気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

アース・スターノベル

ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~2

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「リアちゃん、選択肢が三つあってね?」

「私、お姉ちゃんに選んでもらえるなら、なんでも大丈夫です!」

 

WEBの更新ペースが速いので、書籍2巻の範囲だとまだまだこの辺りかー、と懐かしくなりましたね。

リンネが今回新しい従者を得るんですが、そのキャラの掘り下げエピソードもちょっとあったのは嬉しかったですね。

 

新規職業を獲得して、どんちゃんという巨大な狼を連れているリンネのプレイ風景は目立っていて。

前線を走っている華胥の夢ギルドに所属したこともあって、それに反感を持っていたPKプレイヤーに狙われることになったわけですが。どんちゃんとオーレリアが強くて、あっさり撃退。

リンネとその話を聞いたペルセウスが新職業に就いていたことからヒントを得て、ギルドマスターのお昼寝大好きやメンバーのレーナちゃんもバビロン様と接点を得て、クラスチェンジして。

 

お昼寝大好きの方は、ギルドメンバーへの度重なる嫌がらせへの報復もしっかりやっていたのでスカッとしましたね。……まぁ、やり方はなかなか派手というかアレでしたけど。敵も運営からメッセージ貰ってもなお粘着してたからな……。

その後、ペナルティが課されたとき嬉々として他のプレイヤーからも狙われていたから、まぁ自業自得か。

 

その後のリンネちゃん、レベリングに勤しんだり、ダンジョン攻略に勤しんだりしているので、本当にゲームを満喫しているなぁという感じがしますね。

……リンネちゃん的には、初手天使をボコった以外は職業の方向性に従って真っ直ぐ進んでいるだけなんですけど。

初手が初手なので、独自ルートを突っ走っているのが愉快なんですよねぇ。バビロン様も、ちょっと期待したくなる位の爆走しているので、見ていると本当に楽しいですね。

どんちゃんを連れ歩いていることから、ビーストテイマー疑惑があったりして、周囲の人々を驚かせまくってて常識を揺らしまくる存在ではあるので、振り回される人々は大変そうですけど。

電子書籍特典「ふわふわには勝てない」でオーレリアとどんちゃんが、リンネがぐっすり寝てる時にした夜のお散歩の模様が描かれていて、実に可愛かったです。



転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました8

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『そうですか。ええ、貴方は、私が見てきたハイエルフの中でも、とびきりの、一番の変わり者でした。そして共に過ごして一番楽しいハイエルフでした。ですから、もしも剣となった貴方を持った誰かが私の前に現れたなら、私はこの背に乗ることを許すでしょう』

 

シリーズ完結巻。

まさかの冒頭の章から、長くかかわってきたルードリア王国が滅亡したという話から始まるのは驚きましたねぇ……。

ヨソギ流の本家が貴族として迎え入れた時のように、新興貴族の武家が増えていく中で旧来の貴族との間で溝が深まり、最終的に破裂して群雄割拠の時代になった、と。

 

ヨソギ本家も小国を建てて、そのためにヨソギ一門へ波及する流れが出来ていたり。だからこそ、名を捨てる決断をする者も出てくるなど、いろんな決断がありますわな。

懐かしのヴィストコートは、プルハ大樹海の傍らにあるために戦力が整っていたことと、下手にそこを削ると魔物被害が広がる可能性があるために、ひとまずは無事だったようで安心した部分も無くはないですが。

 

色々と変わってくる中で、エルフのキャラバンについても問題になって。

黄古帝国で、金に詳しいとされる長蛇公。かの御仁がキャラバンとの取引枠の縮小を提言してきたことで、今の代表がエイサーへ会談への同行を頼んでくることになって。

それもまた、かつてエイサーがシヨウの国で感じたエルフの農業のように、長命種が力を持ちすぎる事への懸念があって、なかなか興味深い御仁だと思いましたね。

仙人の素養を認められたソレイユが、健やかに育っている様子が見られたのも良かった。

 

エイサーは彼が世話になった人々の記録を残すべく、石工の技を学び彫像を作っていましたが。その技術を教えてくれたマイオス先生の実家、マルマロス伯爵家が没落し家財を手放す、なんて話も聞こえてきて。

元々マルマロス領があったシグレアという国が亡くなり、別の国の所属となり立場も変わりつつも、マイオス先生の言い伝えを残し続けたのは、長命ならぬ人間の家としてはかなり凄いことをやったのでは。

 

エピローグで、森を出てから知り合ったエルフ、アイレナとの別れを描き。さらにはそこから、エイサー自身のハイエルフとしての終わりをも描いて。

最後まで彼は彼らしかった、というか。精霊として生まれ変わってからも、風の精霊とかではなく、鉱物に宿る精霊となって剣にしてもらおうか、なんて思いながらハイエルフとしての生を終えて行ったの、あまりにエイサー過ぎてちょっと笑っちゃった。

そして「後日譚 あるかもしれない未来」で、実際に剣となった彼の姿を見られたのは良かったですね。……なんか世界すごいことになってましたけども。

転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました7

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「ボクがこの子を預けたいのは、怒り狂ったエイサーじゃなくて、ボクを誰よりも幸せにしてくれたエイサーだ」

 

表紙にも登場している通り、久しぶりに黄金竜が登場。

……それどころか、南方の大陸に眠る古の種族である黒檀竜が目覚め、大陸一つを焼き滅ぼしたという話まで出て来て。

同胞に終焉を齎すべく北の大陸も燃やすべき、と黒檀竜は訴えたようですけど。エイサーと交流していた黄金竜は、エイサーの意見も聞きに来てくれて。

もし黄金竜が躊躇わず北の大陸を焼こうとしたら、戦う心づもりで話し合いに臨んだエイサーは覚悟決まってましたね。

 

南野大陸のハイエルフと、それに力を貸す南方大陸のハイエルフ由来の精霊。

そんなコンビネーションに驚かされたときに、彼の故郷の長老たちや旅路で触れあった精霊たちが助力しに来てくれたのは熱かったですねぇ。

宿る環境から動かない精霊だが、それは「動けない」わけではない。少し無理する必要はあるというけれど、来てくれたのは本当に良かった。

そうやって世界の滅びを回避し、だからこそ南方大陸の再生についても手を貸すことになっていたのは……まぁ、責任というかなんというか。彼らしくはありますね。

 

しれっと書かれていましたが、草草原を統一した大部族が黄古帝国に攻め込み、決戦の果てに撃退されたとか。

それが「風と炎を崇めるバルム族」だっていうんだから、エイサーの出会ったツェレンとジュヤルが上手くやって一族を大きくしたんでしょうし……その結果として、大きな争いに繋がったのは物悲しいものがある。

 

西武での動乱を終えたウィンは、トップが絶対的な権力を握る帝政を取ってサバル帝国を建国。ハーフエルフである彼は、血を残すことが難しいだろうという事情もあって。

ある程度余裕がある時期で地位を譲り、後見に経って国を纏めようとしていましたが。その際に、エイサーの協力を仰ぎたいと手紙で伝えて来たわけですが。

わざわざエイサーを呼び出した裏には、当然別の思惑もあって。それが、人間の妃との間に生まれたが権力争いの中で母の命を奪われた、幼い赤子を守ることで。

……戦いの中に身を置いて、多くを失ってきたウィンでしたが、それでも幼少期にエイサーに導かれたことが、彼の光になっていたのは本当に良かったですね。

そうやって託された少女、ソレイユがエイサーとアイレナを父母として、とても純真な良い子に育ったのは何よりでした。思わぬ才能を見出されたりもしてましたけど。

 

あと、今回印象的だったのはやはり番外編の「クソエルフの友」でしょう。

ドワーフの王となったアズヴァルド視点。長年の友エイサーと最期の別れをした後の、彼の心境について。エイサーとの交友が自身の誇りであったり、最期まで友でありたかったからこそ、自分の死をエイサーに看取らせるのではなく、意地を張って最後まで倒れずにエイサーを見送ることを選んだ彼の在り方が、好きでした。


転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました6

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「やりたい事をやるだけで、皆が少しでもお楽しくて幸せになるなら、僕はそれを嬉しく思うよ。あれこれふんぞり返って指図だけするよりも、ずっと楽しいからね。そこまでって言われる程の事は、してないかな」

 

森に生きて、多くがそのまま森で死ぬエルフ。

しかし精霊の助けを借りられて、さらには長く生きるエルフがその気になれば、かなりの脅威になるというコトをエイサーの助力によって変化していったエルフの国で実感することになりました。

 

この地のエルフは、人間とのかかわりが以前からあり……農業に関わる変わり者エルフとして知られていたテューレが、食糧問題解決の助けになってくれたわけですが。

森の恵みで賄える範囲でしか営みを増やしてこなかったエルフが、土地を得て本気で農業をやったらその長寿もあって大陸からエルフ以外を駆逐できる可能性をエイサーは感じ取ってましたが。

テューレが踏みとどまる選択を取れる人で良かった。賢さからの判断かと思ったら、番外編の「テューレの独白、征服と支配」でちょっと違った内面が知れて、驚きましたが曲者エルフって感じがして良かった。

 

そうやってエルフの国に助力した後、養い子ウィンの下を訪れたエイサー。

人間至上主義の宗教と戦い続けて来た亜人達の連合軍ですが、聖地を奪ったものの教主には逃げられた。さらに、教主は邪仙だという話まであって。

ウィンには「このタイミングの悪さも、エイサーらしい」なんて言われてましたが。見た目だけなら自分より年上に見えるようになってしまっても、自分の養い子だから、としっかり助力していったのは彼らしかったですね。

 

そうして騒動が決着した彼を、成長した不死なる鳥のヒイロが迎えに来て。

この世界における終焉についての話とかも効くことになったりしてましたが。エイサーが森に帰った時にあったサリックスも言ってましたが、森を出たことで逆に世界の真実について詳しくなっていってるの、ちょっと面白いな。

ヒイロの成長もあって、ついに巨人との対面も果たしてましたしね。アイレナと約束した白の湖についても辿り着いていて、実に長い旅だったなぁ……と思いましたが。ハイエルフのエイサーが居なければたどり着けなかった場所ではあるけれど、まだまだ旅の途中でもあるんですよねぇ……。



転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました5

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「伯爵様は、もう貴方に教える事は何もないから、今すぐにでも町から立ち去るようにとの仰せです」

(略)

「うん、わかったよ。だけど一つだけ先生に伝えて欲しい。『全てが解決したら、また何時かお会いしましょう』って」

 

大陸東部の旅を終え、カエハの墓参りを済ませたエイサー。

彼の事を知るシズキやソウハはまだ存命でしたが、当然結婚していましたし……シズキも既に歳を重ねて先代当主になったりしているだけの時間が過ぎていたわけですが。

彼らの子供達も既に十歳以上の子供ばかりであり……突如現れたハイエルフに不審げな眼差しを向けてきたりもしてましたが。

シズキは「エイサーは父のような人だが、気に食わなければどんな形でも挑んで確かめればよい。この人は客人ではなく家族だ」というようなことを伝えているの、エイサーをよく理解している感。

 

扶桑の国で刀の作り方を学んできて、それをドワーフの王となったアズヴァルドへ伝えていたりエイサー、相変わらず手広く活動していましたが。

断章の「王座にて」で、過去のドワーフの王ですら刀は再現できず慟哭したという逸話が語られていて、エイサー絶対そこまで考えてないけど、影響を与える範囲が広いというかなんというか。

母には反対されたというけれど、シズキがエイサーをヨソギ流の相談役としてなって欲しいと言ってきたり。曾孫たちと交流する中で、エイサーに色々な影響を受けて自分の道を決める子が出てきたり。

エイサーに懐いたアイハが成長した後の番外編「初恋の終わり」とか、結構好きですね。

 

その後、エイサーは深い森に入ってハイエルフの長老にあったり、不死なる鳥についても知ることが出来たり。ハイエルフの魂の在り方についても、説明を貰ったりと色々と世界の真実についての理解も深まるエピソードが多かったです。

旅を再開したエイサーは、これまでの旅路で出会った人の記録を残したいと今度は彫刻の技術まで学ぼうとしたり。その中で、職人的な顔を持つ貴族の人と愉快な交流をしていましたが。権力闘争の余波で、望まぬ別れを迎えたエイサーがそれでも手を打って去っていったのが彼らしくて好き。

ウィンに合うべく西へと旅しているエイサーですが、人間至上主義の宗教が広まっており、色々と居心地の悪い地域ではあったわけですが。

トラブルに見舞われても彼個人だったら問題なく超えられますが。エルフが森を出て国を得たなんて話を聞いていってみたら、不足している部分が多く……かつてアレイナに助けられたことを思い出し、十年をこの国の為に使うと決めたのは良かったですね。

 

今回は特に良い断章、番外編が多かったですね。

エルフの井戸のある村が発展して今では町と呼べる規模になったけど、今でも「エルフの井戸の村」と呼ばれているのとか、そこに住む水の精霊が元気で、とてもほのぼのしましたね。



転生してハイエルフになりましたが、スローライフは120年で飽きました4

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「私達は渦を避けることもできるし、渦に守られて暮らすこともできる。貴方はただ、あるがままに貴方であればいいわ。エイサーが良い人だって、もう私達は知ってるから」

 

エイサーは、黄古帝国を出発して船で東にある島国・扶桑国へついに到着。

そこは魔族の末裔である鬼族と、扶桑の地で暮らす人々の間で長く戦いが続いている土地であった。エイサーは、その土地にある扶桑樹という巨大樹を見たり、学んだ剣術であるヨソギ流にまつわる何かを探しつつ、いつも通り穏やかに過ごしていましたが。

 

その過程で、歴史にも詳しいゴンという翁や彼と親しくしている人魚ミズヨと出会ったりもして。

黄金竜という世界の始まりを知る存在と出会ったことで、エイサーはこの世界の脆さというものを感じつつ、それでも変わらずに進める彼の在り方はなかなか貴重なんではないでしょうか。

ハイエルフである彼が近づいたことで扶桑樹が動いたり、彼本人にその意思がなくてもなかなか騒ぎになることしたりもしてましたが。それも含めていつも通りか。

 

帰路の船旅では妖精を信仰する島に滞在することになって、妖精と接触することになったり。帰還したらしたで、大陸中央部ではまた騒乱が起きてて。野心的なズィーデンが領土を更に広げ、火種となっていたようですけども。

戦火が届きかねない位置にあるジャンぺモンが無事で、ノンナの血縁が宿の経営を継いでいてくれたのは、ちょっとホッとしましたねぇ。エイサー長命種ゆえに緩く書かれているけど何かあると大分時間を費やしているので、多くの人とは一期一会なわけですが。

語り継がれていくものは確かに会って、変わっているけど変わっていない部分もあるエピソードが見られるのはこの作品の良いところだと思ってます。

巻末の断章で、ノンナの子孫であるアイナとノンナが遺した「宝さがし」をしているのも、結構好きです。それだけ大事にしてくれたんだなぁ、という気持ちになる。

 

悪い方向に変化したところでいえば、魔剣を一緒に作った魔導師カウシュマンの研究が、国に吸収されて彼の系譜を汲む弟子とは会えなかった……どころか、追手まで派遣される事態になっていたりしたところでしょうか。

まぁこれもまた一つの流れだし、人間の追手なんてエイサーからすれば簡単に対処できる範囲ではあったわけですけども。襲撃の際に、かつてダメだしをした魔道具が改良されて形になっているのを見て、「やるじゃないか、カウシュマン」と内心で喝采を送っているあたり、エイサーは本当に自由だよなぁ。

ガイド役の天使を殴り倒したら、死霊術師になりました~裏イベントを最速で引き当てた結果、世界が終焉を迎えるそうです~

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「じゃあ早速始まりの地に送ってあげるわね~♡ そうそう、これはよく覚えておきなさい? 私の名前はバビロン。メルティスなんて信仰したら~~……赦さないわよ~♡」

「はーい!!」

 

WEB既読。近未来のVRMMOゲームを舞台にした作品。

主人公の竜胆天音ことリンネは、可愛いものをもてはやす表現として「天使のようだ」みたいに使われる「天使」という存在が嫌いだった。その反面、小悪魔系の要素が好きで、ゴシックとかロリィタとかも大好きだった。

 

そんな彼女が始めたゲーム「メルティスオンライン」は初手、キャラメイク時のガイド役にまさしく天使が登場するゲームで。

自由度が高くキャラメイクの場面でも動くことが出来たので……リンネは、感情のままにその天使をボコボコにしてしまった。

メルティスの遣いである天使を殴り倒したことで、対立しているバビロンという神様に見初められて。リンネ当人は知らぬことですが、未発見ジョブである死霊術師に就任することに。

 

その後、先にゲームを始めていた友人ペルセウスと合流。

彼女はメルティスの異端審問官という職業に就いていたようですけど、メルティス陣営に対して不信感を抱いていて。

友人と同じ陣営で遊びたいという欲求もありましたけど、そこそこ育っていたキャラクターを課金してまで作り直すことにしてたの行動力凄すぎる。

BOOKWALKER版を購入したんですが、電子書籍特典が「大親友の為に改宗して、魔剣の姫になりましたわ!」でキャラメイクしなおすシーンが描かれていて楽しかったです。

 

リンネは死霊術師なので、倒したモンスターだったり、イベントキャラだったりを蘇生させて自分の従者としていくわけですが。

自分の育成だけじゃなくて、従者の進化とかでも素材を使っていくから、初心者向けではなさそうだなぁという感じ。ただ、リンネはペルセウスの紹介で早い段階でクランに所属することができてフォローしてもらえたりしたので楽をしてましたけど。

そうやって成長した後、自分たちで攻略もすすめて新情報発見してしっかりその還元してるから偉い。

 

掲示板回があって他のキャラクター達が、ビーストテイマーとかも見つかってないのに大きな狼を従えているリンネの存在を見て、話題にあげたり。

リンネが所属することになったクラン「華胥の夢」を良く思わない輩が悪評をながしていたり。……リンネとリアルで知人のペルセウスが、過去にとある失敗をしていたり。

楽しいゲームの話だけではないですけど、ゲームの創り込みと自由度が高くて好きです。

冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた

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「貴婦人さん……あんたはどうするんだい? 俺たちに何かを求めているのか?」

(略)

「わたしたちはただ委ねるだけです」

「……忠告ありがとう。肝に銘じておくよ」

 

ベルグリフは若い頃はEランクの冒険者として活動していたが、魔獣に右足を食いちぎられたことで引退し、故郷の村に戻って畑仕事を中心に細々とした仕事を引き受けていた。

足を失いはしたが義足をあてて、戦闘経験のない村人に変わって魔獣対策のために山に入ったりしていたわけですが。

 

そんなある日、彼は山中で捨てられた赤ん坊の女の子を拾って。狭い村だから村の関係者ではないことは分かったものの、わざわざ山中に捨てるなどどんな理由があったのか。

気にはなりつつもベルグリフは彼女をアンジェリンと名付け、自分の娘として育て上げた。

そしてアンジェリンは、父の姿を見ていたからか冒険者になりたいと言い始めて。自分も通った道だということもあって、色々と教え込んで送り出すことにして。

 

……彼女自身の才覚もあって、アンジェリンはSランクにまで上り詰めた。

そんな彼女がことあるごとに「お父さんは凄いんだ」というせいで、現役時代は低ランク冒険者でしかなかったベルグリフの評判も変に上がっていって。

娘さんにお世話になったから、と領主の血縁の人が訪問してきたりとかするトンデモ事態に遭遇したりしていたの、他人事だからちょっと笑っちゃった。

 

アンジェリンは大分ファザコンを拗らせていて……なんとか帰省しようと奮闘していましたが。高ランク冒険者には、その地位に見合った義務も与えられることになっていて。

彼女が拠点としている街で近ごろ高位の魔獣による被害が増え続けていて、アンジェリンに負担が強いられ続けることに。

ギルドマスターも対応はしていたっぽいですけど、結果として後手に回っているし、現場で動いている人員に負担を強い続けたわけですから擁護しがたい感じがするなぁ。

でも、なんとか休みをもぎ取って帰省しようとするたびにトラブルに遭遇し、帰りそびれているアンジェリンは可哀想で可愛かった。

メイドなら当然です3 濡れ衣を着せられた万能メイドさんは旅に出ることにしました

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「ニナくんがすばらしいことは私たちが知っている。今はそれでいいじゃない」

「うん……」

 

帝国皇帝の要望によって城に招かれることとなったニナ達。

それは、近く開催される賢人会議に備えるためであった。会議の進行役を務めるのが、五賢人の一人トゥイリードであり……つまりはニナの以前の勤務先で、彼女の提供してくれる安らぎを求めていた、ニナにいろんな知識を与えた人物だったんですよね。

とはいえ、皇帝のお膝元となれば、既にメイドなどの人員はそろっているわけで……外部からメイドを招き入れることに反発したメイド長によって、ニナ達は隔離されることに。

 

無理やり連れてきたくせに、内部での意思疎通も出来ておらず、軟禁するとか権力者の傲慢さがこれでもかとでてますなぁ。

五賢人のトゥイリードは、ニナの事情や彼女の仲間たちについての話を聞いてくれたり、皇帝の横暴さに思う所があったりするようでしたけど。

 

……他の五賢人は変わり者ばっかりだったのが、残念ではありましたね……。

賢人会議参加者の内、教皇だけは宗教的な権威という意味で席が設けられている上に世襲制ということで、軽んじられてるし。教皇はそのことにいら立ち、横暴に振舞う小物だったり。

残りの賢人もそれぞれの立場と、主義主張に則って行動して他者を慮る感じはほぼなかったし。

一応、鶴崎聖人はトゥイリードと「役割」について語るシーンがあったりして、会議の流れをコントロールする思惑があったように感じましたが……いや、それはそれとして詩情を介すかメイド長試したのは素だろ……。

 

まぁこのシリーズ、問題がある場所で仕事をするニナが「メイドなら当然です」と解決していくのが愉快な作品なわけで、そりゃ会議が一筋縄でいくはずもなかった。

曲者たちの会議はなかなか進まないし。トゥイリード付きになったニナに、城の使用人は協力してくれないし。会議に合わせて悪徳貴族への復讐劇が繰り広げられそうになるしで、散々ですなぁ。

皇帝、在位は長くても足元見えてない感じがして、どうにも好きになれないキャラでした。まぁ帝国関係者で好感度高いキャラがそもそもいませんが……。

 

ニナや彼女の師匠ヴァシリアーチの様に、全てのメイドが目立つことを良しとせずしかし職務は完璧にこなすのであれば、任せていても問題はなかったでしょうけど。

最後、皇帝がニナにした提案はさっぱり状況にあってなかったわけですからね……。

今回のエピソードで仲間たちの有能さを知る人物が増えたこともあって、今後はニナ以外にも捜索の手が伸びてきそうですが、さてどうなるやら。

メイドなら当然です。2 濡れ衣を着せられた万能メイドさんは旅に出ることにしました

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「ふたりとも、ニナのせいでダメダメなのです。ニナのことはチィに任せてふたりは一度パーティーを卒業したらいいのです」

「ティエン……仲良くなってきたと思ったらずけずけ言うようになったわね」

 

ニナの元職場マークウッド伯爵家が零落したり、名高い五賢人の一人が執心しているという話があったり、ウォルテル公国が大金を積んで探していたり。

彼女に関する噂のネタは、各国の貴族の間で広がるうちにどんどん尾ひれがついて、どんどん真相から遠ざかっていって……。

 

それでも変わらず、メイドであろうとしているニナがブレないのが良いですねぇ。

ウォルテル公国の首都を訪問した彼女は、ここまでの道中で気になったことがありとある商会に足を運んだところ……なぜか、すげなく追い返されて。

店主のクレア、商会の状況がよくなかったり、自分のトラウマ踏まれてしまったりと苛立ちポイントがあったとはいえ、初見の相手を追い払うとかは良くないと思います。

 

ニナは野良のメイドだったわけですが、普通はメイドは誰かに仕えているわけで、そういう有力者候補からの評判下げる行為は商人として良くないと思うよ……。

というのは、一読者の感想ですけど。あくまでニナはニナだし、彼女に救われたパーティーメンバーたちもまた、そのニナの善性を大事にしようとする人々なんですよね。

商会の問題へと踏み込んでいって、ニナが以前縁を結んだ大商会の御曹司ファースの助力も得て、解決したのはお見事でしたねぇ。

 

そしてニナのパーティーメンバーも各々の得意分野では傑出していて……流通革命につながる可能性のあるアイデアとかを齎すことになっていて、それが形になっていくとまたぞろニナの評判が上向きそうだな……。

4人の旅はその後も続き、ティエンの両親探しという目的から「月狼族の2人組」という噂を聞きつけて帝国の首都に足を延ばしたり、噂の確認を終えた後はリラックスのために帝国南部のリゾート地へと赴いたりして、身分に縛られていないからこそ自由な旅をしていて良いですねぇ。

 

各地で問題解決をしていた中で、ついに噂が追い付いてきたというか。ニナを確保しようとする貴族がやってきたりしたわけですが。

……現状、この世界の権力者あんまりろくなのいない気がするんですが、どうでしょう。ニナとの対面を希望して使わされた執事とか、騎士とかの対応とんでもなかったですからね。

最後、皇帝の使者に連れられて行くことになっていましたが、厄介ごとのにおいしかしないんだよなぁ……。

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
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