気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

のの原兎太

生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい4

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「物事には、どんなに悲劇的なことだって、何かしら意味やいい面があるんだ。それが見えているかいないかの違いでね。確かに近すぎて見えないことはあるけれど、折角こんなに遠くまで来ることができたんだ。いいところをたくさん見つけて、今のこの時間を楽しめばいい」

 

ジヤの行動によって、リンクスが命を落としてしまって。

親しい人物の死に際に居合わせて、自分のポーションで助けることも出来ず……。

マリエラは、迷宮を斃す覚悟を決めてレオンハルト将軍の下に赴き、これまで隠れてポーション提供をしていたが、自分が錬金術師だと名乗り出ることになったわけですが。

前向きな決意ではなく、後悔からの行動だったこともあって……思いつめて、ジメジメした状態に陥っていたわけです。

 

そんな空気を、「仮死の魔法陣」から目覚めたマリエラの師匠フレイジージャがやってきて、吹っ飛ばしてくれたのは良かったですね。

懐かしい人物と再会して、変わらぬ師匠の振る舞いに久しぶりにマリエラも笑えてましたし。涙を流して泣き言を零すことも出来たわけです。

「みんなちょっとずつ悪いんだよ」とマリエラだけのせいではない、と彼女を立ち直らせてくれたのはお見事。

その後将軍たちとの交渉の時も、マリエラというカードをどう扱うのか探ったり、年長者らしい老獪さを見せる場面もあって、その顔の時は頼れる師匠であったんですが。

 

……酒呑んでふざけたおしてる場面も多々あって、マリエラも大変だったんだろうなぁ……という気持ちになった。

まだ特級作れるようになってないのを見て、マリエラを鍛えるパートではふざけ倒してたからなぁ。そんな師匠に対抗するために、「もー!」ってなってる時の方が燃えて、マリエラは伸びるんだよ、っていう考えがあるみたいでしたけどね。

 

あと少し見え方変わったのは、妄執に囚われて禁術に手を出したロバート君。

変革の中で「アグウィナス家の娘」として、囮になる覚悟すら決めていた妹のキャロラインを心配して動いてたし。ポーションの市販を急激に進めると問題が多すぎることとか、なんだかんだ優秀な部分もあるんだなぁ……と思いました。抜けてる部分もそこそこありましたけど。



生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい3

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「それが、命を救われるということだろう?」

 

アグウィナス家のロバートが禁忌に手を染めてまで作っていた「新薬」。

その真実が明らかになったことで、彼は病気療養の建前で隔離され……妹のキャロラインが家を継ぐことになって。元から予定されていた婚約話も解消し、新たな婚約者を探すことに。

 

事件の真相に、禁術のこととかポーション周りのこととか。マリエラという錬金術師の存在とか。表に出せない情報が多すぎて……。

マリエラの店である「木漏れ日」にニーレンバーグ治療技師の出張診療所を設けることで、キャロラインとマリエラが今まで通り交流できるし、女子2人の虫よけも出来るって言う解決策を持って来たウェイスハルト氏は結構なやり手だと思います。

……当代唯一の錬金術師であるマリエラを高く見積もりすぎている部分もありますが、結果的にうまく回ってるからヨシ!

 

マリエラからのポーション供給もあって、想定よりも深く成長していたダンジョン攻略も着実に進んでいた。

……けれど、何もかもが上手くいくわけでもなくて。討伐部隊が最前線から撤退する事態になるほど苦戦する事態になったりもしてましたし。

一番の問題は、黒鉄輸送隊が新たに購入した奴隷の内の一人、ジヤですよね……。

タイミングも悪く、よい奴隷が居なかったが契約で口を封じられて御者を務められそうな人物として買われたわけですが。犯罪奴隷であり、奴隷になってからも不満を貯め続けた、性根が腐り切った輩で。

ずっと不満を貯めていたジヤが、それを爆発させたことで……人死にが出る事態になってしまったのが悲しい。

生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい2

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「私は、街で静かに暮らしたいです。ここで暮らしながらポーションを提供する方法を一緒に考えてほしいです」

 

薬師としての資格を取り、家を買い『木漏れ日』という店を開いたマリエラとジーク。

概ね穏やかな暮らしをしていたわけですが……ここがエンダルジア王国が滅び、その後に生まれた迷宮を攻略するための土地である以上、現時点で地脈と契約している唯一の錬金術師であるマリエラが無関係で居続けるのも難しく。

 

黒鉄輸送隊のマルローとディックは、迷宮都市攻略を指揮する辺境伯家とも繋がりがあって。

最前線で戦っていたレオンハルト将軍が、バジリスクの石化の呪を受けてしまい……その解呪の為にマリエラがポーションを修めたことで、錬金術師としての彼女の顔が知られてしまうことに。

バレる前に魔法契約を結んでいたのは、ラッキーでしたねぇ。

地下にある大水道を使って黒鉄輸送隊に渡すことで、資材の搬入と搬出まで、ポーションの出所がバレないように工夫してるのは感心してしまった。

地下大水道にはスライムが湧いていて危険だけど、マリエラが関わっていれば魔物除けポーションが制限なく使えるから通行可能って言うのも、良い工夫だと思います。

 

エンダルジア王国の生き残りの人々も、迷宮攻略のためにできるだけの事はしていたんですよね。

アグウィナス家が代表となりポーションの管理をしていたようですが、大規模な保管庫を作り、ポーションの劣化を最低限にする工夫をしたり。複数の錬金術師が仮死の魔法陣を使ってでも、未来に希望を残そうとした。

 

……しかし、魔法陣というのは少しでもズレがあると望んだとおりの効果は発揮されないため、多くの錬金術師が道半ばで死んでいったそうです。

今のアグウィナス家には、純正のポーションを納品できる環境が無く……200年の中で妄執に囚われていたのが、なんとも虚しい。

アグウィナス家の全員が歪んでいたわけでもなく、誇りを持ち、錬金術師としてポーションを作ることが叶わなくとも、薬師としての業を修めたキャロラインという娘もいて、マリエラと親しくなっていたりと、希望が無いわけでもないんですけどねぇ。

生き残り錬金術師は街で静かに暮らしたい1

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(こわい。こわい。こわい。こんなところで、ひとりぼっちで、しにたくない)

 

巻頭がカラー口絵どころではなく、作中のシーンから一部切り抜いたカラー漫画になっててびっくり。

主人公の少女マリエラは、エンダルジア王国という魔の森と険しい山に囲まれた小国で暮らす孤児だった。幸い師匠を得て錬金術師としての腕を磨き、自分一人生活できる程度の糧は稼ぐことが出来た。

しかしある日、スタンピードと呼ばれる魔の森から魔物が溢れる災害が勃発し……マリエラは師匠から作らされた「仮死の魔法陣」を使うことで、どうにか生き延びようとした。

 

「死の危険がなくなったら蘇生させる」仮死の魔法陣は正しく機能したんですが……慌てていたこともあり、密室でランタンの火をつけた状態で起動したせいで、室内の酸素がなくなり……扉が朽ち、新鮮な酸素が供給されるまでマリエラは復活することができなかった。

その期間、実に二百年。エンダルジア王国は滅びていたし、跡地には新たな迷宮都市が誕生していた。

 

錬金術師としてのスタートラインに立つためには、錬金術師の師匠を持ち、地脈と契約する必要がある。

しかし、一度滅亡して魔物の領域と化したことで新たな錬金術師が生まれることはなかった。そのせいで、ポーションの価値はうなぎ上り。

今の時代に自分の価値がどれほどか分からないマリエラは、自分に逆らわない情報提供役として奴隷を一人買うことにして。その奴隷ジークにポーション与えて、人らしい扱いをしたことでちゃんと主を守ろうって意識を持つようになったのは良し。

マリエラもジークも脇が甘い部分があるので、そこを指摘してくれるリンクスの存在は貴重だ……。最初に出会った黒鉄輸送隊の人々が、信頼できる人だったのもありがたい。

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ちゃか

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