★1
「君の『牙』は、僕に届かない――そう、絶対に」
とりあえず第一部完ということで、此処までは読みましたが……
四巻がアレだったから、結構のびのびになって今まで積まれていたわけで。
キャラ可愛い、だけで読むには辛い感じになってまいりました。
戦闘がグダグダというか、オリジナルの名称の重ねが多くて、読んでいたイタタタタって思えてしまうあたり駄目だと思う。
オリジナルの名前とかルビとか多くても読める作品はあるから、それを気にさせないだけの吸引力が文章に無いように思いました。
あちこち、もう少し絞れないものかなぁ。
Kもここまで引っ張った割にはなんかあっさり退場していましたし。
裏側で動いている人が多すぎる・・・
帯で気になっていた「≪超えし者≫ではない」という告白も、なんか思いの他大した真相ではなかったといいますか。
うーん、物足りないところが多すぎて、なんといっていいものやら迷う。
キャラはイラストの力もあってそれなりに魅力的に描かれているとは思いますが、ストーリーと、戦闘に盛り上がりが足りないというか。
最後急に動いたというか、ようやくトールの因縁の相手が出てきたわけですが……
レベル違いすぎて笑った。これは無理ゲー。
終わったな……続き? まぁ、よほど暇で懐に余裕あったら買おうかなーぐらいですね。
12月19
「どうか今よりもっと強くなれますように・・・・・・」
(略)
『よろしい。その願いかなえてやろう!』
小説家になろう掲載の作品。
完結済みで、全74部。
書き方が致命的に合わない。
「投げ出された少女=渡辺 紺」 、みたいにイコールを文章に混ぜ込んでるあたりとかは、もう少し文章工夫して書いてほしかったかなぁ、という感じが。
後はあちこちで、てにをはがずれていたりとかで、文章読むときにブレーキが度々かかるようで、どうにも読みにくかった。
主人公の渡辺紺は成績低迷中の剣道少女。
もっともアニメや漫画に影響を受けやすい性格で、心の底から打ち込んでいるわけではないのですが。
ふと、立ち寄った神社で祈ってみたら、聞き入れられてしまい、異世界に突き落とされる。
そして、異世界に行った紺が得ていたのは、死ぬたびに強くなるという悪役のような能力だった。
どうせ蘇るんだからと吹っ切って、異世界ではちゃめちゃしていくお話。
この話を楽しめない原因として、巻き込まれた異世界が魅力的に移らないってことが大きいかなぁ。
いくつかの王国。
鉄士っていう自治集団。これは住民からの相談を受けてそれを解決する組織の事で、魔物倒したりとかいろいろやる、他の作品にみるギルドとか冒険者的な立ち位置ですかねー。
そして、この世界の住民。
どいつもこいつも腐りきっていて、どうしようもないといいますか。
昔王家が悪事を働き、鉄士が解決した、という事件があったそうで。
王家なんて言っていても「また俺たちを騙そうとしているんだろ」と民からは信用されていない状態。
一方で、鉄士協会は、その過去から民に英雄扱いされている、頼りになる存在。
・・・を装っておきながら、裏では悪徳にまみれていて、その権力で犯罪揉み消したり、色々なところになすりつけたり、犯罪の宝庫。
神様が実際にいるような世界なのに、神職の家族を人質にとりいう事を聞かせたり、神域に毒巻いたりと好き勝手していますな。
例え家族が殺されようとも、ここまでされては黙っていられない、って立ち上がる人っていなかったんですかねぇ。
住民は住民で、王家を見放し、鉄士に頼りきりになりすぎていて、王家の発表は信じず、鉄士のいう事しか信じないような状態。
ある村では、魔物が流した噂すら信じて、蔓延していた病気の治療を知る唯一の医者を追いだしたりする始末。
敵を下衆にすれば、主人公が魅力的に移るわけじゃないんですよ、という感じ。
この世界、住民がみんな目ガラス玉なんじゃないかと思うほど、盲目的で、それを利用して一部の鉄士が利益を得ているわけで。
こう、一部組織とかそういう問題じゃなくて、世界全体が腐ってきている。
自浄作用とかが全く働いていないんですよね。腐っていることを問題視して、それを打倒そうっていう動きもほとんど見られない。
鉄士たちが影から操る、奴隷世界ですよ、アレ。
だって、国家という形式を取って王家を置きながらも、全ての責任は王家に押し付け、自分たちは甘い蜜だけすって、人民から搾取しているっていう構図ですよね。
よくもまぁ、滅びなかったなぁ、というか。
紺の行動も、どうにも好きになれないかなぁ。
本当に異世界で好き勝手やっているわけですが、なんか、死なないと知っているから、態度が横柄になりがちというか、こう、無自覚に態度がでかい、というか。
それで油断してあっさり殺されて、でも、死んだら強くなるんで次戦う時には、「良くも殺してくれたな!」と強くなった力で反撃する、と。
大人げないというか、ばかげてる、というか。
あんまり共感できるような主人公ではなかった。
「僕は――騎士になりたい」
ポニーキャニオンから刊行された、ラノベの新レーベル「ぽにきゃんBOOKS」。
全部買うだけの余裕はなかったので、とりあえず、茨乃さんイラストだったことにつられて購入。
帯が微妙に長いのはどうにかならなかったのだろうか。
あと、巻数表示は、算用数字なのか、ローマ数字なのか、丸囲み数字なのか、はっきりしない。
統一されていないっていうのはちょっと気になりますね。
後は、全部のページの上に「ランス・アンド・マスクス」って入っていてちょっと鬱陶しい。
他のラノベとかだと、左側のページだけ、とかですよね。
後書きのページの上部には「あとがき」ってあって欲しかったような。
いや、細かいことかもしれないですけど、これまでのラノベでできたイメージと微妙にずれている感じが、こう、頭の端に引っかかって、地味に引っ掛かりを覚える。
さておき本編ですが・・・
400P近くある割には、結構薄かったかなぁ、という感じで。
印象で言えば「なんちゃって騎士物語」。
主人公の葉太郎は、弱き者―特に女性―を助ける、物語的な騎士ですね。
ただ、葉太郎は、甘いというか青いというか。
騎士団を抜けたことから騎士としての生活から去ろうとする。
しかし、女性がピンチになっていると、うっかり助けてしまう。
真緒という7歳の名門の出の少女を助け、その屋敷で世話になることに。
こんな7歳がいてたまるかっていう性格していますけどね。
まず葉太朗が、騎士をやめようとしている割に結局やっていたことは、1週間ほど金がない状態で旅をするっていうもので。
もう少し計画性ってもんを養わない? と思います。
本当に辞めたいなら、やり方ってもんがあるだろうと思います。
野宿しながら、目的もなくふらふらと旅をしていて、金もなかったら、待っているのは「騎士を辞める」ではなく、単なる飢え死にだと思うんですが。
もう、コレ主人公、金剛寺さんでいいんじゃないだろうか。
裏社会の組織で使われていた子どもを助け、何人かには父と慕われている。
理念ではなく実を取った組織に属し、名門の当主の元で働いているけど、不当な扱いを受けている当主の子供については意見を呈したこともある。
そうした諸々が重なって、迷いを抱えている。
・・・金剛寺さんが真緒をさらう、とかそういう展開だったら、納得できるんですけどねぇ。
葉太朗がしたことと言えば、騎士を辞めようと思い旅にでる。
うっかり人助けをしてしまい、気に入られ屋敷に連れて行かれる。
そこで、自分の弟子と日々のしつけ役に追いつかれ、しごかれる。
そうした日々を何となく日常として受け入れてきたところに、理不尽な命令が下る。
それに反発し行動を起こすが、金剛寺にコテンパンにやられ、いいとこなしで帰って、グダグダになっていたところを叩き起こされ、何とか行動を起こす。
・・・こう、全体的にパッとしない。
主人公の意見で、うなずけるものって、葉太朗と真緒の父親が、父親としてどうしようもない、とそんな感じの事を言っているわけですが、それぐらいかなぁ。
どうにも最初から最後まで青臭くて。続きが出ても手は出さないでしょう。
プロフィール
ちゃか
ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。
メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール
なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
最新記事
アーカイブ
カテゴリー
人気記事
記事検索