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ゲームを始めるのに、崇高な理由はいらない。
『面白そうだから』
それだけで十分である。
世界の謎を暴く理由も、それだけで十分である。
第二十一回MF文庫Jライトノベル新人賞の、最優秀賞と鈴木大輔賞をダブル受賞した作品。
触れるホログラム「イーテル」を生成するAIシディルが存在する、彩淵学園。
そこに新入生とやってきた羽零晴斗は、ゲームに関して圧倒的な才能を持つ少年で……入学式の日に、生徒会長の緋菊七姫に一目惚れ。
彼女に近付きたい……と思うところまでは、まぁ分かるんですよ。それで七姫について情報を求めて他の先輩に話を聞くのもいいんですよ。
そこで「七姫が恋人に求める性別は女」なんて話を聞いてしまって。
「イーテル」の技術を上手く使えば、女性体のアバターを作ればお近づきになれるのでは!? と思い立って、速攻で女性用下着を買いに行ってたりするの、行動力あるバカすぎる……。
さらにこの学園ではシディルが、今の技術では全てを解析できない特殊なアイテムを生成する「迷宮」を生み出すことがあって。
生徒会はその迷宮を踏破するべく挑戦している側面もある、ということで、初日から迷宮に鉢合わせた晴斗は友人と攻略に参加していくことになるわけですが。
晴斗がゲーマーとして才能がとびぬけている、ランキングトップの人物だと察した七姫もまた晴斗を取り込もうと動くわけです。……ただ、そこで情報収集した際にノイズが混じって、七姫は七姫で行動がバグってるのが笑っちゃうんだよな……。
気心しれた友人だからってのはありつつ、友人を煽ったりするし。変な行動をとったりする変わり者の類ではありますけど、自分の「好き」の為に危険に一歩踏み込むことの出来る覚悟があるのは格好良かったですね。