気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

★2.5

ナンパモブがお仕事です。~フラれに行ったらヒロインとの恋が始まった~

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「モブが物語に奉仕するんだ、その逆はない。物語に奉仕させようとしたら、モブは終わりだ」

 

この作中における「現実世界」は多くの「物語世界」と繋がっている。エタった作品のキャラが能力を失った状態とは言え「現実世界」に現れる、なんてこともあるみたいです。

そんな中で主人公のB介(びーすけ)が務めているのは、モブ派遣会社。

 

登場人物の行動に驚きを示すモブ観衆だったり、ちょっとした解説を挟む名前を付けるほどでもない知識キャラだったり。ゾンビとかのパニックものやミステリーで、無謀な行動をとって最初の犠牲者になる名も無き人物とか。

異世界モノだったら、メイン級のキャラに絡んで蹴散らされるモブ戦士とか、能力覚醒シーンに巻き込まれるキャラだとか。

一つの物語がある時、主人公たちの周囲に居る名前のあるキャラ以外にも、多くのモブが居るんですよね。スポーツ漫画とかでトーナメントがあったら、主人公たちのチームが戦わず視界に入ることもなく負けているチームとかだってあるわけですし。

 

そんな中でB介が主に担っていたのは、ヒロインをナンパしてすげなくあしらわれて、主人公との出会いに貢献した後その後物語に登場することはないチャラ男だった。

A太という同じモブ派遣会社の同僚と2人でナンパに繰り出して、撤退していく。それだけのキャラだったはずが、とある物語のヒロインをナンパして振られた後、モブ派遣会社のシフトに穴が開いて……同じキャラをナンパしに行く羽目になって。

不思議と縁が出来て、本来のストーリーからは少し違うルートを進むことにはなったものの、ヒロインの背中を押す選択をB介はしたわけです。

 

あそこで「ここで弱ってるヒロインに付け込めば自分が恋人になれるのでは」と行動に移さなかったのは偉い。

実際「モブの闇落ち」として、そういう事例は描かれましたしね。物語で想定された以上に介入して、「モブ」の役割を果たせなくなった輩の末路が。

異世界で消滅させられても復活出来たり、そもそも物語世界に現実世界のB介たちが入り込めたり、トンデモ要素がある中でもモブにはモブなりの流儀があったのは良かったですね。

 

……ただ「モブの闇落ち」が起きる余白があるのはなぁ……とも思いましたが。

創作で「キャラが勝手に動く」とか言うのは、よく聞く話です。ただ、それはあくまで生みの親である作者の中から出てくるべきだと思うんですよねぇ。

映画やドラマでも俳優さんがアドリブ入れた、とかは聞きますけど。それもあくまで、演技という武器を磨いてる人だからこそ出来る事でしょうし。

闇堕ちするような相手はプロ意識が足りなかった。まぁ、派遣だからそれはそうなんですけど……他人様の世界に乗り込んで、好き勝手振舞おうとする「闇落ち」現象があまりにも肌に合わなかったな……。

派遣とは言え報酬貰ってるんだったら、要求以外のことして状況壊すなよ……ってなった。

没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた

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『ふむ……どうやら、面白い人生になるようだな。大きな魂の人間よ』

「面白い人生」

『私を連れて行く気はないか? そなたの人生を見させて欲しい』

 

気が付いたら、伯爵家ハミルトン家の五男、リアム・ハミルトンになっていた主人公。

作中において貴族は何か功績を挙げることで爵位を与えられ、3代の継承を許される。それ以上に家を続けたければ、家を継いだ後継が継承権のある間に新たな功績を挙げる必要があるとかで。

ハミルトン家は『最古の貴族』と呼ばれるくらい代を重ねて来たみたいです。

しかし、直近の当主たちは継承を認められるだけの功績を挙げられず、当代当主であるリアムの父は功績がないまま第三世代になってしまった。

 

……厳密にいうと、2代前の当主が名の知れた魔物を封印し、リアムの父たちまでの継承権を確保して、リアムの父の代で討伐を成し遂げることで次の3代継承権を得ようとしてはいたみたいですが。肝心の討伐に失敗して戦力を失い。王族に娘を嫁入りさせる、という貢献を功績とようと足掻くフェーズに入っているとかなんとか。

実家の継承権もどうなるか読めない。そもそも四男・五男は当主の予備としての価値も高くなく、四男のブルーノも他の家への婿入りで家を出ようとしてました。

娘への期待から、次代として見込んだ長男以外への扱いは雑になっていて……リアムは、ハミルトン家の書庫で魔導書を読み漁り、魔法を極めるのを趣味にすることになったわけです。

 

怪しげな人物と鉢合わせたりもしてましたが……その人物が魔法士としての腕は確かで、リアムに色々と教えてくれたのはありがたかったか。

「気付いたら別人になっていた」系の転生モノでも、ついつい地球から異世界への転生と受け取ってしまいがちですが。リアムの前世は一応作中世界っぽいですね。「以前住んでいた村にモンスターが出て、村中が怯えていたけれど有名なハンターが対峙してくれたと聞いてほっとした」みたいな文章が終盤に出てくるので。

黒炭よりも煙が出なくて高温になる「白炭」を作ったり、乾麺を作ったりと妙なアイデアはあるわりに、怪しげな師匠から魔法を教わっているときに「素数」を知らなかったりして、知識に偏りがあるなとは思っていて若干モヤモヤしてたんですが、中盤~終盤とは言え作中で触れてくれたので一応納得はしました。

 

魔法を極めて、いずれ家を出て独立する方向で準備を進めていたリアムでしたが。

趣味に走りつつ成果を上げている弟に、長兄アルブレヒトが焦って暴走した結果問題を起こしたりして、それを治めるために奔走する羽目になったりもして。

……それが、彼の思っている以上の問題になりそうというか、厄介ごとばかり詰まった爆弾みたいな情報な気がしますけど。当人がそこまで気にしてなさそうだから、まぁいいか……。

彼女がハーレムを薦めてくる。

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「これは愛よ。私の愛なの。私の愛はそれだけ大きいの」

 

タイトルが全ての作品。

ノクターンからの書籍化だから当然っちゃ当然ではありますが、本編開始直後からヤることヤってるシーンなの、よく一般レーベルから出たな……感。

 

主人公大樹は、幼馴染の立花葵と付き合っている。葵は一時期モデルとして活動したこともあるくらいの美貌の持ち主であり……大樹を深く愛していた。

しかし、大樹はあまりにも絶倫で体力も凄くて……関係を持った後、体はガタガタだし、快楽で頭がバカになって2日はダメになってしまう。

このままでは大学生活できなくなっちゃうから、セフレを持たないかと進めてくることになって。

 

……「単位取れなくて大学生活送れなくなっちゃう」と言いつつ、一応経済学部で大学3年生に進級は出来てたみたいですが。まぁ専門的な講義増えてきたり、進学か就職かで色々やること増えてくる時期だから、2日も頭バカにしてる余裕はないと言えばそれはそうなんでしょうけど。

その解決策が大樹に我慢を強いるようでは駄目だから、彼の性欲を発散する必要がある。だから、セフレを作ろう。これが私の愛だ! というのはあまりにも強すぎる。

実際それでハーレムを作るにあたってのルールも策定して、それに了承してくれる相手を見つけてくるんだから行動力ありすぎ。

 

あと葵、幸先よく1人セフレを見つけて、時間を確保できるようになったわけですが……その後自分との時間が来た時、今までより間隔があいたことでもっと気持ち良かった。つまり焦らしプレイに目覚めて、講義中に遠隔プレイとか始めたりしてるのは何してるんだとは思いましたが。

大学生活送れなくなっちゃうからセフレ確保しようとしていたハズでは??? 自分からバカになりにいってない??? まぁ、当人たちが幸せそうなのは何よりですけど。ほぼそういうシーンのエロラノベです、はい。

異世界転生スラム街からの成り上がり~採取や猟をしてご飯食べてスローライフするんだ~1

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「私、今、すごく、幸せなんだと思う」

ぽつりとラニアが言う。

「俺もそうだね。たぶん」

「わわわっ、私も」

 

主人公のエドは、故郷のエルダニア都市がスタンピードによって滅ぼされ……そこから流れ着いた人々で構成された、近隣にあるトライエ都市の城壁外に創られたスラム街で暮らしている6歳の少年。

父は亡くなり、母は姿を消した。そんなある日、頭を打った彼は前世の記憶を取り戻し……さらには『鑑定』魔法も扱えるようになって。

 

トライエ都市からの食糧の配給は続いているものの、長く続いたことで今はイルク豆一種類に統一されているとか。トライエ都市内部でも食糧不足が深刻になってるって話ですし、まぁそりゃ急に養う民が増えればそれはそうか……。

 

両親が居ないエドは、仲良くしているミーニャという少女や彼女の両親たちの助けを得つつ暮らしていたようですが、先述の通りスラム街は支援も限られ、貧乏が貧乏を読む悪循環に入っている状況で。

スラム街の住人は、野草の知識も薄く……かつてキノコに手を出した人物が命を落とした例もあって、食べられるのに手を出されていないものが身近に多く存在していた。

 

そんな中でエドは「鑑定」魔法で食用かどうかを区別できるし、前世の知識も活用して色々と工夫していくことになるわけです。

彼に懐いている少女も2人ほどいて、仲良く行動しているのは微笑ましかったですね。

前世知識と鑑定魔法で底上げしているとはいえ、子供数人の行動で改善できる環境で大人はもう少し何かできなかったのかなぁ……という気持ちも若干沸きますが。

貧乏ではありつつも、子供の稼ぎ巻き上げようとかしないし、逆にエドが何気なく上げたものが高すぎるのではないかと親が飛んできたりしてるし、街を捨てざるを得なかったスラム街の住人達ですが、善性を捨ててはないので、貧しいのは貧しいけど荒んだ雰囲気がないのは不思議な感じでしたね。

十年目、帰還を諦めた転移者はいまさら主人公になる1

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「数を頼みに勝てると思ってるような奴ら相手に 遅れはとらねぇよ」

 

同名作品のコミカライズ。

主人公のトールは十五の時、普通に学校に行こうと家の扉をくぐったところ、異世界に迷い込んでしまった。

振り返ってもさっきまでいたはずの地球の家はなく、危険な魔物に襲われて命からがら逃げる羽目に。

初期は現地の言葉も分からず、転移に際してありがちなチート能力が貰えたわけでもない。そんな中で帰還の術を探るために彼は冒険者となり……言葉を覚え、冒険者としてもソロでBランクになるまでになった。

 

……しかし当初の目的であった帰還方法については、9年の時間をかけてもさっぱりで。

何の予兆も無くこの世界に来た以上、同じように送り返されてしまうかもしれない。

そんな気持ちから、これまでの9年間でもある程度線を引いた交流を続けて来たみたいです。ただ、異世界生活も十年目という大台に入ることになり、もうこの世界に骨を埋める覚悟を決めて。

十年目の決意記念日をやけ酒で過ごしているのと、深酒してトラブルに遭遇してるのはおいおい……って感じではありましたが。

 

実はトールが立ち寄っていたその街は、近ごろとある騒動が起きていて。

ウバズ商会という街を代表する商会の長であった夫婦が三年前に事故で亡くなり、後を継いだハッランという男が前代表の名に泥を塗るような行いを重ねて。

粗暴な冒険者のクラン『魔百足』という戦力を抱えていることもあって、これまで扱いあぐねていたみたいですが。

トールは根無し草だったこともあり、確実にハッランには与していない。そして実力もあるということで、前当主夫妻の娘の護衛として派遣されることになり……その双子の少女もただ守られるだけの小娘ではなく、ハッランの悪事を暴く貢献をしたりする面白少女だったわけですけど。

トールと双子の出会いと、騒動の解決、そして街を離れるまでの小説1巻のエピソードを1冊にまとめてるので、あちこち駆け足で惜しいなぁ……って感じはしました。


物語に一切関係ないタイプの強キャラに転生しました

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「貴様はこの世界で、何を成すつもりだ?」

(略)

「のんびり幸せに生きていける世界を作るんだよっ」

 

科学技術も発展しつつ魔法も存在するファンタジー世界を舞台にした『ネオンライト』というゲームにハマっていた主人公。

【十三階段】という、ゲームの舞台となっているネオンシティを支配している裏組織が存在して。ゲーム主人公たちはそれに対抗する反抗勢力に所属しているとか。

 

タイトル通りその作品世界に転生した主人公でしたが……彼のポジションは、ゲームに関係しないモブキャラだった。それどころかブラック企業で働く社畜だった。

上司に連絡を取ろうとしたもののどこかで油を売ってて連絡が取れず、個人の判断で仕事の話をまとめて終わらせたら、説教されている場面から転生先……ルクスの物語が始まるの、世知辛すぎる。

 

原作知識はあるけれど、モブキャラである自覚もあるから下手に介入してストーリー改変がされてしまうかもしれない。そして生きていくにはお金が必要で、だから普通には垂らしている。

……と言いつつも、ブラック労働は過酷だから備えるためにこっそり副業とかもしてるわけですが。

裏組織と主人公たちの対立を知っていながら、副業で警備のアルバイトをして「というか警備が必要ってことは、襲撃を警戒しているのでは?」とか言うの、一手も二手も遅い。

 

実際襲撃起きてましたし。認識できるものなら全て斬れる魔法剣を使い、距離や時間すらも切って戦闘を危なげなく片付けてはいましたが。

その結果、隠されていた秘密……本来なら命を失うはずだった少女タナトスを助けることになって、そこから少女の姉である、主人公に倒されるはずだった章ボスである悪竜リヴィアとも縁が出来ることになって。

 

タナトスは本来なら殺されるはずだったから、自分がここで助けても良いか……と自分を誤魔化そうとしていたの往生際が悪いというか。

ゲームラスボスは、自分の想定したシナリオを壊すゲーム主人公を変数として興味深く観察していたところ、自分も知らない転生者とか言う未知数の存在に計算を狂わされまくってお疲れ様ですというほかない。

ルクス的はまだ言い訳できる範囲と思い込もうとしてますが、主人公が章ボスのリヴィア倒す経験を積めなかったり、対抗勢力も想定が崩されて不満が溜まってたり、シナリオはかなり早い段階で崩壊してる感が強い。

異世界帰りの勇者は、ダンジョンが出現した現実世界で、インフルエンサーになって金を稼ぎます!2

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「もう充分に稼いだから、このまま引退しても問題ないし」

「それは、日本政府が許さないんじゃないかな?」

(略)

「それは向こうの都合ですし、俺は俺がやりたいように生きていくので」

 

良二が倒した『黄金のドラゴン』と同時に現れた富士樹海ダンジョン。

異世界でダンジョンを制覇した彼でも見たことがない新天地ではあったものの、出てくるモンスターの法則などは守られていた。

とは言え、上野公園ダンジョンでは951階層以降に出現するReスライムという、スライム種の中でも最強格のモンスターが1層から登場するなど、かなり危険な構成となっていて。

 

良二の教えを受けたイザベラ達でも油断すればすぐに殺されてしまう、というくらいヤバい存在で。あの黄金ドラゴンもボスとかではなく、ただの門番的存在だったのではなんて良二が零していたほど。様子見とは言え、1000層以上あるダンジョンを踏破しているような彼が、157層で一時撤退を選んでたりとなんかこのダンジョンだけ異質では……?

 

良二の特訓にちゃんと金を払って、自力で前に進もうとする善良の冒険者も当然多く存在するんですが。

……今回もまた、良二を見限った親族だったり、元幼馴染で勝手に婚約者を自称した佳代子だったりが暴走を始めたりもして。彼らを唆して金だけ奪って罪に問われる前に逃げる自称コンサルタントも登場したり。彼らの行動によって、良二を誹謗中傷したりたかろうとする流れが出来たり……人間の愚かさなんかも同時に見せつけられていくわけです。
結局排除するならもっと早い段階で出来たんじゃないかな……という感はある。基本路線として向こうに一線を超えさせて、法の範囲で常識的に対応しようとした結果ではありますけども。



この恋、おくちにあいますか?~優等生の白姫さんは問題児の俺と毎日キスしてる~

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「……なりたい自分で、いるだけなんだけどな」

 

容姿よしで文武両道、人柄にも問題なくモデル事務所にも所属している社長令嬢。

文句の付け所がないS級スペックの持ち主だから、S姫というあだ名が付けられたお嬢様、白姫リラ。

そんな彼女と、家同士の話によって婚約関係になったのが主人公の君波透衣であった、と。

 

ピアスや緩めた制服、髪を纏めるピンやパーカーの着用などなど。校則違反をしまくって問題児扱いを受けているようですけど。

そのことで先生に注意されたり、学友に注意されても噛みついて言い返してるから、まぁ実際扱いに困る問題児ではあるんでしょう。実際からまれてケンカとかもしてるしな……。

 

ピアスを外したくない理由もちゃんとあるみたいですし、料理人になりたいという夢もあって自分の軸をもってはいるみたいですけど。周囲との確執も生みまくったトゲトゲした生き方で、見ていてなんだかなぁ……って感じではありましたね。

そうやって周囲にトラブルふりまきつつ、自分は実家のレストランでバイトに勤しんでるの、同じバイト先のクラスメイト・冠城いちごに苦言を呈されても仕方ないのでは。

不良として見られているのも納得していて、だからこそ他人と距離を取っているみたいですけど。料理以外してなければ、料理人以外の進路なくなるだろうっていうのはあまりに安直すぎる。

 

自分の出立点であるメゾンを捨てて、三ツ星レストランに引き抜かれた後に独立した父のことを透衣は嫌っていて、その反発心もあるようですけど……「子供だから」というレッテルで何も見てないという君も、父にレッテル張ってるのでは。

そういう溝がある状態で、「今年でこの店を閉める」なんて聞かされたら、そりゃ心中穏やかではないでしょう。赤字続きなのであれば、まぁ判断としては止むをえない部分もあるでしょうけど。

婚約関係とか知らなかった透衣は戸惑ってましたし、料理人になろうとしていたのに見せ潰すしそれは諦めて、婚約相手に婿入りしてそっちの会社告げ、とかいう話を前から打診されていたのに息子に伝えてこなかった父はどうなんだ……。

必要なコトを説明してしない父にも、噛みついてばっかりの透衣にも問題はあるよなぁ……。

 

リラも、表向きは良い子だけど本音を隠す理性を持ってるだけで、その実好き勝手振舞う透衣は嫌いで……でも、ワガママ言いたくない気持ちもあって。

最終的にはバチバチ喧嘩しながらも、婚約を結ぶことになって……そこから交流が増えて、少しずつ関係が変わっていくのは、まぁ青春してたんじゃないでしょうか。

辺境の魔法薬師~自由気ままな異世界ものづくり日記~2

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「大変ありがたいお言葉ですが、ユリウスは我がハイネ辺境伯領で育てることに決まっております。これは我が母、マーガレットからの遺言です。ハイネ辺境伯家でユリウスを立派な魔法薬師にしてほしい、と……」

 

祖父母が毒に倒れたという知らせを受けて、急ぎ王都に駆けつけたユリウスたち。

ユリウスは、叶うならば救いたいと祖母の研究室にまで入り、そこの素材を使って万能薬まで用意していましたが……時すでに遅し。

正確には、ユリウスたちに知らせが届いた時にはもう亡くなっていたそうです。

高名な魔法薬師であった祖母の命を奪ったのは、彼女の薬という守りが亡くなった状態で王族を狙うつもりではないか、と懸念したユリウスはそれを以前領地で縁のできた王女クロエに託すことに。

 

……実際、それが活きる場面が来てしまったので、そこはファインプレーでした。

そういうのを託せる信頼があるのと、交友が続いているのはまぁ良いですけど。

クロエ、王族用の隠し通路を仲が良いとはいえ、婚約者でもない相手に教えたり、城の隠し通路を探したりするのはどうかと思うよ。

監視役がいるのを知った上で、妹と王女に頼まれたからとはいえ、流されて他にも隠し通路があるのではないか、と探してしまうユリウスにも問題がある。隠し通路の気付いたとしても誤魔化して「いやぁ見つかりませんでしたね」と誤魔化す努力をしなさいよ……。

 

秘密通路の中に嫌な予感がしないとしても、王族……というか王城の秘密を暴いた形になって、関係悪化する可能性も大いにあるんじゃないのか……? と一部展開には首をかしげることしきりではありました。

隠し通路の先で伝承に謳われる聖竜の卵とか見つけちゃってるし。魔力を与える親のような役割をユリウスが担うことになっているし。「選ばれし者しかふ化させられない」という伝承がちゃんと残っていて、ユリウスに託してくれたのは良かったですけど……歯車一つズレてたらヤバかったよなぁ、という気がしてる。



『ショップ』スキルさえあれば、ダンジョン化した世界でも楽勝だ3 ~迫害された少年の最強ざまぁライフ~

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「悪には悪なりの筋の通し方ってもんがある。俺は――嘘や偽りで、人を利用するつもりはねぇ」

 

表紙の女性が新キャラかと思ったら、新キャラは新キャラでも主人公が変身した姿だったのには驚き。

これまでは回復効果のあるアイテム、食料品、武器とかを扱う商品としての活動がメインでしたが、あの女性姿は「ダンジョン討伐請負人」というダンジョン攻略を担当する戦闘ポジションで。変身薬を活用しまくって、覆面生活しているのは面白いですね。

ショップスキルでの強化や、戦闘用のアイテムを持ってたりするので元々戦えないわけではなかったわけですけど。

 

世に悪党の種は尽きまじ、というか。

福沢さんから再生師としての鳥本に依頼が来て。知人の奥さんが負傷したから直してほしい、ということで。そこは問題なく治ったわけですが。

……後日、その一家が暴徒に襲われて家族が殺され奥さんは攫われたとか言う悲報を聞く羽目になるわけです。

 

「イノチシラズ」を自称する暴徒に襲われた、という被害が他にも続出する中で、ダンジョン討伐請負人・虎門シイナとして活動を始めた主人公は「イノチシラズ」の下っ端から接触を受けることになるわけです。

「イノチシラズ」を纏めている崩原は、悪にも悪の流儀があるというタイプの人間で、強盗事件には関わっていなかった。実は崩原に執着している流堂という男が、配下に命令して名を偽って崩原の悪評を広めていた結果みたいですけど。

……崩原に絶望を与えるために、手段選びませんし。それに巻き込まれる側からすればたまったものじゃないですねぇ……。まぁ崩原狙いってのを抜きにしても、流堂の性質が悪辣なので、どのみち似たような犯罪起こす集団として、ダンジョン発生した世界で暴れまわったでしょうけども。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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