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「でも、俺はみんなほど腕は立たないけど、それでも出来る限りのことをして、ロミナの力になりたいって思ってる(中略)だから弱気の虫も、辛い気持ちも、俺やみんなに口に城。そして、それでも魔王から世界を救いたいって気持ちが諦められないなら、みんなで一緒に踏ん張ろうぜ。お前は一人じゃない。俺達みんながついてるんだから」

 

聖勇女として魔王討伐に赴くパーティーの仲間として、旅をしていた青年カズト。

彼らの帰る場所になって欲しいと頼まれ、最終決戦の前にパーティーを離れることになったわけですが……。

彼は異世界からの転移者であり、パーティーを組んだ経験のある仲間の能力を駆使できるようになる『絆の力』と、パーティー加入時に他のメンバーを強化できる『絆の加護』と呼ばれる力を持っていた。

 

しかしその力の代償として、パーティーを離れた際にはその記憶が失われる、という呪いも抱えていた。

その呪いはかなり強力なもので、例えば「彼が聖勇女パーティーに加入していた」時期に出会った人々からすら、その記憶は失われてしまうとか。

だから「帰る場所になって欲しい」と言われて追放されることになり、それをカズトが受け入れた時点でその約束は果たされることはなかったわけです。

 

それが分かっていたから彼女達から離れるように動いていたけれど、かつての仲間が予期せぬ依頼を出しているのを発見して。

何が起きているのかを知るために、また関わっていくことになるんだから本当にお人よしというか。絆の加護の代償でもある呪いが「俺にとって結構きつい」と言いつつも、縁を捨てられないあたりは人間らしいですねぇ。