気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

アシオ

銀煌の騎士勲章3

ico_grade6_3
「あなたは、騎士なのですか?」
いえ、と首を振る。
「ですが、いつか騎士になるつもりです」
言ってから、怖くなった。騎士になるな、と言われたりしないだろうか。強制力があるわけではないが、心に重いものは残る。
「それでは、あなたの望む騎士になってください。兄がそうしたように」

イングリドが、アウレリアとカインの旅路を心配している場面が、なんか心温まる感じがしていいですね。
アウレリアさんが、良い人なんですよね。本当に。夫に対してはアレですけど。
一方で、カインたちはようやく王都に到着。
皇女は相変わらず、勝手気ままにうろついていますけど。

カインが因縁の相手であるアリキーノと思わず鉢合わせたり、そこにバルトまで合流してしまって、中々修羅場っぽかった。
なんだかんだで、アリキーノのこと嫌いじゃないんですよねぇ。
国では、平民取り立てて……とかであまり好意的じゃない意見もあるようですけど。
暗躍して、調べてはいたけれど。
いざ事件が起きた時。王都で他国の皇女やその従者に危害が加わるようなことがあってはならない、と責任を果たそうとするあたりとか。
それだけに、彼がここまでだっていうのが惜しいなぁ。

今回もアヴァルたちのエピソードが間に挟まっています。
こうやって、別の視点が入ると、物語の枠がしっかりするのでいいと思います。
この描写がないと、カインたちのいるところにいきなり敵が登場して、ってことになるのでかなりご都合に見えてしまいますし。
伏線というには堂々としてますが、前振りを受けてちゃんと話が展開してく安定した作品ではありますね。

カインは、この出来事からいろいろと吸収して成長していけると思うので頑張ってほしい所。
ファンタジア文庫版は読んでるんですが、だいぶ前なもので。
あぁ、そういえばこんな展開だったなぁ、とぼんやり思ってました。今度読み返そう。


銀煌の騎士勲章2

ico_grade6_3
「諸君は帝国の騎士だ。それらを守らなければならない。平和を守る盾であり、平和を脅かすものを討つ剣でなければならない。諸君が騎士としての任務をまっとうできることを祈る」


ライタークロイス新装版の2巻ですねー。
ファンタジア文庫時代は5巻で止まってしまいましたが、順調に行ってほしい所です。
扉絵はファンタジア文庫時代の方がいい場面抜いてた気がしますが。
……それだけに、兼ね合いとかあって変わったんだろうか。

皇女に協力していた、オームスが帰還し、カインを歓待しています。
奥さんがまたいい性格をしていて、オームスさんに対して毒を吐く。
まぁ、本人たち分かり合ってて、楽しそうだしアレはアレでいいんじゃないでしょうか。
カインがちゃんとイングリドのことについて聞いているのは、彼なりに真剣だってことで、まだまだ青いですけど、

自分なりの正義感があるのは好感が持てます。
それにのっとって行動した結果、騎士試験は残念な結果に終わったわけですが。
本人満足しているならいいんじゃないでしょうか。
カインは納得したことについては力が入るけれど、不満があると気が抜けるっていうあたりも、まだまだ幼稚さがあります。
先輩のクローディアに短剣での戦い方。槍が使えなかった場合の対処法について教わりますが、槍に専念したいと、気もそぞろで。
幼さがあるっていうことは今後、成長できる可能性が残ってるってことで、主人公らしいよなぁ、と思いますが。

カインの幼馴染の騎士になったアヴァルサイドのエピソードとか、隣国の要人で暗躍している人々の話とか。
世界が作りこまれていて、決して主人公たちだけで話が進んでいくわけではないっていうのは割と好きです。
描写する人や場面が増える分、勢いが殺されたり、ともすればパッとしない印象にまとまってしまうものですが、割と上手に、それぞれの立場の違いが描かれているんじゃないかと思います。

暗躍しているらしい隣国に、皇女たちが赴くことになってますが。
道中怪しい奴に襲われ、危機的状況になったりと、皇女とその従者がそんなことしてていいのかって感じですが。
出会いからして相当でしたし、今更治らない関係か、これは。

1、2巻同時発売だった割に、3巻との上下巻なんですよね。
……1巻とりあえず出して、どうせだから2、3巻同時発売とかじゃダメだったんだろうか。


銀煌の騎士勲章1

ico_grade6_3h
「君の用事がどんなものかは知らない。だが、君の師は理解を示すのか」
「先生は口を一切出さずに手を百倍出すようなひとですが、分かってくれると思います」

リメイク版。ファンタジア文庫版は既読。
既読とはいっても、昔のことなのでさすがに記憶薄れて生きていますね。
とはいえ、5巻のあの終わり方には納得がいかなかったのは覚えてます。
是非続いてほしいものです。

大筋は覚えていたんですが、細かい部分は忘れてましたね。
問題なのはこれがすっかり忘れてたのかリメイクで浮いてきた部分なのかがよくわからないってところですか。
……原作の方読み返そうかなぁ。
なんでも、担当と作者が、復刊にあたって本編を読み返したところ「あれ、こんなんだったっけ」となったので加筆修正とかは結構されているらしいですよ。

大陸の東からは魔獣がやってくる。
帝国の騎士は、その魔獣から国を守るために、勲章を用い聖獣を駆って戦う。
要するにわかりやすい騎士というか、子供があこがれるのには十分という存在。
幼少期に騎士を見た田舎育ちのカインも同じように騎士に憧れ、登用試験を受けるために帝都までやってきた。
そこで彼はいくつかの出会いを得てそれによって、色々と面倒事に 巻き込まれていく。
 
同郷の知人が絡んできたり、ちょっとお気楽な知り合いができたり。
槍の師匠を知っている相手と語り合ったり。
行動派の姫様と知り合ったことが一番の不運だったんじゃないのかなぁ。
まぁ、そこから道がつながっていくんだから災い転じて福と為せればいいのか。 
カインのまっすぐさが主人公らしくていいんじゃないでしょうか。


千の魔剣と盾の乙女12

ico_grade6_4
「――おまえら」
そう言ったときには、バルトゥータスはロックたちに再び背を向けていた。
「やつは俺がもらう」


バルトゥータスとロックの師弟対決。
短いながらになかなかの密度だったと思います。
ロックも強くなっていたけど、バルトゥータスもまた強かった。
帯からして「バルトゥータスVS魔王バロール」ですし、もうこれ主人公バルトゥータスでいいんじゃない、みたいな感じもあちこちにありましたが。

さておき、最終決戦。
これほど、まっすぐにラスボスを体現した敵というのも珍しい。
容赦なく与えられる死の魔眼、巨大な体躯、圧倒的なまでの戦闘力。
そしてそんなラスボスに対して同じようにまっすぐぶつかっている主人公たちがまぶしい。

ドゥガルドの最期なんて壮絶でしたけど、その顔に最後笑みを浮かべたというのがまた。
魔王に一度破れ、生き延びたのち、呪いを刺青で抑え込んだ状態でなお戦いに臨んだ男の姿というのが、これ以上ないほど、まぶしい。
ファーディアにも活躍の場所があったのはいいですね。
剣と術を両方扱える彼ならではの援護がありましたし、戦場にも駆けつけて活躍をしていました。

ロックだって、ホルプと協力して攻め続け、魔鋼を用いた技でもって、魔王に傷を負わせますし。
他のメンバーだって、活躍していないわけじゃないです。
でも、やっぱり今回の主役はバルトゥータスだったなぁ、としか。

今回もう一人のメインが誰かといえば、ロックではなく、リャナンシーになるのかな。
リャナンシーは、自分の思惑を持っているようだっていうのはうすうす感じていましたが。
彼女の過去、考えていたこと、過ごした時間。
そうしたものが描かれていくにつれて、リャナンシーっていうキャラが結構好きになってきましたねー。

見事魔王を討ち果たしたと思ったら、魔鋼も残さず消えたのかとか思われていたケンコスが暗躍。
因縁が続き、第三部に突入ということに。
バルトゥータスたち師匠組は、魔王を倒したこともあり、名誉職など与えられて注目される存在に。
こうなるとあまり自由に身動きもできないでしょうから、本当にロックたちの物語に移っていくんですかね。
しかし、あのメンバー的に一人抜けがあるというのはなかなか大変そうですけど、さて、どうするのかな。



千の魔剣と盾の乙女11

ico_grade6_3h
「ロックは、あの人に証明しなければならないんです」
「足手まといではないことを、ですか? 傷だらけでも戦えると……」
(略)
「弟子ではなく、戦友ではあることをです」 


前回、ようやくホルプを取り戻したロックたち一行。
それ自体は喜ぶべきことですが、その回り道によって、魔王城攻略戦には間に合わない時期になってしまっていた。
焦りを感じていますが、ここで戻ってきたホルプが活躍。
大陸のあらゆる場所へど移動できる転移門がある塔に向かうことに。
アドバイザーとしても優秀ですし、相棒がいることでロックがいつも以上にまっすぐになった感じもするのがいいでうすね。

一方で、魔王城へと向かうガーリャ。
術を巧みに使って、進んでいっているようです。
ただまぁ、都市を使っているとはいえ、実質的には船旅みたいなもので。
向かう先が魔王城ともなれば、いろいろ不安が出てくる場面もあるようです。
バルトゥータスが魔剣使いと試合を演じたり、ニーウが会話して回ったりと、手は打っていますね。
で、向かってくるのをそのまま放置する魔王でもなく。
ケンコスやリャナンシーといった、高位の敵がガーリャに攻撃を仕掛けてきたりします。

ただまぁ、魔王は今回あまり動きがないので、決戦前の準備段階といった感じもありますね
魔王が何かしたのって、サーシャの盟友だった竜が、様子見に来たのを返り討ちにしてパワーアップしたくらいですか。
逃げられる当てがないのに、単身で突っ込むとか何やっているんですか、ヴェロニカさん。

ケンコスを打倒し、魔王との最終決戦に臨む、その手前。
バルトゥータスは、弟子のロックを追い払おうとします。
そして彼は証明の為に剣を師へと向ける。
こんな時に何やってるんだ、とも思いますし、熱い展開だなぁ、とも思います。
いいさじ加減でイベントが進んでいくので、退屈しませんね。


プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
 コメント歓迎。ただし悪質と判断したものは削除する場合があります。

メールアドレス
kimama.tyaka@ジーメール なにかご依頼等、特別連絡したい事柄はこちらにお願いします。
メッセージ
アーカイブ
カテゴリー
記事検索
最新コメント
  • ライブドアブログ