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「……もうこれ以上、後悔したくない」
かつて古代魔術師が生み出した究極存在「メタル」。
人々のあらゆる願いを叶えるための魔道具にして使い魔で、「銀色の砂で構成された自在に変形できる体と、周辺の状況を学習する知能を併せ持ち、臨機応変に願いに対応する」という設計理念のもとに作られたみたいですが……。
メタルは誕生直後に人類に反旗を翻した。人類の発展を助けるための使い魔は、最悪の敵となり……人類は敗北。それまで暮らしていた地上を捨て、空に人工の島を浮かべ、空で暮らすようになったとか。
……まぁ、究極存在であるメタルは当然空にも適応するので、今も人類とメタルの争いは続いているみたいです。
メタルと戦うために人類は「ノブリス・フレーム」という、人型の機体を生み出して、それに乗って人々を守る存在がノーブル……要するに、貴族と扱われるようになった。
貴族として民を守るという矜持を持った人も、いくらかは要るみたいですけど。
その特権的立場に溺れている人も多くて。
主人公のムジカも、元々は貴族の子息ですが……今は傭兵。
彼の父は、最後まで民を守るという貴族の矜持を持って戦ったけれど、その最後はよりにもよって味方のノーブルによって穢された。
それからもノーブルの汚い面ばかり見せられて、厭世的な気分になり傭兵家業をしていたみたいです。
訳ありメンバー3人だけの傭兵団。メタルと戦闘すれば機体の修繕などで費用は嵩むわけで……資金に不安が出て来たある日、傭兵団の団長であるラウルが伝手で学園都市と呼ばれる浮島で仕事を得ることに。
ただし、ムジカとラウルの娘であるリムは、人質という名目で学校に通わされることになったわけです。ラウルとしても自由と引き換えの最終手段ではあったようですし、実際そこでムジカはまたしても腐ったノーブルを見る羽目になってちょっと荒んだりするんですけど。
……ラウルに言わせれば、「あいつが一番ノーブルに幻想を抱いている」んですよね、ムジカ。腐った連中相手に攻撃的になるのも、理想を穢された事への怒りがあるからでしょうし。
心が荒みすぎて、ムジカを心配してくれた相手にまで噛みついちゃうのは……まだ青いなぁって感じでしたけど。理想を抱いているからこそ。後悔があるからこそ。無理してでも戦いに赴く覚悟が決まっているのは、良かったですね。