気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

エドワード・スミス

竜は神代の導標となるか2

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「なにを教えて、なにを残してやるのか。……これはどんな戦よりも難しいぞ、ヒューゴ」

 

綺晶機関の秘めた力と、それが新たな災害をもたらす可能性に気が付いたカイ。

問題は騎士竜とその機関の扱いに関してだけではなく。

領主であるシギル家の戦力が落ちた事によって、ヴェーチェル領そのものを狙う外部勢力の存在まで考えられることに。

 

このタイミングで、エレナの義兄であるリチャードが帰還して、戦略的なアドバイスをくれるようになったのは助かりますね。

カイとエレナの婚約に関して思う所があるようで、ちょっと面倒な兄としてちょっかい出してくる場面もありましたけど。

どちらかと言うと、現場で活躍したり機関の研究をしている現場の人間であるカイ。彼を補佐できる立場の人間が増えるのに越したことは無いでしょう。

 

……しかし、厄介なのはクーデターを実行したウェイン一派がそれを把握してることですよ。

エレナには王の器があること。カイは将の器ではない凡人だが……エレナと共にあるのならば、英雄になる可能性すら考えている。

力だけではなく、策謀も備えた敵と言うことで。カイとエレナ達に立ちはだかる敵は強大で、けれどカイ達はまだ青い。さて、乗り越えるまでの時間が足りるかどうか。

 

今回は、そんなカイが成長するエピソードでもありましたね。

エレナを渡すわけにはいかず、それ故に戦いは続けますが、彼自身の核が定まらずぶれていて。「誇り」を掲げて交戦する騎士相手に、迷う場面なんかもありました。

けれど、父親から当主の位を譲られ。領主として立つことを決めて。「騎士」の姿に感じていたもどかしさも超えて、彼なりの軸を確立したように思える。

ただ、それだけに。敵にこちらの手札を一つ奪われたのは痛いなぁ。猶予の時間が削られていく。

竜は神代の導標となるか

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「もう少しだけ我慢して、これから始まる戦いを見ていてくれ。みんなが頑張ってくれた成果を俺たちが示す。エレナを浚いにきた反乱軍を叩き潰してな!」

 

BOOKWALKER読み放題にて読了。

地方群主の子息であるカイは、武芸こそ駄目なものの口は達者で。

祖父と一緒に研究に打ち込んだり、幼馴染の婚約者・エレナと良好な関係を築いたり。

穏やかな時間を過ごしていた二人は、何事もなければそのまま平凡で幸せな人生を送るはずだった。

 

けれど、王都において参謀ウェインによるクーデターが発生。

王位継承者の多くが殺され……エレナもまた、継承権を持つために標的とされた。

この世界には鉄騎竜と呼ばれる巨大兵器が存在するが、カイ達のような地方群主にいきわたるほどではなく。

「鉄騎竜」の所持を厳しく制限する事で、上位層への特権化したり、戦力の集中と言う意味でも間違ってはないと思いますが。

 

そうやって造り上げた安寧を嫌って、反乱する輩まで出てくると話は別と言うか。

王位継承者を皆殺しにするという苛烈さ。その手口を好まない人は居るでしょうが、圧倒的な力の前では無力で。

エレナの命も危うかったですが。カイが祖父と培ってきた研究成果、「騎士竜」の力によって敵の尖兵を撃退。

 

長く厳しい戦いの始まり。

カイの父親たちが、流れされるままに戦うのではなく。

標的であるエレナを引き渡したところで未来はないと理解して、彼らなりの野心を抱えた上で戦う覚悟を決める描写を入れてくれたのは良かったですね。

騎士竜と鉄騎竜のバトルで、カイの見せ場を作りつつ。戦争では、それ以外の見通しとか根回しも必要だという視点があって作品世界が広がった感じがする。結構楽しかった。


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ちゃか

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