気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

HJ文庫

邪神攻略者の戦技教導 部隊結成篇

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躊躇いなど、あるはずもない。
修羅と知りながら自らの意志で踏み出したあの日から。
自分の心は、既に決まっている。


まぁ、タイトルから分かる通りの話ですけど。
かつて世界を破滅に導いた邪神。
ありがちなことに、魂が滅びず、いつか転生すると言い残して死んだ。
その邪心を宿した少年が、修練の結果、邪神の誘惑を克服し、その力を振るえるようになっていた。

邪神が攻略されても、侵獣という災害は残っているようで。
それに対応するために活動している円卓の騎士団っていう機関もあります。
主人公は、その機関に伝手があって、所属することに。
ただ、問題ありとみなされて戦闘に出せない訓練生たちの指導役という形でしたが。
最近こういう、評価方式と会っていなかったりする問題児たちと、実力のある教官という組み合わせの作品が増えているように思います。
ブームなんですかねぇ。

進退強化の能力だったり、個々人で武器を作る能力があったりするわけですが。
銃を具現化したはいいものの、火力不足に悩む少年。
特殊な能力を持つ武装を出せる物の、過去の失敗からトラウマを持っている少女。
実力はあるが、それゆえに他人を見下す態度を取る少女。
などなど、問題児にも色々いますが。
この三人をチームとして動かすことで、個人で戦うのとは別の可能性を見せる。
教官としては結構優秀なのかなぁ、とか思いました。

しかしまぁ、敵側に回った人々の話だったり、候補生たちに因縁つけてきた騎士の話だったり、ちょっと色々盛りすぎかなぁ、と思わないではない。
シーンが多いせいで一つ一つが大味な感じ。
悪いとは言いませんが若干物足りない。


魔法剣士のエクストラ

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「――裏切り者(ジューダス)か。しかし、人が犯しうるもっとも罪深い『裏切り』とはなんだと思うね?」
(略)
「それは『自分自身の心に対する裏切り』だとこの私は考える。ゆえに、その呼び方はいささか心外だな。私は帝国を裏切ったかもしれないが、自分の心は何一つ裏切ってなどいないのだから」


俺TUEEEな主人公が、落ちこぼれというかそれぞれに問題を抱えた生徒を鍛えて、大会優勝を目指していく話。
ピーキーな能力を持った生徒を、一芸特化な感じで鍛えていこうという方針なのは、ま、お約束。
しかし、主人公自重しないなー。

お色気シーンがほぼ風呂覗きっていうのはどうなんだ。いや、おおよそ事故ですが。
設定が大量に積まれているのに、そういった場面が間に挟まるから、勢いがない。
敵も、誘導しようっていうのが大体見えて、あぁ、じゃああっちが敵なんだなぁ、とわかって拍子抜け。
で、敵が強いなーと思ったら、されに上乗せしてくるとか、もうぶっ飛びすぎですな。

若手の育成と、その成長の発露。
そして、同時に進行していた事件の調査と、末路。
両方ともどっちつかずで終わってしまった印象かなー。
最後結局主人公の力押し一択みたいな感じだったじゃないですか。

全体的にルビ盛りだくさんの、厨二心満載、設定過積載なあたりが魅力なんでしょうか。
この手の作品は別に嫌いじゃないんですが、なんか文章が合わなくて、読みにくかった。
続き出ても買わない気がする。


紅炎のクロスマギア~狂える竜と災厄の魔女~

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ヨアキムは選択した。選んだと自分では思っていたが、もしかたしたら答えははじめから決まっていたのかもしれない。


借金返済に追われる魔術師のヨアキムは、龍に閉ざされた牢獄都市へと向かう。
牢獄に囚われた魔女を開放するという依頼を果たすために。
杖を使った魔術が、独特のものみたいなんですが、その辺りの説明がもう少し欲しかったかなぁ。

あとは・・・ギスタークが分かりやすく屑でいっそ安心しましたけれど。
しかし、あの程度の俗物が偽王として君臨出来てる、って三眼王の血統はいったい何をしていたのか。
アレで5代目だという事ですけれど。
初代は、強力な仲間を従えた開祖みたいなもんだから、問題は・・・まぁ敵視とかはされてたろうけど、ないとして。
ギスタークがどうやって偽王となったのか。実は父親の代から入れ替わっていて、それを継いだ、とかが愚物の君臨としては穏当なコースかと思うんですけど。
その場合は、三代目か四代目あたりが怪しいのかな。流石に、初代の次、二代目から入れ替わりっていうのは無理なんじゃないかと。できたとして、真の血統が今まで残ってるっていうのも考えにくいし。

しかし先代までは質実剛健だった部屋を、趣味悪いものにしたとも書いてありましたし。
そもそも王が入れ替わるような政変があったというのに、気が付かれない者なんだろうか。
後継者の家族は、息がかかっていた相手に殺された風ですし、まるっきり知られていないってわけでもなさそうですけど。王家の親衛隊である9人の神将とかは疑問に思っていないのだろうか。
指示に従っている面々が居るっていうことは、真の王と誤解しているのか、あるいは神将自体が既に腐っているのか。
これ以上ないほどわかりやすい紋様があって、それによって得られる力があるなら、それを鑑定する道具とか当てもよさそうなものですが。

王の血筋と力が疎まれた、にしてもたがたが5代――5代目が偽物だと考えると実質4代ですか――で腐り落ちるような組織で国を運営できるのか疑問が残りますけど。
腐った官吏が利権を得るために、絶大な王を追いだした・・・いや、竜をも従えるような王をそうやすやす追い出せても国成り立たないと思いますけど。
いくら初代のなした業とはいえ、4代でそこまで血も能力も薄れないでしょう。
イスタ歴、という暦で847年なのに、5代目というあたりに答えがあるんですかね。継承できる人物が限られている、とか。
・・・あぁ、そもそも紋様が封印されていて、力を発揮出来なかったから、力が脅威とならず追放された、っていうパターンもありなのか。
イビスゲイルを狂った状態とはいえ支配できていたという事は、「偽の王紋」が存在して、それで騙されているのか。
うーん、案外考え出すと止まらないな。

・・・ギスタークがいかにして王になったのかが、この作品の一番の謎かもしれません。
現状だとわからないので、悪魔と契約して、立場を入れ替えたとかで良いような気がしてきました。
この世界悪魔いるのか知らないですけど。ただまぁ、その手の願望をかなえた結果って悲惨な道しか残ってないですけどね。

3か所を3人で封印しているんだったら、一か所ずつ解けていくようにすればよかったのに。
額の紋章も、一人目で出てくるし。
まぁ、それを言ったら手の甲の紋章が、なぜ既に出ていたのかっていうのも謎ですけど。

こう、全体的に嫌いじゃないんですけど、テンポが遅いといいますか。
盛り上がりが足りなかったかなぁ、と思います。
最後の方に、真の王と偽の王が~云々出てきますが、なんか、インパクトが足りないというか。
一冊丸々プロローグみたいな感じで、今回は全体的に盛り上がりが足りない。
王道で、外れではないんですが、もうちょっと振り切った話を読みたかった
 

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ちゃか

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