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「とりあえず、これで契約完了だな。礼を言うぜ、晴」

「いえ、おれのほうこそお世話になりました」

 

新レーベルですねー。アンドロイドユーザーなので、アプリの方は触ってません。

紙でも出してくれるのはありがたいです。

いわくつきの「特殊骨董」を扱う人々の話です。

付喪神が宿っているようなものもあり、ヤバいものは周囲に害をなすこともあるとか。

 

在る名家に所蔵されていると思しき特殊骨董『匣』を求めて、行動を起こしている勢力がいて。

幼少期から周囲で事故が多発していた、晴。

それらが相続を阻もうとする工作だったって言うんだから悲惨なものです。

でも、彼はなぜかそうした事故によって傷を負わず、今日まで生きて来た。

 

否応なく騒動に巻き込まれた晴は、匣を狙う業者、「杠屋」の人々に護衛を依頼します。

彼らから自分の持っている能力の事を教わったり、匣に、それを所蔵する家に関わることで晴は過去の真実を知って。

途中で、恨んでしまいそうで怖いと言った彼の性根が眩しい。

あとがきによると相当な難産だったらしいですが、その甲斐あってかサクサク読めました。