気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

★4.5

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5.5 SS冊子付き特装版

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「……俺は、ちゃんと真昼を見てるし、真昼のところに帰ってくるよ」

(略)

(――だから、私はこの人を好きになったのだろう)

 

ついに刊行された天使様の短編集! 全編描き下ろしかな。

これまでの店舗特典SSをまとめた小冊子付の特装版も刊行されております。私が買ったのはこっちですね。網羅できてなかったので、こうやってまとめてもらえるのは正直嬉しい。

5.5巻やSS冊子の方で特徴的なのは、やはり他のキャラクター視点のエピソードも盛り込まれているところでしょう。真昼がどれだけ周くんのことが好きなのかが明かされることに……っていやまぁ、本編だけでも既に明らかではあったんですけど。

 

彼女の心理描写があるっていうのが大事なんですよ。

「幼い頃の不安と、今の安堵」はまさしくタイトル通りの短編で、周の部屋でひとり彼を待つ真昼が眠ってしまった時にみたのは、両親に見て欲しかったのにそれが叶わなかった過去の悪夢。でも、起きたら隣に周がいて、うなされていた彼女に寄り添って心の穴を埋めるような言葉をかけてあげてたのはとても偉い。

 

千歳視点とかもあったのは新鮮でしたね。「友達の恋模様を見守るのも大変です」は、見ててもどかしいの本当にわかるわーってなった。

真昼と周が夜に通話する「その声は反則です」は両方に刺さってて良き。あとイラストも素敵でしたねー。イラストで言うと口絵のゲームしてる奴も好き。

 

特典SS小冊子の方は、やっぱり持ってないヤツの方が新鮮で嬉しかったですけど、こうやってまとめて読めるのはありがたい。1SSみたいな感じで時期で纏めてくれてましたし。こっちの方にも挿絵あったのはラッキーというか、かなり凝ってる印象。

真昼視点のものも結構あって、どれも可愛かったですねー。5SSの「真昼の幸せな夢」が本当に幸せそうで良かった。

 

ちなみに特装版、電子書籍でも刊行されてるんですが……BOOKWALKERで商品ページを見ると、販売期間が314日までみたいです。

閲覧の方に期限はないので、電子で揃えてる派の人は早めの購入がオススメ。……まぁ、気にする人は既に買われてることかと思いますが。

 


【7巻】クラッシュ・ブレイズ 大峡谷のパピヨン

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「いいことだぜ。――で、どれを買うんだ?」

「パピヨンルージュ一点買いだ」

 

遠出がしたくなったケリーとジャスミン。

しかしそのタイミングでダイアナが、機体を改造したいと言ってきて。でも、遠出したい欲求には逆らえず、門を跳べる宇宙船を借りてそれぞれの目的のため別行動することに。

そこでまた、通常90100でしか飛べないと言われてる門の安定度を85の時点で跳んだから、変な輩に目を付けられることになって。

 

『スカーレット・ウィザード』で50切ってる状態で跳んでるのを読者は知ってるから、85程度なら、まぁそんなものかーって思えますけど。ショウドライブへの変遷を知ってるダンをして「跳ぶなそんなもの」ってレベルなのか。

ダイアナさえいれば跳躍直後に襲われようが対処できたでしょうけど、代替機ではそんな真似は出来ず。

門を使った密輸が横行してるとかで、国境警備隊に事情聴取を受けることになって。

 

さらに目的地が、有重力圏内で機体を使ったレースを行っている惑星だったため、クインビーを一時預かって検査したいとまで言ってきて。

まぁ、今は一般市民(こんな市民が居てたまるかレベルですが)なので、最終的にはそれに同意したものの、それを盗難される自体まで起きてしまって。

序盤の聴取を受けているシーンとか、二人は真面目に答えているけどそれが常識はずれなものだから困惑してる国境警備隊の方々のリアクションは面白かったですけど。うっかりで機体盗まれたら堪りませんよね……。

 

捜査で取り戻す、という正攻法には期待できない為、ジャスミンは取り戻すために別の方法を取ったわけですが。キャニオンレースで名を広めようとする彼女の疾走ぶりは見ものでした。

賭け事にもなっているため、ダンとかしれっと儲けてましたしね……そりゃあジャスミンはそうそう負けないわ。

かつてのケリーみたいに目的とした相手を力ずくで連れてきたりとか、ボンクラ御曹司を徹底的に叩いたりとか、ジャスミンが格好良くて見応えのある1冊でした。

【3巻】クラッシュ・ブレイズ ヴェロニカの嵐

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「おれには縁がないが、宗教ってのはそういうものなんだろう? この学校に入った時、真っ先に他人の価値感は尊重しなければならないと教わった。宇宙には様々な価値観の人がいるのだから、自分の価値観を押し付けてはならないとな。その考え方は立派だと思うし、共感できる。だから、おれはその教え通りにしただけだ」

 

リィ達が『嘆きのサイレン』でクレイドを訪れたように。学生は活動の単位も取らなくてはならなくて。簡単なキャンプに参加するのを決めたリィとシェラ。そこには寮長のハンスや、ダンの息子であるジェームズなんかも居て。

リィとシェラからすれば遊びに行くようなものなのに、単位までついてくる美味しい授業のはずだったのに……。

 

十二人の学生は、宇宙船で惑星に下りたった後に様々な困難に遭遇することになります。

宇宙船の運転手たちは別人に入れ替わっていて、辿り着いたのは本来の惑星ではなく……通信機はあるものの拾える電波も無い。割と規模の大きい誘拐事件となってますな。

 

さらに授業の名目で食料まで取り上げられて……野外活動になれていない学生たちだけでそんな状況に放り出されたら、何人かは命を落としていたでしょう。

というか、洞窟の一件を思えば遭難数日目にして全員死亡もありえたわけです。

……これ、誘拐犯が望んでいた「標的が名乗り出れば、場所を教えるつもりだった」という最善ルートに乗っていても、捜索チームが辿り着いた時点で死体しか見つからなかった可能性すらありますね……。

 

実際には、リィとシェラが居た事で、彼らは生きていくのに必要な食糧など様々な恩恵を受けることが出来ていましたが。

宗教上の理由で野生の肉を食べられない生徒がいたり、リィの言うことを聞けず怪我させてしまう子が出たり、とリィ達を以てしても子供達の相手は一筋縄ではいかない状況でしたが。

 

子供が誘拐された親も、心穏やかではなく……ダンやジャスミンがルゥの占いに頼ろうとしてしまう辺り、困惑が窺える。

それでも徒に能力を使おうとしない、正確には使えずにもどかしい想いをしていたルゥの事を思うと、心が痛む。

 

最終的には全員が生還していましたが、その後リィが他の生徒からとある被害を訴えられる自体が起きたりして、なんともややこしい。

ファビエンヌが原告弁護人相手に食いついたり、リィにしっかりと主張しなさい! と言ってくれた場面、好きですねー。

後は最低でもリィに命を救われたのと同じ回数報いろと言うダンとか、息子のために行動してくれたアーサーとか、いいキャラが多すぎる。
裏側でてんやわんやになってた連邦の事も、嫌いじゃないですよ。「それを証明して」というルゥの要求が、重かった……。

【2巻】クラッシュ・ブレイズ スペシャリストの誇り

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「さっきの話の続きだけどな。俺はここで真面目にフットボールをやるつもりなんだ。それを『なんで手を使っちゃいけないんだ』なんてふざけたことを言う奴に邪魔されるのは迷惑なんだよ」

 

中編「ファロットの美意識」と短編「ジンジャーの復讐」、「深紅の魔女」の3編を収録したエピソード。どれも好きで、読んでいて楽しいエピソードですね。

……まぁ「ファロットの美意識」はセントラルで起きた連続殺人事件にまつわるエピソードで、なかなか血なまぐさい話ではあるんですが。

 

連邦宇宙で育ったアネット・ヘッケル女医。

彼女は以前暴れ回った元職業暗殺者のレティシアの事を怪しんでいて……シェラやヴァンツァーといった彼の友人(とアネットは考えている)相手から情報収集しようとしますが。

 

ファロット一族の殺しはあくまで仕事であって、それを達成するために技を磨いたし、殺すときは容赦しないが、こんな真似はしない。そういう共通認識が、レティシアを嫌っているシェラからも出るのが良いですよね。

素人の犯行で「こんな下手には切れない」とか「名誉棄損って言うんじゃねぇの」とかパワーワード出てるのは笑えました。

 

レティシアは人畜無害な学生だと示すために、デートするくらい親しい友人がいるって形で示そうとしてたのは笑いましたが。

その為に借りを消費したりしてて、何か考えてそうではあったんですよね。それはそれとして、デートのためにルゥのアドバイスをもらいつつしっかりコーディネートを整えているリィは真面目です。

 

短編「ジンジャーの復讐」は、タイトル通り彼女がある映画の主役を降りることから始まる大騒動。いやぁ、ジャスミンの行った彼女を敵に回しちゃいけないってのが全てのエピソードですよね。

結果的に膿を出すことになったし、嘘は言っていないけれど真意はジャスミンの推察通りなんだろうなぁ、とも思えるジンジャーが好きです。

 

「深紅の魔女」はシリーズを読んでいれば分かるとおり、ジャスミンが主役の話です。

時間が流れ技術が発展したことで、戦闘機の安全性やパイロットの生存率なども向上したようですけど。過度にそれを重視するあまり、失われてしまったものもあって。

古の戦闘機乗りたちが、テンションを挙げてるシーンが、彼らの積み上げてきた時間とか誇りを感じさせて好き。

サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと

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「その……えっと……が、がが、頑張り、まひゅっ」

 

極度のあがり症で人前で上手くしゃべれない少女モニカ。

魔術が存在する世界なんですが、人が魔術をつかうときには長い詠唱が必要で……人前で喋れなくなってしまう彼女は落第生に近かった。

そこでモニカは考えに考えて、前人未到の「無詠唱」という技術を編み出し、魔術師の最高峰である「七賢人」にまで就任。

 

どうにかあがり症を改善しよう、じゃなくて「喋れなくなるなら、喋らないで魔法を使えるようにしよう」という方向に走って実現してしまう辺りが恐ろしい……。

本人的としては面接で卒倒してしまったせいで、補欠合格したと思っているようです。後に、七賢人の同僚からなるべくしてなったんだ、という発言も出てきますけど。

 

自分に自信が無くて卑下しがちなので、モニカみてるともどかしくてならない。

ただ書籍化に当たっては、担当さんがモニカを可愛がっていて優しい修正が入ってるとか。作者さんは谷に落すタイプらしく、Webより大変な目に会ってたら『「作者が強行しやがったな」と思ってください』とあとがきで語られていました。今後の展開に期待。

 

冒頭、七賢人として竜退治に駆り出される場面から始まるんですが、そこのシーンもWEBより加筆されていて最高峰としての実力がハッキリ示されているように思えてとてもよかったですね。

ほかの加筆部分も素敵で、物語としてのまとまりが上がっていてとても面白かったです。

……生徒会関連の問題が増えて、ボロボロでしたけど。会計だけじゃなかったかー、そっかー。

 

あとはカラー口絵がモニカ主体になっていて、多数のキャラクターは挿絵で登場+ネームプレート表記で分かりやすい構成になってたのは、中々見ないパターンで新鮮でしたねー。

キャラが多いと、口絵部分で集合絵+名前のパターンが多いですけど、この物語はやっぱりモニカが主役なので彼女がカラーイラスト占めてるのは個人的にとても嬉しい。まぁ、周囲のキャラクターも魅力的なので、どんどん彼女の世界を広げていってほしいとも思いますけどね!


フシノカミ~辺境から始める文明再生記~2

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「おおよそなんてとんでもない! アッシュ君はやること全部が大したことなんだよ!」

 

領都に勉強に行くことになったマイカとアッシュ。

物資や人員に不足があっても、あれだけの成果を挙げたアッシュ君が、それらの不足を埋められたなら止まるはずがなくて。

まぁ、それらが備わっているとはいえ完璧ではなくて。アッシュ君、初見の時なんてスリーアウトでゲームセットとか言ってましたけど。諦めずに走り続ける暴走機関車っぷりが見ていて楽しい。

 

寮で同室になった友人や、軍子会という勉強の場での交流を通してアッシュ君の影響がどんどん広がっていきます。

故郷の村にはなかった本を読んで、農業改革を行うための堆肥についての調査を始めます。

調査自体は順調でしたが、村長夫人のユイカさんの手助けがあった村と違い、知らない人ばかりの領都では即座に実験を始めるわけにもいかず。

 

上手くお偉いさんとのパイプを作って、計画書を提出する強かさもいい感じですね。

で、驚くべき速度で実験於開始できるように場所を整えて。秘匿されているらしい知識を発掘し、周囲を震撼させたりしてました。

トマト周りのネタも愉快でしたけど、やはり豪商お抱えの技術を再現して領主代行のイツキを含めて度肝抜いた場面が好き。

イツキ視点の驚きっぷりが良くわかる。彼もなかなか面白い人ですよね。

 

アッシュ君の言葉選びが好きなんですよね。「対人精神干渉型化学物質クレープ」とか「これを好意貸しという」とか。

 

相変わらず挿絵も素敵です。

クレープに夢中になっているレイナと、その横で黒い笑み浮かべてるマイカも可愛かったし、最初は暗い顔をしていたアーサーがアッシュたちと交流する中でどんどん明るくなっていくのが分かって良い。

川上稔短編集 パワーワードの尊い話がハッピーエンドで五本入り2

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電子専売の尊い話、第2弾!

個人的には1巻の方に好きな話が集まってたんですが、こちらもまた尊くて良かったです。


各話ごとの感想は下記。

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シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~1 エキスパンションパス

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「今は無理でもいつか俺が…」

「必ずお前を倒すからな…!!」

 

小説家になろうで連載中の作品『シャングリラ・フロンティア』、そのコミカライズ……なんですが。

小説本編の書籍化を経ずに、いきなりコミカライズして。その上、アプリとかではなく、週刊マガジン本誌でも連載している異色の作品ですね。

WEB版には最近になって手を出したのですが、面白さにハマって最新話まで一気に読みましたね……

 

舞台は、フルダイブ型VRゲームが主流となった近未来。

副題に「クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす」ある通り、主人公の陽務楽郎は主に「クソゲー」と言われる、バグ山盛りだったりキャラに難があったりするゲームを愛するゲーマーであった。

 

特別「クソゲー」と評判なゲームをクリアし、軽く燃え尽きていた彼に、行きつけのゲーム店店長が「逆に神ゲーやってみたら」と勧めて。

WEB版だと自分から手に取ってるんですよね。ヒロインの玲の登場も後ろの回だったりするので、コミカライズにあたってうまく見せ方を変えてる感じがします。

 

フルダイブ型VRゲーが発展した世界であっても、更に五世代先なんて噂が出るくらい先進的なゲーム。それこそが、『シャングリラ・フロンティア』。

クソゲーとはいえ数多のゲームをクリアしてきた経験は、神ゲーで遺憾なく発揮されて。

開始位置がランダムスタートで、速攻でモンスターと戦う羽目になっても適応して、始まりの街に立ち寄らずにフィールドボスに挑んだり、中々ピーキーな立ち回りしてますね。

 

元々がクソゲーマーなせいで「バグらずにプレイ出来て凄い!」とか、感性が毒されてるのが笑えます。

自由に暴れまわる中で彼は、このゲームにおける目標を見いだして。それに向かって走ることを決意するわけですが。

序盤も丁寧に描いてくれているので、この調子でコミカライズ進んでいってほしいですねー。

 

エキスパンションパスは、俗に言う特装版ですね。

ヒロインのPC、サイガ-0が「最高火力」と呼ばれる称号を勝ち取るまでが描かれる、書き下ろし小説が収録されています。

厳密にはエピソード前編~後編は週刊マガジン連載時にも掲載されてて、その後ろに番外編が書き下ろされてる形。

番外編で、最前線の廃人ゲーマーたちの楽しそうな準備を見てるのも中々楽しかったです。

 

「人外魔境」という、WEB本編など読んでる人から外道トリオとか言われる三人が『ベルセルク・オンライン・パッション』でバトル面白エピソードも書き下ろされていて、満足度の高い1冊でした。

 

本編とは関係ないですけど、電子版でも特装版だしてくれるのは正直ありがたいですねー。

収納スペース問題はかなり切実なので……。

BabelⅡ 魔法大国からの断罪

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「まるで人間のようなことを言う」

「人間ですから」

「ならば証明してみろ」

 

ついに出ました、『BabelⅡ』!

帯に在る通り終盤に「衝撃の展開が待ち受ける」巻となってまして、読んだ方ならかつて電撃文庫から出た時はここで切られてしまったんですよ……という既読者の嘆きが分かってもらえることと思います。

 

未読の方向けに書くのならば、タイトルが「バベルの塔」を思わせるものであるように、この作品のテーマには「言葉」があって、そこに切り込んでいくことになるんですよね。

ここから更に面白くなっていく作品で、完結済みの書籍化ということもあり、全四巻と予定も立ってるのでどうか読んで欲しい。

 

文庫版には収録されなかった「無言の花嫁」。

過去に囚われて、どうしようもない結末に辿り着いてしまった男女の話なんですが……

あの二人の行動をどうしてか咎めることは出来ない、そんな気分になる。

罪を犯しているので、罰せられるべきとは思うんですが。そもそも二人とも、自らを許さなかったからあんな結果になるんだからなぁ……という感じ。

 

それはそれとして雫のウェディングドレスのカラーイラストはとっても素敵だと思いました。綺麗だ……。え、この子の個性を埋没させる姉と妹って何者……(姉と妹だよ)。

イラストで言うと、カラー口絵に登場しつつ、ほぼ同じ場面のモノクロ挿絵もついてたリースヒェンが推しです。かわいい。

 

転移失敗した後もトラブルに見舞われつつ、なんとかファルサスに辿り着いた2人。

エリクの伝手も頼って、王様との面会を取り付けたものの……

魔法大国ファルサスの王・ラルスは、異世界から来た雫を異質な存在として切り捨てようとして。

一度はその場から離脱したものの、即座に取って返して、啖呵を切りに行く雫の覚悟の決まり方が凄い。

 

雫もエリクも、戦闘能力は低いんですよね。でも、それは戦いを選ばない理由にはならない。それが必要であるならば、出来る事を躊躇わない。

かなり覚悟は決まっている、といいますか。頑固さは作中でもぴか一だと思いますね……

27年ニンジンを嫌って食事を疑い続けているラルスも、中々ですが。

「あるのは言葉と――自分自身だけだ」と割り切って、手札として扱えるのが普通の大学生としては稀有な資質だと思います。……出来れば発揮されない方が良い資質ですがね……

 

辛くも命を拾って、ファルサスで情報収集を行っていくことになり。

今まで聞いたことのなかったエリクの事情だとか、探していた240年前の事件の事とかについて知ることに。

得た情報が信じられずに、1時間ほども議論している辺り、文官よりなんですよね雫もエリクも。

 

そんな二人が、ガンドナの時と言い危機の最前線に踏み込んでいくことになるんだから皮肉と言うか。

「前例が無い少女」の手がかりを追うんだから、否が応にもトラブルに巻き込まれやすいってのはあるでしょうけど。

コチラが気を付けていても、異質な少女に目を着けて向こうからやってくるからな……さて、WEBで結末を知っていても続きが気になる終わりでした。3巻で出てくる新キャラの挿絵が今から楽しみです。流石にあるだろ……


着せ替えは心変わりを呼び起こさない!

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――たとえばほんの一度、自身の感情を彼女に告げたのなら。

夏コミで出るはずだった、古宮九時先生の新刊。
Act.2に突入した『Unnamed Memory』のオスカーとティナーシャを描く同人誌です。
4.5巻とでも言いましょうか。書籍新刊まで読んでいれば楽しめる作品なので是非読んでほしい。
逆に、まだ1巻しか読んでないよ! って人にはネタバレ含む感じなので、お間違えの無いようにしてくださいー。

とはいえ、モノが同人誌ですからね……。事前に確保だけしておくのもワンチャンあり。
古宮九時名義の、書籍読んでいれば平気なシリーズは電子化もしてくれてますが、修羅場だと後回しになりますし。
特に今回の先生は、これまでの反省を活かし「絶対再版しないマン」になってるそうなので、まぁ、状況に合わせてご利用下さい。

閑話休題。
本編は、ある商家に伝わっていた「人の心を変える」力のある指輪の話。
それが盗まれたと陳情が来て、対応する事になってました。
まぁ、それはそれとして話を持ってきたのが服飾扱ってたのもあり、ティナーシャ連れて行って着せ替えして楽しんでるオスカーが素敵。

精神魔法のかかった魔法具の可能性を踏まえて、ティナーシャの協力を取り付けた、という真面目な部分もありますが……
着せ替え楽しみたいのも本心ですよね??? 気晴らしであっても金惜しむ気はないとか思ってるし。いいぞもっとやれ。

Act.2になって変化した二人の関係は、見ていて切なくなる時もありますが、今回はかなりラブコメしていた印象ですね。
いやまぁ、指輪が裏に流れて闇オークションに懸けられるのを知った二人が、組織に踏み込んでいつも通りどうにか解決させるパワーパートもあるにはありますが。
『Unnamed Memory』4巻まで読んでれば、あれくらいは朝飯前というか、軽いオードブルというか……調教されている……

オスカーが、王族として割り切っている、秘した感情の熱量が変わらずあると地の文で示され続けるのが、もうたまらないんですよね。控えめに言って最高でした。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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