気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

きさらぎゆり

転生王女と天才令嬢の魔法革命11

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「私が貴方たちに魔法を教えてあげよう。貴方たちにもかけられる素敵な魔法を。だから貴方たちも、私のために素敵な水着をつくってくれないかな? これが成功したら、きっとエルダーナ伯爵領はもっと栄えて、皆で幸せになれるよ!」

これはただの願いでしかないけれど、私は願いで終わらせる気はない。だから、一緒にやってみない? これは、そんなお誘い。

きっと、私が待ち望む反応がくるのはもう少し後だ。

 

前巻から変わらず帝国滞在中のアニスたち。

ユフィというパートナーを得て、キテレツ王女として遠ざけられていたころとは違い、王姉殿下として慕われるようにもなって。立場が向上した以上、それに相応しい責任なんかもついて回って、王侯貴族であれば社交なんかもその範疇に入ってくるわけですが。

帝国訪問が順調に進んでいた……いや進みすぎたことで、アニスのキャパを超えてしまうことになったわけです。

 

がんばっているのは間違いないけど、「限界を迎えた姿を見ると残念さが際立つ」なんてユフィにすら言われる始末。まぁ最初の挿絵にもなってる、ソファでユフィに抱き着いてイヤイヤモードになってるアニスは残念度増してましたが……。

ルークハイムが帝国の都合で振り回してばかりなのも申し訳ない、とエアドラという足があれば帝国各地を訪問することが可能だろう、と息抜きの視察に連れて行ってもらえることに。

 

そして選ばれたのがエルダーナ伯爵領。皇帝に親しい派閥であること、アニスたちが視察するのにふさわしい港町であることなどが理由で。

この世界、海にも当然ですが魔物がいて、そのせいで海は恐ろしい場所とされて開拓が進んでいない領域でもあるとか。

王国でも手を出していきたい部分であるため、道半ばであっても形になっている領地を見られるのはありがたい話ですね。

 

前世知識のあるアニスは、海水浴的に遊びたいという欲求も沸いてきてましたけど……先述の通り、魔物が多いこともあってまだまだ海は遊びの場ではなく。水着も、実利優先で可愛さに欠けたものしかなかった。

海に親しんだ前世を思い出して、ついつい情報を零してしまって。関係改善中とはいえ、他国で皇帝とかも居る前で、前世知識を零してるのはうっかりが過ぎる。まぁ、懐かしくなるのも無理はない。

ただそうやって前世の事を懐かしんだりしつつも、アニスは「前世の世界の方が良かった」とは微塵も思っていなくて。今生きるのはこの世界だと受け入れているし、何よりこの世界にはユフィがいるから、とストレートに言うのがアニスらしいですねぇ。

 

そして空飛ぶドレス王天衣のような、海中での活動をサポートする魔道具は作れないのかと言う話になり……ユフィから後押しももらったので、アニスが夢に向かって駆けだすことに。

途中でサーペントという、海に住む魔物が現れて……その素材をアニスが欲したことで、より力を注ぎ込むことにもなって。周囲を驚かせていたのは、流石と言うかなんというか。

実に良い息抜きになったんじゃないですかね。めでたしめでたし……で終われるかと思いきや、急報が飛び込んできて騒がしくなりましたが。さて、どうなるやら。

転生王女と天才令嬢の魔法革命10

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「彼女たちは素敵な景色を見せたいだけなのだろうと、儂はそう信じられる。そう、あれは未来を喜んで語る者たちの目だ。――今の皇帝陛下がそうだったように、儂や、お前の父親が信じた眼差しのように……」

 

今後の未来の為に、帝国との関係を変えていくことは必要。

これまで引きこもりがちだった王国も変わっていると示しつつ、帝国と平和的な同盟を締結したいという目標のもと、アニスとユフィは帝国を訪問。さすがに王族だけってことはなくて、いつものメンバーに騎士も同伴してましたけど。

そのためにエアドラを使って空から来訪するという演出でまず力を見せることに。帝国もしっかり着陸予定地に騎士を整列させてたりして国力を示してきたわけです。

なかなかいい性格してますよねぇ、皇帝陛下。

 

仮に帝国と戦争になった場合、王国に利益はまったくない。

そもそも先王の時代から人材が不足しているのに、先だって西部貴族の粛清も行ったので、領土的な野心を燃やすような余力はなく、自国の維持で手一杯なのが正直なところ。

ユフィリアとアニスという特大の戦力がいるので、戦っても負ける事はないけど、戦争である以上人材が損なわれるのは避けられない。

仮に勝利出来たとしても、敗戦国の貴族が王国に素直に従ってくれるとも限らず、大きな問題を抱えるだけ。

だからこそ、関係を悪化させることは避けなくてはならない。さりとて、力を抑えすぎて侮られてもよくない。アニスの求める理想の為に、問題が起きる可能性だってあるけど、魔道具の輸出もゆくゆくはやっていきたいということもあり……王国は力を示すことにしたわけです。

 

そんなアニスとユフィの歓待役になったのが皇帝の娘クリスティンだった。皇弟ファルガーナが補佐についてましたが心労が絶えなそうでしたねぇ……。

流石はあの皇帝の娘というか。かなり行動力のある御仁で、勢い任せに見せてしっかり考えている部分もある、良い子でしたね。

ルークハイム、帝国の歴史においてもトップクラスに偉大な皇帝であり……だからこそ、次代を担うことなる彼の子供たちは中々に苦労している模様。皇帝の座を狙った争いはするけれど、それが致命的な決別に至らないようにするバランス感覚が求められているようで。領土が広大で先代が偉大だと、頭を悩ませることそりゃ多いでしょうねぇ……。

 

アニスに最初から好意的に接してきたクリスティンに、ユフィが嫉妬した素振りを見せてアニスを揶揄ったりしてるの、微笑ましくて良かったですねぇ。

女王と王姉として。改革を進める者として、必要な王族としての判断を下し、責任をもって行動をしている姿には好感が持てます。それはそれとしてもっとイチャイチャしてくれて良いのよ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命9

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「……選択の自由ですか。もしも、その未来が実現するとしたら、目が眩みそうです」

(略)

「まぁ、責任は重くなるけどね。自由に責任は付いてくるものだから。でも、責任ある立場こそが人を育てることもあるんでしょ?」

「それをアニスフィア団長に言われると、何の反論も思いつきませんね……」

 

魔学都市は大いににぎわい、その分アニスは書類仕事に追われたりして大変そうです。

忙しさの合間に、シャルネ用の魔道具である魔法弓ケラヴノスを作ったり、ナヴルたちを未来の可能性について語ったりと、いつも通りの日常を過ごしてるともいえるんですけどね。

最初の挿絵で、机に突っ伏して頬を膨らませているアニスが描かれているの可愛くて良かったですねぇ。ちゃんとタイプライターの魔道具も描かれているのもポイント高い。

 

そんなある日、アニスはプリシラから相談を持ち掛けられることに。

信頼を得たい時にどうするかとプリシラに問われて、「逆に、自分が相手を信じる」と答えられるの、アニスの強さですよねぇ。彼女の境遇で、それでも誰かを信じられるのは彼女の善性を感じて好きです。

そして、プリシラから隣国であるアーイレン帝国の関係者ファルを紹介されることになって。

アニスと敵対したくないというファルは密偵としての顔もあるのは間違いない、としつつ彼の目的を聞くことにして。

そして違法奴隷の足取りを追っていたという彼から、帝国の一部過激派がアニスの暗殺を画策している、なんて聞かされたわけですが。

 

アニスの母が外交で諸国を巡っているとは言われていましたが、帝国の皇帝がファンだとか言われているのは笑った。実際、そういう面もあるっぽいですしね。

国の主として、戦力確保したいという一面も当然あるでしょうが。今回も、騒動にかこつけてアニスやユフィリアを見定めようと動いていたあたりは強かです。

貴族の家系に魔法使いが多く生まれるパレッティア王国は、かなり特殊な立ち入りの国であること。戦力は凄まじいが、建国の由来からか内側にこもるお国柄だから、わざわざ手出しする国もない、という他国から見たパレッティア王国観が見られたのは面白かったです。

ユフィリアやアニスが国を改革していくなら、他国との付き合い方については考え直さないといけない、という課題も見えて来たわけですけどね。

どちらかというと帝国との関係どうするか、という方が大問題であって、暗殺騒動さっくり解決していたのが笑った。そりゃまぁ、アニス暗殺とかそうそう成功するわけもないんですが……。

敢えて自分を狙わせて一網打尽にする、って言うのが有効なのは確かですけど。それを選んだことで拗ねたユフィリアがアニスに抱き着いている挿絵があったりするのも微笑ましくて良かった。いいぞもっとイチャつけ。

聖女先生の魔法は進んでる! 2 竜姫の秘めしもの

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「私は全部自分でやればいいと思ってたわ。他人なんて当てにしても何も叶わないから。最後には全部、自分でやらなきゃいけない。ずっとそう思ってたし、今もそう思ってる。――でも、それが全てじゃない」

(略)

「私は貴方たちを死なせたくない。これからも生きてほしい。私自身、まだ死ねない理由がいっぱいある。だから――力を貸して」

 

ティアが禁域のダンジョンを攻略したことは、否応なく注目を集めることに。

レイナ達はティアの力量を信じているからこそ、それを疑ってませんでしたけど。いきなりこんな爆弾情報放り込んでくるなんて、何考えているんだ、と声を荒げる場面も。……いやまぁ、それはそう。

かなり慎重に動いて同士を集めて、かつての事件について調べたりしていたようですけど。その状況を引っ掻き回すようなネタですものねぇ。

 

禁域討伐の件の査問会が開かれることになって、レイナに与するキャシーが辺境にいるティアのところまでその情報を持って行くことになって。

過去を共有しているキャシー相手にはティアの対応が雑になったりしているの、変わってないな……というか。ちょっかい出して反撃されての関係だった、ある種の気安さがありますな。

……キャシーは、例の事件を期に聖女を辞して、レイナの協力者として動いていたようですけど。過去の傷を共有する相手でもあるので、ふざけ合ってるだけじゃなくて、真面目なトーンで会話するシーンもあったのは良かったですね。

 

ティアの教えを受けている3人娘は、色々なことを学んで成長していってました。

今回はサブタイトルにも表紙にもいる、竜姫エミーの掘り下げが多かったですけど。王族でもあるアンジェが「ダンジョンの資源を利用するのは危険だし、人の命には代えられない」という常識を持ってくれてるのは、なんかホッとしましたね。

「人の命を数で数えなきゃいけないのが王族の仕事」とモーリルに言われていたように、王族としては善良すぎる考えでもありますけど。

……今回明らかになった、王太子が過去の事件を引き起こし、今なおダンジョンを利用した実験をしている黒幕だって言う状況を見ると、アンジェが普通の感性を持ってくれていることがどれだけ救いか。

 

ティアもレイネ達もほぼ確信していましたけれど、王太子が諸々暗躍している人物で。

今回彼が敵を排除しようとして手を打ったのに、ティアはその罠を食い破って見せた。レイネに与する人々の多くが、過去の事件で傷を負いそれでもなお戦う道を選んだ人たちだったのは良かったですねぇ。

ティアがどれだけ強くても彼女の体は一つしかなくて。どちらか一方だけを選ばなくてはいけない、という場面で教え子たちが片方を受け持ってくれたのは成長を感じて良かったですね。

生き延びたことで王太子にティアの力量が認識されて、またちょっかいかけられそうなのが気掛かりではありますが。そうやって動いてくれた方が、尻尾を掴みやすくはなるか。どうか、悪辣に報いがありますように。

転生王女と天才令嬢の魔法革命 王宮秘話

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「貴方のお陰で、夢に手が届きました」

「ハルフィス……」

「私は貴方から教えてもらった希望と一緒に、胸を張って、いっぱい幸せになります」

 

ドラゴンマガジンに掲載された短編5編と、書き下ろし2編を加えたSS7編を収録した短編集。

20203月収録の話なんかもあって、「離宮に来たばかりのまだ距離感を図っている頃のアニスとユフィ」の姿が見られたり、ユフィが王女になってからのイチャイチャ風景が見られたりと、エピソードごとにテイストが違って楽しかったですね。

 

本編だとユフィとアニスのメイン2人や、側にいる人々との関わりだったり、女王となったユフィや王族としてアニスが国の難事に対峙することになる展開が多いわけですが。

そんな中で掘り下げが薄かった、アニスとアニスの母シルフィーヌとの交流が描かれている第2話「子と母と」が良かったですね。

アニスも魔法の才能が無いことで傷ついたけれど、母であるシルフィーヌもまた傷ついていた。同じくらい不器用で、似たもの同士でもある2人の距離が少し近づいたのはホッとしました。

 

3話「愛という難問の答え合わせ」は、子爵家令嬢であるレイニが実家との関係をどうするのか、という話になっていたり。5話「記憶の景色は、時計の針を進めない」は同じように実家と距離を取っているティルティの事情を深掘りする話だったり。

家族というものについて語るエピソードが多かった印象ですね。6話の「ハルフィスの結婚」も、貴族の家の話でしたし。

ハルフィスの婚約者であるマリオンは次男であり、家を継ぐはずではなかった。けれど、次期当主予定であった兄の婚約者の家が、女王の怒りを買い……婚約者を救うためにマリオンの兄が婿入りするという話も出てきたりして。

マリオンがアンティ伯爵家を継ぐ可能性が出て来た中で、理想的な王であるユフィが精霊契約者なのも相まって、神に近く感じられ近くに居られない、と感じる人もいるとも語られていました。

 

畏怖の念を抱き、失言をする前に距離を取る判断が出来るあたりマリオン兄は理性的ですよね……。この国の貴族、ユフィの怒りを買ったりする馬鹿も多い中で、しっかり差異を感じてるのは聡明ですよ。自分の器の限界、と彼は言っていましたけど。

全員が精霊契約者みたいな超人になった国とか、それはそれでヤバいので、ああいう判断できる人が居るのは良いことだと思います。

その上で、この国を改革していくユフィやアニスに近しいハルフィスやマリオンを残していくんだから、しっかり仕事はしてるともいえる。

 

4話「愛への報復」は、年上なのにいつも攻められてばかりのアニスがユフィに反撃しようと、レイニを巻き込んで一日メイドとしてユフィに仕えようとする話。……まぁ当然のように反撃くらって、いつも通りの流れになってましたが。アニスらしくて微笑ましかったですね。

7話「二対一組への誘い」は書き下ろしエピソード。ユフィが女王になった後、アニスの地位が向上した中で、職人たちから「アニスに相応しいドレスを仕立てたい」と嘆願が出されることになって。気乗りしなかったアニスがそれでもドレスを仕立てる中で、楽しみを見出してたのが良かったですね。

……しれっとユフィの愛の重さも描かれていましたが、まぁそれもまたいつも通りではありますか。

転生王女と天才令嬢の魔法革命6

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「私が捨てた未来を貴方が拾うなら 貴方の捨てる現在を私は拾いましょう

 呪いなどに変えさせはしない 魔法は明日への祈りと 幸せを願うもので出来ているのです!

 構えなさいアルガルド ――貴方の定義を否定します」

 

3036話を収録した第6巻。

離宮に居たレイニの下に直接現れたアルガルド。イリアも襲撃を察知して即座に逃げを打っていたり、攻撃を躊躇わなったり優秀なポイントはあったんですが。

覚悟を決めた彼の足は止まらなかった。レイニの心臓を暴き、そこに秘められた魔石を取り込み自らをヴァンパイア化させたアルガルド。

 

そんな彼の前に立ちはだかるは、竜の力を自らに取り込んだキテレツ姫アニス。

婚約破棄騒動は魅了に影響されなかったユフィリアを排除するためで……アルガルドは、レイニの魅了の力に気付きつつ、自らの感情に振り回されないようにしていた、と。

……そこで変に覚悟を示さなくてよいんだよ……。

まぁ、魅了周りでは囚われてはいなかったとして……彼は、キテレツながらその才覚は間違いがないアニスという存在を、絶対に認めないこの国に対して思う所はあって。

国の病んだ部分を見て、それを打破する力がある者と彼が認めたユフィリアやアニスは、現状維持を選ぶ。ならば凡人である自分が、その壁を打破するために力を求める。

歪んでいるけど一貫していて、だからこそ姉弟の決別が悲しい。

 


転生王女と天才令嬢の魔法革命5

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「……それでも私は今の自分がそんなに嫌いじゃないよ

 私だから見えるものもあると思ってるし 私だから生み出せたものもある

 それは誰かに譲れることじゃないから」

 

聴取の場でレイニ嬢に「何か」を感じ取ったアニス。

イリアを伴って別室に移動し、彼女の背中を撫でたり胸をもんだりセクハラ……じゃなくて触診をしたけっか、レイニの心臓部に魔石があり、無意識で魅了の魔法を使っていると指摘。

実際レイニは過去の出来事からその推測に納得ができる部分もあって。彼女の魔石が悪さをしていただけで、彼女自身に非があったわけではないとホッとして涙を流すただの少女であってあったのはひとまず良かったか。

 

レイニ嬢という前例を知ってしまった以上、彼女を排除して終わりにするのではなく、後に備えるべきだというアニスの提案は至極もっともですし。

対策手段を持っているアニスが面倒を見るというのも、無理はない話ですが……彼女の離宮には、レイニがきっかけで立場を追われたユフィが居るのを失念していたのはいただけない。

ただレイニは自分の力を知らずに振り回されているだけの少女だったわけですが……今まで不穏な動きを見せていたアルガルドは、協力者と共に近くにスパイを潜り込ませていて、その情報を察知していた。……つまりは、ある程度自覚して手を汚しているというのはなぁ……。

 

レイニ嬢の存在からヴァンパイアの伝承に真実味が出てきたり。ティルティの協力を得て、レイニの魔石をある程度安定化させることが出来たり。

アニスの周囲では良い出来事が続いていましたが。アルガルド陣営の関与によって、アニスはドラゴンの素材の使い道について、彼女に反発するものが多い魔法省相手にプレゼンする必要が生じて。ユフィがついてきてくれたのは助かりましたが、だからこそ敵が動ける余地が生まれたのは痛い。



転生王女と天才令嬢の魔法革命4

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「だけどなるほど あなたがこれを思いついたのがドラゴンからの受け売りだというのなら」

「確かに呪いだわ」

 

幼少期のアニスとアルガルドは仲の良い姉弟だった、という回想を夢に見ているのが痛いなぁ。今ではあんなに距離が空いてしまって……。

ドラゴン討伐後のアニスは、イリアとユフィを伴ってティルティという人物を訪ねることに。

加虐性を持つために別邸に封じられたと噂されるクラーレット侯爵家の長女である彼女は、アニスの研究成果の一端によって今ではその加虐性が抑えられている状態だった。

 

……それはそれとして、アニスと一緒に身体強化薬「魔薬」を作った人物であり、呪いマニアという顔も持っていて、向いている方向が違うだけで本当にアニスの同類ですよね……。

「姫様の同類です」とイリアが言ったシーンの「あ“――」ってなってるユフィの絵が笑えた。

訪問時に出迎えてくれたメイドさんについて、こそっとウラバナシ! として収録されていたの、こういう小ネタ好きなので嬉しかったです。

 

ティルティをも巻き込んでドラゴンから託された知識を形にしようとするアニス。

しかしまぁ、新技術の開発は当然危険性も考慮せねばならず……ちゃんと実験を経ることを条件に付けて、「私に隠しごとはなしにしてください」と嘆願するユフィが実にかわいい。

そんなある日、外交で諸国に赴いていたアニス母が、近ごろの故郷でのトラブルを聞きつけて緊急帰国。さらに頭痛のネタが増えたように見える国王陛下は本当にお疲れ様です……。

 

まぁ当然説教はあれど、婚約破棄の現場に踏み込んでユフィを保護したことや、ドラゴン討伐に大きく貢献したことは評価されるべき、と言ってくれたのは良かった。

認めるべきところは認めてくれてるわけですしね。その上で怒られるのは、まぁ仕方ないよ……。暴走キテレツ王女だから……。

 

アルガルド達が肩入れしまくっているシアン男爵令嬢レイニ。

調査の過程で妙に同情的な意見が多いことに、国王たちは不信感を抱いており……アニスが王族として動くことも増えるだろうし、勘も必要だろうということで聴取の場に同席することになってましたが。

ユフィに配慮していったん話し合いの席から外されたけど、イリアから告げ口あって速攻でバレている第22話の扉絵が愉快で好き。

愉快さでいえばカバー裏のアンケ結果イラストの国王×グランツが、なにしてるんだこの父親ズ……。



聖女先生の魔法は進んでる! 1 落ちこぼれの教室

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「おう、自覚しておけ。そして、忘れるな。人は生きてこそ成し遂げられるんだ。それが誰かに認められるようなものでなくても、お前の足跡はこの世界に残される。消えることなんかないんだ。お前を覚えている者がいる限り、お前がいなくなったという傷は癒えることはない。忘却だけが死の傷跡をなくす手段なのに、人は何故、死者を完全に忘れないと思う?」

 

ティア・パーソン。

聖女として優れた資質を持ちながらも、同時に異端として辺境に排斥された人物。

周囲から異端と言われようと、彼女には揺るがぬ信念と目標があるために、雑音に囚われるようなことはなかった。

……目標に向かって全速前進というほど前のめりになっているわけでもなく、少しずつできる事を増やしていってる着実さはあるんですが。

 

ティアの素のスペックが高いのは間違いなくて、目標に向かう仮定で常識を破壊しまくったりしていくので、教え子からツッコミが止まらないのも無理はない。

本来は戦闘能力がないはずの「聖女の魔法」。それぞれの分野を磨きまくって、戦闘でも活用できるようにまで高めたりしてるし。

実力ある冒険者が複数で挑むモンスターとされる亜竜を単独で倒し、従えてその背中に乗って王都まで乗りつけるみたいな突飛な行動取ったりしますし。

 

辺境に向かう道中で弟子に迎えた少女のトルテ。

王都に居る腐れ縁の知人から紹介された、聖女候補生の問題児2人として名が挙がったアンジェリーナとエミーリエも迎え入れて、ティアは3人を鍛える中で彼女達と向き合って、自分の目標についても打ち明けていくことになるわけですが。

ティアが今のような状況になったのは、全て4年前に起きた事件が原因で。そのことで、王国全体の方針も転換されてしまって、あちこちに歪みが生じつつあるようですが。

 

そもそもその事件の裏側で暗躍していた何者かがいそうな雰囲気です。ティアは彼女なりのやり方で、かつての後悔に向き合おうとしていますが、ティア以外にもあの事件に違和感を持って調査を進めている人々が居そうなのも、王国捨てたもんじゃないな、という希望があって良かった。頑張ってもらいたいものですねぇ。

転生王女と天才令嬢の魔法革命8

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「私がユフィに選ばせちゃったんだね」

「えぇ、貴方が選ばせてくれたんです」

「……呪いみたいだ」

「私には祝福でしたよ」

 

魔学都市アニスフィアの建築は順調で……だからこそ、そろそろ王族であるアニスの格に相応しい建物を建築しようか、という話が出てくる程度には余裕が出てきた。

そんな中、今回トラブルが起きたのは王都……ユフィリア側の方で。

王都のある中央とアルガルドの送られた東方地域の関係は、ひとまず落ち着いている。ということで、独自の連帯感でまとまっていてなかなか手を出せずにいた西部の問題に触れることになったのですが。

 

パレッティア王国が抱えている問題として、貴族と平民の間に溝が生じていること。精霊信仰が過ぎた上、一部では腐敗もしている、と。

ユフィとアニスは改革を進めていますが、片や精霊契約者、片やドラゴンの力を宿した少女、ということで永い時を生きることが約束されている存在なんですよね。だからこそ、ある程度のタイミングで身を引くことを検討していた。

それを踏まえた上で、ある程度ユフィもアニスも譲歩してきたというか……我慢をしてきたわけですが。

 

アニスやユフィの周囲に居る人々が、アニスが鬱憤を貯め込みまくっていることや、それを我慢してくれているのは彼女の温情だと理解しているのはせめてもの救いか。ティルティなんかはもっと直接的に「まだアニスがこの国を見限ってないのが凄い」とか言ってましたしね……。それは正直そう思う部分はある。

腐敗の極みみたいな西部の貴族は、ユフィと対面した時にアニスの事を侮るような事を言って。そのことでユフィは怒りに揺れた。普段は食事や睡眠をとって人間らしい生活を装っていたけれど、それすらできなくなる程度には人から離れてしまった。

そんなユフィを見てしまったことで、アニスもキレて西部を更地にしそうな勢いがつきかけたりもしましたが。踏みとどまって、理想の為に切り替えられたのは良かったか。

舐めた西部の貴族に相応の対応もできましたし。アニスもユフィも人を超越した故の危うさもありますが、互いに互いを思い合っているからバランス取れてるのが良いですねぇ。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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