気ままに読書漬け

とりあえず気が向いた時に読んだ本の感想などを上げてます。ラノベメインに、コミック、TRPGなど各種。推しを推すのは趣味です。 新刊・既刊問わず記事を書いてるので、結構混沌しているような。積読に埋もれている間に新刊じゃなくなっているんですよね。不思議。ま、そんなノリでやっているブログですが、よろしく。 BOOK☆WALKERコインアフィリエイトプログラムに参加しております。

エナミカツミ

紅蓮戦記1 天才魔術指揮官は逃げ出したい

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「いつでも我々を使い潰し、最大の戦果をあげるべきです。大尉」

「ありがとう先任軍曹。その時が来れば必ずそうしよう。ただ今はその時ではない。それだけだよ」

 

戦乱の中ルース王国に生まれた英雄、マクアディ。

彼は炎魔導士としてわずか10歳で従軍した。平均寿命が2週間を切るという危険な任務であったが、彼は戦い生き抜いた。

マクアディの居る局所的な戦闘では勝利を修めることも出来ていたようですが、敵の数や味方の士気なども影響し、全体の流れとしては負け続け。滅亡一歩手前で踏みとどまっているような状況だったようです。

 

サブタイトルでは「逃げ出したい」と書いてありますし、本心でそう思っている部分はあるんでしょう。

それでも彼は、自ら志願して選んだ軍人としての責務を全うする覚悟を持っていた。

このままいけば死んでしまうとかつての学友に止められても、死ぬのもまた軍人の仕事だって返しますし。友人の汚点にならないように、追い返そうとさえしますので、割と人間味ありますよね。

 

一方で、必要な攻撃は躊躇いなく行い敵を殲滅する事も辞さない苛烈さもあるので、敵対してる陣営から虎や悪魔と恐れられたり、武功目当てに狙われたりするのは分かる。

長く戦争を続けた結果、両国は犠牲を重ね過ぎたのもあって退けない段階になってしまってるようで、泥沼ですよね……。

死を前提としていたマクアディが、先の事を考え始めるようになるので、中盤に色々と託してくれたのはありがたくもあり、逃れられない呪いのようで頭痛の種でもあるよなぁ。

一つ障害を乗り越えても、次の問題が待っているんだからマクアディがどこまで足掻けるかが注目ですね。

異世界食堂1

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「…なら遠慮なくもらっていくわ またね」

「またのご来店お待ちしております」

 

「洋食のねこや」には秘密がある。

定休日としている土曜日に、異世界と店が繋がるため、異世界の客相手に「特別営業」を行っている、という秘密が。

 

メンチカツ好きのサラが、(本で触れる)最初のお客として描かれてるのはかわりませんが、絵がつくと人気の店だって言うのが伝わってきますね。

他のお客さんに話を聞いたりしてる辺り、コミカライズに当たって見せ方を変えてはいるようですけど、ねこやの事が分かりやすくなってるのでいいと思います。

 

2話目でアレッタが迷い込んでくる「モーニング」が挟まってますが……寸胴の鍋まるまるのスープを飲み干すとか、どれだけお腹すいてたんや……。

魔族という、向こう側の世界では嫌われている存在であろうと。どんな見慣れぬ容姿でもお客としてとらえる鷹揚なねこやでは変わらない、と受け入れてくれる店主が好き。

 

シチューを丸々食べつくす「大食いのお客さん」の情報を聞いて驚いてるアレッタですが、君も最初に似たような事してるよね……。ビーフシチューの方が、肉も入ってて腹には溜まりそうですけども。

赤の女王にふにって頬掴まれている姿は特に可愛かったですね。

異世界食堂6

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――うん。ここがいい。叔父さんの店だとか、そういうの置いといて、働くならこういう店がいい。

 

異世界食堂は相変わらずの日々を送っております。

断片的に伝わる「異世界」サイドの物語に、ここが関与してるのが結構好きなんですよね。

今回で言えば、異世界食堂で再会した事で託された手記から広がった「竜神海の南にある未知の大陸」の噂だとか。

 

エビフライことハインリヒがかつて遭遇した、モスマンの存在を察知して胃を痛めていた所、異世界食堂の料理を食べて気力を取り戻して。

プリンことヴィクトリアがその知識によって、対策を打った、と。縁がまた変わった感じで交わってるなぁ、という感じ。

まぁ、ハーフエルフのヴィクトリアは国政に関与できないことになっているので、色々と手回しした上での関与となってましたが。お礼の品をちゃんとハインリヒが用意したのは偉い。

 

あと6巻で大きいのは、この店の秘密を知る地球側の人間が増えたことでしょうね。

山形早希。店主からすると姪にあたる少女。彼女の父親の方針で、それまでバイトが出来なかったが、大学でしっかり単位を取った上で、ねこやで働くならばと条件を出されたとか。

そうしてやってきたのがドヨウの日だったっていうのが運命的というか……暦があえてそうなるように画策した感じはしますが。ねこやの料理も、ドヨウの日の風習も。彼女が受け入れてくれたのは安心しましたね。

 

異世界食堂5

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「あら? 弱いと何か問題があるのですか?」

 

アニメ化もしていたシリーズの新刊。

WEBの更新頻度減少してしまって残念におもってますが、新刊出てくれたのは嬉しいですね。

おまけに巻末にBD特典の短編が収録されてるのもラッキー。最近こうやって特典の再録してくれるので、円盤買った方々には申し訳ない気持ちもあるけど、正直有難いですねー。

全部は追い切れないので……

 

ドヨウの営業日。

扉の看板を、あちら側の文字に変えてました。

それによって新しいお客様が来たりしてました。

開店時から店主が代替わりしたように、どんどん『ねこや』も変化していくんですよね。

そういう流れに逆らわないというか、上手く乗りこなしているような雰囲気が好きです。

 

所属国家、種族ごちゃまぜの闇鍋みたいな店ですが。

諍いを起こさなければ構わない、という懐の深さもあるので料理の味を少しでも持って帰ろうとする人達とか、他国の情報収集に使う「カルボナーラ」みたいな人もいるみたいで。

……情報収集と言いつつ、リラックスできる食事楽しんでますよねー。ねこやの魔力か。

 

シャリーフの恋模様が順調に進みそうなのが何より、ですかねー。

国家間の事となると中々難しそうですが。本気度会いを占めすために貴重な魔道具を持って行ったのも功を奏したのでしょうが。



異世界食堂4

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「……じいさんが言ってたんだ。『もし俺になんかあったら、お前に全部任せる。続けてもいいし、畳んでもいい。売っぱらってもいいが、できれば続けてくれや』ってさ」

 

ちょうど今アニメも放送している、人気作品。

個人的にも結構好みな作品ではありますが。

アニメがちょっと説明足りないのでは……? と思えてしまうのが辛い。

一話からアレッタを出したかった、というのは分かりますが、異世界食堂という場所についてよくわかっていない状況で、アレッタのエピソード展開してもなぁ……

後、書籍化・アニメ化とかでなろうの方の掲載ペース落ちてしまったのも残念に思ってはいます。好みは変わってないので、こうして新刊出たら買うんですけどねー。

 

閑話休題。

異世界食堂でのエピソードが重なるにつれて、どんどん客同士のつながりも広がってきた感じはありますねー。

1巻から登場していたメンチカツ2世こと、サラの亡くなっていたと思われていた従兄とサラが異世界食堂で再開したり。

そこに通い詰めている知人の行動を怪しんで後をつけて、顧客が増えた「チーズケーキ再び」なんて話もあります。

 

料理の研究を続けているエルフ、ファルダニアは取り替え子として生まれたために捨てられたエルフの子供を拾って、旅路を共にしたりしていますし。

客同士の交流の様子とかが結構好きです。『黒いの』がウェイトレスになってますが……余り登場する場面が無いので、改稿の意味とは……みたいな気分にはなりました。

異世界食堂 4 (ヒーロー文庫)
犬塚 惇平
主婦の友社
2017-06-30


異世界食堂3

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「それじゃあ、もう会えないと思うけど、元気で」

「ああ、元気でな。また、こっちに来ることがあったら歓迎するよ」

 

小説家になろうの書籍化作品。

WEBの方の更新滞っているのがちょっと残念ではあるんですが、好きなシリーズです。

……今回の帯には驚きましたね。アニメ化企画進行中って。背景事情とか説明するの面倒だと思うんですが、どうまとめるんだろうか。

書籍化にあたって独自ルートに突入。

 

……まさかの、『黒』を店員とする案を『赤』が提案しようとは。

いやまぁ、彼女はあの店大切に思っているから、守護の為に色々手を尽くしてるのは知っていましたが。

『黒』はその能力駆使して、あまり気付かれないように活動してるようですが。

気付ける人達からすれば「またトンデモナイのを雇ったな……」と思わずには居られないことでしょう。

まぁ、気付ける人達はそれだけの力量があるため、ちょっかい出すこともないようですけど。

 

今回のエピソードだと、ねこやをお祝いの場所としている家族の話「バースデーケーキ」とかが好きですねぇ。

先代の話もちらほら混ざってますが、あの御仁も好きだなぁ。

異世界の人たちが、本当にねこやを大事にしてくれてるのが分かっていい感じです。手荒な真似しようとしたらもう二度と利用できなくなる、というのもあって自省できる人しか常連になりませんしね……

異世界食堂 3 (ヒーロー文庫)
犬塚 惇平
主婦の友社
2016-09-30
 

 

異世界食堂2

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――ああ、やはりこのクレープとやらは毒であったか……
(略)
――きっとこれは我の腹を破裂させようという恐ろしい毒であったのだ。

小説家になろうの書籍化第二弾。
この作品の良い所は、異世界側の設定をちゃんと作りつつちゃんとメインが『食事』にあることですよね。
キャラクターたちの事情を描きつつ、たどり着いた『洋食のねこや』で食事をする彼ら彼女らの幸せそうなこと。
本当においしそうに食べてるので、見ているこっちがなごみます。

チャーハン~カツ丼、特別篇としてじゃがバターを収録。
洋食以外も混ざっているのは、賄いやらが混ざっているから。
従業員として加わったアレッタが良い子で。
食堂のつながりから信用を得て、「ねこや」以外でも仕事を得られたのは安心しました。

メインは『食事』ですが、ちゃんと異世界側の描写もあるんですよね。
そのあたりのさじ加減が絶妙で。
異世界食堂の料理を再現しようとする人たちがいたり。
この店で出会ったことをきっかけに行動を起こそうとしている人達がいたり。
王侯貴族ともなるといろいろ根回しとか大変そうですねぇ。

読んでいて、本当にいい店だと思えます。近くにあったら通いたいぐらいに。
一週間に一度だけ会える友人との会話を楽しんでいる「キノコスパ」は素朴な感じがしていいですね。
他の収録エピソードだと、オードブルのドタバタ具合とか、先代店主のカツ丼とかが好きです。
あとは、クレープですね。見事に毒されてしまってまぁ……
ハーフリングの誰かが出てくると、一気に空気緩くなりますね。
特別篇の「じゃがバター」は洋食じゃなく、手軽な品であることからもわかりますが、アレッタのエピソードですね。
彼女は彼女でおいしそうに食べるので、店主は良い従業員捕まえたものだなぁ、と。

相変わらず面白かった。
だから、今ちょっとWEBの方の更新が不定期になっているのは少し残念ではありますね。
この調子で刊行していってくれるなら、次も逃さず買います。

異世界食堂 2 (ヒーロー文庫)
犬塚 惇平
主婦の友社
2015-07-29

異世界食堂1

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「それじゃあ行くわ……またね」
「はい。またのご来店をお待ちしております」

小説家になろうの書籍化作品。
売れ行きがそこそこ好調だったので手に取ってみたんですが、これはいい味出してますねー。
Web版は未読だったのですが、読み終えた後、速攻で掲載分読破してきました。
……勢いに任せてこんなことやってるから積読が減らないともいう。
ま、好きで読んでいるんだから読みたい時に読みたいもの読むのが健康的ですよね。
積読を減らすのはやりたいこと、ではありますけど、義務ってわけじゃないんですし。

閑話休題。
小説家になろう連載の作品では、主人公が夢想するものだとか、異世界転生だとか異世界召喚だとか、いろいろとテンプレって言うのが出来ていますが。
現代の知識を以て改革を進める話だとかも多いですが、同時に、この世界の食事が「異世界」では新鮮だというネタもまた多いです。
この話もそういう「美味い飯」というネタが入っているんですが。
ポイントなのは、舞台となっている「洋食のねこや」は、普通にこちら側、現代社会にあるというところでしょうか。

オフィス街にある、長年愛されてきた店。
平日のみの営業ですが、土曜日だけは「特別営業」をしていて。
7日に1度、「ドヨウの日」に異世界には、ねこやへ繋がる扉が現れる。
そう、この作品の特徴的なのは、異世界に料理人が行くとかじゃなくて、異世界のキャラクターたちが、こちらの店を訪れるんですよね。

先達の残した日記から扉へたどり着いた人。
偶々扉を見つけて、不安げに入ってくる人。
ねこやの存在に助けられた『カレーライス』とかもいるわけですし。
一話完結の短い話が連なっている形ですが、その1話の中でキャラクターの背景をしっかり描きながらも、料理をおいしそうに描くのが上手で。
読んでいるこちらのお腹がすいてきそうなぐらいです。
描き下ろしは、『豚の角煮』。これはこれで、ねこやがどれだけ愛されているのかが分かる、良いエピソードでした。
2巻以降の刊行予定もあるみたいなので、こういう描き下ろしとかも多いとうれしいですねー。楽しみ。

異世界食堂 1 (ヒーロー文庫)
犬塚 惇平
主婦の友社
2015-02-28

プロフィール

ちゃか

 ライトノベルやコミックを中心に、読んだ作品の感想を気儘に書き綴るブログです。
 新刊・既刊を問わず読んだタイミングで記事を作成しております。
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