気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

インスタントバレット

Ib インスタントバレット 5 ハッピーエンドなんか、いらない

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「世界は美しいのかもしれない」

「少なくとも 報われてほしい人がいて守りたい人たちができた」

「幸せの輪郭に触れた気がした」

 

完結巻。

……とは言っても、かなり駆け足でまとめこんだ、という感じで。

カバー裏のあとがきで作者も不完全燃焼だと認めていて、どうにか違う形でまとめられないかを模索し続ける、との事です。

 

カラフルが何を想って『英雄のib』を探し求めていたのか。

魔女さんが便利キャラ過ぎてもう……確定した未来だから使いどころが難しいといっていましたが、割とうまく使っていた気がします。

一気に畳み込んだ感じなので、キャラごとの見せ場が上手く光らなかったというか。

クロが瀬良のところに行く場面。カラフルが足止めにやってきて、それを諸木たちが食い止めて「ここは任せて先に行け!」と道を作ってくれて。

展開としては王道なんですが、もうちょっとカラフル陣営の話とかを描けていたら、もっと盛り上がったのになぁ。

 

総括していうなれば、惜しいの一言に尽きますね。

不器用な少年少女の生き様、優しくない世界で、それでも生きていく彼らの話が好きだったので。

もし本当にリメイクしてどこかから出るとなったらそちらにも間違いなく手を出すくらいには、好きな作品でした。

 

ib インスタントバレット 3

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「ああ」
「変わりたい」
「そう思うだけで変われたのなら どれだけ幸せだっただろう」


クロと、藤波と諸木と魔女。
四人で行動している、世界の端っこ同盟。
彼らは歪んでいるけど、世界を滅ぼそうとすらしていたけれど。
インスタントバレットなんて言う変な能力を得て、ちょっとずれてしまっただけの普通の学生なんですよね。

まぁ、この歪んでいるっていう部分がポイントですけど。
その点今回から登場してきた、カラフルなる組織の人たちはちょっと真っ当に見えすぎて残念。
爆弾使いの彼女とか、クロたちみたいに危うさを感じない。
マリアドラッグ事件の真田は、クロ達をこう評してました。

「おまえと木陰は似てるからな」
(中略)
「強がりで 矛盾してて 優しくなくて 甘い」

強力な力を持っているけれど、それを持て余している感じといいますか。
矛盾しているんですよね。前回藤波が世界を滅ぼそうとした手段のように。
もっと直接的にできたはずなのに。迂遠な手を取って。どうしようもなく歪な甘さ。

藤波の騒動を経てクロがやっと一歩踏み込めたと思ったら、魔女が今度離れていくんですよね。
彼女の能力が故に。未来視で、絶望を見てしまっていたから。
けれど、彼女が見たのは絶望に至った結末だけ。その過程は知らないのだ、と。
躊躇いながらも、クロに対して想いを打ち明ける姿は、魔女として行動していた時なんて想像できないほど、初心で、かわいらしくて。それだけに結末が、悲しい。

いろはが何か出てきて引っ掻き回すのかと思ったら、今回結局魔女のエピソードだけで終わってしまったのは少し残念。


ib インスタントバレット 2 優しくなりたい、優しくない人々

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「変わりたい そう思うだけで変われたのなら どれだけ幸せだったろう」

他のib達も行動を起こしだします。
それぞれに辛い過去があったり、逆に守るものがないからこそ、その力を得ていたり。
癖がありますが、それぞれに魅力がありますね。
壊れていて、おかしいんだけど、どこかいとおしい感じがします。

セラとクロは実は同じ学校だった。
クロは前回の事件の真相を知らないわけですが、セラは知っています。
手間が省けた、とか言ってますしね。
今回は他のibたちの行動に焦点が当たっていて、セラの動きが少なめですが、それが逆に怖い。
何しでかすか読めないからなぁ。
しかも、セラ、巻末でキャラ紹介出ていますが。
『破壊』のインスタントバレットって。お、お似合いですよ……。

諸木亮太と、藤波木陰という新しいキャラが登場します。
魔女姿の彼女の名前はまだ出ていないですかね。
それぞれのib。
木陰とクロがそれぞれのやり方で世界を壊すんだ、と一触即発。
魔女が案外まともだっていうのがアレですな。

諸木の魔法がうらやましいですね。
世捨て人が隠居人。うん、いつかそういう気ままな暮らしをしてみたい。
でも、弱いっていうことを知っていながらも、立ち向かった時の姿は格好良かったですね。

しかし2巻のカバー裏の文章がちょっと予想外のキャラだったといいますか。
いきなり彼女の内心を語らせますか。
本編の最期で、驚きの登場をしていましたけど。
おまけにセラが「先輩」とつけて呼ぶとか厄介な予感しかしない。


ib インスタントバレット 1 世界の終わりとボーイ・ミーツ・ガール

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「だからさ! 明確な敵がいるってのはすごい幸運なんだよ!」
「あんな漫画みたいにわかりやすい悪の怪物なんて 奇跡としか言いようがないでしょう?」
「私は」
「ようやくこの世界に復讐できるの 楽しくないはずがない」

絵柄にひかれて購入したんですが大当たり。
かなり気に入りました。

間もなく壊れる世界。
その中で、魔法使いを自称する少女と出会った少年の物語。
最初はクロが幻見えるとか痛い子なのかと思っていたんですが。
セラと出会ったあたりからどんどん引き込まれていって、最後にどんでん返しのネタを持ってくる。
いや、よかった。続きに期待できますねー。

「いっそ世界など壊れてしまえばいい」

そんな思いを抱いているクロ。
「私たちは運命に選ばれたんだよ!!」

と嬉々と騒ぐセラ。

クリスマスイブの夜に出会った二人は、広場に遭ったツリーをなぎ倒した化け物を追いかける。
セラは何やら爆弾を作る能力を持っているようで、それを持ってヒーローじみた行動をとる。
……異能モノのボーイ・ミーツ・ガールで平凡な少年が引っ張って行かれるとかそういう展開にもできそうですけど。
クロの抱えていた真相。

「世界を壊す20の弾丸」。
インスタントバレットと呼ぶ、異能の少年少女が全部で20人という見立てを魔女姿の少女がしていますが。
力に気付いているのは半分もいないかな、とも言っています。
さて、全員出てくるのかな。結構いい感じなので、続いて行ってほしいと思いますけど。
「デタラメで馬鹿げた魔法の力」と称されていましたが。
まさしくそんな感じで。
誰もかれもがどこか歪んでいて、だからこそ、あんな能力が発現したみたいですが。

巻末に1Pのキャラ説明もありますね。
クロの能力。『創造』のインスタントバレット。
発現度とかも出ていて、まだ先がありそうですけど、さてどうなるかな。

カバー裏の文字列がまたすごいというか。
セラのまがった方向にまっすぐな様子がよくわかります。
インスタントバレットってこんなんばっかりか……そうなんだろうなぁ。

 
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ちゃか

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