気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

かぼちゃ

創造錬金術師は自由を謳歌する4 故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテム作り放題になりました

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「あれぇ?」

「どうかしましたか?」

「……いい方のようです。びっくりどっきり錬金術師としていばってると思ってたのに。あれ?」

 

トールが魔王ルキエのお抱え錬金術師になってから、まだ数か月しかたってないんですって。一年もたっていないのにあれだけの成果上げられたら、そりゃ毎度宰相の頭も痛むってものでしょう。良い薬飲んでもらって。

国境地帯での折衝や交易所の設置準備などに携わるという名目で、文官をしている姪エルテを派遣してきてましたが、トールのトンデモに姪を巻き込むとは非情な……という気持ちと、まぁ頭痛はしても結果的にいい未来になるからそこまででもないかという気持ちが湧く。

 

異世界から召喚された疑いのある魔物について調べるため、勇者世界のゴーレムを参考にトールがまたトンデモアイテム作りだして。

毎回宣伝文句を100%信じて、それを超えるアイテム創造してるのが凄まじいんだよなぁ……。他の人からもアイデアを募集して、自分になかった着想を得たりもしてるので、もう止まらないな。

なんか別のアイデア組み合わせて、勇者の魔法の再現とかまでやってるし。出来ない事あるの……?

 

派遣されてきたソフィア皇女は魔王国に……というかトールに対して大分親身になってくれていますが。未だに帝国は意識を刷新できず。

皇帝や皇太子があれかぁと思うと、頭が痛くなりますな。トール開発のロボットが、魔獣を呼び出したと思われる召喚術の魔法陣を見つけてましたし、そうすると当然勇者召喚の術式を持つ帝国の怪しさは増大しますしね……。

というか前回川に落ちたマリエラ、下流で助けられてて草。生存能力たかーい。でも、監督責任を問われてザグランは謹慎になったらしいし、その結果としてリアナはそれまでの常識が揺らいだみたいなので、全部悪いとまでは言いませんが……。

 

その才能ゆえに自分を見失い、流されるように生きてきたリアナが、可能な限り身軽な状態でリアナに会いに行って、姉妹で話が出来たのは良かったですね。

帝国関連のこととか、リアナについての話は「優しい姉」として接していたソフィアが、過去のトールへの言動を聞いたときは好いた相手への無礼で「怒れる姉」に変貌してたの、ちょっと笑っちゃった。救われたこともあって、なかなかに過激派だなソフィア皇女……。

 

勇者召喚の術式を使っている筈の帝国が、どうして魔獣を召喚してるのかと思いましたが。魔術を改良したとかではなくて、かつての勇者たちが帰還したのち超常の力を保持していたことで、勇者世界でその知識を得た一部が『召喚』実験を行い、魔獣との戦いが広がる世界に変貌したからだという情報が明らかになったのは、設定好きとしては嬉しかったですね。

その騒動に決着がついて、トールの魔王国での立ち位置も改めて定義されることとなり、力を求め続けていた帝国の皇帝が重要な決断を下すことになる。これまでの騒動に一つの区切りがつく巻でしたね。

トールが制作物を勇者世界に送りかえして支援する、みたいなことしてるっぽかったですけど、改造されまくったアイテムに「現代人的なツッコミ」が入れられてるのには笑った。やっぱりおかしいよね……。

創造錬金術師は自由を謳歌する3 故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテム作り放題になりました

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「俺には錬金術師としての責任があります。他人に実験台になってもらうなら、その人がけがをしたりしないように、最大限の安全策を採ります。そんなの、当たり前じゃないですか」

 

魔王領と帝国の国境に、帝国の皇女がやってくることになって。

魔獣ガルガロッサ討伐に際して、魔王軍に手柄を持ってかれた帝国軍。彼らは失態を犯したが武力は健在だと示そうとして、国境付近での軍事訓練を始め、街道の封鎖を試みはじめた。

それだけ不戦協定を結ばざるを得なかったのが嫌だったらしい。

部隊を率いている人物と、その監視に派遣されてきた相手は帝国内部の政治闘争に目がいってる上、帝国とそれ以外みたいな判断をするような御仁で。

 

一方で、祭り上げられていた皇女ソフィアは、国境地帯の平和を望む穏やかな性格をしていたのは、救いではありましたね。全員敵対路線だったら、国境が更に騒がしくなってしまったでしょうし。

……まぁ怪しい動きをしている輩はいるようですし、物騒な魔法陣も見つかっているので不安材料は尽きませんが。

 

今回もトールは相変わらず絶好調でモノづくりをしています。

誇大な謳い文句をストレートに受け取って、実際にその効果があるアイテム作りだしちゃうのは本当にやりすぎなんだよなぁ。

誤読したUVカットパラソルで、本当に光魔法減衰させることに成功するし。

盗難回避のチェーンロックの「街路樹や電柱につければ、大地に結び付けられるから取られないよね!」的謳い文句を、本当に再現しちゃうし。

 

あくまで着ぐるみというか、ファッションアイテムのなりきりパジャマを変装アイテムにしちゃうし。

自分の発言に影響をうけたトールが、新たに便利で強力すぎるアイテムが作ったことを知らされて宰相が動揺していたのも、仕方ない事でしょうな……。

創造錬金術師は自由を謳歌する2 故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテムを作り放題になりました

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「俺にはルキエ様とメイベルがいるんだ。それだけで、帝国のことなんか、もうどうでもよくなってるんだから。ね」

「…………はい。トールさま」

 

ライゼンガ将軍の愛娘、アグニスの悩みを解決したことで彼の信頼を勝ち取ったトール。

アグニスからは慕われていますし、その出来事を経て将軍が魔王陛下への忠誠をあらためて誓ったというのは大きい。

トールの味方してくれる人材が増えるのはいいことですしね。

強大な魔物が魔王国と帝国の国境付近に現れ、徒に兵を動かすと刺激していしまうからと事前交渉を重ねていたようですが。

 

その際に帝国側の人材が、トールをスケープゴートにする前提の工作を仕掛けてこようとして……そこで交渉は決裂だ! と言える将軍で良かったというべきか。

ライゼンガ将軍の行いに嘘がないことを、宰相が信じられたのも直近のやり取りがあったからこそのようですし。

トール自身が思っているよりも深く、魔王国に影響を与えてますねぇ。

 

しかしまぁ、力こそすべての帝国は懲りず。

一度交渉決裂した後は、「一部貴族が暴走しただけで総意ではないから、改めて共同で魔物討伐をしたい」と皇帝の名で書状を送ってきてましたが。

……そうやって派遣されてきた部隊が、魔王国側を出し抜いて討伐を図ろうとしてる時点で、色々と駄目でしょう。

聖剣を与えられた皇女が参加している部隊だっていうなら、なおのこと。まぁリアナ皇女、軍務大臣の爺にいいように操られている感がありますし、国そのものに期待できないのは厳しいな……。

 

トールが今回もいろんなアイテムを作り上げて。

あまり人前に出てこないとされていた羽妖精たちとの信頼関係を築き上げていたのはお見事。そうやって紡いだ縁が、新しい出会いにつながるかもしれませんが……どうなるんでしょうかねぇ。


創造錬金術師は自由を謳歌する 故郷を追放されたら、魔王のお膝元で超絶効果のマジックアイテムを作り放題になりました

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「人間が召喚した勇者には敵わなかったっていう歴史がありますからね。力だけではどうにもならないことは、みんなわかっているんです」

「勝った帝国の方は、逆に力がすべてになっちゃってますけど」

「どこも、思うようにはいかないものですね」

 

武勇を貴ぶドルガリア帝国では、文官等の立場は低かった。

その中で公爵家の長男でありながら、錬金術のスキルしか発現しなかったトールは実家からすると邪魔で仕方のない存在で……。

家を出て、母方のカナン姓を名乗ってひっそりと生活していたようですが、それすらも気に食わなかったようで、現在停戦状態の魔王国への生贄として放逐されることに。

帝国側のほとんどは人と違う容姿をしたエルフや、ミノタウロスなどの存在が住まう魔王国の住人を恐れており、引き渡しの際も怯えが見えるほどでしたが。

トールは魔王国の人々と真摯に接して、信用を勝ち取っていくことになります。

 

なんでもかつて、異世界から召喚された勇者によって魔王が討たれ、魔王国の人々は現在の土地に追いやられた過去があるらしくて。

勇者を擁していた帝国側は、「魔王すら撃破した勇者のような武功こそすべて」の実力主義に傾倒して。

逆に打倒された側の魔王国は「人間侮るべからず。交流を持つことで、相手を知るべき」と柔軟さをトップが持つことになったというのは皮肉というか。

 

公爵家に疎まれていたトールは、その実績こそ表に出なかったものの聖剣の修復すら可能な一級の錬金術師だったようですが。

それすら知らず放逐する公爵家の無能さよ……。素のスペックも高かったのに、魔王国に踏み入れて、帝国では薄い闇属性の魔力に触れたトールの錬金術スキルは、「創造錬金術」へと進化。

 

アイテムの外見や効果についての情報をもとに同等のアイテムを作り出す能力、らしいです。さらにそれを活用するための、魔力から素材を作ったり、物質の合成ができるスキルや属性付与にアイテムの情報を鑑定できるスキルなども獲得して……。

文字通り新たなアイテムを「創造」できる領域に到達したわけです。そんな彼が、異世界の情報が載った「通販カタログ」を発見して。

 

かつて魔王を討伐した勇者が暮らした世界には、こんな便利なアイテムがあるのか! と誇大広告気味のうたい文句を純粋に信じて、スキルで再現してのけるんだから常識ブレイカーも大概にしろというべきか。

まぁそのスキルで魔王国で出会った人々の悩みを解決し関係を深めていき、楽しい時間を過ごせているのですからヨシ。

……たまに挟まる帝国側の描写見ると、あっちに良い人材がいないので今なら魔王国が攻めれば勝てるのではないかとすら思えてきますが。どうなるやら。

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