「……後悔なら、遅すぎるだろう……」
今回は、終始穏やかな雰囲気でしたね。不穏なところもありましたが。
ただまぁ……帯にも書かれていましたが、この平穏はあくまで、嵐の前の静けさでしかなく。
着々と戦争に向けた準備は進んでいるんですよねぇ。
爆砲の整備が帝国側でも進められて、それの脅威を実感するための演習が行われるようになったりしていました。
精霊にまつわる驚愕の真実が明らかになり、それに伴って精霊たちの機能の一部が解放されてましたし。
限定的とはいえ通信機能が解放されたのは、軍にとって大きいでしょう。
マシュ―とポルミが結婚する事となって。それ自体は目出度いことですが。
陸軍と海軍と畑が違うわけで。おまけに名家の娘と出世頭の息子だから、家の問題なんかも出てきて、ちょっとギスギスしてましたね。
その空気の中で平然と食事を楽しめるイクタは相変わらずだなぁ。
ハロが怪我から無事に復帰したり、良いイベントもありましたが。
サザルーフが過去の因縁とまさかの再会をする羽目になったりと驚きの展開もありました。いやまったく、帝国は本当にズタボロですね……シャミーユとイクタがそろって存在しなければ、形が壊れていたんじゃないかなぁ。
とはいえ、共和国側が安泰かといえばそうでもなく。眠れないジャンなんかは、あの時精霊から彼の長期的な不眠がもたらす悪影響について教えられたみたいですし。
捕虜の身を脱し、共和国に戻ったエルルファイはイクタとの約束を律儀に守ってくれて……その中で迷いを抱いているようですが。
さてはて、こんな状況でも共和国の宰相と帝国の佞臣は動いているようですし。
次で最終巻と予告を打っていましたが、ここからどうやって幕を引くのか、今からちょっと楽しみです。