気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

HJ文庫

精霊幻想記23 春の戯曲

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「だから、気持ちを切り替えて旅を続けよう」

 

セリアはレイスとレンジの追跡から逃げ切ることに成功。

その足でガルアークの王都に帰るのを良しとせず、実家に影響が出るだろうから、と訪問を決意。それをリーゼロッテに相談してくれたおかげで、アリアという戦力を借りられたので偉い。

実際アリアが気を引いてくれたおかげで、弱みに成りうる母を保護することに成功したわけですしね。

 

領民への責任があるからと王国に残る決断をしたクレール伯爵は、貴族としての矜持を感じられて良いですけど……。

アルボー公爵派が力を持っている状況でどれだけのことが出来るだろうか。敵がレイスとつるんでいて、今回セリアを追撃したみたいに勇者レンジを持ってきたりするのが面倒なんですよねぇ。

ベルトラム王国本国には勇者ルイもいますけど、彼はまだ良識持ってる方なのが救いか。

 

一方でガルアーク王国側に集った勇者たちは、タカヒサ以外は特訓に乗り気。

ヒロアキがゴウキに「指南役務まるのかよ」って絡む一幕もありましたが、実力を確かめてからはしっかり認めてましたし、昔に比べると丸くなってきてますね。

……相変わらずどころか焦りからどんどん悪い方向へ進んでいるのがタカヒサで……。彼は美春のことをみすぎて、傍にいてくれたリリアーナの事を思いやれなかった。

そういう積み重ねによって、ついに絶縁状を叩きつけられたわけですけど。まぁなるべくしてなったというか。終盤、落ちるまでの速度感がヤバい。

 

美春がリーナから「間違った選択をすることを強く勧める」とか言われていた中で決断を下したわけですが。

次回予告では「正しい選択だった。そのはずだった」みたいに書かれてるのが不穏ではある。リーナ的には、アレを受け入れる方を勧めてたってコト……? 

 

リオは忘れ去られた勇者エリカの最期の願いを聞き届け、彼女の過去について知ることに。そこで勇者の力が覚醒する条件の推測もしてましたが……試そうにも試しにくいんですよね。

その用事が済んだ後に、リオはソラと共に神魔戦争が始まった地を訪れます。

これまでの主要な舞台となっていたガルアーク王国やベルトラム王国は、シュトラール地方東部の大国で……真逆の西部から神魔戦争が始まったそうです。

 

そんな最西端の地にあるのが、アルマダ聖王国。

聖王国と名乗るだけあって六賢神信仰が強い土地のようですが……宗教的立場のトップに立っているのが厄ネタだと発覚して頭が痛い。

この地は六賢神の実験の影響か、迷宮と呼ばれる魔物が湧き出る場所があり、その奥地にも魔族らしい存在がいるようですし。

聖王国も実質的に魔族に乗っ取られているのでは……? ベルトラム王国でもアルボー公爵派に影響力持ってるし、帝国の外交官も務めてるので、大分あちこちに爪痕残してるのが面倒すぎる。

新情報も出てきましたが、これからにつながる繋ぎの章って感じで若干盛り上がりには欠けましたね。

英雄と賢者の転生婚~かつての好敵手と婚約して最強夫婦になりました~3

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「あなたが駆けつけてくれた時……私は本当に嬉しかったんです。自身の命を賭してまで、その想いを貫いてくれたのですから」

(略)

「だから――その想いが遠い未来で果たされることを、私たちは過去より祈っています」

 

アルテイン時代のレイドのエピソードからスタート。

彼はあまりにも病弱で、故郷はそもそも寒村なのに戦争続きで貧困が続くような状況だった。

そんな状況であっても、息子の前では溜息をつかないように配慮できる母と、元気になったらいろいろと教えてやるとと笑ってくれる父の下に生まれたらしく、家庭環境だけは恵まれていたようです。

ただ、国や村の貧しさだけが問題で……ジリジリと平穏が崩れていっただけで。

 

優しい家族の、わずかな助けになればと自ら身売りに行こうとするあたり、レイドは思い切りが良すぎますが。

……そしてレイドは不審な男に出会い、「英雄と賢者、どっちになりたい」と聞かれるわけですが。

エルリア含めて転生してること含めて、絶対なにか知ってそうな奴が出てきましたね……。

その男もかつて英雄だった存在を知っていて、その相手の真意を理解できず突き放した経験を持ってるみたいですから、黒幕というには不審さが足りないというか。

いやでも終盤の台詞とかは怪しかったな。レイドが英雄を作った、みたいなこと言ってるし。その真意が明かされるのはいつになるのやら。

 

あとは、ファレグに付き従っていた従者2人が無事に復学することになってましたね。

しっかりと挨拶に来る辺り律儀だなぁ。まぁファレグ君も2巻で大分丸くなったとは思いますが。

従者2人はファレグの困った性格を知っている当主が、フォローを頼んでいたらしくてそこは納得しかありませんでしたが。

幼馴染故の親しさもあってか、ファレグの恥ずかしエピソードを赤裸々に語り合う2人はなかなかにいい性格してると思いました。

そしてその従者2人もまた、レイドとエルリアの地獄特訓の餌食となるのだ……合掌。

 

エルリアたちのいる国では外的変化を齎す魔法が発達したけど、東方では呪術という内的変化を齎す別技術が発展してるとかで。

普段はその地域を担当している特級2人が、今回レイドとエルリアの試験官としてやってくることに。

トトリ達の背景とかも結構良かったですけど……レグネアの情報が出てくると同時に、かつてのレイドが成し遂げた偉業の情報出てくるの笑っちゃうんだよな。危険な海域を泳いで渡るな……。

 

1000年前の、婚前に「そういうこと」をしないという価値観をレイドとエルリアは持っているわけですが。

凄いイチャついてて夫婦とからかわれても、まだ婚約者と都度訂正するその理由が、「どちらが強いか決着をつける」という名目で婚約したわけだし、まず目の前の問題としてそこに決着をつけたいと思うあたり、戦場にあった人だなぁという感じ。

まぁそれらはあくまで筋を通そうとする理屈であって、普通に好きだし惚れてると認められる状況ではあるみたいですし……状況によって対応を変えたりしてましたけどね。

照れてるエルリアが可愛かったです。

レイドたちの関係は良好ですが。転生の謎は深まるばかりというか、レイドとは別の『英雄』が現れたりして、気になること増えてきますねぇ。最後に手がかり見つけた感じで終わってるので、情報開示回となるだろう4巻が早めに来てくれると嬉しい。

黒聖女様に溺愛されるようになった俺も彼女を溺愛している

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「そこまでしてくれなくていい」

「します。悪いのは私ですから。それに、借りを作りたくないですから」

 

BOOKWALKER読み放題で読了。

学校一の美少女として注目され、聖女様とまで呼ばれている一ノ瀬亜弥。

彼女は主人公の月代深月が一人暮らししているアパートの隣人でもあった。互いに相手のことを把握はしていたものの接点はなし。

しかしある日、体調不良の彼女と階段で鉢合わせ……足を踏み外した彼女の下敷きになったことで縁ができます。

 

フラフラの状態でもなお手を借りたがらず、一人で保健室に向かう彼女を無視できずにお姫様抱っこして連れて行ったのはえらい。

でもその時痛めた手首をズキズキするけど動くから、で放置するのはちょっと……。

お礼を言いに来た一ノ瀬に負傷に気付かれて、心配されて部屋に乗り込まれたら不摂生さに文句を言われて。

 

男の人は信用なりません、という考えの彼女は借りを作っておきたくなかったようで、手当してくれるし、差し入れもくれるようになって。

後日、部屋掃除のアドバイスを求めたときに手伝ってもくれる。

少しずつ親しくなってきたある日、互いに友人が少ないという話題があり……深月が、互いの友人の数を増やす方法がある、と提案したらそれが地雷で一回距離が生じたりもしてましたが。

早い段階ですれ違っておいたのは良かったんじゃないですかねぇ。

 

ありがちな設定ではありますが、ラブコメパートはこれから糖度増していくのに期待できる感じ。

ただ3章の体育祭パート周りが個人的には好みじゃなかった。一ノ瀬がトップになろうとしたところでこけてしまって。それを喜んだ誰かの声を聴いてしまった。

その後に走ることになった深月の選択が、彼のエゴにまみれすぎていてほかの罪のないクラスメイトまで巻き込んでて辟易するというか。

一ノ瀬がこけたのはモテてるな彼女をひがむ女子の嫌がらせがあったと気づいた後、その女子に直接的に仕返しするのはやり方が幼稚でしょう、って気分になる。

現状だと主人公の好感度がどうしても低くなってしまうので厳しい。

中卒探索者の成り上がり英雄譚1 ~2つの最強スキルでダンジョン最速突破を目指す~

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「だけどさ、こんな俺を信じてくれる奴がいたんだ」

(略)

「信頼に応えるのが、道理だろ」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

WEBからの書籍化のハズなんですが、掲載場所を発見できず。取り下げられたのだろうか。

 

2年前、7つの国に隕石が落下し……そのポイントに、通常の物理法則が通用しない「ダンジョン」が登場した世界。

モンスターによる死の危険などはあるものの、特殊なドロップアイテムやスキルなどによって各国は熱を上げて、ダンジョン攻略へ乗り出すことになるわけです。

主人公のハヤトは、家を追い出され中卒で冒険者になったが、Dランクで停滞している少年で……ギリギリまで追い詰められた彼は、自殺すら視野に入っていた。

 

そんな彼を新たな飛翔体が貫き……そこに宿っていたヘキサという存在によって、彼は助けられます。

厳密に言うと彼女から与えられたチートスキルによって、なんですが。

ハヤト自身のスペック依存とは言え自由に武器を生み出せる『武器創造』に、危機的状況を回避するためのスキルをインストール・適用してくれる『スキルインストール』。

 

後者がパッシブだから自動で反応してくれるのが強すぎるんですよねぇ……。

まぁ強い分スキルの容量を食うので、ハヤトという凡人を選んだって側面もあるようです。

凡人の中ではスペック高いハヤトを見出してる辺り、お目が高いと言うべきか。

救いを求めていたから、と言うのを理由の最後にあげてましたけど、意外と割合高そうな雰囲気もある。

 

ヘキサに言わせると、ダンジョンと言うのは『星の寄生虫』であり、その星に住んでる生物に飴と鞭を与えることで飼いならして、その間に浸食を進めて星を食いつぶす存在だとか。

だからヘキサはそれに対処するためにやってきた、と言うんですが。ハヤトへの献身や心配を向ける様子を見ると、恐らくは本当かなぁ。

ただ、ヘキサを宿したわけでもない他の人に信じてもらえるわけもない、怪しい話でもあります。

 

ハヤトはヘキサの言葉にのって、ダンジョン攻略を目指すことにしたわけですが……。

ダンジョンが誕生してから2年、崩壊までのタイムリミットが1年とかなりハードなスケジュールなのは道程の厳しさに頭抱えたくなりますね。

寄生虫さん、もうちょっとゆっくりと過ごしてもらって構わないんですよ?

中卒ってことを抜きにしても特殊な環境で育ったからか常識が欠けている部分もあるハヤトですが、順法意識はしっかりしてるというか。自分の中で筋を通そうとするところがあって、そこは結構好印象でした。

……やけっぱちになってるときは、ダンジョン外でスキル使用したりもしてましたけど。名を馳せてしまって、追々問題になったりするんですかねぇ。


EVE 世界の終わりの青い花

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「私気づいたんです。――帰りたい場所があるって。会いたい人がいるって」

「そうか。そりゃあよかったな」

「大切な人といっしょにいられる世界が、だれにとってもいちばん幸せな世界だってことに気づいたんです。だからあなたも幸せになってください」

 

雰囲気は結構好きですねー。

SFとしての設定開示をすると同時に、複数キャラへ視点切り替えしていくことで物語が進んで行くので、不慣れだと読みにくさを感じるかも。

とある学者が打ち立てた過去と現在と未来を記述する「神定方程式」。しかしその当時に未来の項を解けるものは存在しなかったため、仲間と共に演算機を作りだして未来へ残した。

 

……そうして作り出された演算機、言語機械である青子ことシスター・ブルーはある時期に狂い、宗教団体を設立し人類に干渉を始めた。

自らの手で人に手を下すことはできないけど、求める結果のために信者を動かしてテロ行為を働くとかもっと厄介なんだよな……。

そんな彼女に見出された未来の破壊者こと、カシマ・キングダム。故あって実家を捨てて新世界へと踏み出し、そこで着実に地位を得ていったようです。

この2人の関係も中々に気になるところですし、彼の存在があったからこそ今回メインで描かれた少女イヴが救われたわけですけれど。

カシマの本領はどちらかというともう少し先になっていくんでしょうね。彼の弟たちへの評価が不穏だったのは少し気になります。

 

あらすじなどで明らかになっていますけど、イヴという少女は未来を観測できる端末としての側面を持っていた。

とはいえ当人にその自覚はなく、白昼夢のように未来の映像を垣間見てしまう状況で。友人に誘われて宇宙港に来た所で、テロに巻き込まれ。逃げ込んだ宇宙船が、容易く連絡のつかない場所に迷い込んでしまう羽目に。

そこまで狙った黒幕の仕業ではあったわけですが。それでも諦めなかった少女達の未来が幸いであって欲しいものですが、さてはて。

アストラル・オンライン1 魔王の呪いで最強美少女になったオレ、最弱職だがチートスキルで超成長して無双する

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「俺は〈アストラル・オンライン〉を最後まで続ける。絶対に逃げたりはしない」

(略)

「……これで逃げだしたりなんかしたら、ゲーマーの恥だよ」

 

VRゲームが主流となった近未来。

主人公の蒼空くんはいろんなジャンルのゲームに手を出す雑食系ゲーマーだった。プロゲーマーの師匠が居て、その人みたいになりたいという想いもあるようで、だからこそプレイヤースキルの要求値が高いゲームに良く手を出していた。

クソゲーだろうとクリアするまでやり込める根性は中々のものだと思いますよ。

 

そしてクソゲーで胃もたれしたから、神ゲーをやってみようとVRMMO「アストラル・オンライン」に手を出すことに。

過去になにかあったようでオンラインゲームは避けていたみたいですけど、運営から直接DLコードが送られてきたり、友人の誘いもあったりで物は試しとログイン。

 

そこで通常のスタート地点ではなく、なぜか最終目標であろう魔王の正面に登場してしまうイベントに遭遇。

蒼空君はせめて一矢報いてやろうと足掻いてみたところ、魔王に目をつけられてしまって……彼は呪われてしまうことになります。

 

バッドステータス「魔王の呪い」。

性別が反転する代わりに、強力なユニークスキルを得られる。そして、魔王を討伐する以外に解除する方法はない。

困惑しつつも魔王という目標が出来たので、奮起していましたが……この呪いの悪辣なところは、超常的な力が作用し現実の蒼空君の身体まで女性となってしまったところでしょう。

 

困惑しつつもフォローしてくれる妹ちゃんとかが身近にいてくれるのは良いですね。

今のところは問題なさそうだけど、しっかり病院に行こうねって言ってくれたし。ただ、女の子の身体の手入れできないだろうから! って目隠しさせて洗ってあげる、っていうのは過保護に過ぎるというか。

 

病院に行く予定は立ててるけど、すぐに解決できる問題かもわからないし。どうしたって着替えとかで蒼空は身体みることになるんだから、慣らすのも必要なのではないかな……とか思っちゃうけど。

蒼空も変質した自分の身体とはいえ少女の身体洗うのに道徳的な問題感じてるみたいだから、いいのか……? 事故って妹の身体に触れたか裸みたかしてしまった瞬間に妹によって記憶飛ばされるのを考えると、道徳飲み込んで自分で手入れの方法学んだ方がいいと思うけど。

現実のみ込んだ後に病院行こうって話してる人の記憶を、推定物理で吹っ飛ばすのは良くないんじゃないか……? ってあまり本筋じゃない部分がひっかっかったなぁ。

 

蒼空の現実の肉体まで変化してしまうみたいに、このゲームには何かの力が働いていそうですけど。その辺りの事情も追々明かされていくんですかね。

不穏な要素を感じつつもそれでもゲーマーとしてクリアを目指そうとするスタンスはわりと好きなんですけど。

魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?16

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「シャスティルさんが知っているバルバロスさまを、信じてあげてください」

 

祝、アニメ化!!

まずはめでたい。お祝いしたいですね。手島先生の作品好きなので魔奴愛がアニメ化してくれるのは本当に嬉しい。

 

シャスティルの誕生日が迫る中、未だにプレゼントを選べていないバルバロス。

先日の騒動で魔王になることは出来なかったものの、魔王候補の中ではトップクラスの実力者であることは変わらず。

そんな彼を引き抜こうとマルコシアスに与した魔王、エリゴルが接触してくることに。

他にも準魔王候補であるウェパルがキュアノエイデスに足を運んでおり……ゴメリから持ち掛けられた取引の対価としてバルバロスと会話する必要が生じて。

 

……元々の悪癖から評価が地に落ちていて、対面する覚悟を決めるのにも時間がかかったり、バルバロスの悪ぶる言動を悪い方に取られたりしてコントみたいな状況になってたのは面白かった。

いやまぁ、バルバロスはシャスティルへの恋情を抱いたことで丸くなったけれど、クズな性質がなくなったわけではないので、ウェパルの評価もあながち間違ってないんですけどね……。

 

嫁へのプレゼントを準備してウキウキなザガンでしたが、聖騎士長となったリチャードから相談を持ち掛けられて。

今回登場したウェパルの研究内容も関係してきそうな感じで、タイミングがバッチリだなぁとは思いました。

戦力向上しているザガン一派では、魔王となったシャックスと黒花を異国に派遣する余裕があったりもするんですが。それでも最長老マルコシアス達は甘く見られる敵でもないし……ここにきて魔族の脅威が迫ってくるんだからたまりませんね。

なにか事情を抱えているようで、試す素振りもありましたが。今のザガンですら不足してるとか、いったい何を望んでいるのだろうか。

未来視の能力をもったエリゴルがネフィに対して辛辣だったり、まだ不足している情報があるなぁと言ったところ。ザガンには是非障害を乗り越えて欲しいものですね。

……というか、封書の魔術が進化しすぎていて、ゴメリに与えてはいけないものを与えてしまった感が強いな。愛で力おばあちゃん、次に何を撮るだろうか。

今回の一件で満足してしばらく大人しくしてくれないかな。無理か。


あの日々をもういちど

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「よく考えろ圭介。勝つか、守るか。本当に大切な時に二つとも成し遂げられる事は殆どない」

(略)

「――――よく考えてみることだ。お前が本当に望むのはなんであるのかを。それ次第では積むべき修行も変わってくる」

 

魔物やそれに対抗するために人類が扱う術などが存在する世界。

今より400年の昔、強大な鬼が暴れ回り被害甚大となり、神剣の力を用いて封印することとなった。

多くを守るための選択ではありましたが……神剣使いの水際流もまた封印から逃れられない、という代償も負う事に。流としては十年以内には封印を解いてもらい、その間に整えた戦力で鬼を討つ予定だったようですけども。

トラブルが重なった結果、とても長い時間封じられることになってしまった、というお話です。

 

封印を守る水際の血筋は今にも残っており、現代。

鬼を封じた流は勇者様の伝承となって残っていて、魔物の存在もあるため対策の部署なども調っていたが……地元民でも御伽噺と言うなど、半信半疑の状態ではあった。

そんな時代に封印が弱まって来たため、こちらから封印を解き現代の銃火器で殲滅する選択を取って。

流視点だと封印を解かれてみれば400年もの時間が経過しており文明は発展し、旧友は全て亡くなっている上、発展した銃火器の威力を見て自分の修めた剣技は無意味だ、とかなり厭世的な気分になっていましたが。

 

前世から縁のあった土地神の夕凪が、彼を追うために自らを封じ現代までやってきたことで、気力を取り戻していくのが良かったですね。

永い封印で衰えていた流が現代の子供達と交流していく中で、自分が守りたかったものについて考え直すきっかけとなったのは良かった。

流が自信喪失する一因となった現代銃火器の威力の高さですが……強すぎる故に市街地で使いにくいという欠点を見せることで、流の活躍に繋げたりもしてましたし。王道の展開を見せてくれる良作だったと思います。

英雄と賢者の転生婚~かつての好敵手と婚約して最強夫婦になりました~2 

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「だから、何かあった時はレイドを信じて任せたい」

(略)

「――おう、全部任されてやるよ」

 

前回の騒動を見事に解決したレイド。

しかし、彼の能力の全容は明らかになっておらず――魔法全盛の時代において、彼の存在を認められない人も多かった。

学園長はレイドの味方で、彼の功績を認めて報奨を与えるべきだと提言してくれたみたいですが……認めない大多数に押されてしまったそうで。

 

とは言えレイドも元英雄として培った経験もあり、平民出身の怪しい能力持ちが不審な魔獣を討伐したなら、自作自演の可能性を疑う人もいたハズだという上層部の言い分にも予想がついて。

それを説得できる材料がないから、結論に文句はないといえる当たり大人な対応するなぁ……。もっともエルリアの方が不満そうでしたけどね。

上層部としては魔法の天才であるエルリアの功績としてしまいたいけど、そうするとレイドの功績を奪う事になるから、と。互いを思いやっている感じがして良いですねぇ。

最もその後、上層部から嫌がらせとして課されたレイドの試験は全て特級魔法士が受け持つって決定を聞いた後、私も戦いたいって言うあたりがエルリアなんですが……。

 

自分達が転生したと言う事を、ウィゼルとミリスに打ち明けたレイド達でしたが。

この2人を育てる時も実戦主義で育ててますし。レイドも、以前因縁を付けてきたファレグに剣術を叩き込んだりしてるし。

ファレグ、前回の騒動で取り巻き2人を守って逃走の手が打てたり、振る舞いはアレですけど中々根性在りますよね。今回、予想外にもミリスに大きな借りを作る事になっていたのが、今後どうなるのかとかは気になるところ。

 

レイドとエルリアの凄いところって、個人戦力としてずば抜けているだけじゃなくて、しっかりと後進の育成にも意識が割かれてる所ですよね。エルリアの弟子たちはいわずもがなですし、レイドはレイドで彼を慕った人物の末裔が健在ですし。

過去に存在した大国が歴史から消された今にあっても、彼らの功績は生き続けているのがとても良い。

 

異国からやって来て、その力を見せつけることを求められている少女ルフスと縁が出来て、エルリアが決闘のような事をすることになりましたが。

……そこでもまた不審な介入があって。レイドとエルリアの転生にも誰かしらの思惑は絡んでいるんでしょうけど、怪しい「先生」といい敵が何を目的としてるのかはいまだ見えず。気になるので、どんどん続き出て欲しいなぁ。

インフィニット・デンドログラム19 幻夢境の王

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「この戦いが絶対に勝たなければならない戦いではないとしても……そんな戦いは必ず来る。遠からず来る。絶対に勝たなければならない戦いは……くるんだ」

(略)

「だから、敗北は選ばない」

 

王国で開催される、UBMへの挑戦権を賭けたトーナメント。

レイも当然参加して、名が売れているせいで注目を集めたりもしていましたが。

ライザーの知人であるラングと戦い、決闘に寄せた強者である彼に翻弄されつつも勝利した後、より強者に叩き潰されることに。

レイだって着実に強くなってはいるんですけど、彼は困難に挑み続ける≒圧倒的強者との戦いが多いということで、いっつも苦戦してる感はありますよね。

 

修行の必要を感じ、兄から聞いたレベリングに適したエリアへと赴くことを決意するわけですが……。

なんの因果か、そこで特殊な出会いをすることになるわけです。

脱獄を企て、成功させた<IF>のゼクスとガーベラにGODとか、絶対会いたくないじゃないですか……。

レイ自身はこの3人の顔を見ても素性が分からないですけど、相手側からするとシュウのようにゼクス達と因縁のある相手に情報が伝わってしまう、という点で厄介な相手。

しかもレイ〈死兵〉持ちだから、死んでも動けますからね……。それだでも厄介なのに、実はそのエリア付近に未知の〈超級〉が居たせいで、さらに状況が混沌と化すことになるわけです。

 

夢の世界へといざなう、怠惰魔王。

中々に厄介な手合いではありましたが……またリアル側の闇が深そうなキャラが出てきましたね。BOOKWALKERの特典SSは、怠惰魔王が<超級>になる前に冥王と出会った時のエピソードで、価値観が違うけど対立するわけじゃない2人のやり取りは中々愉快でしたのでオススメ。

 

この怠惰魔王に絡んだ戦闘で、先日レイが報酬として受け取った怨念まみれの斧の来歴が明らかになりますが……腕が弾け飛んだりするの、呪いのせいじゃなくて本来の機能に基づく反動なので対処が難しく、それに加えて怨念のせいで機能制限されてるっていうんだからそりゃ扱いにくいですよね。

そんな斧に暫定の持ち主として認められたレイは流石ですが……意外と多機能な彼から、<超級>関連の情報もっと引き出してほしい気持ちがある。まぁ、制限かかってるのもあって難易度高いし、レイはあまりそういう手段取らなそうですけど。


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 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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