気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

はねこと

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件10 アクリルジオラマ付き特装版

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「じゃあ、周くんの前だけ、ですね」

「そうしてください」

 

誕生日の翌日、幸せオーラを周の前で発しまくってる真昼、可愛いなぁ。

眩しすぎて思わず周が顔を逸らしてしまったら、それに即座に反応してしょげていくのも可愛らしい。これが開幕数ページかつ挿絵つきなので、これは甘さで人を殺しに来てますね。

 

恋人同士で誕生日を祝った後、樹たちや他の友人たちも招いたパーティーを開いてお祝いをできるようになっているの、良いですよねぇ。

去年はまだ付き合っていない状態の周ひとりだったことを想うと、かなり状況が変わっていってますが。間違いなく良い変化でしょうし。

……真昼が欲しいもの「砥石」というの、以前にありましたが。それを受けた樹たちが、実用的なものとして良い出汁セットプレゼントしてたの、ちょっと笑っちゃった。学生の友人間のプレゼントとしては珍しいかもだけど、貰うと嬉しいものではあるから。

その後さらに周は父母から送られてきたものがあったから、という理由もありつつサンタさんの真似事したりしていたのも、微笑ましくて良かった。

 

さて、周と真昼はお互いを本当に尊重し合っていて、相手がそう思ってくれることを実感している、安定した状態ではあるわけですが。

周のスペックが広く知られるようになって、彼に秋波を送る女子なんかも出てくるようになって。……媚びるようなものではなく、真摯だからこそ口にせずにはいられなかった想いでは、あったようですけどね。

それでもしっかりと答えを返して、2人で話し合う時間を取っていた最後の挿絵が味わい深くて良かったです。

 

周と真昼の関係は周側の母から激しくプッシュされてて。受験を控えている身で慌ただしくするのもあれだというのが第一ではあるけれど、親族への紹介まで済まされそうなのもあって、今年は帰省しないことになっていたようですが。

ちょっとした用事で父だけが顔を店に来た時、家でもめたらしい樹と一緒に来る一幕も。言い方は悪いけど名家のスペア扱いな次男坊の樹は、父からも兄からも尊重されない浮いた位置ではあって。そのことでふてくされている状態ではあったようですが。

樹の父が意固地になった一因は自分にもある、と見直すきっかけも得られてより奮起できそうなのは良かったですね。……まぁ、とは言え樹の父兄の方も年長者としての余裕が足りないなぁとも思いますが。周と真昼が安定しいているからこそ、他のエピソード挟む余裕もある状態なんですが、周囲の問題も落ち着いていってくれると良いですねぇ……でも問題全部解決しちゃうと、シリーズ完結しそうなので程よくトラブルにも見舞われて欲しいな? 心がふたつある。

 

今回はアクリルジオラマ付の特装版が発売。本編に合わせて、基本のセットにはサンタ真昼とトナカイ周のものが付いています。専門店では有償の差し替えパーツが付いてくる形になってましたが、メロブの晴れ着セットを購入しました。他のデザインも魅力的だったんですが、ちょっとコンプはできなかった……今年出費が激しくて。

特装版の表紙もサンタ真昼ですしね。かわいい。通常版の、プレゼント貰ってはにかんでるっぽい真昼も良いですが。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件9

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「……周くんは私を何度泣かせたいのですか」

「それが嬉し涙なら何度でも」

「……もう」

 

周の誕生日を祝い、部屋に泊まった真昼。

早くに起きて周の寝顔を眺めてる真昼も可愛いし、布団の魔力とそんな彼女が側にいる幸福感から二度寝しそうになってる周は本当にもう……。

お互いにお互いへの好意を隠さず、大切にしあっているの良いですよね。

大分関係がこなれてきたというか、学生カップルというよりは若夫婦みたいな距離感なんだよなぁ。でも幸せそうな2人を見ているの本当に楽しいので、もっとやれと焚き付けたい所存。

 

真昼という大切な人が出来たことで、周の軸が定まって。

彼女を大切にしている態度を見てきたクラスメイト達から、「昨日誕生日だった」という話を聞きつけられてお祝いされてるのを見ると、大分変ったなぁという感慨深さがありました。

時間を費やして2人の関係が深まっているわけですが、学生としてみると受験とか進路とかを本格的に考えないといけない時期でもあって。

樹は相変わらず父と反発しているし、真昼は三者面談があることを両親につたえてすらいなかったし。それを思うと、周の両親は本当に良い人だよなぁ……と思う次第。

 

そんな日々の中で、真昼の誕生日も近づいてきて。

真昼は誕生日を周囲に伝えたがらないことや、そもそも良い思い出がないイベントだったわけですが。

そんな彼女に幸せを与えたい、と「準備して祝わせてくれ」と真正面から伝えるの実に周くん過ぎて笑っちゃうな。

当日は2人だけの時間にしたけれど、準備時代は友人たちやバイト先の人々なんかも協力してくれて。普段の周だったらやらない決断なんかも下して、本当に最高のお祝いにしていたのは良かったですね。

 

ドラマCDとスクールカレンダー付の特装版も同時発売していて、そちらも良かったですねー。スクールカレンダーは眼鏡スタイルを楽しめるという売りのために真昼の顔アップだけでしたが、可愛いですよね本当。



お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件8.5 小冊子付き特装版

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「……そうですか。じゃあ、周くんが納得できる成果が出るように見守ってますね」

「頑張るよ。自分のために」

 

周と真昼の2人をメインとして描く、甘くて幸せな短編集。

通常版が横になった真昼の傍に日記がある表紙イラストに「思い出を書き留めておきたいですから」って帯文がつけられているの、良いですよね。

彼女が書き留めた幸せな時間のおすそ分けを貰った気分。そういう意味では通常版の方のイラストの方が好きです。

 

特装版のイラストは特装版で、楽しそうな雰囲気で良かったんですけどね。あとがきでも触れられていましたが、本編では出てこないだろうアリスパロでしたし。

特典のSSもシンデレラパロ、入れ替わり、猫耳真昼とファンタジー風味のものが多くて新鮮でした。どのエピソードでもイチャついてるしな……。

小冊子、最後の束だけ紙変えてはねこと先生のイラストギャラリーを楽しめるようにしてくれてたのも良かったですねー。

チョコ持ってる照れ顔とか、後ろから2番目のちょっとふくれてる感じの可愛い真昼がいっぱいでした。

 

真昼と周、かなりの割合で一緒に居るんですけど、隣にはいるけどそれぞれ別のことしてる、みたいな感じで個人の時間作ってるんですよねぇ。

心を許しているからこそ、隣で真昼は日記をつけるし、気にはなるけどプライベートもプライバシーもあるからと尊重する周とは本当に相性がいいというか。良い関係ですよね。

今回、幼少期真昼のエピソードもあったんですが、ついに噂で聞いていた小雪さんのイラストが掲載されたり、彼女の情報が増えたりしたのも面白かったです。

椎名家の両親がアレなので、小雪さんへの彼氏ともなったご報告は是非やってほしいものですねー。

 

終盤の「よく見ている人」真昼の不調に気付いて、甲斐甲斐しく世話を焼こうとする周に成長を感じましたね。スタート地点の自堕落一人暮らしっぷりからは想像もつかない。

精神的に沈んでいた「望まぬ接触」でも、真昼のフォロー入れてますしね。抱え込んでいるイラスト、実に良かったです。

あとは、一緒に過ごす時間が多いからこそ、おそろいの食器とかを買いそろえることになって……他の同棲カップルと同じようにみられているのか、と今更実感してるの、この2人らしくて笑いました。でも、そこで照れてる2人をいつまでも見ていたい気持ちもあるので、まだ慣れないで欲しい。



お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件8

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「周くんが、私のことを最大限尊重してくれているのも、深く愛してくれてえいるのも、分かりました。こんなに大切にしてもらっているなんて、私は……すごく、幸せ者です」

(略)

「そんな周くんを、心の底から愛しています」

 

付き合いだしてからもドンドン糖度増してくのがいいですねぇ。

文化祭後、いつも通り過ごしていたら真昼が泊まりたいと言い始めるし、水着着用の上でとはいえお風呂も一緒に入ろうと言ってきて。

 

恋人としての信頼があるから一線を越えるようなことがあっても大丈夫だ、と真昼は覚悟した上でやっていましたが。

周くんとしては、万一が起きたときに真昼に与える影響が大きすぎるので、今はその時ではないと踏みとどまって。まぁ一線超えない分、触れることは躊躇わなかったし、将来の約束もしてるしで、覚悟決まってるのはお互いなんですよねぇ。

 

真昼が両親との折り合いが良くないのもあって、周側の両親が2人へ愛情を注いでくれるのも良い感じですよね。一途な二人を本気で支えてくれる構えですし。

その気持ちはありがたいと思いつつ、肝心な贈り物は自分で用意したいと思うあたり周も男の子ですよねぇというか。

 

受験とかも視野に入ってくるタイミングではあるけれど、バイトを始めることに。帰宅が遅くなるから……と言った周に、それくらいなら待てると言って一緒に食べようとする真昼が可愛い。しれっと「一人で食べると味気ない」って下りは、彼女の過去を思い出して痛かったですが。

バイト始めた後、周をかいがいしく出迎える真昼が可愛かったからええか……。

相手のことを思っているから秘密にして動くことがあって、それが分かってるから見守れる信頼関係があるのがいいですよねぇ。

まぁ理由はわかるけれど感情面ではやっぱり過ごす時間が減って寂しいと思うみたいですけど。信じて待つときは待つし、不安は伝えるしで良いカップルですよね。新婚夫婦みたいですらありますが。

 

特装版のドラマCDも、真昼が可愛くて良かったですよねー。

2話とか、周・樹・千歳の3人の関係に混ぜてもらってるっていうスタンスを真昼が取っていたので、仲良くなった後~付き合う前くらいの時期で、本編とのギャップがありましたが、これはこれで良し。
BOOK☆WALKERでもドラマCD付のバージョンを購入できますが、こちらは2023年3月31日までの期間限定販売なのでご注意ください。




お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件2

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「真昼」
「名前くらい誰だって呼んでくれるだろ」

「……それもそうですね」
「……周くん」


BOOKWALKERで電子版を購入してるんですが、カバー裏に書かれているイラストが収録されてるのは嬉しいですね。

真昼が可愛い……。あと、電子版でカバー裏の収録あるタイトルはちらほらあるんですけど、袖――カバー折り返しの著者コメントとかまで収録してるのは珍しい気がします。

構成担当の優木すずさんのコメントがとても笑えました。

 

これまでの交流から周がある程度信用を勝ち取れたのか、食費折半でなら出来立ての手料理を食べさせてくれることになって。

ありがたい提案にまず「それでいいのか?」的に真昼の意見を聞いてくれるのは偉い。

周の部屋でエプロンつけて料理してる真昼の様子がとてもかわいくて良かった。

ゴム加えて髪整えてる絵は小説1巻の挿絵にもありましたけど、漫画だとより鮮明に描かれるわけで。調理器具泣いてるコマとか、潔い周に嘆息するところとか、周が奥さんもった気分って照れてるところとか。

全体的に微笑ましい空気を感じ取れて可愛い。無言ジト目で「変なこと考えてません」ってなってるところとかもよかった。

 

おいしそうにご飯を食べてる周が良いし、彼の言葉を聞いて笑う真昼が可愛い。

巻末の書下ろしSSが「二人の関係性」で真昼から見た周の印象についての補完ができるので、それも併せてみるとニコニコできますね。

「頑張らないといけませんので」の時とか、時折真昼が影を見せる時もあるのですけど。

周がそれに気付きつつ無理に踏み込まないのも良い。

 

そうやって気遣いができるからこそ、周の近くにいるときに真昼は自然な笑みを零してくれるんだろうなぁって思えるのが良い。

ひょんなことから預かることになった合鍵を、初回とか特に大事そうに抱えたり。返す時ちゃんとハンカチで包んでいたり。いざ使用するときに躊躇いを経てから「えいっ」ってやる真昼が可愛くて、良いコミカライズを堪能させてもらいました。


お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件7

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「ふふ。ですので、安心してください」

「それ、安心していいのかなあ。……真昼、俺がする事基本的に嫌がらないだろ」

「あらバレましたか。でも、周くんが私に合わせてくれているお陰ですよ? 自分の事を優先できないですもんね、周くん」

 

1冊丸ごと文化祭編、みたいな感じですね。

周と真昼は相変わらず自然体でイチャイチャしていて、それぞれがクラスメイトの男女に惚気るので、周は女子から真昼は男子から生暖かい目を向けられているのは、微笑ましさがありますね。

真昼がいることもあって周のクラスはメイド喫茶に決定してしまって。周は、準備してしまえば当日満喫できる展示を提案して、一部には刺さってたみたいですが……男子票の多くが流れたのは痛い。

 

彼氏としては面白くないけれど、決定したことに対していつまでも文句を言うのもなぁ、と言葉を飲みこめる周くんは大人です。

真昼の要望もあって、メイド姿を初めて周が見ることになったり。シフトは周と一緒で、他のクラスメイト達も真昼をフォローしに行ってくれる形になっていたのは良かったですね。

 

そして周自身は自覚がなさそうですが、真昼に相応しく在ろうと振る舞う彼の姿勢は女子たちから高評価を受けていて。

女子トークの中でそれを聞いている真昼は真昼で面白くなさそう。でも、彼女も文化祭の間は我慢して……。終わった後に、2人きりで告白してるのが良いですね。

樹の父との会話があったり、彼氏持ち筋肉フェチの木戸さんとの交流が増えたりで、周辺の描写も増えて来てますね。周と真昼の糖度高いイチャイチャも好きですけど、2人だけで閉じてるわけではない関係が好きなので、今後もこんな感じで続いてほしいものですね。

 

ちなみに7巻はドラマCD付の特装版が刊行されていますが、ドラマCDでも真昼が可愛くて耳が幸せでした。オススメ!



BOOK☆WALKERでも、ドラマCD音源付特装版の販売がされる予定のようですが、2023年1月14日~3月31日までの期間限定販売らしいので注意。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件1

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「……さすがに放っておけません 借りは返します」

 

GA文庫の人気シリーズのコミカライズ。個人的には結構当たりの部類だと思いましたねー。

原作でイラストついてない場面も見られるのは、やっぱり漫画ならではで良い。

既読民からすると、この時期のツンツンしてる時期の真昼とか最早懐かしいですからね……。

 

学校で「天使様」なんてあだながつく位、容姿端麗で文武両道の少女椎名真昼。

主人公の藤沢周は、彼女の評判や彼女が同じマンションに住み隣人でもあることは把握していたし、魅力的だとも思ってはいたが積極的に関係を発展させようとは思っていなかった。

……だけど、ある日。

近くの公園のブランコで、雨に打たれている真昼を目撃してしまい放っておくことまでは出来なかった。

 

言葉を尽くして語らう関係でもなかったので、傘だけ押し付けて帰った彼は翌日風邪気味になって。

律儀な真昼が傘を返しに来た時にバッタリ鉢合わせてしまい、「借りは返す」と看病されることに。

周的には、これで恩も返されたり関係はお仕舞いになるものと思っていたようですが、不思議と付き合いが続くことになって。

ギクッってなってたり、ふいっって顔をそらしてるシーンとか、デフォルメされてる真昼が本当に可愛いんですよね。これは天使様ですわ……。

 

巻末には書き下ろしSS「始まりの出会い」が収録。

あの雨の日の出会い、その真昼視点ですね。初期の彼女の心境は結構レアで良かったです。……状況的には気落ちしてるシーンなので、万事良しではないですが。まぁ、良縁があったから、結果的には……。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件6

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「ちょっとわがままになったな、真昼も」

「わがままな私は嫌ですか?」

「まさか。もっとわがまま言ってくれていいぐらいだよ」

 

夏休み編後編。

周の実家で温かく見守ってくれる父母と、愛しい人が隣に要る幸せに真昼がいい感じに溶けてて微笑ましかったですねぇ。

添い寝したり、からかってくる両親への対策として明け透けに好意を示してくる周君の言動も影響してはいますけど。本当にイチャイチャしてて、糖度高め。

 

WEBの帰省編だと、周のトラウマとなった相手との決別を描いていたのが印象的でしたが。周を孤立させる流れに加担はしなかったが、距離を取った友人との邂逅が加筆されてましたね。

嫌ってはないけど、積極的に交流しようとは思わない。周は既に生活の軸を大切な人が居る今住んでる場所に移していて、故郷には帰省ぐらいしかしないだろうから、これからも生活のパターンが重ならない相手。そんな微妙な距離の、かつての友人とも落ち着いて会話をして、線を引けたのは良かったんじゃないでしょうか。

 

本当に過去に区切りをつけられた感じがしますし。周君自身も「憂いがなくなった」と言っています。

一方で前を向いて状況を変えていく彼氏を見てる真昼は、「本当は私も向き合わないといけないのですけどね」と零していたリ、ままならない想いも在りそうです。

 

6巻終盤では今更な行動をとり始めた御仁も居ますし、真昼の心の傷にも焦点が当たっていく形になるんですかね。

付き合い初めて過去を振り切った周君は、本当に真昼を大切にして。夏祭りでデートしてるときも、自然にいちゃついてるので、まわりからすると目の毒な感じもしますが。

真昼の心はまだ不安定な部分もありますし、そうやって大量の愛を注いであげる彼の在り方は尊いと思います。

 

千歳・樹カップルの方も、樹の父親が息子の恋人を認められなかったり、2人の関係は好調だけど、その周囲には問題があるカップルばっかりなんですよねぇ。

メタなこと言うと、だからこそ物語的にメリハリが効いてくるんですが。後書きでも千歳達の事も本編で引き続き触れていってくれるそうだし、今後に期待。


お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5.5 SS冊子付き特装版

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「……俺は、ちゃんと真昼を見てるし、真昼のところに帰ってくるよ」

(略)

(――だから、私はこの人を好きになったのだろう)

 

ついに刊行された天使様の短編集! 全編描き下ろしかな。

これまでの店舗特典SSをまとめた小冊子付の特装版も刊行されております。私が買ったのはこっちですね。網羅できてなかったので、こうやってまとめてもらえるのは正直嬉しい。

5.5巻やSS冊子の方で特徴的なのは、やはり他のキャラクター視点のエピソードも盛り込まれているところでしょう。真昼がどれだけ周くんのことが好きなのかが明かされることに……っていやまぁ、本編だけでも既に明らかではあったんですけど。

 

彼女の心理描写があるっていうのが大事なんですよ。

「幼い頃の不安と、今の安堵」はまさしくタイトル通りの短編で、周の部屋でひとり彼を待つ真昼が眠ってしまった時にみたのは、両親に見て欲しかったのにそれが叶わなかった過去の悪夢。でも、起きたら隣に周がいて、うなされていた彼女に寄り添って心の穴を埋めるような言葉をかけてあげてたのはとても偉い。

 

千歳視点とかもあったのは新鮮でしたね。「友達の恋模様を見守るのも大変です」は、見ててもどかしいの本当にわかるわーってなった。

真昼と周が夜に通話する「その声は反則です」は両方に刺さってて良き。あとイラストも素敵でしたねー。イラストで言うと口絵のゲームしてる奴も好き。

 

特典SS小冊子の方は、やっぱり持ってないヤツの方が新鮮で嬉しかったですけど、こうやってまとめて読めるのはありがたい。1SSみたいな感じで時期で纏めてくれてましたし。こっちの方にも挿絵あったのはラッキーというか、かなり凝ってる印象。

真昼視点のものも結構あって、どれも可愛かったですねー。5SSの「真昼の幸せな夢」が本当に幸せそうで良かった。

 

ちなみに特装版、電子書籍でも刊行されてるんですが……BOOKWALKERで商品ページを見ると、販売期間が314日までみたいです。

閲覧の方に期限はないので、電子で揃えてる派の人は早めの購入がオススメ。……まぁ、気にする人は既に買われてることかと思いますが。

 


お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件5

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「ですので、私はこれから毎日幸せですよ。……私は幸せ者ですね」

「それは俺の台詞のような気がするんだけどな」

「ならお互い幸せで万々歳という事ですね」

 

ついに付き合い始めることになった真昼と周。

これまでも十分にいちゃついていたので、いざ交際するとなったらどうすればいいのか、と迷う場面も冒頭にありましたが。

無理に形に嵌めないでも自分たちなりの関係を築こう、と落としどころが作れたのは良いですね。

 

そして、周は「例の男モード」での真昼と手を繋いで一緒に登校を始めたり、学校でも付き合ってるのを隠さないことに

まぁ体育祭で大々的にアピールした以上、「付き合ってないんだよ」と言っても嘘くさいですけどね。……付き合ってもおかしくない距離感をしばらく続けてきたのは、確かですが。

気を抜くといちゃつき始めて、周囲があてられてるのは正直笑った。この二人は本当にもう……見ているこっちも砂糖吐けそうでしたけどね!!

 

真昼と周がお互い大好きで一緒に居るけれど個人の時間も必要だろう、という適した距離を保っているのは、個人として尊重してる感じがとても良い。

イメチェンを果たしたことで周は他の女子たちから話しかけられることが増えたり、真昼が今までの天使様とは違う女の子っぽい顔を見せることで人気を集めたり、それぞれが嫉妬する描写も挟まったりしてましたが。どっちも相手に巨大矢印向いてるから、浮気とかの心配はないって。……それでも、妬む気持ちが湧くのが人間ではありますが。

 

プールでデートしたり、周の帰省に真昼が付き添ったり。

二人でいると本当に幸せそうで、その二人の世界が交際を始めた事で広がり始めた感じがしていいですね。

帰省した先で周は過去のトラウマと対峙する事になってましたが、落ち着いて対処できてましたし。過去を踏み越えた以上、今と未来をこれまで以上に大事にしていって欲しいですね。

今回も堪能しました。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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