口数が多くて交渉でワンチャンいけないかなぁ……って思いましたが。

アニスたちが望む未来を掴み取るために、ドラゴンに抗って存在を示して見せたのはお見事でした。いろいろとトラブルが重なって考え事が増える中でも、合間合間でアニスとユフィがイチャイチャしてくれたのでとても満足度が高かったです。

……そして、ついに次の13巻で完結になるんですってねぇ。楽しみです。

魔王討伐から半世紀、今度は名もなき旅をします。

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「スイ、また」

 

見送ったのは俺一人、約束したのも俺。

 

50年前、魔王討伐の旅に同行した剣聖スイルーンことスイ。

魔王討伐できるのは女神の啓示を受けた勇者のみ。……しかし、50年前は魔王を討伐することが出来ず、勇者が魔王を封じることで「討伐」を果たした模様。

スイはそれを認められず、魔王討伐の褒賞として女神から与えられる「願いを叶える権利」を「勇者を救うこと」に使おうとした。

しかし、討伐直後にその願いを叶える事は出来ず……50年後の未来にその願いを叶える機会を与えられることになって。

 

もう子も孫もいる年になっていたスイですが、老いた体も全盛期にまで若返り、「再び道を辿れ」という啓示に従ってかつての魔王討伐の際に辿った旅路をなぞるように旅を始める事に。

かつても旅をしてはいたけれど、当時は魔王が居たことで魔物という脅威があったため、穏やかになった世界を旅するのは初めてで。

 

静かな一人旅をするつもりだったみたいですけど。

かつての仲間である神官がついてきたり。同じく旅の仲間である魔女の弟子と、スイを慕う孫が転移の術を使って会いに来たり。

聖獣に懐かれたり……特殊な魔物と遭遇したりと話題に事欠かない旅を送ることになっていますねぇ。

スイの望みは女神にも直接叶えられるものではなく、あくまで機会を与えられただけなんですが、果たしてこの旅の結末がどうなるのか。楽しみですね。


転生王女と天才令嬢の魔法革命11

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「私が貴方たちに魔法を教えてあげよう。貴方たちにもかけられる素敵な魔法を。だから貴方たちも、私のために素敵な水着をつくってくれないかな? これが成功したら、きっとエルダーナ伯爵領はもっと栄えて、皆で幸せになれるよ!」

これはただの願いでしかないけれど、私は願いで終わらせる気はない。だから、一緒にやってみない? これは、そんなお誘い。

きっと、私が待ち望む反応がくるのはもう少し後だ。

 

前巻から変わらず帝国滞在中のアニスたち。

ユフィというパートナーを得て、キテレツ王女として遠ざけられていたころとは違い、王姉殿下として慕われるようにもなって。立場が向上した以上、それに相応しい責任なんかもついて回って、王侯貴族であれば社交なんかもその範疇に入ってくるわけですが。

帝国訪問が順調に進んでいた……いや進みすぎたことで、アニスのキャパを超えてしまうことになったわけです。

 

がんばっているのは間違いないけど、「限界を迎えた姿を見ると残念さが際立つ」なんてユフィにすら言われる始末。まぁ最初の挿絵にもなってる、ソファでユフィに抱き着いてイヤイヤモードになってるアニスは残念度増してましたが……。

ルークハイムが帝国の都合で振り回してばかりなのも申し訳ない、とエアドラという足があれば帝国各地を訪問することが可能だろう、と息抜きの視察に連れて行ってもらえることに。

 

そして選ばれたのがエルダーナ伯爵領。皇帝に親しい派閥であること、アニスたちが視察するのにふさわしい港町であることなどが理由で。

この世界、海にも当然ですが魔物がいて、そのせいで海は恐ろしい場所とされて開拓が進んでいない領域でもあるとか。

王国でも手を出していきたい部分であるため、道半ばであっても形になっている領地を見られるのはありがたい話ですね。

 

前世知識のあるアニスは、海水浴的に遊びたいという欲求も沸いてきてましたけど……先述の通り、魔物が多いこともあってまだまだ海は遊びの場ではなく。水着も、実利優先で可愛さに欠けたものしかなかった。

海に親しんだ前世を思い出して、ついつい情報を零してしまって。関係改善中とはいえ、他国で皇帝とかも居る前で、前世知識を零してるのはうっかりが過ぎる。まぁ、懐かしくなるのも無理はない。

ただそうやって前世の事を懐かしんだりしつつも、アニスは「前世の世界の方が良かった」とは微塵も思っていなくて。今生きるのはこの世界だと受け入れているし、何よりこの世界にはユフィがいるから、とストレートに言うのがアニスらしいですねぇ。

 

そして空飛ぶドレス王天衣のような、海中での活動をサポートする魔道具は作れないのかと言う話になり……ユフィから後押しももらったので、アニスが夢に向かって駆けだすことに。

途中でサーペントという、海に住む魔物が現れて……その素材をアニスが欲したことで、より力を注ぎ込むことにもなって。周囲を驚かせていたのは、流石と言うかなんというか。

実に良い息抜きになったんじゃないですかね。めでたしめでたし……で終われるかと思いきや、急報が飛び込んできて騒がしくなりましたが。さて、どうなるやら。

転生王女と天才令嬢の魔法革命10

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「彼女たちは素敵な景色を見せたいだけなのだろうと、儂はそう信じられる。そう、あれは未来を喜んで語る者たちの目だ。――今の皇帝陛下がそうだったように、儂や、お前の父親が信じた眼差しのように……」

 

今後の未来の為に、帝国との関係を変えていくことは必要。

これまで引きこもりがちだった王国も変わっていると示しつつ、帝国と平和的な同盟を締結したいという目標のもと、アニスとユフィは帝国を訪問。さすがに王族だけってことはなくて、いつものメンバーに騎士も同伴してましたけど。

そのためにエアドラを使って空から来訪するという演出でまず力を見せることに。帝国もしっかり着陸予定地に騎士を整列させてたりして国力を示してきたわけです。

なかなかいい性格してますよねぇ、皇帝陛下。

 

仮に帝国と戦争になった場合、王国に利益はまったくない。

そもそも先王の時代から人材が不足しているのに、先だって西部貴族の粛清も行ったので、領土的な野心を燃やすような余力はなく、自国の維持で手一杯なのが正直なところ。

ユフィリアとアニスという特大の戦力がいるので、戦っても負ける事はないけど、戦争である以上人材が損なわれるのは避けられない。

仮に勝利出来たとしても、敗戦国の貴族が王国に素直に従ってくれるとも限らず、大きな問題を抱えるだけ。

だからこそ、関係を悪化させることは避けなくてはならない。さりとて、力を抑えすぎて侮られてもよくない。アニスの求める理想の為に、問題が起きる可能性だってあるけど、魔道具の輸出もゆくゆくはやっていきたいということもあり……王国は力を示すことにしたわけです。

 

そんなアニスとユフィの歓待役になったのが皇帝の娘クリスティンだった。皇弟ファルガーナが補佐についてましたが心労が絶えなそうでしたねぇ……。

流石はあの皇帝の娘というか。かなり行動力のある御仁で、勢い任せに見せてしっかり考えている部分もある、良い子でしたね。

ルークハイム、帝国の歴史においてもトップクラスに偉大な皇帝であり……だからこそ、次代を担うことなる彼の子供たちは中々に苦労している模様。皇帝の座を狙った争いはするけれど、それが致命的な決別に至らないようにするバランス感覚が求められているようで。領土が広大で先代が偉大だと、頭を悩ませることそりゃ多いでしょうねぇ……。

 

アニスに最初から好意的に接してきたクリスティンに、ユフィが嫉妬した素振りを見せてアニスを揶揄ったりしてるの、微笑ましくて良かったですねぇ。

女王と王姉として。改革を進める者として、必要な王族としての判断を下し、責任をもって行動をしている姿には好感が持てます。それはそれとしてもっとイチャイチャしてくれて良いのよ。

最後の英雄に捧ぐ花嫁学園 時を超えし魔法使い、次代の姫と絆を結びハーレムを築く

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「魔法使いの終わりとは、何だと思う?」

(略)

「終わり? 成長が止まること、かしら」

「いいや、違う。己に満足することだ」

 

主人公のアレクは世界に終焉を齎すと予言されたいくつもの災厄を打ち破った大英雄。

彼が徹底的に災いの芽を摘んだことで、後の世では英雄を必要とするような出来事は発生せず……それゆえに、歴史家から「最後の英雄」と称えられることになった。

最もアレク自身にはそこまで崇高な目的もなく……ただ強くなることを望んでいた彼にとって、予言に謳われるような災厄は敵として丁度良かっただけみたいですが。

 

予言の災厄全てを打倒したアレクの敵は、いなくなってしまった。

彼の仲間であったエルフのエステルとかは、彼に色恋に興味を持ってもらいあわよくば自分に目を向けて欲しい願望があったみたいですけども。

アレクはそのあたりの感情に疎く、上手く会話が噛み合ってはいませんでしたが……そんな会話でも気付きはあって。

エステルの薦めもあって、アレクは魔法によって未来にわたり、そこで自分と並び立つ相手と出会えることに賭けたわけです。

長命のエルフであるエステルは彼の封印された地を護りつつ、彼の花嫁候補として相応しい強さを持った生徒を育てる女学院を作って待つことに。

 

そして彼は三百年先の未来で目覚めて。エステルが生存し、彼女目線で美化されたアレクの話を聞いているとはいえ、今の学園に通う少女達にとってアレクって言うのは歴史上の偉人なわけで。未来で目覚めるため特別な眠りについた、という話も信じている人は少なかった。

エステルを筆頭に長年生きているアレクの仲間たちが認めようと、飲み込みがたい気持ちになる者がいたり。逆にあれだけ慕ってる仲間に認められているんだから本物だと認める子もいたり、受け取り方は様々ですが。

 

それでもアレクの実力は認めざるを得なかった。アレクからしても、未熟なところは有れど「オリジナルの魔法を創造する」領域までに至った子はいるし。アレクの相手に相応しい生徒を育てるための学園であるため、アレクからしても学びの多い場所にはなっていたようで……色々と周囲を騒がせても居ましたけど。

英雄というのは伊達ではなくて、良い影響も相応に与えていたのは良かったですね。

封印されし呪われ勇者、美少女配信者に偶然解放されたついでに無双して大バズり

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「僕の名前は勇人、姓はない。地底が開いて混沌とした時代において『勇者』と呼ばれることもあった戦うことしかできない愚か者で、僕の目的は――この世界からモンスターを全て死滅させることだ」

 

ダンジョンの出現に伴って魔物が現れた世界。

それによって人類は大きな被害を出し……そんな絶望的な状況の中でも抗い続けた人々がいたおかげで、命脈を保つことが出来た。

主人公の勇人は、50年前のダンジョン出現黎明期に最前線で戦い続けた4人のうちの一人で、『勇者』と呼ばれることもあった人物だった。

彼は喋る魔物「エリート」を狩り続けていたが……二十体近く狩る中で仲間を失い、彼自身もエリートの一体であるリッチから呪いを受けて地底に封印されてしまう。

半分人間・半分魔物の状態になった勇人はそれでも心折れずに生き続け……ある日、地底から解放されることに。

 

その切っ掛けを作ったのが、50年の間に復興した世界で生まれたダンジョンに挑みつつ配信を行う、ダンジョン配信者の少女雨宮霞だった。

彼女は、友人といつもどおりのダンジョン探索を行っていたところ、予期せぬ強敵と遭遇。友人を逃がすために殿を務め、ギリギリまで魔物を削ったものの……限界を迎え下層に逃げることにして。

 

そうしてボロボロになった霞と勇人が出会い……呪われて半分リッチになっている勇人は、魔物としての特殊能力も使えて、それによって致命傷を負っていた霞を蘇生することに。

結果的には霞が下層側に逃げたが功を奏した形ですね。勇人、地底……とは言わないまでも通常よりも深い階層に封印されていたので、霞が上層側に逃げていたら間に合わなかったでしょうし。

霞、かなり無心にダンジョンに挑む続ける修行僧じみた配信者だったみたいですが。彼女には、ダンジョンで行方不明になった姉を探したいという目的があって。

最初にあった現代人で、諦めず足掻いている子で……当人にその意識がないとはいえ、自分を封印から解放してくれた恩人。

 

だから勇人は彼女を助けた上で、お互いの目的のために協力することに。

勇人、50年飲まず食わずで地底で生きてたあたり、肉体的には魔物なんでしょうけど。その精神は『勇者』と呼ばれるだけの事はある、というか。人間大好きで、自分は戦うことだけでしかその幸福に貢献出来ないと思い込んでて……だから、解放されてからもダンジョンに挑むことに躊躇いがないのあまりにも強すぎる。

半分魔物になった影響か、実年齢70歳以上な割に若々しい肉体を保っているオマケもありましたが。黎明期に「エリート」を殺し続ける事が出来た実力は本物で、現代最強と謳われる相手と腕試しすることになった際も、自分の知らない技術使われて戸惑いつつもそれに追いついて凌駕してったの、「戦闘技術が化け物」と評されるのも無理はない。

魔力を利用しての肉体の再生、これはリッチとしての能力じゃなくて理論上誰でも使えるはずだぜ? とかしれっと言ってくるの、当人のスペックがとんでもないし、人類への期待がデカすぎる……。これは勇者ですわ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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