気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。

MF文庫J

Vのガワの裏ガワ2

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「謝るんじゃなくて、ありがとうって言って。そっちの方が、嬉しいから」

「桐紗ちゃんの言うとおり。それに、私も仁愛ちゃんも、できることがあればするから」

「……ありがとう。お前らには、感謝しかないよ」

 

果澪の抱えていた問題故に、好調すぎるスタートを切った後に裏でトラブルが発生していたVTuber「雫凪ミオ」。

それを乗り超えて活動を継続できるようになったのは本当に良かったんですが……それはそれで問題があった。

あくまで個人VTuberでしかない「雫凪ミオ」ですが、急激にリスナーが増えて人気コンテンツになりすぎてしまったわけです。

これがじわじわ伸ばしていった結果だったら、その過程で学んでいくことも出来たでしょうけど、駆け抜けてしまった彼女にそれは難しい。

 

そこで果澪が考えたのは、自分にマネージャーをつけるか、そうでなければどこかの事務所に所属する、ということだった。

「雫凪ミオ」名義のまま来てくれて構わない、という複数の企業から連絡をもらったりもしていたようですしね。

そこでミオの製作チームの友人たちに相談を持ち掛けたわけですが。

果澪も今の自分に必要なのは専門的な大人のアドバイスだし、主人公には絵師としての活動もあるから、と彼にマネージャーを頼むみたいな安易な選択を取らなかったのは好印象。

主人公も、自分にも彼女にもそれそれのライフプランがあるから、友人として相談には乗るけれど、一方が一方のためにやりたいことを我慢するようではいけないと思ってるところも好感が持てる。

 

主人公も全く何もしないつもりではなくて、小ぶりながらVTuber事務所を経営している知人に相談してみたりしてたわけですが。

……その知人から、逆に所属しているVTuberのマネージャー業務を頼まれてしまって、引き受けることになるんだから、どうしたものやらって感じですが。

その子の魂が同年代である上、またしても同じ学校に通っているという点で、人材の宝庫過ぎるな……。

 

1巻のチームのまとまりが良かったと思っているので、そこの掘り下げをもっとしていって欲しかった気持ちもあり、新キャラ登場からの展開も悪くはないながら前回ほどは刺さらなかったかなぁ。

今回のVの子にも抱えている事情や悩みがあり、揺れ動いていた中で踏みとどまったのは良かった。

神は遊戯に飢えている。6

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「たくさんの意見や考えがあっていい。だけど俺には、彼女の実現しようとしている世界が……」

「間違っている?」

「もったいないと思う」

 

巨神タイタンからチーム名を授かったフェイ達。

ちなみに神の遊戯に勝利したものの、『神々の遊び』の参加者じゃなかったからか、巨神像のダイブ機能を使っていなかったからか、勝利数のカウントは増えなかった模様。

そしてウロボロスから話を聞いたタイタンが、精神体を降ろして人間界の観光をしていくことを決意して。

 

どこ行ったらいいかを聞かれたときに、聖泉都市マル=ラを勧めてダークスに押し付けようとしてたフェイが面白いし、地図読めなくて全く違う所行っちゃうタイタンも面白すぎるな……。

そうやって放浪したタイタンが、少ない人類の生存圏の最前線にたどり着いているのも見せ方は上手い。

 

フェイ達は、かつてのリーダーケイオスの足取りを追うのを一時止め、最強チームのヘレネイアの真意を確認するために、神秘法院の本部を目指すことに。

神をハッキリ見抜けるウロボロスをうまく乗せて連れて行こうとしてましたが、別の目的を得て飛び出してしまうあたり、気ままな神様だなぁ……。

 

一方のヘレネイア達はフェイ達をやり過ごす方向で考えていたようですが、かくれんぼは失敗。

神としての性質を持っていることをほぼほぼ見抜かれることとなったわけですが、その上で対話を拒む姿勢を取って……指南役になっているケイオスが、フェイ達の前に立つことになるわけです。

 

思わせぶりな態度でかつてフェイの属していたチームを解散させて、ヘレネイア達の指南役になっているから、もっと彼女の思想に共感しているものかと思ったんですが。

フェイとゲームをして、色々と情報を与えてくれたりしたのは意外でしたね。現状が笑えない話だからこそ、という思いもあるみたいでしたが。

その事情を聞いたフェイにも思う所があるみたいで、さて、ヘレネイアと対峙したとき彼がどういう反応を見せてくれるのかが楽しみですね。

……新しいゲームに巻き込まれたので、到達するまでが大変そうですけど。

Vのガワの裏ガワ

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「自分を大切に思ってくれる人たちの言葉は――才座さんにも大切にしてほしいな」

 

MF文庫J18回新人賞受賞作品。

高校生ながらイラストレーターとして活動している男子、亜鳥千景。

近頃の彼は、学校の女性陣にスケッチを頼み込みイラストの元ネタにする活動を行っていおり、女子をナンパしてるって噂が流れるほど。

一応これまでは許可を取り、アレンジを入れてイラストにしてたようですが。

接点の薄いクラスの美少女、果澪をもとにしたイラストを描いたときだけは、許可を取らずに公にしてしまった。

 

それを直接本人から指摘されたかと思えば、さらに仕事の依頼までされることになるっていうんだから驚きです。

彼女はしっかり代金も用意したうえで、「VTuberになりたいから、ママになってほしい」とお願いしてきます。

千景、わりと変態でヤバい部分もありますけど、ネームバリューのあるイラストレーターとして対価はしっかりもらわないといけないとか、ある程度の線引き出来てるのは偉い。

……それ出来てなかったらヤバい要素ばっかりになっちゃうので、ちょっと安心しました。

 

いきなり弱みをついて交渉の場を用意して、それはそれとして対価をアレコレ用意して話を進める果澪も食わせ物な感じはしますけど。

リアルでもイラストレーターとしても親しくしている女子を巻き込んで、果澪のVTuber計画を進めていくことになります。

現役VTuberの知人の協力も得たことや、果澪の資質も合わさって個人勢としてデビューして注目を集めることには成功したわけですが。

……計画がしっかりしていて、成果が出たからこそ見落としていた問題があって、そこに向き合っていくという後半の流れは青春していてよかったと思います。299Pの挿絵演出も良かったですし。そう上手くいくかなぁとか、ついついツッコミたくなる部分もありますが、総じて面白いと言える作品でしたね。

 

 

恋は暗黒。

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「僕と友達になってもらえませんか」

 

暗殺者としての仕事をしつつ、高校に通っている主人公の想星。

何らかの組織に所属し姉の指示に従って現場で動く担当で……彼は「人を殺すと、自分の命の残機が増える」異能の持ち主で。

敵陣に飛び込んで何度も殺されながらも、最終的に目標を倒せばヨシみたいなやり方は、かなりごり押し感ありますよね。

 

……まぁ標的になった中にも、銃弾でも掴み取れる強靭な腕力ってチートを使って、真正面からぶちのめしに行く輩いたし、異能持ちは割と力押し派が多いのかなぁ。

かなり短期間に仕事を何件もこなしてるみたいですけど、異能で復活するとは言え死亡前提の作戦遂行しといて、休みも与えないってブラックにも程があるんだよなぁ。

ヤバイ仕事を任せるからには、福利厚生と言うかサポートもしっかりしておかないと反旗を翻されてもおかしくない気もするんですが。

 

……姉に強く出れない想星の性格と、異能とはいえ「殺した分命がストックできる」っていう能力は、火力面での脅威はないから反乱されても対処は容易いって部分で、駒として酷使してる感じはある。

姉としては普通に高校に通わせてやってるのが福利厚生みたいな考えみたいなんですが……うーん。全方位に火種が眠ってて、序章だから爆発してないだけみたいな感じがありますねぇ。今後どうなるのやら。

ラブコメ・イン・ザ・ダーク2

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「言ってくれよユミリ。何かやらなきゃいけないんだろ? いくら僕がヘタレの陰キャでも、さすがにここは何かやるよ。やらんとあかんだろ。たぶん僕には何かができるだろうし、何かをやらなきゃとも思ってるんだ」

 

夢の世界を操り、その影響を現実に及ぼすことの出来る少年ジロー。

そんな彼を世界の病気として治療のために恋人になったユミリでしたが、相変わらず学校でイチャイチャして注目されてばかりのようです。

そこに1巻ヒロインだったところの、ヤンキー少女トオルも加わって騒がしさも倍。

しかし、トオルとの関係が深まったとしてもユミリがジローに要求したのは、彼が夢の世界で干渉していた「4人の美少女を口説く」ことで……。

 

トオルとは幼馴染という接点があったけれど、他の3人との距離は遠い。

さてどうしたものかと思ったら、委員長の氷川アオイの方から接触してきて。いわく、問題児たちを更生させるべく活動する事になったとかで、メインキャラではトオル以外全員が所属する事になって。

それで交流できるキッカケが出来たのは良かったですけど。陰キャを自認しているジローに対してギャルのヨリコと文芸部員のミウからもやたら毛嫌いされてるようで、前途多難ですね……。

 

2巻のメイン攻略対象になるのは委員長氷川アオイ。

自身を「氷川」と呼び、合理性を追求する少し変わった少女でありましたが。彼女の抱えていたものはあまりにも重く、よく今まで壊れなかったなと変な関心をしてしまった。

ただついに限界を迎える時が来てしまって……ジローが出来ることを模索して、彼女の事を知ろうと足掻いてくれたのは良かったですね。

なんかドッキリ仕掛けてくるキャラが増えたというか、最後の挿絵の前後のやりとりでアオイのことかなり好きになってきたな……強かな子いいですよね。

それはそれとして今回も最後に怪しいメッセージが届いたり、それ以外にも気になる点が増えて来ましたね。
ヒロインの攻略が順調ではあるんですけど、それユミリから提示された目先の目標なんですよね。
ユミリの掘り下げがされてない状態でジロー自身にも謎が残っていますし、意味深なメッセージの真相が明らかになるくらいは続いてほしいものですが。

神は遊戯に飢えている。5

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「古代魔法文明の時代から、今だって、人と神は遊戯を楽しんでる。いつの時代も遊戯は遊戯。お前たちも心ゆくまで楽しむがよい」

 

人類の使徒が神々のゲームに挑む世界で起きた、「クリアできないゲーム」への強制連行。

主人公のフェイ達がそれを解決し、メンテナンスとして新しいゲームが出来るか試そうとしたわけですが……ウロボロスは弾かれて。

神四人の干渉がある、と分析に入る辺りは無敗の神としての矜持もあるんだろうなぁ。普段の振る舞いがアレなので忘れがちですが。レーシェとも違う現役の神様何だよなぁ……。

 

それがどこからの干渉だったのかのと、そもそもどうして大量の使徒が同一のゲームに集められるなんで自体が起きたのか、っていう問題の答えを出してくれたのは有り難かった。

もっともその後の会議での証言は断られたので、暗躍してる人々の計画を壊す所まではいかなかったみたいですけど。

 

人類最高と称される本部チームの4人が神様側で、オマケにフェイが以前に所属していたチームのリーダーまで協力しているとか。

この長く続いた神々の遊戯を破壊するべく動いているようで、彼女達の主張としては「神々の遊戯は続けてはならない」とのことで、目的は遊戯の破壊だそうで。

「超人化」の礎となった神呪を授けた神まで協力しているとなると、一概に間違ってるとも良い切れない気もしてきましたが。

 

遊戯を行う側だったレーシェにさっぱり心当たりがないのが気になるところ。

「遊戯はあくまで遊戯」と言う立場の神様もいるみたいですし……あとは、古の記録が残る神話都市の大図書館が全く利用者が居ないというあたりも鍵ですかね。

三千年前に忽然と時代から消えた古代魔法文明。それが消えたのが例えば神々の遊戯で十勝したプレイヤーが実は存在していたが、その時にゲームの電源を切るみたいに世界がリセットされた、とか。テキトーなことならいくらでも言えますけど。

 

ウロボロスの導きで、新たな神ポセイドンとミノタウロスに遭遇しゲームに挑むことになって。そこでもしっかり勝利を掴んでる辺り、フェイは流石ですね。

チームの絆もより深まった上で、黒幕の本拠地と言っていい本部に向かう決意をしたようですし、これから来るだろう答え合わせ回を楽しみに待ちたい。


ネームレス・レコード Hey ウル、世界の救い方を教えて

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「ああ。ウルの力を貸してくれ――お前と一緒なら、俺は初めて英雄を目指せる」

「……まったく、世話の焼けるご主人様です」

 

科学も魔術も発展していた旧文明。

しかし今では見る影もなく……生きた機械によって追いやられ、人類は滅びる一歩手前だった。

それでも諦めず人類文明圏外域に踏み込む探索者も居て、過去には今の最前線となっている街一つを解放した英雄だって現れたが……彼もまた圏外域で倒れた。

今の人類は明確な先導役もなく停滞しているような状態のようですが、そんな彼らの希望となるのが『予言の英雄』。教会が公布する「絶対に当たる予言」に紡がれた、世界を救うに足る5人。

 

主人公のレリンは、幼少期からそれに選ばれるための努力を重ね、救道院というこの世界の学校において主席を取るまでになった。

――そして、彼は『予言の英雄』には選ばれなかった。

レリンの幼馴染や友人から4人も選出されていて、彼女達もレリンの夢を知っていたからか、傷に触れないように気を使ってあえていつも通りに振る舞ってくれたりもするわけですよ。

でも、その気遣いに気付けるからこそ、余計に痛いんですよね。

 

だからグレるって宣言して、一人で圏外へと踏み込むような自暴自棄とも取れる行動に出てしまうわけですが。

「――賭け金が俺の命だけなら、全てのハードルはクリアされている」とか言って、実際行動に移せてしまう辺り、覚悟決まりすぎてる涼暮作品の主人公味を感じましたね……。

目的が全くない訳では無くて、10年以上前に父が辿り着き「もし同じ仕事を選んだなら言ってみろ」と残した記録を相手にした、自分はまだ出来ると証明するための儀式みたいなものでしたけど。緩慢な自殺でもあったわけで。

 

それでもレリンは死ななかった。悪運強いなぁ。辿り着いた先でレリンを主と仰ぐ、美少女型で会話も成立する、特殊な機械生命体ウルと遭遇。

ウルはレリンに、このままでは人類は滅亡する未来を知っている。防ぐために必要な予言書のデータを持っている、という気になるが怪しい話を持ち掛けます。

それでも、親しい人々の命もかかっているからとレリンはウルと一緒に活動を開始して、「予言の英雄」にはばれないようにこっそりと戦い始めることになるわけです。

 

結構気になる情報も散りばめられているんですが、総じて1巻は世界観とキャラ説明が中心だった上、予言の英雄はまだ全員登場できてないって状態。

これからが面白くなりそうな作品ですから是非とも続きを読みたい……!

ちなみに電子版の巻末に特典SSが収録されているんですが、涼暮皐先生曰く「1巻だとほぼ出番がない《もうひとりの英雄候補》と一生コントする話」で、あながち間違ってなかったので、電子版もオススメですよー。フィリア、結構好きな予感がする。


学戦都市アスタリスク17 六花団円

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「あなたが縛っていると思っているものは、俺にとっては繋がりなんだ……!」

 

最終巻。

表舞台ではオーフェリアを止めようとするユリスが奮闘し、裏ではこれまでの暗闘に決着をつけるべく綾斗とマディアスが対峙する。

後書きによると、この構図は早い段階から想定していたものだそうで、主人公とヒロインの見せ場がそれぞれあるのは良かったですねぇ。

 

アスタリスクの学生は綾斗達だけではなく、あちこちで騒動を起こした金枝篇同盟の攻撃に対して各自が対処していたのはこの場所ならではの雰囲気があっていい感じでした。

キャラが多いのもあって、それぞれの部分は気になる情報ばっかで終わった……! みたいな感じでしたが後日譚とかも入れてくれてたのは楽しかったです。

卒業してからも人生は続くし、アスタリスクの学園が残る以上新しい世代はどんどん誕生していくわけですよ。そう考えると良い舞台ですよね、アスタリスク。

 

個人的にはユリス、嫌いじゃないけど他のヒロインズの方が好きだったので、そこだけ残念ですけど。

ほぼユリスルートだけど、逆転可能って後書きにありましたし、まーIFを想像して楽しむとしましょうか。

学戦都市アスタリスク16 金枝争濫

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「うん、そうだよ。私の大切な人を助けて、私の大切な人たちを守るために、どうしてもやらなきゃいけないんだ」

「だったら、全然へっちゃらです!」

 

金枝篇同盟の計画が最終段階に及んでも、未だ綾斗たちは敵の狙いを見抜けていなかった。

そこで準決勝の舞台を利用して、オーフェリアから情報を引き出した紗夜はお見事というか。

ディルクの思惑もありましたが、英士郎もしっかり情報持ち帰ったので、各々が全力を尽くした結果ではありましたね。

 

とは言え金枝篇同盟は着実に準備を積み重ねて、今日と言う日を迎えていたわけですし。

下手に情報を流したらその時点で行動を開始出来るように、計画を整えていたのは敵ながら天晴れ。

どうしたって後手に回る状況で、それでも誰も諦めなかったのが凄い。

 

後書きにも書かれていましたけど綺凛が頑張っていたなぁとか、シルヴィアが念願かなって良かったなぁ、とか最終決戦・前編としては良い盛り上がりだったと思います。

諸々事情があるかとは思いますが、刊行に間が空いたのが惜しいなぁ。あと16巻は挿絵もなかったですしね。

 

 

紅蓮戦記1 天才魔術指揮官は逃げ出したい

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「いつでも我々を使い潰し、最大の戦果をあげるべきです。大尉」

「ありがとう先任軍曹。その時が来れば必ずそうしよう。ただ今はその時ではない。それだけだよ」

 

戦乱の中ルース王国に生まれた英雄、マクアディ。

彼は炎魔導士としてわずか10歳で従軍した。平均寿命が2週間を切るという危険な任務であったが、彼は戦い生き抜いた。

マクアディの居る局所的な戦闘では勝利を修めることも出来ていたようですが、敵の数や味方の士気なども影響し、全体の流れとしては負け続け。滅亡一歩手前で踏みとどまっているような状況だったようです。

 

サブタイトルでは「逃げ出したい」と書いてありますし、本心でそう思っている部分はあるんでしょう。

それでも彼は、自ら志願して選んだ軍人としての責務を全うする覚悟を持っていた。

このままいけば死んでしまうとかつての学友に止められても、死ぬのもまた軍人の仕事だって返しますし。友人の汚点にならないように、追い返そうとさえしますので、割と人間味ありますよね。

 

一方で、必要な攻撃は躊躇いなく行い敵を殲滅する事も辞さない苛烈さもあるので、敵対してる陣営から虎や悪魔と恐れられたり、武功目当てに狙われたりするのは分かる。

長く戦争を続けた結果、両国は犠牲を重ね過ぎたのもあって退けない段階になってしまってるようで、泥沼ですよね……。

死を前提としていたマクアディが、先の事を考え始めるようになるので、中盤に色々と託してくれたのはありがたくもあり、逃れられない呪いのようで頭痛の種でもあるよなぁ。

一つ障害を乗り越えても、次の問題が待っているんだからマクアディがどこまで足掻けるかが注目ですね。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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