気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

アース・スターノベル

反逆のソウルイーター~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~8

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「ああ、そういうことか。まあ正直、関心があるかないかで言ったらないんだが――」

「ないんだ」

(略)

だが必要か不要かで言ったら必要なのだ。であれば、選り好みなどしていられない。

 

鬼界編、ひとまずの決着となる1巻。

アズマの招きを受けて彼らの拠点である西都を訪問することになったソラ達。多少の行き違い、というか考え違いもあったりはしましたが。

旗士と鬼人が争いになってないだけ、ソラの存在というのは大きいですよねぇ。光神教の事とかも知ることが出来たわけですし。

 

姉を助けるために監視の眼をごまかせる姿隠しの神器を求めることにしたクリムト。

彼はいろいろあった結果、反乱勢力として立つことになった大興山の勢力に紛れ込むことになったわけですが。その手助けをしたのが、御剣家を下に見る方相氏という勢力の人間で。適当につついて情報を引き出したりしていたのは上手かったですね。

クリムトを一度打破したという優越感から口が軽くなってましたし。その勝利が、クリムト自身の体内に仕込まれた神虫を取り除くために与えられたものだと気付いていないあたり実に小物でしたが。

 

方相氏側の人間、御剣家とのつながりを示唆するようなことばかり言いますし。

家内の犯罪を取り締まる立場であったがために殺されたウルスラの父に手を下した「四ツ目の鬼人」を装っていたのが方相氏の長であったりと、色々大きな情報出てきてるんですが。

そんな中でソラはソウルイーターを通じて、三百年前の過去について知ることになったり。

鬼界で勢力を伸ばしていた光神教の暗部を暴き、鬼界の真実と……そこに封じられていた強大な敵を打ち破るまでを描いていたのでかなり満足度の高い1冊でしたね。

まぁ、この真実を知った上で彼は鬼門を出て、かつて自分を追い出した父と相対する必要が生じていたりもするわけで、あくまで大きな問題一つ解決しただけで、その先にも別の大きな問題が残っているあたり、これまでも見たソラの人生そのものだな……感がありますね。



メイドなら当然です4 濡れ衣を着せられた万能メイドさんは旅に出ることにしました

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(――美しい。ゆえに危うい)

(略)

「それゆえに、お前の周囲には仲間が集まり、よってたかって守ろうとしているのだな……」

 

賢人会議での働きを終え、そこで師匠からもらった「幽々夜国でのトラブルに、力を借りたい」というメモに従って、いつもの仲間と女子4人姦し旅を再開することになったわけですが。

道のりが遠いですねぇ……ニナは自身のメイド道に従って、困ってる人には助力していきますが。周囲にトンデモない人が多かったせいで常識が歪んでるますからね。そりゃ旅は一筋縄じゃ行きませんよね。

まぁニナの助言によっていろいろと気付きを得た旅の仲間、エミリ、アストリッド、ティエンたちもどっちかと言えばトンデモ側でニナの要求に応えられちゃう方だからな……。

 

道中立ち寄った街で泣いていた女の子にニナがハンカチをあげた。

それ自体は善行ですが、そのハンカチに秘境の村で代々伝えられているという刺繍がされていて。それに興味を持った奥様方に「教えてくれ」と集られることに。

ハンカチくれたくらいだから、メイドができるのだから、大したものではないだろうとこぞって押し寄せてくる奥様方はなぁ……って感じですが。ニナは普通に教えようとしてるし。エミリが希少さや難易度から、ぜったい直ぐに習得できるものではないと止めようと四苦八苦してるの、正直ちょっと面白かった。

 

そうやってぶつかることで、もう一段仲良くなれるだろとアストリッドは気をまわしてニナとエミリが話せる時間を作ってましたが。

アストリッドはアストリッドで、街を見て歩く中で興味深いものを見つけて、研究者らしく動いていくんだからもう……。

ニナを制御して、騒動に巻き込まれないようにするのは無理なのが前提ですけど。仮にニナを押さえられたとして、絶対他のメンバーが騒動起こしますよね、あの4人。

噂を聞きつけて心配して駆けつけて来た商人のファースだったり、エミリやニナを五賢人のミリアドが追いかけてきたり、話題には事欠きませんし。

反逆のソウルイーター~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~7

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「皇女殿下いわく、俺は恨みも恩も決して忘れない人、らしい。今のうちにできるかぎり恩を売りつけておきたいんだそうだ」

 

ベルカでのアレコレが終わり、ティティスの拠点に戻ることにしたソラ。

一方そのころ、アドアステラ帝国から婚儀の為に咲耶がやってくることになって。王子相手に辛辣な言葉を放った人物とは思えないほど、配慮する姿勢を見せてくれていましたが……初手強硬姿勢を示した上で、配慮することで自分の評価を上向かせる交渉術の一環かもしれませんが、十三歳の少女と思えばなかなか巧みです。

 

カナリアのアザール王太子が、咲耶の態度を見てから元婚約者であるクラウディアに懲りずに秋波送ったりしてたのを見ると、彼女主導の方が国営上手くいきそうだなぁ……感が強い。ただまぁ、それはカナリア王国が元々帝国に対抗するために創られた国という事もあって、彼女に完全に差配を任せるのもそれはそれで問題が多いでしょうけど。

咲耶王女、自分の弟をアストリッドの相手としてどうか、と言ってきたりもしますし。ソラにも興味を持っているしで、ソラからしても他人事ではない状況になったりしてました。

 

更にソラの故郷でも騒動が起きて。変わらず囚われの身だったクライアの元に、彼女の救命を条件に密命を帯びたクリムトが死んだ、なんて知らせが飛び込み……彼女はいてもたってもいられず、ソラを頼って島抜けしてきて。

容易くクライアがソラの元に辿り着いたことで、彼を引っ張り出すために誰かが企んだことだろう、という所までソラは見抜いたわけですが。

皇女との縁が出来たタイミングだったことや、鬼門の中の世界に興味を持っていたこともあって、その策に載ることを決めて。

 

鬼ヶ島で絶対の力を持っている御剣家も、あくまで帝国の有力な家の一つに過ぎず。

皇女伝いで皇帝から直接許可をもらって乗り込んでいく、というのはシンプルな権力という力でごり押ししてて、なんか痛快でした。

……皇帝、色々と事情を知ってるようで龍穴のこととか、世界の真実のこととかで釘を刺してきたりもしましたが。ラスカリスやノア教皇のこともあるし、このまま無知でもいられないだろうと、ソラ的に興味はないけど情報を掴みに行くことに。

 

鬼人族と敵対している御剣家の技を振るいながらも、鬼人族からお守りとして腕輪を託されている。

そんなソラの事を鬼界を統一した中山の王アズマも気にかけていて……。

情報を得るためにソラが鬼族の有力者捕虜にしようぜ、とアズマの兄弟でもあるドーガと激闘を繰り広げた結果、アズマと早々に接触することになったりしてて、かなりテンポよく進んで行った感がありましたね。

なんだかんだで生き延びていたクリムト君も、たくましくて良いと思いますよ。無理難題を振られてましたが、その裏で自分の目的を叶えるために別の行動取ろうとしていたあたりはちょっと驚きましたが。多少は搦め手も使えるのか……。



反逆のソウルイーター~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~6

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「ソラ殿は、まだ終わっていないとお考えなのですね?」

「俺の予想が当たっていれば、な」

 

ベルカ編の後編。……とはいえ、ダークエルフ側の剣士とも戦ったし、ベヒモスも打倒した。警戒対象だったダークエルフ側のトップであるラスカリスにも遭遇し、不穏な発言をされたりもしたものの……ひとまず戦闘に発展することはなく、ソラたちは無事にベルカに帰還できたわけです。

そんなわけであとがきにもありましたが、「後始末編」とでも言うべき感じで、話し合いフェーズが多かったですね。

 

そもそもソラがベルカの地に来たのは、ベヒモスの角という結界の要になるものが欲しかったのと、カティアに頼まれて壊滅したと思われる『銀星』のアロウの手がかりを探すことだったわけですが。

ベヒモスの素材は失われたが、ラスカリスから代替となるものは入手できた。

しかしアロウ達の手がかりが残っていたかもしれない方角からベヒモスがやってきたことで土地は荒らされ、もはや捜索の頼りにできるモノではなくなってしまって。

さらには法神教が敵視しているダークエルフであるウィステリアを傍に置いていることも、つつかれると面倒になるネタでもあって。

 

ダークエルフたちの拠点、アンドラに踏み込んでラスカリスとの話を纏めることも出来たのは……まぁ良かったか。

ウィステリアの後釜として筆頭騎士になったガーダが暴走する一幕があったり……ウィステリアから龍穴や世界の真実、その一端を聞かされてソラが色々考えることが増えたりと、ベヒモス撃破って偉業を果たしたはずなのに、ソラの前には立て続けに問題がやってきますねぇ。

ラスカリス、惑わす者と呼ばれてはいるけれど、スズメの父祖に敬意を払って失われそうだった「蛇鎮めの儀」についての知識を教えてくれたりとか、得るモノも多いのがなんとも。単純に切り捨てられないのが、なるほど惑わす者……。

 

交渉に際して頼れるドラグノート公爵家のアストリッドが、ソラを訪ねてベルカに訪問した上で彼に味方してくれたこと。エルフのルナマリアが協力的だったこと。

ベヒモス討伐という実績を挙げていることなんかもあって、人間社会側でのウィステリアの処遇については思ったよりあっさり終わったのは助かりましたが。

『銀星』の問題については予想外の方向から情報が齎されて……ひとまずは、決着を迎えることになっていましたが。

ギルドマスター、気付いてはいけないことに気付いて始末されたり、火種はくすぶり続けてる感じですし、気掛かりではありますねぇ。

化け物になろうオンライン 本日のメインディッシュは勇者一行です

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「そう! オレプレイヤーだから! だから落ち着いて話をしよう!」

「……………………肉置いてけぇ!」

「話通じねぇ!」

 

ゲテモノ料理だろうと喜んで食べる、食欲に対する好奇心があまりにも強い主人公の刹那。

好きな「食べること」をメインにしたフリージャーナリストとして記事を書いたり、ブログやらを運営したりすることで収入を得ていた。

そんな彼女が楽しみにしていたのが、味覚まで再現されているタイプのVRゲームをプレイすること。

 

過去には運営が適当に設定したことで「血液がみそ汁の味」になったゲームで、吸血鬼として好みの味を探してNPCから吸血しまくって、都市を滅ぼしたりした経験もあったりするそうで……暴食さんなんてあだ名が付けられるのも無理はないタイプのキャラをしてます。

まぁ当人的には「暴食さん」とかいう大罪の名を関した呼び名は不名誉だと感じているようで、ゲームであればしっかりプレイヤーネームで呼んで欲しいようですけど。

 

そんな刹那が新たにプレイすることにしたのが「化け物になろうオンライン」。

タイトル通り、いろんな魔物の要素をピックアップした魔物キャラになることが出来るゲーム。単純に一種族になるのではなく、いろんな種族の特性をピックアップして自分のなりたい姿を作れる自由度の高いゲームではあるようです。

デメリットを取得していくことで制限とキャラメイクに使えるポイントを増やして、いかに強力なキャラを作るか創意工夫が試されそう。

強いキャラ作りすぎても、経験値を借金する形になって序盤レベルが上がらなくなったりするそうですけど。

 

刹那はフィリアというPCを作り、ゲームを楽しむことに。

血を味わいたいから吸血鬼、生肉食べたいから人狼……というように、趣味満タンのビルドをして、時に弱点を突かれて即死しつつも目的のためにヒャッハーと人間性切り捨てて走り出せるの、このゲームへの適正が高すぎる。

ある程度レベルが上がったプレイヤーをキルすると、その要素を持ったアイテムが落ちるようになる。そのシステムを楽しむためのイベントが初期に開催されることになって……速攻でドラゴン食べに行ってるの、強すぎるんだよな……。

他にもお仕置き要素である堕ちた英雄呼び出して血を吸ったりしてるし、かなりアグレッシブです。

 

時にギスギスしつつ、時に協力してゲームを楽しんでいるなぁ……って感じではあったんですが。なんか最終版の展開で、このゲームの「ただのデータのはずなのに、料理がおいしすぎる。どんな技術使ってるんだ」という報告を知人に投げたら即座にリアクションがあったり。

掲示板回で「ゲーム運営の性根は腐ってる」と評価されたりしてましたが、実際最後にちょっと描かれた開発陣のやり取り、マッドサイエンティスト味を感じましたねぇ……。



転生した大聖女は、聖女であることをひた隠す7

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「なるほど、国王を上回るのは道化師だけですね!」

 

まさかの紋つきの魔人と遭遇し、封印するなんてトラブルに遭遇しましたが無事に帰還したフィーア。

そこで国王が第一騎士団の新人を一人ずつ呼び出して行う面談に参加することになって。

面談の時期にいつも王都を離れる仕事を思いついている総長、賢明だな……って内容知ってからだと正直思いましたけど。

フィーアのことを良く知るシリルが巻き込もうとしたのも……まぁ分かる。

実際、秘匿されている情報の核心にフィーアは迫ることになったわけですしね。

 

フィーア、本当にここぞという時の頭の働きはいいのに、なんで普段あんな抜けているんだ。彼女の様子を見ていた公爵からは「理論ではなく、常人には分からない情報を積み上げていく天才型」とか称されていましたし。本気になった時の洞察力が凄いからこそ、その気力を10分維持するために1か月だらりと過ごす必要があるのかも、なんて分析もされてましたが。

 

視野が独特ですかね、フィア。でも本当に大事なところは外さないから、彼女を信奉する人も増えていくというわけで。

あと大聖女だってこと隠したいとは言っているけど、国王に駆けられた呪いを「こんな強力な呪いは見たことがない」とかも口走るので、本当にもう……。

 

フィーアのトンデモ具合が国王とその側近にも伝わった中で、「フィーアが国王様の秘密に気付いたよ」や「フィーアの従魔真実」などなど胃に悪い議題複数をぶつけられた騎士団長のお歴々は本当お疲れ様です。

……フィーアの信者もいるから、温度差が激しいのも疲れを増す要素にはなってるでしょうが、傍から見てる分には振り回されまくってて楽しい。

反逆のソウルイーター~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~5

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「恐れを失った者がどうなるのか、それは今の君が体現している。シャラモン、確かに昨日の世界に僕らの敵はいなかった。今日の世界にもいないだろう。でも、明日の世界もそうであるとはかぎらない。恐れとは、つまりその視点のことさ」

(略)

「気を付けなよ、シャラモン。何物も恐れない君は何物も居ようとしない。その驕りは、いつか君を破滅に導くかもしれない」

 

イシュカに残ったクラン『血煙の剣』のメンバー、ミロスラフやルナマリア、イリア、シール、スズメたち。

彼女達はスタンピードからイシュカを守るために築かれた防衛線での魔獣討伐に協力していた。

ソラから彼が居ない間の行動は委ねられていたこと。クランが防衛任務に協力しないと、彼が居ない間に評判が落ちてしまうなどの理由から、ギルドから持ち込まれた依頼を受けることになったようですけど。

 

ゴズ達と対峙して力になれなかった経験から、強くなりたいと思っているメンバーが多くいたのもあったみたいです。

……ただ、そうやって森に頻繁に行っていた関係で、結界を張るために派遣されてきた聖王国の使節団の案内を振られてしまうことになったり……使節団を狙った高位の魔物に狙われる羽目になったりと、なかなか上手くいきませんねぇ。

 

結構窮地だったっぽいですけど……ソラがなんとか間に合ったのは良かったですね。

聖職者を狙った不死の王と称されるアンデッドモンスターの頂点。聖職者が天敵であり……実際今の教皇ノアは不死者を三度撃破した功績もあって、その地位にいるとかなんとか。

幽世に肉体を置いて現世に影を派遣している形で不死を実現していたシャラモン。

しかし、魂そのものを喰らうソラの心装ソウルイーターとの相性は最悪で……割とあっさり蹴散らされることに。

竜殺しに加えて、教皇の前で不死者殺しまで成し遂げたわけで、望めば名声をより高めることもできたでしょうが。得られる利益以上に面倒事の方が多いので、そのことは公にはしないことにして。

 

結界の強化と維持のために必要なベヒモスの角を求めて、カタラン砂漠に赴くことを決めていたソラ。

現地でアニマを宿したダークエルフと戦うことになったり。目的としていたベヒモスとの戦闘はまだしも、その後に夜会の1位である不死者ダークエルフのラスカリスと対峙する羽目になったり、ソラの日々は安寧からは遠いですねぇ……。

ラスカリス、『惑わす者』なんて二つ名で呼ばれているのも納得できる、説得力がありつつ怪しい発言するの上手いなぁ……。



反逆のソウルイーター~弱者は不要といわれて剣聖(父)に追放されました~4

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「俺はお前たちに背中をあずける気はない。もう一度だけ言う。手出しは無用だ」

 

母の命日に合わせて、鬼ヶ島への帰郷を許されたソラ。

向かう前にカナリア王国で一代貴族に任じられることになったりもしていました。ドラグノート公爵家と、竜殺しとして名を知られているソラの繋がりが強くなりすぎるのを懸念した国王トールバルドの思惑から与えられたものではあるようですが。

未婚の貴族女性であるクラウディアが、ソラの家に滞在している以上対外的には婚約してるようなものだし、その中で断ることも出来なかったと。

 

面倒だとは思いつつドラグノート家の令嬢2人とは良い関係を築きたいという考えから、それを受けることにしたようです。

ヒュドラ討伐への恩賞だから、ソラが人質として確保しているクライアも対象になりかけたみたいですが。「すでに国を出た」という言い訳で断ったということで、彼女にも帰還を許すことにして。

 

そういったアレコレを片付けて赴いた鬼ヶ島。

向こうには向こうの事情と考えがあったとはいえ、空にとっては捨てた故郷。彼を気にかけていたゴズやその妹エマにしたって、彼を切り捨てた側。

敵地そのものなので、適度に挑発したりして相手方の反応や強さを伺って糧にしようとしてる当たりは強かです。

サクッと予定を済ませて帰ろうとソラは考えていたわけですが……。時を同じくして御剣家と敵対している鬼人族が、彼らの都への襲撃を実施して。

下位の旗士を蹴散らせるくらいには強い鬼人の武人でしたが……上位旗士にはあっさりやられるのが、あの島のパワーバランスかぁ……という感じ。

 

ソラ、そこまで積極的に関与するつもりは無くとも、自分が見送ったクライアがなぜか囚われている所を目撃したものの彼女の意志を尊重して(ポーションを渡したとはいえ)そのままにしていったり、鬼神を降ろした敵を倒すことで大量の経験値を得たり、やりたい事だけやって帰っていったのは、実に彼らしかったですね。

そし王国に帰ってきたら、イシュカのソラ宅に滞在しているハズのクラウディアが、国王から名誉ある仕事を振られて王都にやってくることになっていたり。

破談になったはずの元婚約者である王太子が、懲りずに彼女に秋波送ってきたりするしょうもないトラブルがあったりしましたが。ソラがやってきたことで、彼女と王太子の間にある距離をハッキリ示してくれたのは良かったですかね。

ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~2

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「リアちゃん、選択肢が三つあってね?」

「私、お姉ちゃんに選んでもらえるなら、なんでも大丈夫です!」

 

WEBの更新ペースが速いので、書籍2巻の範囲だとまだまだこの辺りかー、と懐かしくなりましたね。

リンネが今回新しい従者を得るんですが、そのキャラの掘り下げエピソードもちょっとあったのは嬉しかったですね。

 

新規職業を獲得して、どんちゃんという巨大な狼を連れているリンネのプレイ風景は目立っていて。

前線を走っている華胥の夢ギルドに所属したこともあって、それに反感を持っていたPKプレイヤーに狙われることになったわけですが。どんちゃんとオーレリアが強くて、あっさり撃退。

リンネとその話を聞いたペルセウスが新職業に就いていたことからヒントを得て、ギルドマスターのお昼寝大好きやメンバーのレーナちゃんもバビロン様と接点を得て、クラスチェンジして。

 

お昼寝大好きの方は、ギルドメンバーへの度重なる嫌がらせへの報復もしっかりやっていたのでスカッとしましたね。……まぁ、やり方はなかなか派手というかアレでしたけど。敵も運営からメッセージ貰ってもなお粘着してたからな……。

その後、ペナルティが課されたとき嬉々として他のプレイヤーからも狙われていたから、まぁ自業自得か。

 

その後のリンネちゃん、レベリングに勤しんだり、ダンジョン攻略に勤しんだりしているので、本当にゲームを満喫しているなぁという感じがしますね。

……リンネちゃん的には、初手天使をボコった以外は職業の方向性に従って真っ直ぐ進んでいるだけなんですけど。

初手が初手なので、独自ルートを突っ走っているのが愉快なんですよねぇ。バビロン様も、ちょっと期待したくなる位の爆走しているので、見ていると本当に楽しいですね。

どんちゃんを連れ歩いていることから、ビーストテイマー疑惑があったりして、周囲の人々を驚かせまくってて常識を揺らしまくる存在ではあるので、振り回される人々は大変そうですけど。

電子書籍特典「ふわふわには勝てない」でオーレリアとどんちゃんが、リンネがぐっすり寝てる時にした夜のお散歩の模様が描かれていて、実に可愛かったです。



転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました8

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『そうですか。ええ、貴方は、私が見てきたハイエルフの中でも、とびきりの、一番の変わり者でした。そして共に過ごして一番楽しいハイエルフでした。ですから、もしも剣となった貴方を持った誰かが私の前に現れたなら、私はこの背に乗ることを許すでしょう』

 

シリーズ完結巻。

まさかの冒頭の章から、長くかかわってきたルードリア王国が滅亡したという話から始まるのは驚きましたねぇ……。

ヨソギ流の本家が貴族として迎え入れた時のように、新興貴族の武家が増えていく中で旧来の貴族との間で溝が深まり、最終的に破裂して群雄割拠の時代になった、と。

 

ヨソギ本家も小国を建てて、そのためにヨソギ一門へ波及する流れが出来ていたり。だからこそ、名を捨てる決断をする者も出てくるなど、いろんな決断がありますわな。

懐かしのヴィストコートは、プルハ大樹海の傍らにあるために戦力が整っていたことと、下手にそこを削ると魔物被害が広がる可能性があるために、ひとまずは無事だったようで安心した部分も無くはないですが。

 

色々と変わってくる中で、エルフのキャラバンについても問題になって。

黄古帝国で、金に詳しいとされる長蛇公。かの御仁がキャラバンとの取引枠の縮小を提言してきたことで、今の代表がエイサーへ会談への同行を頼んでくることになって。

それもまた、かつてエイサーがシヨウの国で感じたエルフの農業のように、長命種が力を持ちすぎる事への懸念があって、なかなか興味深い御仁だと思いましたね。

仙人の素養を認められたソレイユが、健やかに育っている様子が見られたのも良かった。

 

エイサーは彼が世話になった人々の記録を残すべく、石工の技を学び彫像を作っていましたが。その技術を教えてくれたマイオス先生の実家、マルマロス伯爵家が没落し家財を手放す、なんて話も聞こえてきて。

元々マルマロス領があったシグレアという国が亡くなり、別の国の所属となり立場も変わりつつも、マイオス先生の言い伝えを残し続けたのは、長命ならぬ人間の家としてはかなり凄いことをやったのでは。

 

エピローグで、森を出てから知り合ったエルフ、アイレナとの別れを描き。さらにはそこから、エイサー自身のハイエルフとしての終わりをも描いて。

最後まで彼は彼らしかった、というか。精霊として生まれ変わってからも、風の精霊とかではなく、鉱物に宿る精霊となって剣にしてもらおうか、なんて思いながらハイエルフとしての生を終えて行ったの、あまりにエイサー過ぎてちょっと笑っちゃった。

そして「後日譚 あるかもしれない未来」で、実際に剣となった彼の姿を見られたのは良かったですね。……なんか世界すごいことになってましたけども。

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ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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