気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

その他

雑草聖女の逃亡1~隣国の魔術師と偽夫婦になって亡命します~

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「ルカ様、私、決めました。アストラに連れて行ってください」

 

主人公のマイアは、平民の少女ながら治癒魔法の才能があり『聖女』としての教育を受けることになった。

ただ通常は6歳ころまでに目覚める魔法の資質が、マイアは12歳になるまで目覚めなかった。

他の聖女たちよりも目覚めが遅く、それなのに若手の中で一番魔力が強くなり、第二王子アベルの有力な妃候補と目されるまでになって。

成り上がったとも言えますけど、マイア自身の望んだことでは無く……むしろそうやって平民なのに、遅く目覚めた聖女なのに……とやっかみを受けまくる始末。

 

魔力の影響を受けて巨大化・狂暴化した魔蟲を討伐するために、騎士が派遣されているそうですが……かなり危険で負傷率も高く、だからこそ子育てをしている既婚の聖女や年齢的に活動が厳しい聖女以外の若手聖女は、討伐隊にそれぞれ割り振られて活動することになっているとか。

マイアは若手の中でもトップクラスの腕なので、第二王子の参加する第一討伐隊に配属されていましたが……先述の通りやっかみを受けまくって針の筵。

討伐隊は男所帯だからと護衛もついてますけど、その実監視も兼ねているのは間違いなくて。

 

そんな中、マイアと同じように遅くに聖女の才能に目覚めたというトリンガム侯爵家の令嬢ティアラが第一討伐隊にやってきて。

ティアラは、欠損を治癒出来る「大聖女」の再来ともいえる強力な力を有している、悠直な貴族家の出身で、王子を慕っている。だからマイア相手に、王子との交流の時間を譲れと暗に迫ったりしてきたわけですが。

……それだけに飽きたらず。ティアラの治療を受けた相手は、彼女の信奉者になるという性質を利用してマイアを排除するために動きもしてくるんだから容赦ない。

というか、治療した相手を魅了して洗脳するとか、それ本当に聖女の力か……? なんか隣国では大聖女のなにがしかを禁術認定してるっぽいし、ヤバいことに手を出してそう。

 

殺されかけたマイアでしたが、討伐隊に参加していた傭兵……その実、隣国の諜報員であるルカに助けられて。

王都に言って真実を明かそうとしても、平民である彼女の訴えを聞いてもらえるかはわからない。だから、ルカの故郷であるアストラに亡命することを決意したわけです。

アストラとしても貴重な治癒魔法を使える聖女を確保できる、というのは国益に通じるという打算は当然ありますけど。ルカがマイアを助けたのが打算100%かというとそうでもなくて。

 

柵から解放されたマイアが、楽しそうに日々を過ごせているのが良かったですねぇ。月の影響で魔力持ちは体調を崩すことが多く、一目散に隣国へ脱出ともいかなかったですけど。聖女にならなかったら針子になっていただろうマイアが、楽しく刺繍する時間があったりもして、なんか和みました。

……まぁ道中で盗賊に出くわしたり、厄介事とも縁が切れないわけですけど。最後、かなり面倒そうな状況に陥ってしまったマイアが、どうか幸せな未来を掴めますように。



サイレント・ウィッチⅩ 沈黙の魔女の隠しごと

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「あなたの事情なんて、興味ありません」

(略)

「だからわたしは、どうでもよくないもののために、戦います」

 

完全書下ろしで送る第10巻。

七賢人会議から始まりましたが……レイは欠席。モニカ以上に出席率が低いとか……いやまぁ、彼ならそうか……。メアリーとルイスが別件で席を外しており、宝玉の魔術師の後任は決まっていないので、三賢人会議状態なのはちょっと笑った。

珍しくモニカが参加していたのは、「禁術使用罪及び研究罪を、死刑から無期懲役刑に変更」という彼女にとっても無関係ではない議題だったから。

「黒い聖杯」の有用性をモニカが示したことが一つ。技術が進んで、魔術師拘束用呪具の性能が上がっているのも理由の一つだろう、とモニカは睨んでいましたが。

 

そうやって少しずつ良い未来へ歩みだそうとした矢先、凶報が飛び込んでくるんだから人生はままならないですねぇ……。

魔術師も収監しているネイガル監獄で爆発事件が起きて……外壁に魔法攻撃を受けた痕跡があり、さらにそこから発生した火災で死傷者も出ている状況。囚人の安否確認にも手間取っているとか。

拘束用呪具の生産でレイは大変だし、結界の張り直しでルイスも駆り出されるしでお疲れ様です……。

 

モニカは一旦監獄関連の仕事は振られず、サザンドールの拠点に戻って。

「黒い聖杯」関連で仕事を抱えているから、という事情もあったみたいですけど。何かあったらルイスから要請飛んできて手伝うことになるんだろうなぁ、と半分諦めているのモニカも良くわかってらっしゃる。

まぁ今回は要請飛んでくる前に、脱獄犯の1人と遭遇してそれに対処する羽目になったんですけどね……。

 

サザンドールで行われる水霊祭を楽しもうってタイミングで、水をさしてくれたものです。

ラナの商会の従業員が、脱獄犯の弟で柵があったりもして……ラナまで巻き込みかけたことで、モニカが怒っていましたね……。

いやぁ「化け物」呼びされるのも良くわかる、モニカの非常識さを見せつけられたといいますか。まだ技術磨く余地あるんですねぇ、モニカ。若いんだから、そりゃ伸びしろは多いんでしょうけども。

脱獄犯はまだ残っていて、さらに因縁がある相手まで逃げ出したって言うのが巻末のシークレット・エピソードで描かれてましたが。

どっちに行ってもおかしくないんだよなぁ……さてどうなるやら。11巻も鋭意執筆中とのことですし、期待して待ちましょう。



ハイスクールハックアンドスラッシュ8

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「ん~、もう目立ってもイイんじゃない?」

(略)

「だって今更でしょ? 舐められないように、神匠騎士団の名前を宣伝したほうがイイんじゃないかなって」

 

ダンジョンと言う特殊な環境と、それを利用した支配構造が成立しているものの、あくまで豊葦原学園って学校なんですよねぇ。

ダンジョンに挑むクランのランク付けをする対抗戦があったりもしますけど、通常の学園祭とかも行われるみたいです。

……まぁ、去年までは今一つ盛り上がらないイベントではあったみたいですけど。

叶馬と筋肉で通じ合った副会長が責任者を任されて。「誰にどう見られようと、為すべきことは変わらぬはず」という叶馬の発言を「聞くべき意見」と言える辺り、まともな感性も持っている人ではあるんですよねぇ、副会長。

なんか筋肉で通じ合ってるので、時々叶馬と同じ領域にいっちゃう……どころか、筋肉に関しては叶馬が負けを認めるくらい磨き上げてる御仁なだけで……。

 

過日、囚われていた露天精霊を開放するために無茶をしたせいで、叶馬はちょっと弱体化中。雷神クラスをロストしてしまったり、色々とガタが来てるようですけど……代わりに『帝釈天』クラスを得てるので、ホントに弱体化してるか……? 感。

アイテムボックス内部もしっちゃかめっちゃかになったみたいで、雪ちゃんがへそを曲げて、何かを入れようとしても吐き出してしまう状況になっているとかなんとか。

叶馬のアイテムボックス、船とか拠点とか色々入ってるのでそれが自由に使えないのはダンジョン探索において制限かかってしまうのは確かですね。

雪ちゃんに酒やらなんやら貢いで機嫌直してもらえたのはまぁ、なにより。

 

クラスメイト達にちょっと距離を置かれていたりもしつつ、これまでは一応バレないように抑えめに活動してたんですよね、神匠騎士団。

時々(?)叶馬が暴走してるせいでそんな印象ないですけど。ただ、麻衣なんかは「逆にそろそろ目立って、舐められないようにした方がいいかも」という意見を出して。そこでやりたいことを全部申請して、祭りを楽しむことに。

かなり大人気だけど、ジャンルをまたがっていたせいで学際のランキングには関与しなかったみたいですが……票数は結構な物だった模様。

特殊な環境に飲まれて、暴走するバカとかも結構混じってますが……それでもまぁ、学園祭とかの行事を楽しく出来たのは良かったですね。

ハイスクールハックアンドスラッシュ7

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「俺が為すべきと思ったことを為す。そのための手段が、俺の求める力です。なので、俺の権能で精霊さんを助けることができるのなら、仮に権能を失うのだとしても、それはとても意味があることで、俺に為さないという選択肢はないのです」

 

中に雪ちゃんが住み着いてるし、鵺も出入りしてる特殊空間であるアイテムボックス。

なんか最近人形も入り込んでるし……そんな人形と交渉して物々交換の契約を纏めてるの面白いな……。

叶馬、いろいろと頓着しないタイプではありますけど。自分のスキルに自分以上に詳しい人が多いのはもうちょっと気にしてもいいのでは……?

 

まぁ使っているシステムを良く把握していないと言えば、この学園自体がそうなんですが。

ダンジョンを管理している羅城門システム。かなりガタが来ていて、最近異変が増えているのもそれが影響しているとかなんとか。

他国にもダンジョンとそれを管理するシステムは存在していて、中国の『崑崙』ダンジョンのアンデッドシステムは羅城門は不完全で……異常事態が『降臨』した際にミサイルを撃ち込んで汚染領域を丸焼きにしたこともあるそうで。

随分と綱渡りでなりたってるんだなぁ……と裏事情を見せつけられているのハラハラしますねぇ。

 

『七つの大罪』という特殊なクラスを会得したワンコ先輩が参加している、同じようなイリーガルクラスについてしまったメンバーと交流するためのお茶会。

それに叶馬も招待されることに。彼の特殊さは『七つの大罪』クラスのそれではないけれど……特殊な立ち位置にある先輩たちから、色々と話を聞けたのは良かった。

イリーガルクラス、イージーモードで強くなるけれど、その強さに溺れて自滅するかどうかはその人次第だって先達から教えてもらえたりもしましたしね。

 

その一方、なぜか補習を受けることになってしまった、叶馬や静香、誠一や麻衣。

……林間学校っていってるけど、この学校なんだから「文字が違うだろ」とツッコミ入れられてて、実態もその通りだったのは……まぁ悪い意味での信頼がある。

ただでさえガタが来ているっぽいシステムなのに、その中で露天精霊を捕らえて自分たちの利益の為に使っている学園上層部よ……。

露天精霊を見つけた叶馬が、「誠一と話をする」ための時間を取ってもらうために、禁じられている精霊との約束をしたり。実際にそれが為されたときに、誠一が取った選択も矜持を感じて良かったですね。


ハイスクールハックアンドスラッシュ6

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ああ、だから聞かせてほしい。

どうか、俺に教えてほしい。

俺に、願ってほしい。

その、祈りを。

「だから……、だから、助けてほしい、のだ」

 

レイドクエストを無事に乗り切って帰還した主人公たち。

経験値を得たことで第三段階のクラスチェンジも可能になったりして。選択肢が多いのと性格もあって誠一なんかは結構悩んでいたみたいですけど。

他のメンバーも成長していって、叶馬の雷と属性的に相性が悪いモンスター相手に勝利を掴み取っていたのはお見事。

 

あとたまに他の生徒たちの様子が差し込まれる本シリーズですが。

なんか女子生徒たちの間でひそかに出回っているBL作品があるっぽいんですが。その作品が「聖市と当麻」になってるあたり、絶対作者麻鷺寮の誰かでしょ……。

内部でひっそりとアップロードして、すぐに学内風紀で同性愛が禁じられてるから消されてしまうけど、同好の士の間でひっそりとデータが共有されているの笑うな……。

かなり性で乱れまくってる学園ですが、同性愛禁止されてたり関連作品を削除したりするルールがちゃんと実行されているの、意外と言えば意外。

 

順調に改造されつつある麻鷺寮ですが。

ワンコ先輩が餌付けされてノリノリで遊びに来ているの、良いですよねぇ。

先日のレイドで美味しい料理を食べれたから、『黒蜜』が学園から指定されたクエストでいくレイドクエストにサポートとして同行してほしいと頼まれることに。

そういう依頼を持ち込まれる信頼がある『黒蜜』との関係が深まるのは、『神匠騎士団』からしてもありがたいことなんですが。

……誠一と麻衣が「久しぶりに都合よすぎて、ちょっち気持ち悪い?」と話していた通り、レイドクエストには異常が発生していたわけですが。

『匠工房』の先輩方も上級レイドではなく、攻略不可能級な極級を想定して準備しているのは頼もしかった。

 

死に戻りした『黒蜜』のメンバーに目が覚めない人が出たりして。

ワンコ先輩が責任を感じて一人で突っ込む事態になったりもしましたが、なんとか協力して引き戻した……と思ったらより強大な敵が現れて。

それでもなお打倒のために動いた叶馬と、そんな彼をサポートしたメンバーの抗いっぷりはお見事でした。

ハイスクールハックアンドスラッシュ5

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「確かに、叶馬くんより強い人はいるかな。トップランカーの人には、ホントに人間止めちゃってるような生徒がいるし。でもね叶馬くんの自己評価で問題なのは、その特異性に無頓着なところなんだよ」

 

『神匠騎士団』はダンジョン探索中に、未発見のレイドクエストを発見。

それについては秘匿して追々攻略を目指すことにして。直近に迫った倶楽部対抗戦に備えることに。

対抗戦でランクが決定して、それによって学園生活の快適度も変動する。ただし一年生の叶馬が部長を務めている『神匠騎士団』は、実力的には高ランクに入り込めるとしても、目立ちすぎるのも良くない。

 

予選ではバッジを駆けてあちこちで決闘が行われることになっていて。

叶馬の特異性を隠すために、彼は参加が制限されていたわけです。しかし、それによって叶馬は鬱憤を発散できる場所を失って……あまりにイライラしすぎて、紙袋被って暴走はじめたのは正直笑ってしまったんですが。

……他の生徒たちからPOPモンスター扱いされてて、脅威として追い回されることになったりしていたので、他の生徒たちの安寧はほとどおくなったんですよねぇ……合掌。

 

時々暴走してしまう叶馬、特殊な立ち位置に居るんですけど。蜜柑先輩たちが自分たちの身体をつかってでも「ソッチ側に行っちゃ駄目ってコトかな。うん、叶馬くんには人のままでいてほしいから」ととどめようとしていたのは、本当に荒ぶる神を崇めて奉って治めるやり方なんだよなぁ……。

 

筋肉談義で仲良くなった生徒会副会長とか。イリーガルな存在であるっぽい『黒蜜』の部長である狼の被りもの?みたいなものをしてる先輩と知己を得ることになったり。

ワンコ先輩餌付けに成功してるのわらうんだよなぁ。

成功しすぎてレイドクエストに挑戦しようとした時に、鉢合わせて一緒に参加することになってしまったのは……まぁ事故なんですけど。悪い縁ではないから、まぁ……。

職人の多い『神匠騎士団』、普段のダンジョンでもですけどレイドクエストって言う特殊な環境でもおいしい料理食べられたりするの、ありがたいですよね。



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「遠慮は無用です。敵は全て、殲滅しましょう」

「えっ、あっ、叶馬、くん?」

「――いいのです。やり返してもいいのです。それは圧倒的に正しいことなのです。やられたらやり返す、やったらやり返される、それでいい。それが正しい。報復とは、誰が相手でも、どんな時代でも世界でも、誰にも奪えない正統な権利だ」

 

雷神クラスの叶馬、初日に学生手帳を破壊したっきりそのままにしていたわけですが。

生徒個人のデータを収集しているモバイル端末である学生手帳を、正しく携帯していなかったことで叶馬のデータが取れず……まさかのダンジョン実習で赤点を取る羽目に。

再発行してもらっても自分で持ってると壊してしまいそうだというなら、基本ずっと一緒にいる静香にでも預けておけっていうのはそれはそう。誠一からこの裏技もうちょっと早く教わりたかったような気もしますけど。

ただまぁ、職人クラスで戦闘関連の単位は厳しい部分がある『匠工房』出身の先輩方も参加する補習に参加できることになったので、結果的にはラッキーでしたね。

 

……というか叶馬、授業中に寝るのは申し訳ないという常識的な思考がないわけでないけど、あちこちぶっ飛んでるんですよねぇ……。

眠らないように気合を入れていたら、クラスメイト達から「頼むから寝かせてやってくれ」と満場一致で教室を追い出されることになったりしてるの、正直笑う。

ダンジョン実習で補習受けてるけど、こんな感じで授業抜け出してることもある中で、他の講義はなんとかなってるあたり基礎スペックはそこそこ良さそうなんだよなぁ。

 

ダンジョン実習の補習なので、赤点を取った生徒たちはダンジョンに放り込まれることに。

長年クリアされていない塩漬けのレイドクエスト。

赤点とる生徒を送り込むくらいだからクリアは想定されておらず……一応モンスターを間引きさせることが目的ではあるみたいですけど。

クリア想定じゃないことを知っている複数の集団となった生徒たちは、学園でやっている通り好き放題男子生徒が女子たちを蹂躙する状況になって。

かつてはその暴威に逆らえなかった『匠工房』の先輩方ですが、叶馬がいたことで、彼と出会い変化したことで、「抗う」という選択肢が増えたのは、良かったですね。

 

叶馬は叶馬でレイドクエストクリアしにいこうとしたり。そこでスケッギョルドさんとは違う露天精霊と出会ったり。特殊な存在である露天精霊からしても雪ちゃんが「なんてもんを棲み憑かせてるんだ」みたいに評されているのは愉快でしたね。叶馬関連の情報、トンデモしかないんですよ……。



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「……本気?」

「本気も本気かな。私たちはあの子に全賭けしたの。これからよろしくね?」

 

隔離された環境で、ダンジョンに挑まされる学園。

一年生も大分環境に慣れてきて自分たちの腕に自信がついてくる子もいるみたいですが……それでもなお、叶馬の存在は異質で。

「もうアイツらは見えないことにしておこうぜ、っていう雰囲気になってた」と誠一には評されていましたけど。

 

叶馬なりに一応考えているけど、未だにこの学園の常識に染まってないし、その上で独自ルート突っ走ってるせいで判断基準歪みまくってるんだよなぁ叶馬……。ただ、自分の大事な物だとか軸の部分はしっかりブレずに持っているので、色々引き付けてるんでしょうねぇ……。

神の領域に踏み込みつつある彼との付き合い方、ハーレムメンバーがよくよくわかってるからこそ、安定してるのは何より。まぁ時に暴走しつつも収める鞘があるからヨシ。

 

ダンジョン攻略も順調で……『匠工房』の人々に武器をアップデートしてもらったりしてましたけど。

叶馬たちの先輩たちにも明らかになって……『匠工房』に叶馬たちが入るのではなく、『神匠騎士団(アデプトオーダーズ)』という新しいクラブを自分たちで作り、先輩たちを全員引き込むことに。

さらに『匠工房』の先輩方は、叶馬のハーレムメンバーとして彼に全賭けすることを決めて、麻鷺寮に全員引っ越してきてそこで好き放題過ごすことに。

寮長である乙葉先輩も併せて引き込んで、一気に大所帯になってましたね。

叶馬の一番傍にいる静香も「叶馬が変な人引っ掛けてくるくらいなら、逆に手一杯になるくらいある程度信頼できる相手を確保してしまうのもアリ」と受け入れてるのが笑えました。

叶馬、学園内の設備であるジムで生徒会副会長らしい人物と知り合って、筋肉で通じ合ったりしてるの、クラス雷神とか抜きにしても変なルートばっかり進んでるな……。


化物嬢ソフィアのサロン~ごきげんよう。皮一枚なら治せますわ~

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「この、力の及ぶ範囲の不思議なほどの浅さを、癒師に取り立てられはしないことを、あなたの僥倖であると思いなさいソフィさん。この手はきっと彼らを救う、尊い市街の手になりましょう。己とその力に誇りを持ち決して慢心することはなく、大切に、適切に使うのです」

「はい、先生」

 

幼少期から皮膚の病に侵されていたソフィ。

裕福な商家に生まれ、様々な薬や治療を試してもらえはしたがどれも効果を発揮することはなく……彼女は「化物嬢」として迫害されることに。

だからソフィは学校にも通わず、自宅に家庭教師を招いて学習を続けていた。そんなある日、ソフィに魔術の才能があることが発覚したものの……彼女の扱える回復魔術で直せるのは薄皮一枚程度だろうと言われた。

自分の病を治すことも出来ず、淡い初恋も実らず、自ら死を選ぼうとしたが失敗。その際に、前世の記憶を取り戻したことでソフィは少しだけ強く生きられるようになったわけです。

 

回復魔術を使える物は貴重であり国に召し上げられる形になるが、薄皮一枚程度しか治せないソフィは流石に対象外だった。

魔力に限りがあるため癒師は命に係わる怪我を優先して直して、表面的な部分はどうしても手が回らない部分がある。

しかしソフィ自身が人に移ることはない皮膚病で奇異の目で見られ「化物嬢」と呼ばれているように。物理的な傷は表面的なものに過ぎなくても、心に深い傷を負ってしまう事例はありふれている。

ソフィの力の及ぶ範囲は狭いけど、だからこそそういった人の救いになれるだろう、と教えてくれる師匠に魔法を教わることが出来たのは幸いでしたね。

 

王宮にちゃんと回復魔術が使えると申請し、力が弱いため断られたという事実を作った上で、ソフィは自分の力を活用するサロンを開くことに。

そこには基本的に「皮一枚分」でありながら、当人たちにとっては深刻な悩みを解決していくことになるわけです。ソフィの力でなんとかならない問題もありましたけど、ソフィ結構勉強も頑張っていて、知識を活用してアドバイスできていたのはお見事というか。

電子版限定書下ろしSSとして、相談に訪れた人々の「その後」が描かれていて、治療に訪れた人々もそれぞれ前に進んで行けるようになっていたのが本当に良かったです。

 

初登場時の癒師クルト、過去に壺を売りさばくような悪質なサロンがあったため調べるために来たという点を差っ引いても人の心について疎くてイラっとしましたが、ソフィがちゃんと言い返してくれたのは良かった。

あと人の心分からないなりに癒師としての誇りはちゃんと持ってて仕事しっかりしてるのは加点ポイント。

ちょっと無理したソフィの事を𠮟るべきところは叱り、認めるべきところは認めてくれてましたしね

転生した私は幼い女伯爵1 後見人の公爵に餌付けしながら、領地発展のために万能魔法で色々作るつもりです

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「領主としての重責を果たしたいと考えています。皆さんが望む領主がどういうものかはわかりませんが、私は皆さんの暮らしが少しでも向上するよう、出来ることを惜しまずやっていくつもりです」

 

母が亡くなった後、父親から無視されて育った伯爵令嬢マルティーヌ・モンテンセン。

彼女が十二歳の時に、父親が後妻を迎えようとして結婚式を盛大にあげようとしたものの……父親は女遊びが激しく、嫉妬に駆られた女が乱入してきて刺されて死亡。

モンテンセン伯爵家の血を継いでいるのがマルティーヌだけになってしまったため、彼女は幼いながらに伯爵家当主に就任することになってしまった。

家庭教師もつけられず教育を受けられていなかったマルティーヌは、そのままだったらかなり苦労することになったでしょうけど。

 

時を同じくして、マルティーヌはOLとして働いていた前世の記憶を取り戻して。

貴族としての常識なんかにはどうしても疎いけれど、それでも必要なことを考えて行動できるだけの下地を得る事は出来た。

マルティーヌは伯爵位を継ぐことになるが、未成年であるため後見人を立てる必要がある。

しかし、通例である三親等以内の成人男性の該当者がおらず……数少ない知人を頼って、モンテンセン伯爵家と主要産業が被らず頼れる相手の候補として挙げられたのがリュドビク・フランクール公爵だった。

 

マルティーヌは、縁もゆかりもなかった公爵に後見人を引き受けてもらうために、せめて領地の現状は視察したいと馬車を走らせ、数日滞在して王都に戻るという強行軍をこなして。

その上で前世知識も活かしてプレゼン資料を作成したり、この世界で主流であるお砂糖ジャリジャリで甘すぎる菓子とは違う、前世流のお菓子で持て成したりと出来る限りのことをしてるのは好感が持てます。

まぁ、幼い少女と領地を食い物にしようとする不届き者の動きを察知していたので、マルティーヌが期待外れだろうと後見人を引き受けてくれるつもりではあったみたいですけど。

思ったよりも譲歩を引き出せた感はありますね。

 

マルティーヌはまだ十二歳で本来なら大人の庇護下にあるべき年齢だ、と言ってくれるのは母を亡くしてロクデナシの父親には見放されていたマルティーヌにとってありがたい言葉でありましたけど。

それはそれとして、マルティーヌは家庭教師を付けられていなかったために教育が行き届いていない部分も多く……家庭教師を紹介してくれたのはありがたいですけど、求めるハードルが高すぎるというか。

 

まずマルティーヌに必要なのは教育だから領地経営に関しては、後見人の自分と家令に任せておけって言うのは、暴論じゃないかなぁ。マルティーヌ相手に「庇護されるべき」と言いつつ、当人の態度が後見人として大人として庇護するものではない。

家庭教師として派遣されたサッシュバル夫人は、途中すれ違いこそあったもののマルティーヌと話をして、折り合いをつけてくれたというのに。

 

いやまぁ、前世主体になってるマルティーヌ、だらけ癖があるのでリュドビク公爵みたいに、釘を刺してくれたり「最初から楽な目標設定をしてしまえば甘えが出る」と課題を貸してくれるのは、マルティーヌの為になる事ではあるんですよね。

ただリュドビク公爵がパクパク美味しそうに食べてるパウンドケーキとか、マルティーヌが「勉強以外」に時間を使わないと生み出されなかったものなんですよ? というか。マルティーヌ勉強に専念しろというのであれば、それ以外の利益享受しようとするのどうなのよ、みたいな気持ちにはなる。

……縁もゆかりもなかった伯爵家の後見人になってくれたり、人材の紹介もしてくれてるの公爵家ならではなので助けられてはいるんですけどねぇ。まぁこれまで交流が無かった2人が出会ったことで、ちょうどよいバランスを探っている状況ではあるので、上手いところに落ち着いてくれると良いですねぇ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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