気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

ありふれた職業で世界最強

ありふれた職業で世界最強13

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「返してもらうぞ。その女は、血の一滴、髪一筋、魂の一片まで、全て俺のものだ」

 

最終決戦の終わりと、本編の区切りとなるエピソードまでを描く13巻。

実質完結巻、みたいな雰囲気はあります。もっともWEBではその後を描くアフターストーリーも充実していますし、あとがきでも触れられていたので、後日譚の刊行も期待したいところではあります。

 

12巻のエピローグでついに対峙したハジメと、ユエの身体を奪ったエヒト神。

神を自称しかつての解放者を蹴散らしただけのことはある、というべきか。ハジメが多くの対策をして攻撃をしてもそれを超え、逆にハジメを焦燥させる攻撃を放ってきたりするので油断なりません。

もっともハジメに言わせれば力は脅威でも、意思が伴ってないから怖くないとのことで。

実際「遊んでやる」って上から目線だった相手の予想を超えて、しっかりユエを奪還したのは格好良かった。

 

その後ユエと協力してトドメを刺したところまでは良かったですが、2人ともズタボロで。

窮地に駆けつけたのがウザい振る舞いのミレディだっていうんだから、空気があそこで一回壊れたよな……。まぁ、その後しっかり解放者のリーダーらしい姿も見せてくれたんですけどね。普段のウザさが嫌すぎるんだよな……。

 

ハジメ作成のアーティファクトブーストで、地上に残った側の人々も奮闘してくれたのは良かったですね。

流石に規模の大きい戦いだけあって、犠牲も出ましたが香織が残っていたこともあって生きながらえた人も多い模様。……でも壊滅的被害が出ていてもおかしくなかったと言いつつ3割損壊してたら実質壊滅なのでは……? とか野暮なことを思ったりもしましたが。

 

主人公のハジメがユエを取り戻し、ヒロインたちとの関係も良好で、そして念願の帰還の術も作り直し生還するんですから、ハッピーエンドと言っても良いでしょう。

問題山積ではあるでしょうけど、能力も経験も残るわけですしね。実際巻末に登場人物紹介として、それぞれの未来について情報が一部描かれてましたが、生じる問題のいくつかをハジメ作成のアーティファクトで乗り切ってるみたいですしね……。



ありふれた職業で世界最強12

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「お前等は進歩しない。生存のために、願いのために、“大切”のために、死に物狂いになれない。だから、最初からいってただろう?」

(略)

「この木偶共がってな」

 

最終決戦、前編。

神域に踏み込んだハジメ達を、使徒の群れがお出迎えしてくれたりしますが。

この決戦の為に、装備を整えてきたハジメを止められるほどの障害ではなく。60秒で蹴散らされていった姿には、哀れみ通り越して笑えて来ましたからね。

 

敵側に着いた恵里が、どうして光輝に執着しているのか。

彼女のバックボーンが明かされて……歪むのも止む無しって環境ではあったようです。

その執着であれだけの犠牲が出たのか、と思うと頭痛いですけど。彼女は悪役としてある意味一貫してるので、そこは嫌いじゃないです。

彼女が執着している光輝が、指針ブレブレの「なんちゃって勇者様」だからなぁ……。

ハジメ作成のアーティファクトの補助などはありましたが、恵里と彼女の術の影響を受けた光輝を相手に、雫・龍太郎・鈴という友人たちが止めるために動いて意地を通したのはお見事。

 

シアとティオを足止めするために、魔人の英雄フリードや使徒も登場して。

ハジメだけが神の下へ送られる展開は王道だけど、だからこそ熱い要素でもありましたね。

……まぁ今回は、シアとティオの活躍メインで、ハジメの奮闘については次の巻へと持ち越されたわけですけど。

満を持して対峙するハジメには思いっきり暴れてほしいものですね。



ありふれた職業で世界最強 小篇集

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「僕には、世界は救えなそうだよ」

(略)

「きっと僕にできるのは、せいぜい家に帰ることくらいじゃないかな。もし大切な人が居たら、その人と一緒に。家に帰るためなら頑張れそうだよ」

 

本編10巻の後に発売された1巻~5巻の時期に出た特典SSをまとめた短編集。書下ろし中編の「幻の冒険と奇蹟の邂逅」も収録。

一応この中編も「オーバーラップ6周年フェア」の特典「原因不明の白昼夢」を元ネタにしてるらしいですけど、3千字のSS4万字まで膨れたらほぼ書き下ろしだよ……。

 

特典SSということもあってお手軽に楽しめるエピソードが多かったですねー。

ハジメと親しくなりたいがあまり、ハジメの父の会社が販売してるゲームを買いに行った香織と雫の話とか。……年齢制限版を買おうとするのは、気が逸りすぎだよ……。雫の言う通り、話題の取っ掛かりにするにはチャレンジャーすぎる。

息子が行方不明になったことで心配するハジメ両親のエピソードもあったりするので、話によっては温度差があります。

 

一方でロマン追及してロケットパンチとかドリルとか作るハジメを、冷ややかに見るユエとか。ユエとハジメがイチャイチャしてるエピソードとかもあってハチャメチャですがそれもこの作品らしい味わいではありますね。

道中で実際にあっただろうなぁと思える「寄り道編」が1章で、パロディものの「魔法学園編」「童話編」が2章・3章を飾ります。

教師Verユエのカラーイラストがしっかり用意されてる当たり、分かってて良い。

 

書下ろしの「幻の冒険と奇蹟の邂逅」はあらすじで割と触れられてるんですよねー。

海底遺跡を攻略し、迫るミュウとの別れに悩み、思い出作りをしたら不思議な空間に迷い込んで……。

ミュウが解放者たちと邂逅して、ミレディにパパ情報の「世界一うざい人!」と言ってたあたりは笑ってしまった。

そのあと被害者の会のハジメたちまで遭遇して、初手攻撃してる当たり相当頭に来てたんだな……って。

ありふれた職業で世界最強11

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「同じことだ。相手が神だろうと、その軍勢だろうとな。俺は今、生きている。奴は俺を殺し損ねたんだ。それも、自分の情報をたっぷりと与えてな」

 

魔人の大迷宮踏破者、フリード。

大迷宮踏破できるくらいの実力がありつつ、解放者の真実を知りながらも神の洗脳に負けた哀れな男。

彼は絶対に神山の試練越えられないし、樹海にも手を伸ばしてたけど迷宮2つしか攻略できてないから、色々と残念ですよね……。

ハジメに通じないリリアーナ王女とかクラスメイトっていう人質を使って脅しに来る辺り、敵の解像度が低い。まぁミュウ達まで抑えられていたこともあって、ハジメ達は敵の招待を受けることになるのですが。

 

魔王の正体が明らかになりました。ノイントと同型機の神の使徒が大量に派遣されていたように、神とズブズブ……どころか、むしろ端末のような存在だったらしく。

ユエが慕っていた叔父の肉体を使って彼女を動揺させた上で、奪いに来る辺りは性格が悪い。長年戦乱を助長して遊んでいただけのことはある。

「特別」なユエが敵の手に落ちて、絶望したハジメが拒絶の概念魔法を発動するに至ったあたり、本当に特別だったんだと改めて実感しました。

 

そして暴走仕掛けていた彼を、仲間たちが止めてくれたのも良かったですねぇ。

一回落ち着いてからは、かつて奈落を制覇したときのように絶望的だろうと抗う姿勢を見せて、打てる手をバンバン打ってくので面白かった。

あとがきで「最終決戦前のプロローグ」と書かれるのも納得のエピソードでした。


ありふれた職業で世界最強10

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「侮ってくれるなよ。妾を誰と心得る」

(略)

「誇り高き竜人、クラルス族が末裔――ティオ・クラルスなるぞ!」

 

負の側面と向き合う試練、ユエが意外と苦戦していたのは意外でした。

過去の失敗と封印があったからこそ、今大事にしたいハジメと出会えた。だから、それもまた大切なものだ、とトラウマを一つ越えて試練の弱体化ギミックを発動させることには成功してたので、苦戦というのは語弊ありますが。

300年前の封印されるきっかけとなった出来事について指摘されて、あの当時は絶望で見落としてしまっていた事実に気が付きかけて、揺れてしまったというのが正しいか。

 

その後、自分の試練を乗り越えて合流したシアに珍しく弱音を吐いたら、関係進展したこともあって強くなったシアに「なんてこと言うんですか!」と怒られて、喧嘩に勃発。他の人の試練会場でまで暴れまわる事態に発展するんだから、ハジメの嫁たちは恐ろしい。

 

同行させてもらっていた鈴や龍太郎も、攻略後に意識失ったりぼろぼろになったりしつつも無事に攻略。

樹海の試練でも見られましたが、立派なティオの姿見ると格好いいと思いつつ、普段との温度差で震えるんだよな……。

 

案の定というか、試練がブッ刺さった結果勇者君が暴走したりするハプニングもあって、頭抱えたくはなりましたが。

ハジメとユエが7つの大迷宮を制覇し、すべての神代魔法を得たことで概念魔法に手を伸ばせるようになって。作り出すのには極限の意思が必要とされてましたが、実際に成し遂げたのを見ると感慨深い。

遺跡を出たハジメ達を魔人側が待ち伏せしていたり、超えなきゃいけないハードルがもう少しばかり残ってはいましたが。



ありふれた職業で世界最強9

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「後はやるだけだ。悩むべきは“できるかどうか”じゃない。“成し遂げるためには、どうすればいいのか”だ。……俺はもう決めた。故郷に帰って、ユエ達と日常を過ごす。素敵なものをたくさん見せて、家族にも紹介する。そのために身命を賭す。俺自身の答えの出ない不安なんて些事に構ってやっている暇はない」

 

氷雪洞窟攻略、前編。

ハジメが樹海の大迷宮で得た昇華魔法の試運転を兼ねて、勇者たちの装備も更新されて。

道中の魔物相手にもなんとか戦えているのは何よりでしたが。

触れた瞬間に凍傷を起こす雪があったり、氷でできた壁の中に多数の死体があったりして、ハジメ達は問題なく対処できたけど入る前から大変な迷宮でしたね……。

 

入った後も正規ルート意外を通るとお仕置きされる迷路があったり、心の不安に付け込むようなささやきと……自分の負の側面と対峙して乗り越えられるかを問う試練が実施されたりと、一筋縄ではいかない場所でもありましたけどね。

特に負の側面として具現化した自分と戦う試練では、その悪い部分を乗り越えれば弱体化のボーナスが付いたりするので、かなりまっとうに試練してる感じがします。

ここで自分の弱さを克服してから、樹海で絆を試されるっていう方が正規ルートだったのでは感。

 

なおハジメみたいに圧倒的な実力があれば、弱体化ボーナスがなくともごり押しできる模様。問題の先送りだとしても、それを認識して飲み込んでいるのは彼の強みですよね……迷い続けている勇者君とかもいますし。

今回の見どころは表紙も飾っている雫でしょうか。これまでも地味にいい雰囲気になったりすることもありましたが、試練を通じて自分の心を自覚したのが良い。結構好きな造形のキャラなので、応援したいところではありますが。

2巻から出てるシア受け入れるまでも時間かかったし、どうなるやら。逆にシア受け入れたり変化しているから、今ならいけるのか……?

 

あとがきで「やったね雫ちゃん、親友を差し置いて2度目の表紙だよ!」って書かれてますが。そりゃ、今の香織さんノイントの身体拝借してる状態だしな……。

あと純ヒーラーのサポートタイプってこともあって、表紙に乗るような活躍ってあんまりしづらいというか。いると助かるキャラなんですけどね。


ありふれた職業で世界最強8

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「他の連中もそうだ。どいつもこいつも、思う通りになんてまるでなりゃあしない厄介な奴等ばっかりだ。だが、だからこそ、俺の理想通りでないからこそ、今の俺がある。俺を繋ぎ止め、俺たらしめてくれるのはあいつらだ。たかが理想如きが、現実のあいつらに、取って代われると思うなよ!!」

 

帝国への寄り道も終え、ついに大迷宮ハルツィナ樹海へ挑むハジメ達。

最低でも4つの大迷宮を攻略していないと挑戦する権利すらなく、解放者たちは神代魔法を託す相手に試練を課すという性質を考えれば、そりゃ厄介な状況になるのはわかりきっていたことですが。

 

初手、踏み込んだ瞬間に分断してきて、仲間に化けた魔物を混ぜ込んできた上で本物の仲間の方を魔物の姿に変えて意思疎通を難しくしたり。

理想的な夢のような世界に閉じ込めてきたかと思えば、快楽に溺れるような仕掛けにどう抗うのか。感情が反転するフィールドでどのように戦うのか。

そういった「絆」だったり「意思」を試すような仕掛けが多く仕掛けられたダンジョンとなっていました。

 

既にいくつも制覇しているハジメたちは、影響を受けつつも問題なく超えてくれてよかった。

まぁ感情を刺激する仕掛けが多くて、ふざけんな! ってなってる場面もありましたけど。理想に溺れず現実を大事に出来るのはヨシ。

感情反転フィールドで、ティオがいつもの変態ではなく理性的なお姉さんとしての顔を見せてきて、「えぇ……誰……」ってなった。

変態モード苦手なので冷静であってもらいたいけど、これまでずっと変態芸で売ってきたティオにやられると困惑するしかないのか……悲しいね。

 

ハジメに同行を許された勇者君たちは、まぁ不甲斐なかったですね……。

この期に及んでなお覚悟が決まっていないのは不安材料が多いというか。なんとか雫が魔法習得できるだけの戦果を挙げてくれたのだけが救いか。

ユエだけが特別だと決めていたハジメが、シアとの関係を進めたのもまた大きな出来事でしたが。魔人側もおとなしくしてるハズなくて、裏切りの勇者恵里と協力して新しい兵隊生み出してるのが面倒だなぁ……。



ありふれた職業で世界最強7

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「シア、私達は生存の権利を勝ち取るために戦う。ただ生きるためではない。ハウリアとしての矜持をもって生きるためだ。どんなに力を持とうとも、ここで引けば、結局、私達は以前と同じ敗者となる。それだけは断じて許容できない」

 

今度こそハルツィナ樹海にある大迷宮を目指すことにしたハジメ達。

もっとも、王国で起きた騒動について帝国との協議が必要だというリリアーナ王女や、大迷宮攻略に同行させてもらい自分たちも神代魔法を得ることで、次につなげたいと考えた勇者たちもいるんですが。

ハジメの在り方は、大事なものを抱え込んでそれ以外を切り捨てるもので、大切な相手が尊重してるものにもちょいちょい手を出す、というものなわけで。

 

勇者たちの同行を許したのも最悪使える肉壁増えるかも……とか思ってましたしね。

その彼の考え方を、勇者君は今なお理解できずに悩んでいました。まぁ主に敵相手ではありますが苛烈な生き方なのは確かですからねぇ。

全肯定できないのも無理はない、けどだからといって、「これだけの力があるならもっとできることがあるはずだ」と自分の考え押し付けるのは良くない。

 

魔人側は本気で侵攻を企んでいたらしく、王国と同時に帝国にも人員を割いていて。

大森林でも活動できる魔物とか、なんでもありだな神代魔法……! ハウリアの奮闘で辛くも生き延びてましたが、そこに帝国が奴隷として連行するための兵を派遣してきてダブルパンチ。

中二病に染まりきってしまっていたのはアレでしたけど、矜持を示すために戦うのだというハウリアの芯は結構よかったと思います。

……暗殺主体で捕まった後罵倒合戦したり、こう、本当に手段選んでないけど。ハジメも「ハウリアが強さを示さないとならない」と直接戦うことはしないけど、支援すること決めてましたし。

実力主義の帝国相手に、力を示して主張を通したんだからお見事。

 

エピローグは魔国ガーランド。魔人族の英雄フリードが、侵攻作戦すべてが失敗に終わったことを知り、怒りを覚えていたわけですが。

……魔人の神の神託を告げる魔王ですが、ノイントの同型機を多数招くなんて状況になって。神様サイドもいよいよ手段選ばなくなってきたかな……?

 

番外編「残された想い」は書下ろしエピソードだったんですが、新キャラのご老体シモンが登場。「教会が吹っ飛ばされても信仰は消えない」という前巻からの流れを汲んで、それならば教会を立て直す存在は必要だろう、として描かれたもののようです。

結構面白いキャラな気がするので、彼が新教皇になるならしばらくは教会を信じられるかな。……向こうは洗脳って手札もってるのが不安材料ではありますが。

それに加えて、同時発売だったらしい外伝「ありふれた職業で世界最強 零1」とのリンクもあるようで、そっちはまだ読んでないのでおいおい確かめたいところです。

ありふれた職業で世界最強6

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「人のせいにするな。お前が堕ちたのはお前のせいだ。日本でも、こっちでも、お前は常に敗者だった。“誰かに”じゃない。“自分に”だ。他者への不満と非難ばかりで、自分で何かを背負うことがない。……お前は、生粋の負け犬だ」

 

海底遺跡の攻略を果たし、ハルツィナ樹海を目指していたハジメ達は、彼らを召喚したハイリヒ王国の王女リリアーナと再会。

……大イベントを経験しすぎたせいもあるでしょうけど、王女様のこと覚えてないハジメにちょっと笑ってしまった。香織が来てくれててよかったですね……。

リリアーナ王女から、王都で起きている異変について聞いて。自分が与えた情報で危機に陥っただろう先生は助けに行かないと、と行動に移せるあたり多少は余裕出てきた感じがしますねぇ。

 

しかしまぁ、王国も教会もズタボロになりましたね……。

エヒト神側の干渉と洗脳で既に歪みつつあった上、召喚された勇者の中に魔人側に積極的に協力する奴まで紛れ込んでいて。

メルド団長が異変を感じてひそかに調査に当たってくれていたのは、彼への信頼を高める結果になりましたが……だからこそ危険視されて排除されてしまったのだから惜しい。

 

魔人側のリーダーも大迷宮を2つはクリアしていて、魔物を生成する魔法と空間魔法を会得してるのが厄介ですよね。

転移用のゲートを開いて万単位の魔物を用意することだってできるんですから。何事もなければ、魔人の侵攻は成功していたことでしょう。

 

……イレギュラーと称した、ハジメさえいなければ。

終わらせるつもりだったにしては、割とあっさりと蹴散らされたように思えますけど。複数の大迷宮を攻略する中でスペック向上させてきた成果と言える。

まぁハジメ達も万能ではなく、香織が裏切り者によって刺される事態に陥ったりして。この騒動の最中、教会本部に存在した大迷宮「神山」で得られる魔法がなければ命を落としていたわけですし。

思っていたよりも薄氷の勝利だったのかもしれない。大軍を蹴散らしたハジメのアーティファクトも試作品で一発で壊れたらしいし。……ほかにもストックありそうだから、今回の侵攻しのぐくらいはできたか。

ありふれた職業で世界最強5

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「それは俺のセリフだ。俺の前に立ちはだかったお前は敵だ。敵は……皆殺す!」

 

香織が仲間に加わったことで、パーティー安定した感があるというか。

ハジメ達、対応できる範囲広いけど純ヒーラーはいませんからね……今回訪問したグリューエン大砂漠にある、アンカジ公国で起きていた異変において香織がいてくれたのはかなり大きいのではないでしょうか。

彼女に現地での治療を任せて、ハジメ達が治療用のアイテムを求めて大迷宮に足を運ぶっていう連携もできたわけですし。

 

そうやって状況改善へ協力を続けた結果として、教会が因縁つけてきてもハジメたちの味方をしてくれる国、というのが出てきたわけですからね。

利益以外にも敵対したときの危険性とかも踏まえて判断してる当たり、割と信頼できる領主ですよね。

 

良いことの裏側で、魔人側の大迷宮攻略者がハジメ達への妨害を仕掛けてきたりして危うい状況にもなりましたが。

それでも制覇報酬はしっかりつかみとって、順調に前進してるのがいいですねー。

火山で空間魔法を、海底にある大迷宮で再生魔法を得たことで、大迷宮4つの踏破を成し遂げたハジメ達は大森林にある大迷宮への挑戦権を得たことになるわけですが。

ハジメも言ってましたが、再生魔法が西の端で大森林は東の端に置いているあたり、解放者たちも性格が悪いというか。……神に抗い敗北したからこそ、解放者たちの力を求めるのであれば、彼らが課す試練程度は越えられないと先がないという判断ではあるんでしょうけども。

 

ハジメが異端認定されたことといい、愛ちゃん先生や勇者たちに親しい人々と会えなくなる、なんてことが起きて。

勇者たちサイドも混乱してる状況のようですけど。……これは教会側がなにか大きく動きそう、というかすでに動き始めてるんでしょう。
イレギュラーと認識してるハジメ相手でも勝てる心づもりのようですが……無理じゃないかなぁ……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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