気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

★3.5

図書迷宮と心の魔導書

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「ちなみに司書って、魔導書に関する疑問に何でも答えられたりするの?」

(略)

「しない。必要な情報は既に与えられた。神はそんなに甘くない――というか、呆れている」

 

カクヨムネクストからの書籍化作品。

魔物という脅威が存在し、それに対抗するために人々に魔法が与えられた世界。

成人の際に儀式を行い魔導書を授かり、図書迷宮と呼ばれるダンジョンに挑みそこに設置された祭壇で儀式を行うことで、扱える魔法を増やすことのできる仕組みが作られていた。

……しかし、人類は愚かだった。魔物と戦うために授けられた魔法の力で、人同士で争う事すらした。

知識と実力がある人ほど魔物の戦いの前線に行くし、人同士の争いまであったことで知識の断絶が起きているというのだから、なんというか呆れるしかありませんな。

 

主人公のルミエーラは、前世の記憶を持った少女。

森に捨てられていた彼女はシンクハルト辺境伯家に拾われ、その家の娘として家族からも領民からも愛されて育っていた。

辺境伯家は魔物と戦うという役割をしっかりと果たしている真面目な貴族家みたいですが……中央と呼ばれる地域の王族や、神殿とかは知識の断絶を起こした末に肥え太っている輩も出ているみたいで危うさが伺える。

 

ルミが成人の際に儀式を行ったところ、彼女に与えられたのはこれまでの評価基準では測れない特殊な魔導書だった。

普通は最初から使える魔法がいくつか記されていて、図書迷宮で使えるものを増やしていくみたいですが。ルミが得たものは全てが白紙で……さすがの彼女もショックを受けていました。

 

しかし試してみたところ、図書迷宮の先に進む扉を開ける程度には格が高く、儀式を行うことで使える魔法を増やすことも出来た。

さらに少しずつ前を向けるようになったルミの前に、「司書」を名乗る、変わった少女まで現れて。

ミカゲと名付けられた司書の少女はルミと一蓮托生、あまり遠くまで離れることも出来ない存在だそうで。人よりも神に近い彼女は、今失われた知識を持っていて……「過去の人に既に教えたこと」として、教えてくれないことも多いのですが、それでも貴重な知識を持っているのは確かで。

司書を携えた者に与えられた権利として、バカやった奴らから魔法を奪える『督促』とか。魔導書の『強化』を行えることとかは、かなり重要な情報ですよね。

 

ルミはそれまでの常識からすると、常識外の存在であり。中央の貴族は貶めようとつまらん噂を流したりもしていたわけですが……それに負けず奮起してできる事をやっているのが良いですねぇ。

 

それを想うと、バカ貴族の息子が魔法を授けてくれる図書迷宮の祭壇をぶち壊したりした末、玉虫色の決着になったのはなんとも。まぁ政治的なバランスとか、本格的に貴族と貴族の争いになったら面倒だという部分もあるってのはうなずける話ですが。

それはそれとして中央の王子とかバカすぎて、早い段階で教育しとかない近い将来足をすくわれそうだから、初手苛烈に行っても良かったんじゃないかなぁ……みたいな気持ちにもなる。

神殿の腐敗も軽く触れられるだけでしたが、今後絶対かかわりは増えそうですし、ルミ達には頑張ってほしいものです。
膿を出して、少しずつ味方を増やしていかないと、かつて前線に立ち倒れて行った先達たちの二の舞になってしまいそうですからね……。



追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。下

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「変わったのではなく、変わらせられたのですわ。婚約者に公の場で婚約を破棄され、その地位も名誉も褫奪されたのです、かつての父も、将来父になるはずだった人もわたくしを救ってはくれず」

ここで笑みを浮かべてレクシーを見上げます。

「彼のみがわたくしを救ってくれたのですから」

 

人工的に魔石を創り出す、というアレクシの研究。

パトロンを見つけてある程度形にした上でA&V社という会社を設立し、順調に成長していったわけですが。

そんな中で、氷炎の大魔術師と呼ばれるオリヴェルからクレームが入り、ヴィルヘルミーナが対応に苦慮することに。上手く言いくるめて、何度かその成果を確認させたうえで自陣営に引き込んだ手腕はお見事。

 

アレクシも、ヴィルヘルミーナについてきた使用人たちから助言を貰いつつ、彼女に贈り物をしたりと少しずつ周囲を見られるようになってきたというか。

支えてくれている彼女の事を当然と思わず、しっかり応えようとしているのが良いですね。

……そんな彼にヴィルヘルミーナが惚れ込んでいって、「こんなにちょろくなるとは」とか言われてましたけど。

そうやって最初は政争の煽りで結婚することになった2人でしたが、良い感じの暮らしを送っていたわけですが。

 

政務をサポートしてくれていたヴィルヘルミーナがいなくなったことで、王太子は困窮して。帰還した国王から、次代として相応しい振る舞いが出来なければ……と釘を刺されていましたけども。

 

追い込まれる中で、一度はおいやったヴィルヘルミーナを公妾として迎え入れようとしたりとか、何考えてるんだか。エリアス、本当に考えが浅いというか青いというか。

それに比べると一年教育を受け続けて、ヴィルヘルミーナが積み重ねて来た苦労の一端を知ることになったイーナの方がよほど見込みがある。……まぁ、かつて指摘された愚かさを自覚してなお、愛ゆえにエリアスの傍にいることを選んだわけですけど。

 

味方を増やしていって、王権にもなり得る魔石作成の技術を用いて、かつての実家であるペリクネン公爵家を追い込む策略を進めて。

その裏で、異端として迫害されるようなことが無いよう、教会のトップである教皇とのパイプも繋いでいく。

入念に準備を整えた上でヴィルヘルミーナ達はその技術を発表したわけですが……案の定、国が取り上げようと介入してきて。備えていたからこそ対処できましたけど、王家のあがきはみっともなく映ってしまったな……。

 

国王がヴィルヘルミーナの正しさを認めつつ、正しさで国は動かぬと、王太子を切り捨てられない代わりにヴィルヘルミーナを切り捨てる決断を下したことは、王の判断として分からないでもないですけど。

利益を享受できないとなったら異端審問に賭けようとしたり、王家の傲慢もまた見えたよなぁ、という感じ。いろいろ足掻こうとしたうえではあれど、国王が最後にヴィルヘルミーナに謝罪してくれたのは、まぁ良かったのでは。

追放された公爵令嬢、ヴィルヘルミーナが幸せになるまで。上

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「過去に囚われていても仕方ありませんわ。未来に向けて慣れていくのです。とりあえず、今日は手を繋いで寝てみるのはいかがでしょうか?」

 

王太子エリアスの婚約者であった公爵令嬢ヴィルヘルミーナ。

彼女は、婚約者がいる身でありながらエリアスが男爵令嬢イーナに入れ込んでいることに苦言を呈していて。口頭でも文書でも注意したが収まらず……暗殺を試みたものの失敗。

王太子から婚約を破棄されて、平民とでも結婚しろと命じられ、早々に抱き込まれていた枢機卿を交えて契約を交わさせられることに。

 

公爵家の父からヴィルヘルミーナは彼女の行いを非難されてましたが「対立派閥の暗殺なんて、お父様もしていたじゃないですか。その組織に依頼しましたが?」と返答してるの、強すぎて笑っちゃった。

王太子と令嬢のほかにも、国王や父なんかにも問題の報告はしていたものの改善の素振りが無かったため、暗殺を決行しようとしたとかで。

王の外遊中にヴィルヘルミーナを追放してのけたのはお見事で、ヴィルヘルミーナも政争に負けた身ながら矜持を持って、その平民との結婚も受け入れる構えではありました。

 

……上手くヴィルヘルミーナを追放したとはいえ、王太子エリアスがその仕事のほとんどをヴィルヘルミーナに頼っていたり、密かにフォローされていたのにも気付いていなかった愚鈍なのも事実だし、イーナが男爵令嬢故に王太子妃として求められる水準の教育を受けられてないのも事実だしで、むしろよくヴィルヘルミーナを出し抜けましたね、というか。

傀儡に出来そうな状況だからこそ、誰かの入れ知恵があったのかもなぁ……って感じではある。

 

公爵令嬢を平民にした上で娶らせるとは言え、なんの成果も無い人間では外聞も悪いので、勲章を授与された平民の研究者アレクシが相手になったわけです。

研究一筋で身だしなみにも気を使わないような男ではありましたが……ヴィルヘルミーナの指導を受けてそのあたりも少しずつ改善していって。そして彼自身も平民故に冷遇され、なかなか研究結果が日の目をみなかったようですが……実際にはかなり価値のある研究をしていて。

 

ヴィルヘルミーナがテキパキ差配して、停滞していた研究が形になる手助けをしていたのはお見事でした。

まぁヴィルヘルミーナ、貴族令嬢としてのたしなみと王太子妃向けの教育を完璧にこなしてきたものの、平民の生活には当然疎く。にんじんの単価を聞かれて、政務で知った「畑一面あたりの平均単価」を答えたことで「値段を覚えるまで一人で買い物は禁止します」とか言われているの、ちょっと可愛くて笑った。



トナリはなにを食う人ぞ ほろよい12

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「えっ旦那さんとの忘年会のためにせっせと仕事してんの!? かわいっっ」

 

結婚した後、旦那さんと2人でやる忘年会楽しみでウキウキしてるすずなが可愛いですね。そりゃ同僚もひぇ~とか言うよ。可愛いもの。

瀬戸君の方もがんばって早めに帰宅して、ギリギリとは言えすずなよりも早く帰宅し「おかえりー」と彼女を出迎えてるの、仲良いなぁ。

仕事で忙しいタイミングらしくて、すぐに新婚旅行とはいかないけれど、近場で遊ぶくらいはしていきたいねと予定立ててますし。関係が変わっても変わらずイチャイチャしてくれるので、見ていて楽しい。

持ち家へのあこがれがあるとすずなは語って、将来の話とかがより明確になった位ですかね、変化。

 

友人であるりっちゃんの分娩予定日でもあって、心配もしていたようですけど。

無事に可愛い女の子が生まれたようで何より。……そこから「自分たちはどうする?」という話になっていたのは、まぁ夫婦ですし。もとより糖度高いカップルだったし、瀬戸君らしいっちゃらしいか。

子供が欲しくないわけじゃないけど、今はまだ2人の時間を楽しみたいというの、可愛かったですね。

 

夢の国でのデートをしたり。瀬戸くん、うっかり元カノと来たことないの誤魔化したりしたのがバレて若干気まずくなったりしてましたが、そのエピソードないで解消したのは良かった。

まだ微妙な時期だった花江さんと前野くんと鉢合わせたりもしてましたが……そのあと2人の関係が進む番外編が収録されてて、そっちもギクシャク引きずらなかったの良かったですね。

転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す7

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「なるほど、国王を上回るのは道化師だけですね!」

 

まさかの紋つきの魔人と遭遇し、封印するなんてトラブルに遭遇しましたが無事に帰還したフィーア。

そこで国王が第一騎士団の新人を一人ずつ呼び出して行う面談に参加することになって。

面談の時期にいつも王都を離れる仕事を思いついている総長、賢明だな……って内容知ってからだと正直思いましたけど。

フィーアのことを良く知るシリルが巻き込もうとしたのも……まぁ分かる。

実際、秘匿されている情報の核心にフィーアは迫ることになったわけですしね。

 

フィーア、本当にここぞという時の頭の働きはいいのに、なんで普段あんな抜けているんだ。彼女の様子を見ていた公爵からは「理論ではなく、常人には分からない情報を積み上げていく天才型」とか称されていましたし。本気になった時の洞察力が凄いからこそ、その気力を10分維持するために1か月だらりと過ごす必要があるのかも、なんて分析もされてましたが。

 

視野が独特ですかね、フィア。でも本当に大事なところは外さないから、彼女を信奉する人も増えていくというわけで。

あと大聖女だってこと隠したいとは言っているけど、国王に駆けられた呪いを「こんな強力な呪いは見たことがない」とかも口走るので、本当にもう……。

 

フィーアのトンデモ具合が国王とその側近にも伝わった中で、「フィーアが国王様の秘密に気付いたよ」や「フィーアの従魔真実」などなど胃に悪い議題複数をぶつけられた騎士団長のお歴々は本当お疲れ様です。

……フィーアの信者もいるから、温度差が激しいのも疲れを増す要素にはなってるでしょうが、傍から見てる分には振り回されまくってて楽しい。

TS転生した私が所属するVTuber事務所のライバーを全員堕としにいく話

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「――全員仲良くハッピーエンド。綺麗事でも、私はプロちゃんと宇宙さんが分かり合えるって信じてる。絶対に」

『根拠は?』

「ふふ、あるわけないじゃないですか。そんなの、必要ないでしょ。――私が信じてればそれでいい」

 

同期である2期生のツナマヨとクラシー、1期生の全智の攻略を進めている花依。

プロローグから全智さんのところに泊まってますしね。当人も「そろそろ好感度管理の時間かな」とか口走ってたの笑った。

百合に脳を破壊された行動力の権化で、この2巻の後半では妖怪扱いされることもありますが。ちゃんと攻略した後も飴を与え続けているの、偉い。TS要素は相変わらずあまり意識に入ってこないくらい、花依が女の子して他のメンバーと交流しているの微笑ましくて良い。

 

私が全員堕とすから、結果的に箱推しになるでしょみたいなことを1巻のときに言ってたはずなので、周知のはずなんですが。その上で、ヒロイン達の好感度管理ちゃんとやって、向こうからもグイグイ来ることがあるの、見てて面白い関係性ですよね。

全智さんとか、花依に依存しかけてるから自立を促そうとする部分もあるし、いちゃついて尊さを摂取しつつ、堕落させたいわけじゃなくて。各々が一番輝く場面を身近で見たい、という願望が強い感じがする。

 

肥溜めと言われるくらい、アクの強いメンバーの揃った箱なので大型コラボとかはなかったようですが。スペック高めの花依を司会に据えて「学力王」という企画を実施しよう、という動きもあって。

そこで1期生の元気なアホの子プロミネンスと交流が始まることに。

自分のアホさがリスナー筒抜けなのに気付いてない、純朴なところのある臆病な子で……同期の宇宙さんから声を掛けられていても、コラボに踏み切れなかった過去があった。

それでも変わろうと思い立って、学力王には手を挙げて。まずは花依と縁が出来て、そこから2期生のツナマヨとクラシーとも交流が始まって。

 

視聴者側から不仲説まで出ていた1期生VTuber、プロミネンスと宇宙のコラボが実施される運びになったのはお見事でした。

……突発コラボをねじ込んだ関係で仕事が増えて、その原因となった埋め合わせをすることに奔走することになった花依はお疲れ様です。VTuberが書類仕事手伝ってるのグレーゾーンらしいですが、まぁ関係者っちゃ関係者だしな……。

そうやって自分の居ないところでもてぇてぇ絡みを作ったりしつつ、「学力王」では企画を盛り上げつつオチまで持って行ったので、最後まで花依琥珀というキャラを貫き通してて楽しかったです。

完全版 金色のガッシュ!!13

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「清麿が、もうすぐここに来てくれるよ。」

(略)

「僕の耳には今、希望の鐘が鳴り響いている!!! 清麿の鼓動という希望の鐘が!!! ゼオンを倒し、世界を救う、希望の鐘だ!!!」

 

LEVEL.242LEVEL.261」を収録。

ファウードの日本到着まで残り12分。途中パピプリオ達が肛門付近で暴れて待機状態が生じていたのもあって、日本に辿り着く前に魔界へ帰す装置が起動できるタイミングではあったわけです。

アースとカルディオが装置を守るために残ってくれていたわけですが……守り切れなかった場合も想定してガッシュ達はゼオンの元へと進むことに。

 

……実際、アースもカルディオも奮闘してくれはしましたが。

心臓を叩き続けていた体内魔物と厳しい戦いを繰り広げ……カルディオが魔界に帰ることに。ファウードと繋がってエネルギー供給うけて無限回復してくるのは卑怯すぎる。

それでも抗って、装置に多少の損害を出してしまったものの復旧可能な範囲で治めてくれたのはお見事。

 

ゼオンの招きによってコントロールルームまではたどり着いたわけですが……。

そこにも当然ファウードの力を得た魔物、ロデュウとジュデンが立ちはだかることになって。モモン、キャンチョメ、ウマゴン、ティオ達は力を尽くして戦っていました。

ゼオンが無常に1体ずつ削っていけという指示を出して、一番最初ファウードの真実に気付き怯えていたキャンチョメが最初に狙われ……これまでに倒れた仲間たちの事を想い、奮起していたのは熱かったんですけどね。

妨害・逃走特化のモモンが清麿の鼓動を探知し、生き生きと時間を稼いでくれたシーン、好きなんだよなぁ。本が燃えて魔界に帰る直前のモモンの前に、ダッシュで来た清麿が立つシーンは実に良い。

復活した清麿、不思議な力に目覚めており……ガッシュが新たに目覚めた術を、使う前から知っているかのように扱い、ジュデンとロデュウを蹴散らしたのは格好良かった。

ガッシュも、清麿の再会に感動しつつ「セット」で照準を合わせるルーティーンしっかり実行してるところとか、実に偉かったですよね。

 

仲間全員を倒してくれやがったロデュウ・ジュデンのコンビを、覚醒したガッシュが蹴散らして希望が見えたと思いきや……そんな覚醒ガッシュ・清麿のコンビをして、ゼオンとデュフォーのコンビは格上だったと。

希望からの落差を演出するの、上手いですよね……。ゼオンとガッシュの関係、その父親についての話とか、興味深い情報も聞けましたが。

ゼオンが憎悪に囚われるのも納得な毒親なんだよなぁ……というか。なにしてくれてんねん、というか。憎悪の要因となっている、バオウを出せというゼオンに追い込まれ打たざるを得ない状況になってましたが。

使い手であるガッシュや清麿すら喰らう、危険な状況になってたので「滅びしかもたらさん」という評価は、間違ってこそないけどやり方はアレだよなぁ……。

 

巻末ガッシュカフェは、モモンとアースのペア。

モモン、本編中は格好良い姿見せてくれてましたが、良い術をスカートめくりとかそこからの逃走にしか使わない、エロガキでもあって……。

アースとはシスターからの頼みで「男らしい生き方」をモモンに教えようとしてましたが……アースよ……。

完全版 金色のガッシュ!!12

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「私達はコンビだ。互いの良いところを活かし、息を合わせていこう。

それが奴らと私達との大きな違いだ。もっとそばにいる仲間の力を信じてくれ。」

 

LEVEL.221LEVEL.241」を収録。

魔界へ送り返す装置を破壊しようと言い出したゼオン。

それに対抗して装置を守るためにアースとカルディオは別行動をとることになって。さらに、途中で清麿たちの道を阻んだウンコティンティンが独立して動き始めて……ファウード自身もヤバいのに、その内部に居る奴らも戦闘力高いのバグだろ……。

いやまぁ、だからこそ封印されてたんでしょうけど。

 

他のメンバーを逃がすために残ったウォンレイ。

その戦いに助力するべくリィエンが壁に隔てられても、力を貸してくれたの良かったですね……。

見えずとも心で繋がってその姿を確かに見て、一緒に戦っているの、ウォンレイとの別れになる戦いなので寂しくもありますが……でも、熱い良い戦いでもありましたね。

 

ゼオンに与した魔物以外にも、ファウードの白血球的な体内魔物との戦いもあるのが厳しい。清麿を付けてる回復液とかもあるのがせめてもの救いですが。

ゼオン側の魔物も「ゴデュファ」でパワーアップしてるので厳しい戦いが続きますが……それでも、折れずに抗っているのがとても良い。

チェリッシュとの戦いの際にテッドが駆けつけてくれたり、バリーをライバル視しているキースの前にまさにそのバリーが来てくれたり。

ナゾナゾ博士がキッドが居なくなってからも、的確なサポートしてくれるのがにくいですねぇ。

 

ガッシュにこだわっていたバリーが、さらに強くなっていくことで「お前にこだわっていた自分が小せえことに気付いた」と今回は味方として駆けつけてくれたの、良かったですねぇ。

王にはなれなかったが「王をも殴れる男になった」というバリーの成長ぶり、本当に好きなんですよ。キースを圧倒できる今のバリーが、ゼオンと戦ったらどうなったんでしょうね。そのマッチアップが見れなかったのは、ちょっと残念ですが。

巻末のガッシュカフェはそのバリーと、彼が打ち破った竜族の神童エルザドル。描写が少ないエルザドルでしたが、なかなか愉快なキャラしてたんですねぇ……。
強すぎるがゆえに親からも恐れられて、だからこそ同年代の神童



完全版 金色のガッシュ!!10

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「怖えだろうなあ。だがよ、本気の姿ってのは怖えもんなんだ、とくに大切なものを守ろうとする時はよぉ。」

「ミ…ミ…」

「お前にはオレの姿がどう映るかわからねえ、悪いのか…正しいのか。」

「だが、必要なんだ」

 

LEVEL.180LEVEL.200」を収録。

レインを引き込みにきたパピプリオとロデュウ。

搦め手はパピプリオが、武力ではロデュウが秀でていて、ガッシュは友人を見捨てられないとくらいついていましたが、なかなか厳しい状況。

それでも折れずに抗う姿に、レインが奮起して……自身の身体で術を受け止め、肉弾戦でかなり良い戦いしてるの、強すぎ……。

 

臆病なカイルが、レインたちの戦いを見て立ち上がったのもなかなか熱かったですね……。

ロデュウのディオガに倍するサイズの「ガルバドス・アボロディオ」、実に頼もしい術でした。

「魔物本来の力が目覚めた時に、本に呪文として現れる」という清麿たちの考察を考えると、バンバン強力な術が目覚めていくレインのスペックは間違いなく高かったでしょうし、今後も力を貸してくれたら頼もしかったんですが。

元より王になろうという思いがレインにはあったし……カイルも、奮起したけれど最後には気絶してしまった。残り続けては甘えも出るだろう、と本を燃やして去っていったのは覚悟が決まってますよねレイン……。

 

ファウードを利用しようとしてる陣営は、呪いでパートナーを縛り強力な術を使える魔物を連行し、無理やり協力させてましたが。

そんな中で清麿たちは、モモンというエロガキ気質の魔物と遭遇。魔物を感知する能力を持ち、これまでずっと逃げ続けて来たというのは凄いですが。その察知能力を、逃げとエロにしか使わないのがもう、ね……。

 

てんやわんやしつつも、謎の存在から呪いのタイムリミットを聞かされた清麿たちはファウードのもとへ向かうことに。

キャンチョメが気付いた「何か」が、ファウードは建築物ではなく巨大な魔物なんじゃないか、というもので……実際、気付けばそう見えるから不思議。

妨害役として派遣されてきた魔物によってガッシュたちは分断され、苦戦し……キャンチョメが「ディマ・ブルク」という強力な分身を作る術に目覚めたりして、少しずつ進んではいましたが、敵の火力に対してこちらの力が足りてない感じが著しい。

そして厳しい状況の中で、ガッシュは決断を迫られることになってましたが……王を目指すからには向き合わないといけないことで、ガッシュがその答えを出してくれたのは良かったですね。

 

巻末ガッシュカフェは、ゾフィスとロデュウ。

心を操るゾフィスを臆病者というロデュウと、悪党を名乗ってるが使い走りも平気でしてますねと返すゾフィス、バチバチ言い合いしてるの、この2人らしいなぁ……と思いました。



完全版 金色のガッシュ!!9

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「君達の戦いはこれからだ。レイラも言ったが…

 この中の誰かが、必ず魔界の良き王になるのじゃぞ!!」

 

LEVEL.161LEVEL.179」と、「外伝 ナゾナゾ博士とキッドの光の旅」を収録。

千年前の魔物のパートナーは操られていた記憶は消える。

しかし、ゾフィスのパートナーであったココは、悪事を働いていた記憶が残るように仕込んでいた、と。いやぁ、心操れる能力を存分に使ってますなぁ。

悪役らしく呪いを残していきそうな場面ではありましたが。ブラゴが「逃げただろ?」と追及して、より強い力で悪意を叩き潰してくれたのは良かった。

……あとブラゴ評価でザコとは思えない千年前の魔物が、遺跡に来るまでに何度か妨害に来てたそうで。その上で、生き残ってた千年前の魔物を全部蹴散らして、ゾフィスすら打破してきたの、ヤバすぎ。

 

レイラ、戦いの決着を見届けてから自分の本を燃やしてもらって去っていくの、潔すぎるな。操られているアルベールとの交流をしようとしていたし、最初の出会いからガッシュたちを逃そうとしてくれてたし……途中、ゾフィスの暗示で立ちはだかりはしましたが、最初から最後まで良い仕事をしていった格好いい少女でした。

 

ナゾナゾ博士の外伝は、ガッシュたちに助言をした後、ティオと恵に助言していた場面からスタート。ガッツリ「ギガ・ラ・セウシル」で反射された攻撃喰らってて、良く本も得なかったな……って思うなどしましたが。

ガッシュたちを勝利に導くために裏で動いていた時期のエピソードが垣間見れただけで良かったですね。バリーにも声かけていたけど、「次ガッシュと会う時は決着をつけるときだ」と断られたりしてたようですし。人探しの能力に長けすぎている……。

 

日常に帰還して最初に戦うのが、感知能力を持つ魔物「コーラルQ」。

ガッシュを監視して勝てる算段があるから挑んできたというだけあって、ゴムに変身してジケルドを無効化したりする難敵でしたが。

ゾフィスたちの事も知っていたが、勝ち目が薄いと判断して協力することを選ばなかった、と堂々と言ってのけるコーラルQ相手に負けじと挑んでいったのは良かったですね。

しかし再読してると、ギガノ級の術相手にこれまでのガッシュだとバオウ・ザケルガ打つしかないの、かなり厳しいですね……。ゾフィスやブラゴなんてディオガ級の術すら使ってたのに。

ザグルゼム+ザケルガでギガノ級撃破とか清麿がやれちゃうし、その上で勝てちゃうからな……。

 

コーラルQが自分を撃破した相手に一つ情報を残してくれたわけですが。

ゼオンが時を同じくしてソレを目撃することに。なぜか人間界に現れた魔界の建造物。それを巡ってまた新しい戦いが始まろうとするわけですが……。

バオウを継いだガッシュを狙った強者が現れたりするし、なんとも慌ただしい。

たまたまガッシュと出会い、友達になってくれたテッドが居なかったら危ないところでした。ガッシュと清麿の戦い、そんなのばっかりだな。いつも綱渡り。

 

ガッシュの性格は昔から変わらず……そんな彼を親友と呼ぶ魔物、レインから「本を燃やしてほしい」という手紙が届いたりもして。

レイン、かなり気持ちの良い性格の魔物でしたが、パートナーが戦いに向いた性格をしておらず限界を感じていたとかで。実際、彼らを狙った魔物がやってきたのでガッシュたちの訪問はギリギリ間に合ったという所か。……まだ戦闘中なのでアレですが。

 

巻末ガッシュカフェは、初期にやられた植物使いの魔物スギナと、コーラルQ

自分たちは「花がない魔物」だ、と自虐してるスギナに、パートナーたちが「否定できん…」ってなってるのが笑いどころか。自由な回だった……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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