気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

GA文庫

光属性美少女の朝日さんがなぜか毎週末俺の部屋に入り浸るようになった件2

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「じゃあ、好きって言って?」

 

テニスの才能を示し、モデルとしても活動し、その朗らかな性格から学校中から耳目を集める光属性美少女の朝日さん。

そんな彼女にはゲーマーとしての顔もあって、影山君はその部分から仲良くなって、彼女のトラウマ克服に寄与したことで、好意を抱かれることになったわけですが。

学内では陰キャ認識されている影山君に、人気者の朝日さんが公衆の面前で告白したというのは、当然噂になって……「なんであいつが」と陰口をたたかれまくるわけですよ。

 

当の朝日さんは、大会で勝った関係で暫く影山くんが針の筵状態だったりもして。

ようやく登校してきた朝日さんは、噂の真相について質問……というか、影山なんて陰キャやめといたら? 考え直そう? とか言われてましたけど。

「考え直した結果、大好きなんだよね」と堂々と宣言。あまりにも強火すぎる……。

朝日さんの友人であるところの日野さんが「貴女が気にしなくても、彼が気にするでしょ」と言われるのも無理はない。

 

影山君は告白こそされたものの……悪い方向での噂ばかり流れていることや、自分に自信が無いこともあって、保留にしている状態で。

噂を聞きつけて話を聞きに来た、朝日とは別の方向で人気のある緒方さんが、2人の関係について影山君に聞きに来て。その保留状態は朝日さんの好意に甘えてる状態だってことは自覚しろ、と言ってくれたりしたのは良かったですね。

 

他のモブ学生たちは「なんであいつが」とか言う影口ばっか叩いてるので、「なんで光が惚れたのかわからんなー」とか影山君の前で言うけど、真正面でぶつかってきた緒方さんの好感度は相対的に下がらなかったな。

自信つけたいならまず外見からとかアドバイスくれたりしましたし。……イメチェンしたことで「私以外にモテようとしてる……?」って嫉妬してるカワイイ朝日さんとか見れましたし。

2人の関係が周知されて、世界が広がったことで今回は素直に「朝日さん可愛い」とばかり言ってられなかったのは惜しかったですけど。

影山くんは確かに陰キャで自信ない子ですけど、変な目で見るモブたちには「素直に祝えず、そうやって影口叩くからダメなんだよ」って気持ちが湧いたのは、ラブコメを楽しむうえではノイズだった。

処刑少女の生きる道9 星に願いを、花に祈りを

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「私たちはさ、長く生きすぎたと思わない?」

(略)

「だから私たちは、自分自身で死に場所を決めなきゃいけない。それが寿命の無い存在の義務。できない年長者は、害悪だ」

 

対ハクアの切り札となり得る「星骸」を確保したメノウたち。

『絡繰り世』まで逃げて、故郷の空気にアビィは生き生きとしてましたが……敵も同様の手段で追ってこられるわけで、油断できない状況。

まぁ敵地ではあるし、【魔】のマヤがメノウ達側にいるので、適当な魔物を放って『絡繰り世』のリソースを削る手段は使えない。

 

だから、真っ当に資材を運んで儀式場を作って削りにかかるとか言い出すの、ミシェル厄介過ぎる。結局のところそうやってちゃんと対処されるのが一番面倒くさいですからね……。

ミシェルの下にいるモモの進言ではありましたけど、まぁ普通にミシェルも思いついてましたし。モモも見られている以上まともな進言するしかないのもある。

……ただ転んでもただでは起きない女でしたね、モモ。根回しをしていて、ミシェル側が儀式魔術を行うだろうことも想定して、それを利用する手段を考えていたのがお見事。

 

「星骸」の使い方を知るため、人災【器】に接触しようとメノウが行動を起こして。

それ自体は可能でしたけど、下手したら肉体死んでたかもしれなくてマヤのフォローがあったのはありがたかった。

『絡繰り世』のアビィも長く生きた者として、最期を見定めて行動を起こして。

それに触発されてミシェルも覚悟を決めたり……多くの障害を越えたメノウの前に、モモが立ちふさがる展開になったりと実に熱い1冊でした。

モモが色々準備していたのもあって、いったん綺麗な形に収まったのは良かったですねぇ。

状況が大きく動く最後の一手が打たれた形にもなって……少女たちは、激動の時代を最後まで乗り切れるのか。期待したいですね。


光属性美少女の朝日さんがなぜか毎週末俺の部屋に入り浸るようになった件

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「だったら、俺に悪いとか思わないでほしいかな。それで、これからも俺の部屋でゲームしてる時くらいは……しんどいことを一度隅に置いといて、その場で楽しいものを優先したっていいんじゃない?」

(略)

「ううん、私もそう言ってもらえてすごく安心できた……。影山くんってほんとに……その……優しいよね……」

 

朝日光は、学内一番の人気を誇る美少女。

名は体を表すという言葉の通り、明るく可愛い陽キャであって……テニス界期待の選手であり、モデルとしての顔もあるとかなんとか。

一方で主人公の影山黎也くんは、ゲーマーなオタクであまりクラスで交友の少ないタイプのキャラであった。

交わりそうになかった2人でしたが……実は朝日さんも兄の影響でゲームが好きで。彼女の方から、ゲーマーな影山君に話しかけてきて交流が始まることに。

 

ゲーマーな側面のある彼女が、なんで影山君の部屋に入り浸ることになったかと言えば。

彼女はゲーム好きな兄に相乗りしていたというか、兄の持ってるゲーム機を借りて楽しんでいたところ、兄が一人暮らしを始めることになってそれらを全部持って行ってしまったためだとかで。

その兄が影山くんのゲームフレンドだったのは、ちょっと笑ったというか。世間って狭いなぁ……と思うなどしましたが。

 

同じ趣味を持っていて、実際にプレイさせてみればのめり込んでいくゲーマー気質を持っている彼女との時間は影山君的にも楽しいものではありましたが。

……それまで接点のなかった美少女との時間は、意識せざるを得ない時間でもあって。コミュ力の差から影山君の方がギクシャクする場面もまぁまぁありましたけど、なんだかんだ良い子なんですよねぇ。

 

朝日さんの方は、少し前に怪我をしたことでテニス関連で上手くいかないことが増えていて。

ゲームが趣味というのも嘘ではないけれど、影山君に最初に声を掛けたのは気落ちしている時期の気まぐれという側面もあって。ただ、誰でも良かったわけじゃなくて、一応影山君の存在とか、彼が昔文化祭で頑張っていた姿とかを見ていたのとか彼の趣味を知っていたからだったわけですけど。

不器用ながらもパーフェクトコミュニケーション成立させて、朝日さんの想いがハッキリしてしまったので、この後さらに面白くなりそうですね。グイグイ来る光属性少女は好きですか。頑張れ影山くん。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件10 アクリルジオラマ付き特装版

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「じゃあ、周くんの前だけ、ですね」

「そうしてください」

 

誕生日の翌日、幸せオーラを周の前で発しまくってる真昼、可愛いなぁ。

眩しすぎて思わず周が顔を逸らしてしまったら、それに即座に反応してしょげていくのも可愛らしい。これが開幕数ページかつ挿絵つきなので、これは甘さで人を殺しに来てますね。

 

恋人同士で誕生日を祝った後、樹たちや他の友人たちも招いたパーティーを開いてお祝いをできるようになっているの、良いですよねぇ。

去年はまだ付き合っていない状態の周ひとりだったことを想うと、かなり状況が変わっていってますが。間違いなく良い変化でしょうし。

……真昼が欲しいもの「砥石」というの、以前にありましたが。それを受けた樹たちが、実用的なものとして良い出汁セットプレゼントしてたの、ちょっと笑っちゃった。学生の友人間のプレゼントとしては珍しいかもだけど、貰うと嬉しいものではあるから。

その後さらに周は父母から送られてきたものがあったから、という理由もありつつサンタさんの真似事したりしていたのも、微笑ましくて良かった。

 

さて、周と真昼はお互いを本当に尊重し合っていて、相手がそう思ってくれることを実感している、安定した状態ではあるわけですが。

周のスペックが広く知られるようになって、彼に秋波を送る女子なんかも出てくるようになって。……媚びるようなものではなく、真摯だからこそ口にせずにはいられなかった想いでは、あったようですけどね。

それでもしっかりと答えを返して、2人で話し合う時間を取っていた最後の挿絵が味わい深くて良かったです。

 

周と真昼の関係は周側の母から激しくプッシュされてて。受験を控えている身で慌ただしくするのもあれだというのが第一ではあるけれど、親族への紹介まで済まされそうなのもあって、今年は帰省しないことになっていたようですが。

ちょっとした用事で父だけが顔を店に来た時、家でもめたらしい樹と一緒に来る一幕も。言い方は悪いけど名家のスペア扱いな次男坊の樹は、父からも兄からも尊重されない浮いた位置ではあって。そのことでふてくされている状態ではあったようですが。

樹の父が意固地になった一因は自分にもある、と見直すきっかけも得られてより奮起できそうなのは良かったですね。……まぁ、とは言え樹の父兄の方も年長者としての余裕が足りないなぁとも思いますが。周と真昼が安定しいているからこそ、他のエピソード挟む余裕もある状態なんですが、周囲の問題も落ち着いていってくれると良いですねぇ……でも問題全部解決しちゃうと、シリーズ完結しそうなので程よくトラブルにも見舞われて欲しいな? 心がふたつある。

 

今回はアクリルジオラマ付の特装版が発売。本編に合わせて、基本のセットにはサンタ真昼とトナカイ周のものが付いています。専門店では有償の差し替えパーツが付いてくる形になってましたが、メロブの晴れ着セットを購入しました。他のデザインも魅力的だったんですが、ちょっとコンプはできなかった……今年出費が激しくて。

特装版の表紙もサンタ真昼ですしね。かわいい。通常版の、プレゼント貰ってはにかんでるっぽい真昼も良いですが。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件9

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「……周くんは私を何度泣かせたいのですか」

「それが嬉し涙なら何度でも」

「……もう」

 

周の誕生日を祝い、部屋に泊まった真昼。

早くに起きて周の寝顔を眺めてる真昼も可愛いし、布団の魔力とそんな彼女が側にいる幸福感から二度寝しそうになってる周は本当にもう……。

お互いにお互いへの好意を隠さず、大切にしあっているの良いですよね。

大分関係がこなれてきたというか、学生カップルというよりは若夫婦みたいな距離感なんだよなぁ。でも幸せそうな2人を見ているの本当に楽しいので、もっとやれと焚き付けたい所存。

 

真昼という大切な人が出来たことで、周の軸が定まって。

彼女を大切にしている態度を見てきたクラスメイト達から、「昨日誕生日だった」という話を聞きつけられてお祝いされてるのを見ると、大分変ったなぁという感慨深さがありました。

時間を費やして2人の関係が深まっているわけですが、学生としてみると受験とか進路とかを本格的に考えないといけない時期でもあって。

樹は相変わらず父と反発しているし、真昼は三者面談があることを両親につたえてすらいなかったし。それを思うと、周の両親は本当に良い人だよなぁ……と思う次第。

 

そんな日々の中で、真昼の誕生日も近づいてきて。

真昼は誕生日を周囲に伝えたがらないことや、そもそも良い思い出がないイベントだったわけですが。

そんな彼女に幸せを与えたい、と「準備して祝わせてくれ」と真正面から伝えるの実に周くん過ぎて笑っちゃうな。

当日は2人だけの時間にしたけれど、準備時代は友人たちやバイト先の人々なんかも協力してくれて。普段の周だったらやらない決断なんかも下して、本当に最高のお祝いにしていたのは良かったですね。

 

ドラマCDとスクールカレンダー付の特装版も同時発売していて、そちらも良かったですねー。スクールカレンダーは眼鏡スタイルを楽しめるという売りのために真昼の顔アップだけでしたが、可愛いですよね本当。



お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件8.5 小冊子付き特装版

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「……そうですか。じゃあ、周くんが納得できる成果が出るように見守ってますね」

「頑張るよ。自分のために」

 

周と真昼の2人をメインとして描く、甘くて幸せな短編集。

通常版が横になった真昼の傍に日記がある表紙イラストに「思い出を書き留めておきたいですから」って帯文がつけられているの、良いですよね。

彼女が書き留めた幸せな時間のおすそ分けを貰った気分。そういう意味では通常版の方のイラストの方が好きです。

 

特装版のイラストは特装版で、楽しそうな雰囲気で良かったんですけどね。あとがきでも触れられていましたが、本編では出てこないだろうアリスパロでしたし。

特典のSSもシンデレラパロ、入れ替わり、猫耳真昼とファンタジー風味のものが多くて新鮮でした。どのエピソードでもイチャついてるしな……。

小冊子、最後の束だけ紙変えてはねこと先生のイラストギャラリーを楽しめるようにしてくれてたのも良かったですねー。

チョコ持ってる照れ顔とか、後ろから2番目のちょっとふくれてる感じの可愛い真昼がいっぱいでした。

 

真昼と周、かなりの割合で一緒に居るんですけど、隣にはいるけどそれぞれ別のことしてる、みたいな感じで個人の時間作ってるんですよねぇ。

心を許しているからこそ、隣で真昼は日記をつけるし、気にはなるけどプライベートもプライバシーもあるからと尊重する周とは本当に相性がいいというか。良い関係ですよね。

今回、幼少期真昼のエピソードもあったんですが、ついに噂で聞いていた小雪さんのイラストが掲載されたり、彼女の情報が増えたりしたのも面白かったです。

椎名家の両親がアレなので、小雪さんへの彼氏ともなったご報告は是非やってほしいものですねー。

 

終盤の「よく見ている人」真昼の不調に気付いて、甲斐甲斐しく世話を焼こうとする周に成長を感じましたね。スタート地点の自堕落一人暮らしっぷりからは想像もつかない。

精神的に沈んでいた「望まぬ接触」でも、真昼のフォロー入れてますしね。抱え込んでいるイラスト、実に良かったです。

あとは、一緒に過ごす時間が多いからこそ、おそろいの食器とかを買いそろえることになって……他の同棲カップルと同じようにみられているのか、と今更実感してるの、この2人らしくて笑いました。でも、そこで照れてる2人をいつまでも見ていたい気持ちもあるので、まだ慣れないで欲しい。



透明な夜に駆ける君と、目に見えない恋をした。

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「かけるくんって」

「ん?」

「やさしいですよね」

 

進学した大学で、盲目の少女・冬月こはると出会った主人公・空野かける。

よく笑い、サークル活動にも興味を持ち、友人も作っている美人な女性。

自分とは何もかも違う、諦めず活動的な彼女に空野は興味を持ち……同じ講義を取っていたことなどの縁もあり、少しずつ仲が深まっていくことになります。

 

空野は冬月が「目が見えない」ということを、過度に哀れんだりすることもなく知ろうとして。

見えないけれど花火がしたいという彼女と過ごす時間が増えるなかで、恋心が育まれていった。

それは冬月の方からしても同じで、穏やかな関係を築きつつあったわけですが……。

 

彼女の目が見えない背景には病の影があり……その悪化に伴って、冬月は一度友人たちの前から姿を消す選択を取ります。

しばらくはしょぼくれていた空野でしたが、友人から背を押されたりしたことで再起し、冬月を探し、拒絶にも負けずと踏み込んでいって……ついには目的を果たした。

 

自分の知らない世界で生きていた相手と、手を取り合うことができた。ハッピーエンドですね、で終わっていればよかったんですが。

なんというか、その後の描写が蛇足感が激しかったというか。空野と冬月の関係に焦点を絞っていれば、付き合い始めた後に冬月が病を乗り越えるのでも、悲しくも病没してしまったとしても物語としてまとまりが出たと思うんですよね……。

だけど、卒業後の冬月の友人や空野の友人の描写が出て、彼等も社会の荒波にもまれて苦難の中で、かつての友・冬月の事を思い出して奮起するっていうのは、冗長というかなんというか。

大学パートのじわじわとした交流はむしろ好みに近く、そこだけだったらもっと評価高かったんですが、終盤の妙な後味の悪さが印象に残ってしまったのは惜しい。



いつかのレクイエム case.2 少女忍者と剣の悪魔

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「きみが母親とくらべておのれの未熟を恥じ、それもなお母親を越えようと研鑽を積んでいるのであれば、今のひよりくんを笑うのは過去のきみ自身を笑うようなものだ。それはきみという人間の価値を下げるぞ?」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで7月末まで。

ストア上だと完結になってるんですが、謎がいくつも残っている感じなのは惜しいですねぇ。

レイジの母について知っている、暗躍していた金髪女の正体とか気になるんですが。

 

何者かが名家の蔵から呪物を盗み出し、それをあちこちにばらまいて騒動を起こす事件が起きて。

レイジたちも依頼を受けていくつからのトラブルを解決に足を運んでいました。その原因は付喪神が宿った呪物で……。

 

異変解決のためにレイジたちが動いていたところ、謎の人物がレイジたちと警察の仲介窓口である清十郎が襲撃されたり、ひよりだけがいるタイミングの事務所にまで入り込まれたりと厄介ごとが尽きませんが。

ひよりも未熟ながら、護身と調査を測ったのは良かったですね。

彼女の意見があって襲撃者が女性だってわかったし、正体に迫る術もひよりが行使してましたしね。

 

それがサブタイトルにある「少女忍者」なわけですが……。

まぁ色々と気負っていたのも分からなくはないですけど、その結果の行動としてはどうなんだと思う部分が多かったですかね。嫌いじゃないですけど。

テスト期間だったひよりの存在感が薄めだったのはちょっと惜しいですかねぇ。少女忍者と相性悪くてバチバチだったので後半は濃かったですけど。

最初の調査パートとかレイジと清十郎ですしね……実はヒロインは清十郎だった?(錯乱)。

少女忍者こと左膳ちゃんがレイジのこと評価してる部分あったり、意外と強そうなんですよねぇ。そのあたりの決着も見届けられないのか。惜しい。



いつかのレクイエム case.1 少女陰陽師とサウル王の箱

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「――俺は何も倫理的に間違っているからやめろといいたいわけじゃない。俺がいましてめいるのは、きみが安易に力で事態を解決しようとしたその姿勢だ。そういう考え方は力におぼれることにつながりかねないからな」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。期間限定タイトルで7月末まで。

一般には認知されていないものの陰陽術などが存在する世界を描く、現代ファンタジー。

サブタイトルにある少女陰陽師のひよりは、陰陽師と女子高生の二足の草鞋を履いた上で、行方不明になった父が経営していた探偵会社の代表としても活動していた。

とはいえまだまだ未熟で、術士界隈に詳しくない彼女の保護者役である叔母さんなんかは、探偵業を行うことを反対されたりもしています。

 

そんな彼女を支えているのが、西洋からやってきた魔女術の継承者である青年レイジ。

彼は、母の遺言で「日本の知人に恩があるから代わりに返せ」と言われて日本にやってきたものの……相手が行方不明のひよりの父だったことから、代わりに彼女の世話を焼くことに。

揶揄ったり皮肉を言ったりもしますが、怪我したら気を使ってくれるし、彼女の目的を阻もうとはしなかったり、なんだかんだ人が良い。

レイジ自身の目的もあっての行動ではありますけど、そのためにひよりをサポートするの最適かって言ったら違うでしょうしね。

 

レイジとひよりはオカルト対策も出来る探偵会社として、使い魔に襲われる依頼人を守ったり、異様な連続殺人事件の調査に協力したり、知人からの紹介で謎の箱を創作しようとしたりするわけですが。

そのいくつかにはつながりがあって、予想以上の騒動になったりもするんですが。協力して乗り切ったのはお見事でしたね。

処刑少女の生きる道8 フォール・ダウン

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「君は、映画が終わったらどうする?」

(略)

「ちゃんとエンドロールまで見て帰るわ。当たり前でしょう?」

 

ハクア打倒の鍵として星骸を求めて、古代文明の残る『遺跡街』へと潜入。

導師『陽炎』すら殺しきれなかったテロリスト、ゲノム・クトゥルワ一派が来ていたりして、何事も上手くいかないというべきか。

……まぁ、そもそも遺跡街への入り口が1か所しかない状態で、強敵ミシェルにそこを抑えられているから、脱出が難しいとか言う問題も抱えている状態で奥地へと進んでいったわけですが。

 

そこで出会ったのが、【星】の純粋概念を宿す四大人災にして、使徒:星読みであるはずの少女、星崎ノノだったわけですが。

マヤをからかっている時とか、まともだった時の名残を感じて面白かったですね。

無駄になるかもしれなくても、いくつも手を打っていたらしい彼女の在り方は嫌いじゃないです。

とは言えかつてハクア相手に余計な予言を与えたこともあったみたいですし、モモにも接触してたみたいだし、あちこちに爆弾埋め込んでる感も否めないわけですが。

 

メノウはアカリとの繋がりで時の純粋概念を使えるわけですが、当然使用による記憶消失のデメリットは発生するわけで。

モモ関連の記憶が狙われているかのように消えているのが怖いなぁ。……メノウはメノウの目的に従って動いていますけど、モモもまた独自に動いていて。

メノウを慕う彼女がミシェル側に立っているのが不思議でならなかったですけど、今回の様子を見ると仕方ない部分もあるかな……って気にはなりました。

 

そしてマヤの影響を受けまくっているサハラが、今回かなり活躍していてびっくりしましたねぇ。これまでメノウ一色だった表紙に突如進出来て来ただけのことはある。

サハラが今後もキーパーソンになりそうな気配がしていますが、どうなりますかねぇ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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