「――歴史とは無残なものだ。
千年の麗しき栄華を、最後の一夜が覆す。
伯よ。全ては美しい夢に過ぎなかったのかもしれん」
耽美だった……
太陽がない常に夜の国――常夜国。
そこに生きる吸血鬼たちをPCとしてプレイするTRPGです。
かつて吸血鬼の真祖ドラクルは太陽を滅ぼした。
偉大な真祖のそばにあった六人はその血を残し始祖と呼ばれた。
私達が「吸血鬼」と聞いてイメージするのとほぼ同じですかね。
太陽を忌み、長い時間を生きる存在。
PCは衝動を律することが出来ているが、敵役の多くは暴走している。
あるいは、太陽を復活させんとする一派や太陽の欠片と対峙する事になったりも。
永遠の夜の世界って言うのが雰囲気在りますね。
そこで麗しい不死身の騎士として遊べるということで、技名がかなり来る。
『甘き口づけ』『儚き薔薇城にて』『頬に触れし指先は』『夢編む木陰に』『せめて一時の…』とか。
いい感じにこの世界における騎士の在り方を表現してると言いますか。うまく溶け合っている感じがします。
前半がリプレイパートで、後ろ半分くらいがデータなんですが。
中々読み応えありました。この世界観は好きだなぁ。