「決めた! 私はこの世界の景色を余すことなく堪能する!」
『リアズライフオンライン』というゲームにハマっていた主人公は、大型アップデートを心待ちにしていたが、メンテナンス延長でログインできず。
……気が付いたら、『リアズライフオンライン』の世界をもとに作られた乙女ゲームの世界に転生していた。
役回りは悪役令嬢であり、さらに婚約破棄されて国外追放を言い渡される場面であった、と。婚約破棄にまつわる一連の騒動は婚約相手である王子の暴走であり、主人公が転生したシャーロットの実家であるココリアラ公爵家の両親は、文句を言いに登場してくれたり、良い関係を築いていたわけですが。
前世の記憶を取り戻した彼女は、「でも国外追放言い渡されたしな~」という体で、自分がやりたい事をするために外の世界へ飛び出すことに。
乙女ゲームにするにあたって、いくつかシステム的な差異が生じていたそうで……職業は生まれ持ったもので固定だとか。
しかし大本のゲームでは転職も可能だった。現実になった世界では、同様に転職できるのではないか、と思った彼女はそのまま行動開始。
初期職業はデバフ主体の「闇の魔法師」だったけれど、前世の自分が使っていた支援できる職がいいよなーと隣国に行って回復職に就任することを決めて。
クラスチェンジできる場所が固定なのはゲーム的ですけども。リアルになった世界では実情に即していない部分もある、というか。
今回でいえば、エレンツィ神聖国ではありふれているヒーラーという回復職が、ファーブルムでは希少みたいですし。
シャーロットが街中で聞き込みをしたら、ゲーム時代とは違った行動をとっている国もあるみたいですし、ファーブルム王国は柔軟性がなかった模様。
ダンジョンとかもゲーム時代と変わらず存在するけれど、まだ攻略が進んでいない部分もあって。シャーロットの持っている知識がかなり重要ですよねぇ。
インベントリとかの機能が搭載された「冒険の腕輪」とか言うアイテムも、今ではほぼ忘れ去られていたみたいですけど、イベントを発生させたシャーロットは素材を持ち込んで作ってもらえてました。
収納系のスキルが使えるだけにとどまらず、システムメニューを開いて自分でスキル取得とかもできるサポート性能があって。でも普通の人はメニューを見られないからレベルが上がるごとに自動取得するしかないとかって情報も出てきましたし、腕輪量産出来たら世界変わりそうだなぁとは思いました。