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(前略)自分の立ち位置もこの先のストーリーもわからない場合はどうするべきか?

なんて、答えは簡単だ。

己の心に従って思うままに行動する(行き当たりばったり)。

たとえこの先、主人公に関わったことにより俺が死ぬようなシナリオが待っていようとも、俺がこの子達を助けない理由にはならない。

 

『ブライトファンタジー』というゲームの世界に転生した主人公のグレイ。

しかし彼は購入後ゲームを積んでいたため、知っていることと言えば選択によってルート分岐してヒロイン選択できるタイプのRPGで、世界の名前がブライト、ゲーム主人公のデフォルトネームがイスカである、みたいな断片的なものだった。

だから自分が主人公以外のモブに転生したんだなぁ、という事くらいしか分からないまま生きてきて……その悪人面からチンピラと誤解されたりもしつつ、B級冒険者というそこそこの腕を得るまでに至った。

 

ゲームのシナリオを知らないから、彼はこの世界で普通に生きて来たわけですが……。

ある日、孤児が花を売りに来たことから縁が出来て、ゲーム主人公のイスカや彼と親しくしている子供達を保護することになるわけです。

前世日本人らしい甘さは子供たちに向けるけれど、B級になるまで戦い抜いてきた経験もあって敵の命を奪うことに躊躇いはない。結構割り切っているというか、ラインがハッキリしているタイプで良いですね。

 

ソロ冒険者として活動していたグレイでしたが、子ども達と一緒に暮らすためパーティハウスの購入を決めて。

子供達がかなりストレートにグレイの事を慕っていて、微笑ましくて良いですね。

断片情報を見るに、スラム暮らししていた孤児たちはそれぞれ事情を抱えていて……グレイが介入しないゲーム本編においては、悪意によってバラバラになったり、闇堕ちしたりしていったようですし、今みたいに笑い合える関係になったのは良かったですね。

隣国がなんか勇者を選んだとか言い始めたけど、それが他国の孤児院から攫ってきた子を祭り上げたもので。グレイが保護した子供の1人を聖女として攫おうと魔の手を伸ばしてきたりもしてましたが。

身内となった子供達を守るために障害を排除していくパパが強くて格好良かったですよ。